TRPGな一言:1999年03月分


目次


1999/03/01:未知との遭遇

TRPGでは遭遇の新奇性、なにが出て来るか分からないという不安と期待をうまく利用するというのは面白くする材料としては便利ですよね。いつもの場所での話ってのもそれはそれで面白いけど、適度に予測不能なほうが盛りあがる。

世界設定においても未知を求めていける余地をどう用意するかを考えておくのは重要ですよね。別に設定されていてもPCにとって未知であれば、それだけでも面白いけど、プレイヤーにとっても未知な要素があるほうが良いのは、同じシナリオを何度もやらないことが多いことからいって、間違いないでしょうね。

PCにとっての未知の存在ってのはシナリオの材料としても利用価値はありますよね。とりあえず変わった特性・生態・戦法のモンスターをたくさん用意する、だけでも十分楽しめるわけで。

1999/03/02:カウントダウン要素

緊張感の維持や勝利条件の調整のために活用できる、カウントダウン要素をいくつか列記してみました。

カウントダウン要素をうまくプレイヤー側に明示していくというのは、意識すると便利なマスタリング・シナリオ構築テクニックですよね。

1999/03/03:シナリオ構造をルールでハードコーディングする

シナリオの構築をゲームとしてうまく行なうための方法としては、ゲームシステムにシナリオ構造を組み込んでできるシナリオを制限する方法と、技量のあるデザイナーがつくったシナリオを遊べは良いという方法とがあるのかな。

でまあ、うまく回るならば後者のほうが商売的にも良いんだろうけど、出しても買われなかったのなら、再現される状況を限定して、シナリオの構造をゲームシステムの中に完全に組み込んでゲームを作るというのは、正しい手なのかも知れない

1999/03/04:失敗したばあいの処理を考えておこう

分かっているつもりでもシナリオ作成時に起こしやすいミスとして、PCが特定行動に失敗した場合に手詰まりになってしまうというものがありますよね。

やはりこう、各シーンにおいて失敗した場合にどうなるのかを、あらかじめ検討するというのは、意識化しておくと便利なのかも知れない。シナリオ作成チェックリストとか作って、シーンごとに、ここで失敗したらどうなるのかを考えるようにと書いとくとか。

1999/03/05:シナリオ構造の記述

シナリオの展開自体がゲーム的な構造を持っているわけですが、それをシステムにべったりと組み込んだものはけっこうありますけど。シナリオをゲームとして記述できるシステムってのは、もうすこし考えてみてもおもしろと思います。

共通判定システムとしての汎用ルールでなく、色々なゲーム世界を展開できる基盤としての汎用ルールを考えるなら、世界ワジ作為シナリオを自作するうえで、どのようにすればゲームとして・話として面白くなるか、あたりもきちんとフォローしているといいと思うんですけどねぇ。

1999/03/06:TRPGむけイラスト

世界観などを伝達するにも、場所ごとの雰囲気を示すにも、良いイラストがあるというのはたいへんに受れ取り手にとっては便利ですよね。

ただまあ、良いイラストであれば良いわけですが、世界観やルールと不整合のあるイラストだと、刷り込みがキツいぶん難儀なわけで。作成時には十分な調整と資料調査が、文章よりも必要になるわけですよね。

背景や小物を含めたイラストをうまく書ける人間で、かつ豊富な知識があり、大量に試案を描きつつ調整していけるような人物が仲間に居ればともかく、そうでもなければうまくいかないことも多いんでしょうね。商品でも。

1999/03/07:ゲームマスターが育たない

ゲームマスターが育たない。最近、長く続いたサークルなどで良く聞く憂慮の弁でありますが。これって昔から良く聞いたような気もします。とはいえ、放置してると、経年変化でマスター率が減少して卓がたたないとか、困ったことになるわけで、対処はしないといかんのだろうけど。

結局、ゲームマスターをする必要がある場所で、する気力のある人間だけがゲームマスターをはじめ、そのうち専業に近くなるんですよね。そして一定数のゲームマスターがいる環境では、ふつうは新しい人間が、ゲームマスターははじめにくい。どうせ慣れたゲームマスターのようにはできないのに、ってね。

対策としては新人教育の制度化とか、持ち回りマスター制とかが実践されているわけですが……なかなかうまくいかんのかなぁ。

まあ、他の人がマスターしないけど、これを遊びたい、ってなゲームシステムを見いだせれば、ほっといてもマスターを始めるんだろうけど。

1999/03/08:移動の方向

人間は二足歩行などの構造の都合上、比較的自由な方向に移動できますよね。重心移動を利用(速度的には不利だけど体力消費は低コスト)して移動をするため、前進、後退だけでなくて横っとびもできたりするし、体重の割に高度差に強い(崖などを昇れる)。機動性の面では人間はかなり勝れているわけです。

そのためにわりと忘れがちですが、その他の生物は急には曲がれるものではないわけですよね。

四足歩行の動物にとっては、横移動というのは骨格・関節の都合上無理があって、猫科のような突撃能力に筋肉配置を特化した動物に限らずとも、基本的には方向転換+前進で行なうわけで。まあ、自動車・自転車のようなものですな。

このあたりを演出的にうまく使えると……面白いこともあるのかも知れない。ヘクスやスクエアで戦闘するルールだと、方向別の移動能力とかがあると良いのかな。

1999/03/09:同一シナリオ複数リプレイ

公開されているシナリオのリプレイには、シナリオをどう解釈し、シナリオから外れた場合にどのように対処するのかのサンプルとしての機能もあるわけですよね。

それをより生かすためには、同一のシナリオについて、複数のメンバーによる複数のリプレイが存在すると、比較対照できてたいへん面白いように思います。既にどこかでありましたっけ?

リプレイとまでいかないでも、ソードワールドのシナリオ(の一部)についていたように、要領良く変更点やら実運用での困ったところ、対処しなければならなかった問題と対処方法、その反省なんかが書かれたプレイレポートが複数あるのでも、この目的には十分かもしれませんが。

1999/03/10:フロンティア

ほとんど知られていない未知の土地を踏破する、というのは面白いよなぁ、と再認識している今日この頃。

未知の場所を未知の場所として提示するためのノウハウとか、シナリオ準備としてどのようなものを書いておくべきかとか、考え直してみると面白いかな。

1999/03/11:勝利条件の工夫

戦闘の工夫の一つとして、単純に敵を殲滅する以外の勝利条件を設定するというものがありますが、抽象化すると以下のようなものがとりあえず浮かんだけど、他にないかな。

1999/03/12:楽しい移動のためになにができるのか

移動を楽しくするための方法としては、とりあえず以下のようなものを思いつきます。まあ他にもあるとは思いますが。

要するにシナリオを面白くする方法そのものかな、これは。

1999/03/13:店頭で見かけない

最近TRPGを店頭で見かけなくなった、入荷しなくなった、という話は良く聞きます。

しかし、ゲームショップの人に聞いたところ、普通のゲームショップにも入荷じたいしないけど、ちゃんと営業はかけているみたいなんですよね。それでも、不良在庫になりやすいから取らない、ということらしい。

売れないから置かない、置かれないからさらに売れなくなる、という悪循環の構図を断ち切るには、やはり新規ルートの開発が正当なんでしょうなぁ。あとは無在庫販売か。

1999/03/14:驚異と日常

驚異は日常との対比によって映えるものなので、日常を十分に把握しないと、驚異が驚異にならないんですよねぇ。

このあたり、驚異が日常である世界設定としてしまったりすると、なにかと難しいことになりかねないんだけど。ついうっかりしがちなんだよな。

1999/03/15:壁を突破せよ

ダンジョンもののシナリオを考えていて、ついつい「壁は不可侵で通過不能な存在である」と仮定して物事を考えてしまうことがあるように思います。

しかしまあ、破壊に時間がかかるとか音が起きるといったデメリットがあるとしても、実現不能なものではないんですよね。そのあたり、ゲームマスターもプレイヤーも考慮しておいたほうが良いのかも知れない。とれる手だての幅が広がるし。

1999/03/16:デザイナーのためのルール

同人ゲームのデザインでありがちな騒動の一つの原因として。

デザイナーは「自分の遊びたいゲームと世界を作る」けど、デザイナー以外のゲームマスターは「ほかで出来ないものがあるから移行するのだ」という意識との摩擦が起きやすいというあたりがあるわけですが……。

同人ルールは作者が自分のために作っているものだから、ある程度しかたがないわなぁ、という気はする。商品にするなら、ターゲット層にあわせで色々とチューニングしたり、遊びやすくするためのデータや道具を用意したりするのが正しいわけですけどね。どっちの方向で行くのかは、常に意識的であるべきだ、という気はする。

1999/03/17:状況の可視化

行為判定の成果やゲーム進行管理が「具体的なものとかビジュアルで」示されていると、「ここまで進んだぜ」てきな達成感が見えやすくて便利ですよね。

でまあ、戦闘の状況の可視化としては昔からフィギュアとフロアタイルという便利な手段があったわけですが、これがシティアドベンチャーとかになってくると、うまく機能しないわけです。一応、野外冒険(ウィルダネス)についてはマップ回りの工夫が色々とありましたけど、シティだとゲームの進行と地図とのあいだには明確な動機がないわけですね。

でまあ、とりあえず色々な判定や行動を可視化するための方法について一般化してみました。

このあたりはわりとよくある手ですか。

1999/03/18:プレイヤーの破壊欲

結局のところ、多くのプレイヤーが望んでるのはバランスの取れた戦闘やなんかでないことがけっこうあって。

敵をぶち殺したり、略奪したり、好き放題するのが楽しい、ぶっ壊すのが嬉しいというのは、わりと自然な欲求なんでしょうなぁ。

んー、それと全体の楽しみのバランスってのは、やっぱ難しいよねぇ。とりあえず一般的なのは、倒しても良い悪役、スッキリはっきりと悪いと分かる悪役を用意しておくというものなんでしょうけど。

そういう意味では、誰が悪いということもないとか、破壊的行動のデメリットが大きいとか、すべての善悪は相対的であるとかいった世界観・ゲームシステムは作り手の自己満足になってしまう危険もあるんだよね。むろんコアなファンはつくだろうけど。

1999/03/19:協力の価値

一般に複数での攻撃は単独攻撃よりも数学的には有利になるものではありますが、プレイヤーが有利になっていることを把握できるかというと、けっこう難しいところなようです。

PCが協力することによって、目に見えてメリットがあるほうが、やはりいいんですかねぇ。バランス的にはなにかと難しいけど、良い手はないものだろうか。

まあ、あるPCが攻撃できるように状況を整えて、別のPCが致命的な一撃を加えるってのは、わりとあるかなぁ。ヒットポイント制もその表現であるとはいえるし、戦闘オプションで武器を落として別の人間が攻撃とかできればそれはそれでいいし……。

しかしまあ、戦闘以外でも協力の価値が目に見えるほうがいいよな。

1999/03/20:戦闘の役割分担

チェイスしながら戦闘するルールなんかで、一人は運転、一人は敵を攻撃、一人は敵の攻撃の阻止、一人は損害の回復(応急とかダメージコントロールというやつだ)とかできると、それぞれの活躍の場があって面白いですよね。PC間に絶対的な技量の差(レベル差とか)があっても、それぞれのPCが必要になるから役たたずにならないし。

こういった固い役割分担的なものは、通常の戦闘ルールを組むときにも、もう少し考慮されていてもいいものなのかもしれないなぁ。

ただし、誰かが一回失敗することが致命的であったりするようになってると、成功したプレイヤーと失敗したプレイヤーの間で感情的な不満が発生することもありうるから、失敗からの回復可能性などのバランスには十分な注意が必要になりそうですけど。

1999/03/21:生のゲームと雰囲気

ゲーム構造を生のまま遊ばせても、ゲーム自体の面白さは変わらない……というわけもなくて。うまく雰囲気と同期させないと良いゲームにはなりにくいわけですよね。一般には。シミュレーション性とは関係なく不動産売買という雰囲気を持たせたりするわけで。

ゲームを考える時点では生のままでもいいけど、提供する時点では、設定やら舞台やらを工夫して雰囲気をもりたてる。これはどんなゲームでも当然のことではあるわけです。

ここでTRPGの問題というか興味深いところは、その雰囲気づくりの設定から逆にゲームを改変しようという欲求が働きやすいところなのな。世界設定からいえばルールはこうあるべきだ、的なね。これはシミュレーションゲームから引きずっているものだとは思うけど、生のゲームの楽しみの維持という点では、なにかと難しいところですよねぇ。

ゲームと雰囲気の同期が完全なんてことはないわけで、どの程度の雰囲気からのフィードバックを許容するかの個人差は、TRPGで大きく問題になりやすいところではありますな。

1999/03/22:新聞記事による創案訓練

新聞記事から十個のシナリオソースを思いつくように訓練なんぞしていると、シナリオ作成能力とかアドリブ能力の訓練になりそうですね。

まあ、ジャンルのバターンに当てはめたり、一部の道具立てをジャンル特有のガジェットに置き換えたりするだけでもいいわけですけどね。

たとえば24日早朝の国籍不明船ならば。

うーん、ネタがネタだけに、それを生かそうとするとどうしてもシナリオとしては派手になりますな。

もっと道具立てを大胆に解釈してひねれば、いろいろと発展できるんだろうけど。

1999/03/23:優先順位による性格づけ

キャラクターの性格を明確に認識しておくための手段の一つに、キャラクターのやりたい行動目標を規定するというものがあります。目標の設定は行動指針としても動機づくりの種としても有用です。シナリオのパターンとうまく組み合わさるように目標を設定しておくことは、まあ基本といえましょう。

しかし、目標遂行をキャラクターの行動の基礎として単純に置いてしまうと、どんな状況でも、たとえ不適切な状況・環境であっても、目標遂行を試みようとしてしまうということがありますよね。たとえば女性を口説くのが目的であるというPCで、のべつまくなく、依頼人だろうと的だろうと口説いてしまういう不自然なキャラクターになってしまうことはあるわけです。

で本題。ここで不自然にならないための方法として、優先順位の明示という方法があります。これは目標の遂行のための努力を、どの程度の危険やコストを費やして実行するかというものを決めておくというものです。

たとえば「嫌がられても後腐れがないならナンパしてみる」とか「後腐れがあっても好みならアタックする」といったものから、「少しでも嫌われる可能性があるならば声もかけない」とかまで。同じ「女性と仲良くなりたい」という目標だとしても、優先順位を他の目標(女性に嫌われない、金の消費は最低限にとか)とのあいだで、どの程度に設定するかによって、キャラクターの個性というものが明確になってくるわけです。

というわけで、PC、NPCを問わず、複数の目標(生き延びるといったものからね)を設定して、それぞれの目標の間で優先順位を決定してみてはいかがでしょうか。

1999/03/24:二種類の動機

事件に参加する動機と、継続的に関与する動機。

おおむねこのふたつがあって、別であってもひとつでもいいんですけど……。

参加する動機を考えとく人は比較的多いけど、継続して関与する動機がなくて途中からうまく参加できなくなるとかはけっこうありますよね。意識して継続的な関与のための動機を組んでいると、だいぶ問題が軽減されて便利だと思います。

1999/03/25:コンベンションの日程

なぜか28日のコンベンションの情報が、見当たらなかったりするのをみていて思ったのですが、日程の不適切な分散はあるといいのかなぁ。

あとまあ、前日に時間があいたからちょっと行ってみようか。という利用法ができるようにカレンダー式にコンベンション情報整理したほうが良さげですね。がんばろう、うん。

1999/03/26:謎の効能

謎というと本格ミステリ的に情報を十分用意して推理したまえ、というものばかりが浮かんでしまう場合もあるようですけど。

広義のミステリ的に、謎を物語を進める原動力、PC(とプレイヤー)の関心を引いて行動させる原動力として考えると、TRPG向きだし色々と幅が広がって嬉しいですよね。

1999/03/27:対立軸によるシナリオ

PCの対立が推奨されるプレイスタイルにおいてシナリオを作る場合には、対立軸を中心としてシナリオを考えておくとわかりやすいように思います。

対立の要素としては、感情的ないきちがい、利益を得るために対立する、主義主張などがあるでしょうが、利益を得るために対立するものが一番扱いやすいかな。金品の強奪側・防衛側でわかれるとか、同じ物をとりあうとか。

ここで、対立しているけど直接対決するのは双方に不利益であるというふうにしておけば、ゲーム終盤まで、潰しあいを避けることができる公算が高くなる……のかなぁ。プレイヤーしだいなところは大きそうだけど。

1999/03/28:斬新さ

既にあるものを作っても誰も買わない。しかしTRPGはその性質上、斬新であることは遊ぶうえでの障害になる。ってのもジレンマですね。

ルールの不足部分を、共通幻想を基盤とする暗黙のルールで補うTRPGにおいては、斬新さ・独自性をもった世界観は敵でさえあるかも知れないくらいだし。斬新であればあるほど、読んだ分量の違いや不足部分の外挿・内挿によるズレが大きくなりますからね。かといって、すべてルール的に記述されているのであれば、コンピュータに勝てない。

ゲームシステムにしても、あらたな方法論は思考法を変えないと遊びにくいから、斬新だと使いづらくなったりするわけで。

やはりこう適度な斬新さというか、斬新でなくて漸進にするのが無難なんだろうけどねぇ。

1999/03/29:小手先でない新しさ

設定がちょっと変っているとか、パラメータの考え方が違うとか。そういった「ちょっとした違い」ではなくて。本質的な新しさのあるルールって、なかなかないよね。

TRPGであることから来る必要悪。そう考えられていたものを、ひっくり返せないか? いままでの常識を疑うところから考えて、根本的に覆すデザイン。いままでできなくて当然だったことが容易に可能になるようなもの。そんなものを作っていかないと、小手先の新しさでは「需要が一巡した市場」を掘り起こすことはできないんでしょうね。

もう、あまり目新しいとはいえないかもしれないけど、

こんな程度の考え方でも、根本的な対策をしたルールが出てるかってと、まだまだなわけで。

デザイナーの皆さんには固定観念をたたきつぶしたルールの可能性も検討してもらいたいなぁ。

1999/03/30:新規参入者教育に失敗するこれだけの理由

初心者教育の失敗要因としてはなにがあるかについて、これまで聞いた話などから簡単にまとめてみました。

新年度になって学校系サークルをはじめとして、新規参入の人も増える時期だとは思いますが。対処について少し考えてみるのもいいかもしれませんね。

1999/03/31:PBM原作のTRPGの対立構造設計の注意点

PBMから派生したTRPGは、蓬莱以外は、あまり成功していないような気がするわけですが、それなりの数がありますよね。今でも、ゲーマーズフィールドによればM2の『ムーンスパイラル』というゲームのTRPG化が進んでいるそうですし。

でまあ、つらつらとPBMから作成されたTRPGにおける問題を考えていて思った事のひとつに、TRPGではPCの役割分担と組織が一致している場合、つまり特定の能力を得るには特定の組織に所属しないといけない場合には、パーティを組むためには対立させてはいけないといううあたりが、うまく処理されていないことがあるように思いました。

対立の構図があるとPBMにしやすいわけですけど。対立の構図と能力のバリエーションが結びついていると、PCの個性化をすることと協力関係を調整することの両立が難しくなることがあるわけです。対立しながら打算で協力するスタイルをうまく遊べればなんとかなるわけですが……。

別冊FSGI二号のパラダイスフリートの新展開は、対立の構図の解消と協力関係の構築を理由をつける仕掛けとして機能するのかな。戦争が終わって対立が解消され、協力して行なうべき任務が生まれた、という感じになっていますからね。

これ以外にも、気がついていないといけない違いはいろいろとありそうですから、考えてみると面白いかも。

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