TRPG総合研究室 LOG 054

TRPG総合研究室の2000年10月26日から2000年11月02日までのログです。


2000年11月02日:04時18分22秒
【未定義のリソース】リソースの決定のタイミングの違いがもたらすもの / SHiN
(Purpleさん)
>ちなみに、ルールの改変・作成でよければ、RPGでなくても発生します。私の経験では、マルチプレイヤーズゲーム(例えば、エポック社の戦国大名など)を遊んでいるときに、ちょくちょく発生しましたね。
       (中略)
>このような例は「ルールを変える・作る」というものですが、十分に「ゲーム中デザイン」と呼んで差し支えないですよね?
>そのような「ゲーム中デザイン」が発生したからといって、これはRPGでしょうか?違うでしょう。
 
 なるほど。確かにそうですね。了解しました。
 
 ところで……ならば、この例と、TRPGの違いを見出せば、よりTRPGというものが明確になってくるのではないでしょうか?
 
 このPurpleさんが例として提示されたボードゲームにおけるリソースの追加・変更は、「よりゲームを効率よく楽しむため」のものですよね?
 が、現在日常的に行われているTRPGにおけるリソースの追加・変更は、「現代的なTRPGを楽しむ上で不可欠」のものだと思うんですよ。
 
 というのも、プレイヤーがあまりにルール外のリソースを使用する事に慣れてしまったので、ゲームシステムはおろか、マスタリングやプレイスタイルもそれを前提として構築されてしまっているからです。
 
 その代表的な例が、「役割」のロールプレイから「人間」のロールプレイへの移行であり、セッションの舞台で言えば「ダンジョン」や「フィールド」と言った特定の環境から、「世界」そのものを舞台とするようになったという事でしょう。「冒険者」として「探索」と言った特定の目的を「ダンジョン」という限定された舞台の中で行うだけであるなら、ルール外のリソースなど使用する必要はありません。(実際、TRPGが流行しだした頃、D&Dを始めたばかりの初心者達は、ルールで可能とされた行為以外の事を進んで行うというケースは少なかったと思います。GMから、「どうする?」と聞かれて初めて、それに応じるというパターンが主だったはずです)
 
 が、「人間」として「世界」を舞台に活動する場合、とてもそれらを扱うためのリソース全てを事前に用意することは無理です。そこで必然的に、「未定義のリソースを定義する」という行為が必要になってくるわけです。
 
 逆に言えば、この「未定義のリソースを使用する」という事が不可能だったのなら、いまだプレイの主流は、ダンジョンなどの限定環境を舞台とするものであったはずなのです。いわゆるSLGに会話要素を加えたものですね。
 が、TRPGシステムは「たまたま」ルール外のリソースをプレイヤーが使用することを許してしまった。もともとは、おそらくプレイヤーのゲーム世界への感情移入の促進と、ダンジョン探索などの「プレイヤーに対し隠蔽された情報」を扱うためのものであったろう、GMとPLが会話を通じて各イベントを逐一処理していくというTRPGのシステムが、そういう事を可能としてしまったわけです。
 
 (Purpleさん)
>リソース決定のタイミングの差以外に何か影響があるのでしょうか?プレイの前/最中のどちらにしろ、リソースがゲームに登場し、ゲームに影響を与えるのは、マスターがそのリソースを決定した後ですよね。
>リソースの決定が、リソース決定前のストーリーや判定結果に影響を与えるわけではないでしょう。(もし影響を与えたならシナリオの破綻ですし、そのマスタリングは大失敗。デザインに欠陥のあるゲームを遊んでしまったということですよね。)
 
 同様の指摘は、匿名希・望さんからもいただきましたが、明確な解答・反論はしてなかった気がします。
 リソース決定のタイミングというのは非常に重要なのです。もちろん、それはプレイの前か最中かというような話ではありません。プレイヤーの意思決定の前か後かという問題です。
 
 一般的なゲームの場合、プレイヤーの意思決定の流れは次のようなものになります。
 
 【1】ルールブックによるリソースの確認→【2】リソースを考慮した意思決定
 
 もちろんこれは、TRPGにも見られるパターンではあります。が、TRPG独自の意思決定のパターンというものがあります。それは、次のようなものです。
 
 【1】ルールブックに存在しない未定義のリソースを必要とする意思決定→【2】GMによるリソースの確認(設定)→【3】リソースを考慮した意思決定
 
 この差が何を意味するかというと、非TRPGのゲームにおいては、定義されたリソースに意思決定の内容が制限されるという事です。いくら、「ボードゲ―ム戦国武将」においてルールが変更される場合があろうが、それを利用した意思決定は認められていないはずです。
 リソースが定義されていなければ、それを利用する意思決定を行えないのが、一般的なゲーム。たとえリソースが定義されてなくても、それを利用した意思決定を行えるのがTRPGだとも言えるわけです。とにもかくにも、GMという「公平な立場でのリソース作成機関」の存在があるからです。
 
 ただ、重要なのは「可能」であるという点であり、そういう未定義のリソースを利用した意思決定を含まなければそのセッションはTRPGではない、というわけではありません。
 
 TRPGの特徴として、通常のゲームよりも広い範囲のシチュエーションをカバーできるという点があります。さらに言えば個々のプレイヤーが、ある程度、それらのシチュエーションを選択できるという点も。
 そしてそれらのことを実現可能にしているのが、「未定義のリソースを利用した意思決定が可能である」というTRPGの特性なのです。
 
 逆に言えば、GMが十分な追加リソースを用意し、うまくプレイヤーを誘導し、個々のプレイヤーの望むシチュエーションをカバーできれば、「未定義のリソースを利用した意思決定」なんて必要無い可能性だってあります。が、それが困難である事は明らかですから、「未定義のリソースをいかに扱うか?」というTRPG論が意味を持つのです。
 
 また、上に挙げた以外にも、TRPGの特徴やTRPGならではのプレイスタイルはいくつもあります。例えば「TRPGは創作である」とか。それらのうち、大半は、やはりこの「未定義のリソースを使用できる」というTRPGの特性と無縁では無いはずであると予想します。
2000年11月02日:00時56分20秒
【TRPGの定義】ゲーム前デザイン(シナリオ作成)の自由度もTRPGの醍醐味 / YAN
 
> TRPGとゲームブック/WSLG(ウォーシミュレーションゲーム)との違い

 
 TRPGは、ゲームブックやWSLGと違って、基本ルールさえあればいくらでもシナリオを作ることが出来ますし、選択肢だっていっぱい作れます。しかも、ルールに規定されていない独自の選択肢(ワイロをあげたら情報をもらえる、とか)を用意することも出来ます。
 
# つまり、「ゲーム前デザイン」の自由度の高さも、TRPGの特徴ではないかと。
 
 で、用意された選択肢以外をGMが認めなくても、それは「ゲームブック読み上げっぽいTRPG」「WSLGっぽいTRPG」ってことになるんじゃないかなぁ、と思います。
 
 
> ゲームブックの内容をすべてコンピュータに記録し、その内容を音声合成により〜
 
 人間がしゃべってないからテーブルトークじゃないよ、といっても良い気がしますけど(;^^)、
 そうですね、前に書いた通り、TRPGの醍醐味の一つには「ゲーム前デザインの自由度の高さ」というのがありますから、GMがあらかじめ用意したシナリオを音声合成で再現するのなら、それは「音声合成利用TRPG」と呼んでも構わないんじゃないかなぁ。
 
 ゲーム中デザインは、認めたほうが確かに面白いけど「必須」ってわけじゃないと思います。
 まぁ、ゲーム中デザイン(リソース追加、シナリオ変更)が全くなければ、自由度は低いし、TRPGの「重要な」楽しみの「一部」を損なうことにはなると思いますけど、別に「必要条件」だと定義しなくても、面白い議論は出来ると思いますよ。あと、
 
 
 「プレイ途中のプレイヤーの感想によってマスターがゲームの改善を行うこと」
 
 これも「プレイヤーのゲーム中デザイン」と言うんじゃなくて、「TRPGにおいてはプレイヤーがゲーム前/中デザインに大きく関与することが出来る」という意見なら、特に反対する人もいないんじゃないかと(しかもほとんど主旨はかわんないし)
 
 まぁいずれにせよ、「ゲーム中デザイン(リソースの追加/シナリオ変更)」が、TRPGにおいて重要な意味を持つということに反対している人はいないようですし、とりあえずその上で議論を進めてみては如何でしょうか。 
 
 …んで、今後はどういう議論をしましょ? 
 「ゲーム中デザインを行うことによって発生するトラブルを抑える方法」あるいは
 「ゲーム中デザイン自体を抑えるためのゲーム前デザインにおける工夫
 「効果的なゲーム中デザインを誘発するための、プレイヤー側からの選択肢提示テクニック
 …といった具体論に移って、マスタリング研究室へ河岸を変える手もありますケド。
 
 「自PCに有利になるようにルールを設定しようと口論する」というなかなか不毛な事態
 
 というのも、「炭塵爆発は起こせるはずだ!」とか「理論的に考えればこのルールは間違っている」とか言い出すプレイヤーさんへの対処法って方向で議論できるでしょうし。
2000年11月02日:00時22分22秒
【TRPGの定義】Re: 2つの主張 / Purple
 --- 2000年10月30日:10時42分49秒のmyrtさんの書き込みより
 ここがまさに私が馬場講座に対して反旗をひるがえしている点です。PLには立場上決定権がないことになっていますが、実際にはGMの耳に入れたことによる効果(量子論の観測の話みたいだ)、各個人の影響力(例えば博式な人が「中世では大体こうだった」と言えばGMの納得してしまう場合がある)、団結力(PL全員で「GM横暴〜」というとか)などによりその決定は左右されてしまいます。

 ところがこれら主張は実際にプレイを左右するにもかかわらず、「直接さわれるのはトークンのみ」という「ゲーム」の定義から外れている、というのが私の一つ目の主張です。
 --- 引用ここまで

 上にあげている例は、プレイヤーからマスターへの指摘とか感想というものであって、個人的には「デザイン」とまでは呼びたくないのですけど。私は、

 「それは、中世の知識としては間違っている」という指摘。
 「その設定は強引である。」という感想。
 それらの感想や指摘を受けて、マスターがゲームを改良している。

と解釈します。「デザイン」という単語に対するイメージの差で、言い方が違うだけの問題なのでしょうねえ。

 ともかく、「プレイ途中のプレイヤーの感想によってマスターがゲームの改善を行うこと」がmyrtさんの「(プレーヤーの)ゲーム中デザイン」ということなんですよね。

#ただ、「指摘された間違いを正す。」というのはともかくとして、「横暴」という感想を聞いて、あらかじめ用意していたシナリオをプレイ中に変えるマスターに出会ったことが無いので、私にはいまいち実感が沸きません。この辺が「ゲーム中デザイン」を私が理解できないことの一因なのかなあ。

でも、マスターが正しい知識を得ていけば、やがて間違いはへります。また、プレイ前にプレイヤーの求めていることを十分に聞いていれば、「横暴」などの感想による「プレイ中デザイン」が発生する回数は減ると思うのです。
 そうして、「プレイ中デザイン」が0になってしまうことがあると、もはやRPGとは呼べなくなってしまうのですよねえ。なんか、やっぱりしっくりしません。

 それともう一つ浮かんだ疑問なのですけども、結局、さまざまな決定を行うのはマスターであって、プレイヤーは直接(マスターの意向を無視して)設定を決定することはできてないではありませんか。結局プレイヤーが決定できるのはPCの行動だけであり、「直接さわれるのは、トークンのみ」って言う話に、どこが反しているのかわかりません。
2000年11月01日:20時18分10秒
【TRPGの定義】コスティキャンとルール改変ゲーム / 匿名希・望

・ SHiNさん

>まず、同意が確かなのは「コスティキャンのゲーム論をTRPGにそのまま適用することは出来ない」という点だけですよね?

適用は「ゲーム」の定義においてのみで、その他の部分はできない、ということであればYESです。

>そこで質問なのですが、匿名希・望さんは、「GMはゲームデザイナーとしての立場を持つ」という見解に基づいたTRPG論は全否定なのでしょうか?

そうです。
もっともそれは自分が採用しないというだけで、客観的に間違ってると主張する訳ではありませんが。
#勿論、個々の論内部に論理矛盾しているものは別です

ただし、ゲームデザイナーとしての技術が有用に働く場合は有ると思うので、そういった技術に関する純粋な技術論は否定しません。

>また、匿名希・望さんの言う「GMはゲームデザイナーではなく、目標達成に向けてPLと範囲は違えど同じ次元で意思決定するゲームプレイヤーである」という考え方のうち、
>「範囲の違い」というのは、おそらく「未定義の資産」を自由に定義・運用できるという意味だと思うのですが(例:プレイヤーの絶体絶命のピンチに際し、その位置関係が未定義であったNPCを助っ人としてその場に登場させる)

大体そう思って頂いて結構です。
最近は多少PLもGMの領域に口を出したり、或いはルールで自動化したりできる物も増えましたが、それは単なる個々のシステムの差異でTRPGの本質には影響しないと思ってます。

>これは無原則に行えるものでは決してないと思います。
>私としては、このGMが従わねばならない法は明文化できるようなルールではなく、
>「世界観の枠内、かつゲームの面白みを損ねない範囲でしか運用できない」というものだと思うのですが、
>これは、「GMがシナリオとしてゲームをデザインする」という行為の原則でもあるはずです。
>そこをあえてGMはゲームデザイナーでは無いとするその意図はなんなのでしょうか?

逐一全ての状況を定義しなくても、「禁止事項や大原則に反しなければ自由である」というのは立派に「明文化されたルール」として通用すると考えているのですが?
#ここでは鍼原神無さんの挙げた「ルール改変ゲーム」の概念が参考になるでしょう。

それにコスティキャンのゲーム論では資源を効果的に配置できるかどうかは単に「ゲーム」の出来に関わるだけで「ゲーム」の定義そのものには関わってこなかったはずです。

それはそれとして、俺がGMはゲームデザイナーではないというのは、RPGの(ゲーム上の)目的を「話を面白くすること」としているからです。
この立場から言えばシナリオを作る行為は「世界観・システムコンセプトの枠内で製作する」という「ルール」を守りながら、NPCや舞台、といった「トークン」を操作(シナリオ段階では初期配置のみだが)しつつ、話を面白くするという「目標」達成を目指す「意思決定行為」です。
付け加えてTRPG全体の立場で言えばPCやGMが独断で動かせない存在は「リソース」となりますが。
「下位ルール(この場合GMの判断で改変が認められるルール)」はトークンと見てもいいでしょう。
TRPGにおいては「上位ルール」と「下位ルール」の境目が曖昧な場合が多いですが、それも単なる個々のシステムの不備であって、TRPGの本質とは関係ない事だと思います。

あとは「話を面白くする」という目標の曖昧さでしょうが、少なくともフィギュアスケートやシンクロナイズドスイミング、新体操を「ゲーム」として捉られるならば同様に扱って構わないと思います。

・ myrtさん

>ただの趣味なのですが、私は「卓に出て一度固まったリソースはよほどの 理由がなければデザインしなおしてはならない」と考えており、 これはPLの「ゲーム」感を損なわないための工夫の一つです。
> しかし「ルール改変ゲーム」では一度デザインしたルールも手続きによって 再度変更することができます。

「上位ルール」に「一度決定した下位ルールをセッション中に変更してはならない」という条文があれば解決する問題と思いますが?

>私は「ゲーム」の(「トイ」や「掛け合い」ではない)面白さは インチキなしの真剣勝負の上にあると思いますので、
>もしTRPG を「ルール改変ゲーム」として真剣に戦った場合は「自PCに有利になるように ルールを設定しようと口論する」というなかなか不毛な事態に陥ると思います。

少なくとも「上位ルール」で「口論」の手順が決まっていればそれも含めて「ゲーム」の内と見なせると思うのですが。
2000年11月01日:19時10分47秒
【TRPGの定義】 ゲーム中デザインの範囲について質問 / LIST
ええと、ゲーム中デザインという言葉の範囲について質問します。これは、ルール面での、ゲーム進行中の何らかの決定とか修正とかを指すのでしょうか?
ええと、聞きたいのは、ルール面 「だけ」 なのか、シナリオ、言い換えればプレイの目的まで含むのかどうか。これを教えて欲しいわけです。


…シナリオ、言い換えればプレイの目的を、そのプレイの中で変えてゆく事を前提として持ってるのは、テーブルトーク以外ではちょっと見ない要素だとおもいます。
この意味でのゲーム中デザインは、テーブルトークを定義するならば、欠かせない要素の一つだとおもいます。
2000年11月01日:11時11分18秒
Re: 【提案】定義について / myrt
「ゲーム中デザイン」の定義は非常に簡単で、「(TRPGなどを)プレイしている 途中でルールやリソースをデザインすること」です。しかし、それが実際に 指している集合はどんなものか、またどのような性質を持っているかは私にも すべては把握しきれません(例えば「判定」との差とか)。
#例えば三角形の持つ性質とその言葉の指す集合の要素 を「すべて」言える人がいますか??

しかし議論の場で必要なのは「ゲーム中デザイン」とは何かではなく、その 言葉の指すものです。ですから、その言葉自体をほり下げると同時に、その 提案者(私だ)の表現したかったものについて尋ねることは非常に有益である と思います。
2000年11月01日:10時42分46秒
【TRPGの定義】ルール改変ゲーム / myrt
(Re:2000年10月30日:12時05分18秒 【TR PGの定義】Re:2つの主張 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕さん)
>法哲学数の方で、西欧型で現代的な法体系の運用を「ルール改変ゲーム」
>って概念で捉えようとする一派があるようです。

これを私はPCがルールを改変し、そのPC自身がそのルールに縛られているもの だと解釈しました。これ、改変後のルールが事前設定の範囲内におさまれば それはリソース扱いできますが(例えばカードゲームのUNOなんかは回転方向 がコロコロ変わる)、新ルールを 自在にデザインできるとなると十分TRPGにも適用できると思います。

その場合はPLとPCの境目が緩和できるために、TRPGを「PCとGMが楽しむ ために行なうメタゲーム」扱いしたときに非常に参考になると思います。

しかし、私の2層構造の考えとはちょっとずれた視点であると思います。 なぜならば、私はTRPGを「ゲーム」的に楽しむときの「ゲーム中デザ イン」要素について考えているからです。

ただの趣味なのですが、私は「卓に出て一度固まったリソースはよほどの 理由がなければデザインしなおしてはならない」と考えており、 これはPLの「ゲーム」感を損なわないための工夫の一つです。 しかし「ルール改変ゲーム」では一度デザインしたルールも手続きによって 再度変更することができます。
#TRPGでそれをやるのは、GMがミスを認めたときくらいでは??

次に、私は「ゲーム」の(「トイ」や「掛け合い」ではない)面白さは インチキなしの真剣勝負の上にあると思いますので、もしTRPG を「ルール改変ゲーム」として真剣に戦った場合は「自PCに有利になるように ルールを設定しようと口論する」というなかなか不毛な事態に陥ると思います。
#え??今の国会を見ろ??

ただし、ヒーローポイント等の制限リソースによってルールをねじ曲げる(??)こ とを認めているシステムでは「見せ所をいかにさらうかゲーム」として 楽しむことができるかもしれません。
2000年10月30日:12時42分25秒
Re: 【提案】定義について / 混沌太郎
今回私は、myrtさんの言う「ゲーム中デザイン」の定義が良く分からないので質問している、という状況でした。
ですので、東さんの投稿の内容は直接関係ありません。
#どういう定義か把握できてない状態でそのまま使うわけにはいきませんよね?

特に相手は限定してないようですが、このタイミングで言われたので、一応。

相手の言い出した定義をそのまま使うことの是非については、保留。
2000年10月30日:12時05分18秒
【TRPGの定義】Re:2つの主張 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>myrtさんへ
 こんにちは。はじめまして。
 一連のやりとりは興味深くROMしています。
 
>〔PLには立場上決定権がないことになっていますが:カンナ補記〕これら主張は実際にプレイを左右するにもかかわらず、「直接さわれるのはトークンのみ」という「ゲーム」の定義から外れている、というのが私の一つ目の主張です。
 
 えーと、ご参考までに。
 法哲学数の方で、西欧型で現代的な法体系の運用を「ルール改変ゲーム」って概念で捉えようとする一派があるようです。
 アタシは言語コミュニケーション(自然言語のコミュニケーション)に感心があるのですが。「言語行為論」て研究手法に関連して「ルール改変ゲーム」の考え方は少しかじったくらいです。
 法哲学はきちんと調べたことが無いのでアバウトにしかご説明できませんけれど、、、

 アバウトには、ルールを改変する場合の手続きもルール化してあって、改変の妥当性は上位ルールと慣習と必要性から判断してゆく。そうしたルール体系の運用を「ルール改変ゲーム」と呼ぶ、と大まかにはこれでよいかと思います。

 この考え方でTRPGをみてみると、デザインコンセプトにあたるものを上位ルールと見なしてもよいのだけど、上位ルールとしては記述の明瞭さが足りない傾向が顕著。結果ルール改変ゲームは、慣習への依存度が高くならざるを得ない。
 そーゆー感じでのセッションが多い、と言えるように思っています。
 
 ご参考になりますかどうか。では。
2000年10月30日:12時03分14秒
【意思決定の評価基準】Re:個人的意義と公的意義 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>SHiNさんへ
 ども。
 
>例えば、他のPLにとっては意義がなくても、当のPLはぜひとも行いたい!という意思決定があるとします。
>はりはらさんは、このような意思決定を肯定なさりますか?
>私は肯定する、と言いたいわけですよ。
 
 そうですね。今の話の流れからはズレるので、聞き流していただきたいのですけど。
 結局は、セッションが終わるまでに、または終わった後のコミュニケーションで、個人的意義の狙いが、「あぁそうゆうことだったのか」と他の個人に了解されればよいってふうに思ってます。

 白か黒かでは無く、了解の程度によって個別の試行の成功度が変わるとゆうふうにアタシは考えています。
 個人的意義の試行は認めたいです。が、アタシ個人の思惑とバッティングしそうなときはネゴシエーションを仕掛ける。そうしたネゴシエーションなども、ある種の“ゲーム”と思っています。(必要があればGMに裁定を仰ぎますし)。ご質問の件は、アタシは普段そのように考えています。煎じ詰めれば「試行権は肯定する」みたいな言い方になるかと思います。

 ある“定義”を整理するために、何かを枝葉として一度切ってみる、ってゆーのは、今のように「理論上の話」ってことが自覚的になされてる限りは有功と思ってROMしています。
>「意思決定に全体的な意義を付加するのはGMの仕事、個人的な意義を付加するのはPLの仕事」と考えた方が、単純に効率が良い
 、、、と言うお話もそうした線で受け止めました。

 レスありがとうございまじた。
2000年10月30日:10時57分27秒
【提案】定義について / 東涙香

どうも、あずまです。

現在話し合われている内容に関して、非常に興味深く読ませていただいております。
その上で、話し合いが円滑に、及び発展しやすくするためにも、やはり【定義】については外せないようです。

何かと混乱しやすい【定義】ですが、簡易掲示板の活用法の、2000年10月17日:13時31分04秒に、定義について提案しました。
今後の有効な議論にお役に立てればと存じます。

ご参考ください。


2000年10月30日:10時55分09秒
【TRPGの定義:ゲーム中デザイン】意見の相違点は。 / myrt
(Re:2000年10月28日:01時46分07秒 Re: 〜はTRPGか?? / 混沌太郎さん)
>ただし"1"に関しては、本当に「読み上げ」しかしないならTRPG
>とは言えないでしょう。 しかしあの四択の中では、先を知っているG
>Mが独自にヒントをほのめかしたりする可能性は"1"にもあります。

私の書き方がまずかったようです。"1"-"3"の例ではすべてあらかじめ用意した 以外の読みあげは全く行なわないつもりで書きました。

ゲームブックはすでにバランスを調整されており、そのバランス は文面から得られる情報量によって左右されます。ですから、GMが独自にヒントを ほのめかすとすればバランスが狂うため、改めてデザインしていることになります。

ところが、シナリオはGMが用意するわけですから、あらかじめGM自身で 書いた(あるいは修正した)ゲームブックを元にしていれば「GMのパーソナ リティ満載かつ読みあげしかしない"1"」がありえます。

しかし、それでもただの読みあげと機械的反応だけあればTRPGとは言えず、リア ルタイムのPL-GM掛け合いでデザインしてこそTRPGであるというのが私の持論 です。私と混沌太郎さんとの意見の相違は「その掛け合いで、必要なのはどこ で、どの程度か??」という点ではないでしょうか。
2000年10月30日:10時42分49秒
【TRPGの定義】2つの主張 / myrt
(2000年10月28日:03時34分43秒 ゲーム中デザインの意味 / Purpleさん)
>マスターは確かに登場物や情報(=リソース)を決定しているので「デザイン
>している」と言えるかもしれません。しかし、プレイヤーには決定権が無く
>「デザインしている」とは言えないと思います。

ここがまさに私が馬場講座に対して反旗をひるがえしている点です。PLには 立場上決定権がないことになっていますが、実際にはGMの耳に入れた ことによる効果(量子論の観測の話みたいだ)、各個人の影響力(例えば博式な 人が「中世では大体こうだった」と言えばGMの納得してしまう場合がある)、 団結力(PL全員で「GM横暴〜」というとか)などによりその決定は左右されて しまいます。

ところがこれら主張は実際にプレイを左右するにもかかわらず、「直接さわれるのは トークンのみ」という「ゲーム」の定義から外れている、というのが私の一つ目の 主張です。

しかし、たとえこれでTRPGが「ゲーム」からはずれても、TRPGに「ゲーム中デ ザイン」の要素が必須であるとは限りません。そこで私はTRPGから「ゲーム 中デザイン」の要素を段階的に欠いた例として"1"-"4"を挙げました。 ここで私は、"1"-"3"はTRPGっぽくないので「ゲーム中デザイン」はやはり 必要なのではないかというのが二つ目の主張です。

この2つの主張を混同されている方がおられるのではないでしょうか。
#まあ、そうとれるように書いたほうが悪いのだが。
2000年10月30日:10時39分54秒
【TRPGの定義:ゲーム中デザイン】必要十分条件 / myrt
(Re:2000年10月29日:03時44分47秒 【TRPGの定義】ゲーム中デザイ ンの意義 / Purpleさん)
>ちなみに、ルールの改変・作成でよければ、RPGでなくても発生し
>ます。私の経験では、マルチプレイヤーズゲーム(例えば、エポック
>社の戦国大名など)を遊んでいるときに、ちょくちょく発生しましたね。

私は「ゲーム中デザイン」はTRPGの必要条件ではないかとは考えていますが、 十分条件であるとは夢にも思ってません。

このようなはっきりした(判定と曖昧でない)例では、そのプレイ全体 を「ゲーム」ととらえることは できないと考えていることをすでに主張しました。また、ボードゲーム(PCゲーム だが)をTRPGに似たところまで持っていく例として、「人がPC役のゲーム中デザイ ン可能な水滸伝」を挙げました。
2000年10月29日:06時20分40秒
【TRPGの定義】re:ゲーム中デザインの意義 / 紙魚砂
 どうもです。
 「ゲーム中デザインの意義」ですが、まあ私はこうだと思います。

1)単なるPCの行動を越えたセッション構築のレベルで、そのセッションにプレイヤーの意志を取り込むことが出来るようにしたい。

2)ゲーム中デザインをする目的が、単にゲームとしての整合性のためだけにとどまらないという点。例えば、プレイヤーとイメージを共有しやすくするために、プレイヤーの意向も取り入れた上でその場でデザインすることがある。さらに、あらかじめそのことを計算した上でシナリオ上の空白を作って留保する場合もある。

※ただし、事前にプレイヤーと話し合って決めることが出来ない場合に限った方が望ましいと考えます。

例A)よくあるケースは「説得シナリオ」などで、「解決法を考える」ということだけ決めておいて、実際の解決法は留保しておくというスタイル。話し合いで解決法が決まったら、それが成立するように既存リソースをパズルのように組み合わせつつ、足りない部分は創出して補う。マスターもそれに合わせて潜在リソースの調整・創出を行う。・・・という具合に先の展開のデザインを行う。

例B)ランダムイベントシナリオをやる場合。見えない先の展開を想像力で補うこと自体を楽しむ。
2000年10月29日:03時44分47秒
【TRPGの定義】ゲーム中デザインの意義 / Purple
 SHiNさん>っていうか、私なんぞは、まさにこのPurpleさんの解釈された結果そのものをTRPGの定義にしているんですが……駄目なんですか?(笑)

 リソース決定のタイミングの差以外に何か影響があるのでしょうか?プレイの前/最中のどちらにしろ、リソースがゲームに登場し、ゲームに影響を与えるのは、マスターがそのリソースを決定した後ですよね。
 リソースの決定が、リソース決定前のストーリーや判定結果に影響を与えるわけではないでしょう。(もし影響を与えたならシナリオの破綻ですし、そのマスタリングは大失敗。デザインに欠陥のあるゲームを遊んでしまったということですよね。)

 私がmyrtさんの意見に対して気になっている/納得できない点は、myrtさんの意見が、「ゲーム中デザインが起きなければTRPGをあそんだことにならない」と受け取れることです。
 これは極論すると、「あらかじめ全てがきまっているのは、RPGではない。マスターはRPGを遊ぶためには、シナリオの中にゲーム中デザインが発生する余地を残しておかなければならない。」というふうにも受け取れます。 そのあたりが私の感性や経験から得た知識にあいません。

 ちなみに、ルールの改変・作成でよければ、RPGでなくても発生します。私の経験では、マルチプレイヤーズゲーム(例えば、エポック社の戦国大名など)を遊んでいるときに、ちょくちょく発生しましたね。
 (例1)ゲーム途中で遊ぶ時間がなくなり、勝利条件やゲーム終了条件のルールを変えてしまう。
 (例2)ルールブックに欠陥・矛盾があり、(しかも、そのルールが必要になるまでプレイヤーはだれも気が付いていず)ルール通りの判定を行えない場合に、急遽プレイヤー全員の協議で、ルールブックに載っている他のルールとバランスを崩さないように、判定ルールを新設する。

 このような例は「ルールを変える・作る」というものですが、十分に「ゲーム中デザイン」と呼んで差し支えないですよね?
 そのような「ゲーム中デザイン」が発生したからといって、これはRPGでしょうか?違うでしょう。
 だから「ゲーム中デザイン」は重要なファクターとは思えません。もっと重要なファクターがあると思います。(それが何なのかは見つけていないので提示できないのですけどね。)
2000年10月28日:22時55分13秒
【TRPGの定義】テーマに必要な定義が出来れば十分 / SHiN
 (Purpleさん)
 >「ゲーム中デザイン」というのは結局のところ、マスターが「プレイ前に未決定だったリソース」を「プレイの最中に決定していく」だけのことに過ぎないのではないかと思います。つまり、これをTRPGか否かを分けるファクターにはするのは無理がありませんか?
 
 っていうか、私なんぞは、まさにこのPurpleさんの解釈された結果そのものをTRPGの定義にしているんですが……駄目なんですか?(笑)
 
 もちろん、これが唯一無二の定義じゃないとは思いますけど……それは、いったい何について語りたいか、で決まってくるんじゃないでしょうか。「会話で進める事による重要性」に焦点をあてたい場合、「会話で進めるかどうか」をTRPGか否かの定義にしても良いし……定義だけを取り上げてその是非を問うのは無理があるんじゃないかと思います。『〜という事を示すには、この定義は不十分じゃないか』『初期のダンジョンものも含めたTRPGについての一般論を語るにはこの定義は無理があるんじゃないか』という批判は、「アリ」だと思いますけど。
 
 まあ、その意味では混沌太郎さんとmyrtさんの議論も、互いに「私はこういう事について語りたい」「いや、私はこれについて語りたいんだ」と言い合ってただけという風にも見えたのですが。
  
 ただ、間違ってる定義ってのはありますけどね。そういう事を指摘するなら、なんらかの反証が欲しいですね。
2000年10月28日:03時34分43秒
ゲーム中デザインの意味 / Purple
 myrtさんの「ゲーム中デザイン」がどうにも理解できなくて、TRPG総合研究室 LOG 053を読みかえしていて思ったことなんですけど、
 ---の2000年10月17日:12時41分10秒のmyrtさんの書き込みより
 例えば路上で戦闘になったとき、GMとPLが共同して即席リソースをどんどん作っていく場合が考えられます。

 PL A: 路上ということは路上販売の人たちがいるんじゃないか??
 PL B: 通行人がたくさんいますよね。
 PL C: じゃあ大振りの武器は使えないな(禁じ手の発生)。
 PL D: 驚いた犬が走り回ってると面白いよ。
 GM : じゃあ、こうしよう...

 このとき、PLはゲーム的に有利な提案をすることは好まれません。整合性があり、面白いことが重要--ゲームデザイン作業です。これを、 私は茶番と呼んでいます。
 --- 引用ここまで

 この例で、プレイヤーがいろいろな意見を言っていますが、最終的にその意見を採用してストーリーに登場させるということを行っているのはマスターですよね。(つまり、マスターがNoといえば、プレイヤーが出した意見は却下され、ストーリーには登場しません。)
 マスターは確かに登場物や情報(=リソース)を決定しているので「デザインしている」と言えるかもしれません。しかし、プレイヤーには決定権が無く「デザインしている」とは言えないと思います。

 「ゲーム中デザイン」というのは結局のところ、マスターが「プレイ前に未決定だったリソース」を「プレイの最中に決定していく」だけのことに過ぎないのではないかと思います。つまり、これをTRPGか否かを分けるファクターにはするのは無理がありませんか?
2000年10月28日:02時06分39秒
【意思決定の評価基準】個人的意義と公的意義 / SHiN
 私のタイムスケールだと、1年以内ではお久しぶりにはならないので、挨拶は抜きです(笑)>はりはらさん
 
 >鍼原神無さん、アキトさんへ(YANさんもかな?)
  
 もし、私の言うところの「優れた意思決定」という言葉が、より望ましいものとか、そういう連想を引き起こしているとしたら、申し訳ない。用語選択のミスでしょう。ゲーム派の人たちがよくつかってた印象があったんで、ゲーム的な意思決定の代名詞とするには意味が通じやすいかなと思ったんですが……
  
 まあ、私としては、「情感に基づいた意思決定」と、「ゲームシステムに基づいた意思決定」を単に明確に区分けしたかっただけなのです。前に投稿した文章においては「意義ある意思決定」は、この双方を含み、「優れた意思決定」というのは前述の通り後者のみを指しました。(なぜ、前者に関して完全に独立させなかったかというと、ゲームシステムにも情感にも基づかない、別の意思決定が存在する可能性も考慮したかったからです。が、今回は、それは無しにします)
 
 で、現実として、情感に訴えるものというのは、全員に受け入れられるとは限らないという事を認めたいと思うのです。が、決して、それが軽んじられてもかまわないという意味ではありません。
 むしろ、「公共の利益にならない事は、全て悪である」という全体主義的な評価基準を廃したいと思って、あえて「個人的なものである」という点を強調したいと思うのです。
 
 例えば、他のPLにとっては意義がなくても、当のPLはぜひとも行いたい!という意思決定があるとします。
 
 はりはらさんは、このような意思決定を肯定なさりますか?
 
 私は肯定する、と言いたいわけですよ。
 
 というのも、既に述べたようにTRPGの特性として「未定義な仮想世界」があるわけですが、これがもたらした結果として、PLは、「自分が見たいものを見る」という形でのプレイスタイルが可能となったわけです。これは言いかえればプレイヤー自身が、ストーリーの方向性を決定できるという事です。(この事自体は、決して目新しい論説では無いですよね)
 が、もし、参加者全体による最大公約数的な意味で方向性を決定したストーリーを楽しむのなら、GMのシナリオに沿って(ゲーム中にGMから提示される情報を利用してという意味・別に一本道シナリオでという意味ではない)プレイするのが一番面白いはずです。(こうならないとしたら、それはGMに問題がある(笑))
 
 しかし、あえて、GMのシナリオから外れてプレイするというなら、それは個人的な欲求に基づいたものであるべきだと思うわけです。
 
 「参加者全員に意義のある意思決定」なんてのは、GMがきちんと想定しているわけです。そして、PLに比べれば、それを実現するための能力というのはGMの方が(その立場上)遥かに大きい。「意思決定に全体的な意義を付加するのはGMの仕事、個人的な意義を付加するのはPLの仕事」と考えた方が、単純に効率が良い、と思うわけです。
 
 実際、PCの個人的行動が、気がついたらGMの手によってセッションの進行にうまく組み込まれていた、なんて事は決して珍しい事じゃないでしょう?
 
 もちろん、PLやPCの個人的な意思決定が、直接セッション全体に好影響をもたらすのなら、それにこした事は無いですよ。モアベターです。
 が、公共の福祉に寄与しなければ、個人的な価値基準に基づいた意思決定を行ってはならないというのは、「違うな」というのが私の意見です。
 
2000年10月28日:01時46分07秒
Re: 〜はTRPGか?? / 混沌太郎
#なんか面倒なので識別子は省略。

>だから、「自由度の高さ」を失うことは致命的であると思います。
これは「RPG」であることに対してでしょうか?それとも、「TRPG」であることに対してでしょうか。
まあどちらであっても、私の立場では「自由度」はゲーム性を保証する分が下限で、
それ以上は定義上では要求されないと考えてますが。

ただし"1"に関しては、本当に「読み上げ」しかしないならTRPGとは言えないでしょう。
しかしあの四択の中では、先を知っているGMが独自にヒントをほのめかしたりする可能性は"1"にもあります。
この場合GMのパーソナリティが影響するので、"T"要素が含まれていると見て良いのではないでしょうか。

>>特にGMは「相手」の立場でリアクションを返し、「評価」もしてくれるので
>>非常に重要です。

>私がなぜTRPGの本質を「ゲーム中デザイン」の要素を求めたかがここです。
私の認識は、「デザイン」まで言うのは極端な例で、「判定」程度のものでも
要求は満たしているのではないか、といったものだったようです。
ですから、「ゲーム中デザイン」という語で「あらかじめ用意された範囲外」の事をするのを
全て含むのであれば、それを「必須」としても特に異論はありません。

>例えば、これを達人級の演算能力保持者がPC役をやり、我々の宣言に対して処理を行なって
>口頭と記述でリアクション(その内容はコンピュータのものとかわらない)をくれるとします。
>これ、TRPGでしょうか??
人間がやる以上必ず個性が出る、というのが私の議論では前提になっています。
従って、「その内容はコンピュータのものとかわらない」ということはあり得ない、というのが私の答えです。
(コンピュータの方が、「人間のものと変わらない」ということは、いずれ起こるかもしれませんが。)

>SLG的だからTRPGではないのでしょうか??
余談ですが、私がこう言う主張をすることはありません。
私は、TRPGであると同時にS(L)Gであることもあり得ると考えているからです。
2000年10月27日:20時14分53秒
【TRPGの定義】GMの立場と、未定義な資産の管理運用法 / SHiN

(匿名希・望さん)
>まず、訂正します。 俺はコスティキャンの「ゲーム」に関する定義部分だけを支持しているのであって、その具体的例示に関しては彼とは意見を異にしてます。
 
 ふむ。なら、わたしの前出の文章は、「TRPGを内容においてもコスティキャンのゲーム論で語られてるようなゲームとして遊べる」と思っている人に対してのものであると思って下さい。
 
 
 >ここからが本題です。まず、未定義な材料はそもそも直接ゲームに関われません。 ゲームに関わった瞬間、ルールによって定義された存在になります。
 
 ここらへんについて言うと、私と匿名希・望さんとの間に、果たして意見の相違があるのかどうかわからないですね。私としては、この、「ゲームに関わるまで未定義である」材料を扱わねばならないという点が、TRPGと他のゲームを分かつ特徴であると位置付けているわけですから、もし匿名希・望さんがコスティキャンのゲーム論を採用しないというならば、この点について匿名希・望さんの見解は、まだ直接伺ってはいないわけです。
 
 
>そしてもう一つ、未定義といってもその範囲は基本的な「(舞台の)世界観」とルールの「システムコンセプト」を逸脱するものではありません。
>むしろ「世界観」「システムコンセプト」が大元の「ルール」と呼ぶべきものと見なすことも可能なのです。
>そしていくら未定義とは言っても、プレイする人間の想像力の限界がある以上無限ではないのです。
 
 それはそうです。ただ、コスティキャンのゲーム論を成立させなくするには、別に無限の想像力は必要ないのです。プレイヤーが、GMの想像力を上回れば良いだけの話でしかありません。
 ただ、このGMがゲームデザイナーとしての立場をとるという考えも、匿名希・望さんは採用されないという意向のようですから、この反論は、ちょっとしっくり来ませんね。これも、「TRPGはコスティキャンのゲーム論に従い、なおかつTRPGにおいてGMはゲームデザイナーである」という前提の人に対しての反論であると考えて下さい。(私は、TRPGがコスティキャンのゲーム論に従わない場合に限り、GMはゲームデザイナーとしての立場を取れると思っています。もしTRPGがコスティキャンのゲーム論に従うなら、ゲームデザイナーの立場を取れるのはシナリオ作成者のみになります)
 
 なんか、匿名希・望さんの文章にコメントつけてるわりに、匿名希・望さん以外の人へのコメントになってばかりで申し訳ないのですが、匿名希・望さんに対するコメントを述べようにも、わたしと、匿名希・望さんの間で、どの程度の意見の一致があり、そして相違点はなんなのか、という点について明確にしないと、どうしようもないなあというのが私の感想です。
 
 まず、同意が確かなのは「コスティキャンのゲーム論をTRPGにそのまま適用することは出来ない」という点だけですよね?
 
 そこで質問なのですが、匿名希・望さんは、「GMはゲームデザイナーとしての立場を持つ」という見解に基づいたTRPG論は全否定なのでしょうか? それとも、一部の差異を除けば同じTRPGとして一括できるのでしょうか? ならばその差異は? 
 また、匿名希・望さんの言う「GMはゲームデザイナーではなく、目標達成に向けてPLと範囲は違えど同じ次元で意思決定するゲームプレイヤーである」という考え方のうち、「範囲の違い」というのは、おそらく「未定義の資産」を自由に定義・運用できるという意味だと思うのですが(例:プレイヤーの絶体絶命のピンチに際し、その位置関係が未定義であったNPCを助っ人としてその場に登場させる)、これは無原則に行えるものでは決してないと思います。私としては、このGMが従わねばならない法は明文化できるようなルールではなく、「世界観の枠内、かつゲームの面白みを損ねない範囲でしか運用できない」というものだと思うのですが、これは、「GMがシナリオとしてゲームをデザインする」という行為の原則でもあるはずです。そこをあえてGMはゲームデザイナーでは無いとするその意図はなんなのでしょうか? それとも、私の「範囲の違い」についての解釈が間違ってるのでしょうか?
 
 以上、質問の仕方でまずい点があれば、おっしゃっていただければ修正します。
 
2000年10月27日:12時30分14秒
Re:論点の確認をさせてください / myrt
(Re:2000年10月26日:12時12分10秒 論点の確認をさせてください / LISTさん)
>ちょっと話しが見えなくなってるんですが、ゲーム中デザインって識別子
>の中の話しは、テーブルトークの定義とは別なんですよね?

TRPGの定義のために持ちだしたのですが、その用語の定義そのものが あやしくなってきたので分けたつもりでした。事実、TRPGから少し 離れて「ゲーム」での「判定」との区別について議論になっています。

ところが、私が以前の話とまとめてフォローしてしまったあたりで 怪しくなってしまいました。申し訳ありません。 今後も熱中してくると忘れるかもしれませんのでご指摘お願いします。
2000年10月27日:12時19分19秒
【TRPGの定義】歴史SLGはTRPGか?? / myrt
われながらわかりにくいかと思いまして説明を追加します。

>だって1は、「GMの楽しみ」を無視すれば以下のように実現できます。

これに似た状況で遊んだことがあります。PCゲームの水 滸伝(典型的なKOEIの歴史SLG)で、PLがそれぞれキャラを担当して わいわい騒ぎながら楽しみました。あるコマンドを選ぼうとすると ちゃかす奴とかいて(私だ)、会話そのものも存分に楽しみました。

例えば、これを達人級の演算能力保持者がPC役をやり、我々の 宣言に対して処理を行なって口頭と記述でリアクション(その内容は コンピュータのものとかわらない)をくれるとします。 これ、TRPGでしょうか??私は違うと思います。

では、SLG的だからTRPGではないのでしょうか??それも違うと思います。 例えばPC役の人が融通の聞くデザイナーで、2PLが共同で戦場に 入ることを認めてくれたり(当時はなかったんだ)、敵国を分断 して間を通る使者をとらえる関所の建設を認めてくれた り(これもちょっと違うが三国志に実装された)、ゲーム中に自由な要求に答えて デザインしてくれれば、私はそれはすでにTRPGであると思います。

今回あげた中で人がGMをやってくれる場合がTRPGで、残りがそうでないと 断言なさるなら、それはもう解釈の違いだと思います。区別できる識別子 さえあればそれで良いかと。
2000年10月27日:11時37分11秒
【TRPGの定義】ゲームブック読みあげはTRPGか?? / myrt
(Re:2000年10月27日:02時27分55秒 【TRPGの定義】Re: 【ゲーム 中デザイン】「判定」との区別 / 混沌太郎さん)

>従って1〜3は、人間がGMをしていることによる「自由度の高さ」
>のような重要な特色が放棄されているとしても、 やはりTRPGに
>ぎりぎり入っているのではないかと思うわけです。

ちょっと待って下さい。2-3がTRPGに入ってる、という話なら解釈の 相違ですね、で片付けるつもりだったのですが(それぞれに識別子を つけて話が続けられる)、1がTRPGであることは認め難いです。

だって1は、「GMの楽しみ」を無視すれば以下のように実現できます。

「昨今の音声認識、および音声合成の技術は極めてすぐれている。 ゲームブックの内容をすべてコンピュータに記録し、その内容を音声合成に より読みあげさせる。PL達はわいわい騒いで選択肢を選んだ後、コーラーが音声認識 ボタンを押しつつ選択肢を読みあげる。コンピュータはそれを音声認識できたら、 対応したデータからまた読みあげを行なう。」

だから、「自由度の高さ」を失うことは致命的であると思います。

>特にGMは「相手」の立場でリアクションを返し、「評価」もしてくれるので
>非常に重要です。

私がなぜTRPGの本質を「ゲーム中デザイン」の要素を求めたかがここです。 あらかじめ用意された範囲内で反応することはコンピュータにも可能です。 ところが、その範囲外のことをやりたくなったときには、それを とっさにデザインしてくれるGMなどが必要であり、そこに本質がある、と思った わけです。

AIなんかやってると、ある状況に対して簡単なつっこみに対して妥当な返答 を返すためにはものすごいバックボーンと、構成力が必要です。似た意味 データベースなんて笑うしかない容量を誇ってますし。人間は簡単に推察 してしまうのですが、無意識に「矛盾がないようにデザイン」しているはず です。
2000年10月27日:08時11分31秒
【意思決定の種類】Re:意思決定の評価基準 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
#えっと、こんにちは、お久しぶりです。それからはじめまして方、よろしくお願いします。
#ROMはしてるんですけど、今日はちょっと徹夜明けなのに眠れそうにないので、一撃離脱的に失礼します。

>SHiNさんへ

#お久しぶりでーす(タイムリー☆)

 アタシはSHiNさんが書かれたこと一点を除いて賛成です<「【意思決定の種類】意思決定の評価基準」(当掲示板,2000年10月27日:06時22分16秒)

 一点というのは以下のところです。
>が、この「意義がある」というのはあくまで個人的な価値基準でしかありません。
>避けられぬ死を迎える「臨終の淵にある少女」に対して余計なおせっかいを自分のPCにさせようとするPLや、それらの描写に付き合うGMに対し、『余計な時間を取るなあ』と不満を感じるプレイヤーもいるかもしれません。あるプレイヤーに意義があったとして、他のプレイヤーにも同じだけ意義があるとは限らないのです。
 
>(おそらくアキトさんの言う「優れた意思決定」というのは、「より多くの人にとって意義のある意思決定」という事になるのでしょうが、その定義では結局、「正しいものは正しい」「良いものは良い」的な定義になってしまい、あまりにも自明の事となり議論がそこで終わってしまう気がします。)
 
 そうでしょうか? 特に、「正しいものは正しい」「良いものは良い」的な定義になってしまい〜」以降、アタシはちょっと別様に考えています。
 
 まず、1「キャラクタープレイとか“演技”の善し悪しの判断基準を『より多くの人に個人的な意義が了解される意思決定』」としてみます。
#ここで言ってる“演技”は、多分「キャラクター表現」とか、「PCの役柄の表現」とか言った方が余計な誤解をする人が少ないのかもしれません。←セリフや身振りを含めることはあっても役者が舞台やTVでするような強度や洗練は不必要な“演技”のことです。
 
 次に、2「この場合の『より多く』は『同卓セッションメンバーの間でより多くの人』に通じればそれでよい」だとしてみます。
 「2」は、「役者がするような不特定多数の人に通じないといけないレベルの高度な表現は不要」だけど、「できれば、よくセッションを一緒にするタイプの人には通じる程度の工夫は必要」って含みです。

 「1」と「2」を押さえてこそ「キャラクタープレイとか“演技”の善し悪し」の技法をきちんと整理してゆくことができると思います。逆に押さえないと「演技とかは好き好きでいいんだから、せいぜい控えめに」って発想しか出てこないように思えますが、どうでしょうか?

 例えば、「一見突飛に見えても、ワールド設定を使ってうまく説明(補足説明)できる“演技”」は「よい“演技”」、「一見、ありネタをパクッてるとこだけ観ると同じように思えるものでも、ワールド設定との適合性の違い」を判断基準として挙げることができるようになると思います。(←これは「ワールド設定から演繹されるもの『のみ』が妥当でそれ以外は妄想」とは別方向からのアプローチも含めるとこがミソです)

追記:それから以下は質問なんですけど、次のところでちょっとSHiNさんの論旨がわかりづらくなってるように思えるのですが(違うかしら?)。 
>もちろん、その意義はPLにとって千差万別で、ゲーム的に優れた意思決定をすることだったり、感動を誘発するような意思決定だったりする。
 
 引用したとこの前のとこではSHiNさん「アキトさんの『意思決定の評価には二つの軸が存在する』という考えに賛成です」と書かれていますよね(アタシもそこは賛成なんですけど)。
 アタシは、「二種類の意思決定の必要度とか重要度のブレンド度合いはシステムとシナリオによって違う」を基本に考えた方がよいように思うんですけど。どうでしょうか?
#もちろん、同じ卓の中でも、「ブレンド度合い」個人の資質傾向による偏りも出るとは思うんですけど。
#それから、……、TRPGでは二種類の意思決定のどちらかが、通セッションでゼロになるブレンドは例外事態とも思うんですが(←これには異論も出るでしょうね)。
 
追記2:“演技”について、補足しとくと、「セリフや身振りを含むことはあっても」で、「セリフや身振りが必須ではない」(ルールに明記されてる場合を除く)ですね。でも、セリフとかが嫌な人は、システムとシナリオが求めるところに応じて、「個人的な意義」を説得的に説明してく工夫が必要とも思います。
2000年10月27日:06時22分16秒
【意思決定の種類】意思決定の評価基準 / SHiN
(YANさん) 
>TRPGにおいて「優れた意思決定=意義ある意思決定」であって、矛盾はしないのでは…?
>というより、「意義はあるけど優れていない意思決定」って良く分からない…。
 
 できれば文脈から読みとっていただきたかったのですが……簡単に書きすぎましたかね。
 せっかくだから、詳しくあらためて定義すると、「意義ある意思決定」は個人的価値基準に適った意思決定、「優れた意思決定」というのは客観的価値基準に基づいた意思決定であると言えると思います。
 よって、「本人に意義があっても、他人からみると馬鹿な行為に見える意思決定」というのも存在します。「四人のうち三人までに意義が大きくても、四人目にとっては意義が小さい」というのも。
 しかし、「優れた意思決定」であったかどうかは原則として、誰にとっても等しく評価できます。もっとも、ゲーム性が複雑だったりランダム性が高いと、その評価にばらつきがある場合もありますが、その場合は、結果を通じて、その妥当性を客観的に評価する事が可能なもの……それが「優れた意思決定」です。
 
 この点で、私もアキトさんの「意思決定の評価には二つの軸が存在する」という考えに賛成です。
 
 が、もし、そうであるなら、「意義は無いが優れている意思決定」だけでなく「意義はあるけど優れていない意思決定」もなければ、変だと思いますぜ?アキトさん。
(アキトさん)
>この状況下で、意義ある意思決定は存在しないでしょう。ですが、優れた意思決定は存在しえるのではないでしょうか。以下に、ボクがそう考える理由を述べます。
 
 わたしとアキトさんでは、用語の用い方がちょうど反対になっているようです。
  
 『意義ある意思決定』というのは、まさに、なんらかの「意義」がある意思決定という意味です。
 アキトさんが例として挙げられている意思決定は、感動を引き起こしたり物語を面白い方向に誘導する役に立っているわけで、文字通り、「意義がある」わけです。
 
 が、この「意義がある」というのはあくまで個人的な価値基準でしかありません。
 避けられぬ死を迎える「臨終の淵にある少女」に対して余計なおせっかいを自分のPCにさせようとするPLや、それらの描写に付き合うGMに対し、『余計な時間を取るなあ』と不満を感じるプレイヤーもいるかもしれません。あるプレイヤーに意義があったとして、他のプレイヤーにも同じだけ意義があるとは限らないのです。
(おそらくアキトさんの言う「優れた意思決定」というのは、「より多くの人にとって意義のある意思決定」という事になるのでしょうが、その定義では結局、「正しいものは正しい」「良いものは良い」的な定義になってしまい、あまりにも自明の事となり議論がそこで終わってしまう気がします。)
 
 一方、「優れた」意思決定というのは、ある程度客観性を主体とした評価が可能な意思決定の事です。 いわゆる「ゲーム派」の人たちが使う「優れた意思決定」というのは、こちらの意味のはずです。
 
 「ゲーム派」の人の論理では、アキトさんの挙げた例は、「プレイヤーのパーソナルゴール」というロジックを使用し、「感動的な行動を取りたい」という目標を達成するための優れた意思決定(アキトさんの用語の使いかただと、意義ある意思決定)になるわけです。
 が、こういう、無理やりTRPGを「ゲーム」として扱おうとする姿勢は間違っているというのが、私の考えであり、論旨です。
 
 コスティキャンのゲームで、優れた意思決定が価値を持ち得るのは目標やルール、管理すべき資産が既に定義済みだからです。
 
 が、私の見るところ、TRPGはそういう類のものではない。
 PLは、自らにとって意義のある意思決定、そして他の参加者にとっても意義のある意思決定を目指す。(もちろん、それを「優れた意思決定」と呼んでもかまわないのですが、それならば、上記のゲーム的に優れた意思決定と区別せねばならないと思います。私としては定義名に拘るつもりはありませんが、定義の仕方については、別々の意味のものがはっきりと別々のものであるとわかる定義で行いたいと思っています)
 
 もちろん、その意義はPLにとって千差万別で、ゲーム的に優れた意思決定をすることだったり、感動を誘発するような意思決定だったりする。
 そしてGMは、PLが意義ある意思決定を行えるようなシナリオを創り、PLの意思決定が意義を持つようにマスタリングを行う。
 これがTRPGだ、というのが私のTRPG観です。(これは、私の理想を定義化したものじゃないです。多くの人の書き込みや実際のセッションの経験などから得た観察結果をまとめただけです。よって、反証が挙がればこの定義は間違っているという事になります)
 
 ……まあ、てな理由で、ああいう表現をしました。
 でないと、 『「ゲーム派」の間違いは、TRPGにおける意思決定の意義を優れた意思決定だけに求めようとしたことだ』という表現が成り立たないでしょう?
 
2000年10月27日:02時27分55秒
【TRPGの定義】Re: 【ゲーム中デザイン】「判定」との区別 / 混沌太郎
>「ゲームブックをシナリオとして用意しておく」例
4は明らかにTRPGということで良いでしょう。
では1〜3は、TRPGに似た別のものなのでしょうか。
それとも、らしさがちょっと足りないTRPGなのでしょうか。

まず「RPG」であるためには、行動選択のようなゲーム上の意思決定を、
役割に基づいて、即ちロールプレイングと不可分な形で行なえば良いと思われますが、問題は"T"ですね。

広義に捉えるなら、とにかく会話してゲームを進めさえすれば良い、となりますが、
やはりCRPGと対比して、人間が進めていればこその要素が欲しいと思うかもしれません。

しかし私は、「テーブルトーク」というスタイルを取るのは、単なるインターフェイスの選択ではないと思っています。
いや、単なるインターフェイスの違いかもしれませんが、だとしたらそれこそが重要ではないかと。
会話で進めると言うことは、ゲーム中でしたことに対し、人間のリアクションがもらえる、と言うことです。
CRPGとTRPGの違いは、突き詰めるとそう言うことになるのではないでしょうか。
特にGMは「相手」の立場でリアクションを返し、「評価」もしてくれるので非常に重要です。
で、結局どういうことかと言うと、要するに会話で進めていれば"T"の条件は満たしている、という結論になります。

従って1〜3は、人間がGMをしていることによる「自由度の高さ」のような重要な特色が放棄されているとしても、
やはりTRPGにぎりぎり入っているのではないかと思うわけです。
2000年10月27日:00時58分49秒
論点 / 混沌太郎
>ゲーム中デザインって識別子の中の話しは、テーブルトークの定義とは別なんですよね?
別ということはないでしょう。その話題から派生した話題である以上、密接な関連があります。
「TRPG」の定義に関連している以上識別子に書かれるべきだ、と言うのは、LISTさんの興味がそこにあるからそう感じるのであって、
本来的には、内容がTRPGの定義に関連した話が、別の識別子の話の中に含まれていても不思議はないはずです。
識別子に余り多くを求めるのはどうかと思うのですが。

>TRPGの定義の中の、その一部としてのゲーム中デザインを考えてると思ったんですが、
>どうにも違う方向へ向かってる気がしまして。
違う方向、とは、どういう方向でしょうか。
どちらかと言うと私は、議論の前提として、そもそも「ゲーム中デザイン」とは具体的にはどういうことかを聞いてきました。
そして、myrtさんが「ゲーム中デザイン」がTRPGの必要条件という見解らしいとわかったので、
そこに対して疑問を呈しているところです。
私には違う方向とは感じられないのですが。

>ってゆうかRPGの定義なのかTRPGの定義なのかもワカランし。
基本的に用語としては「TRPG」を用いていると思うので、何故そういう感想が出るのか不思議です。

>RPGつったら、社員研修だのなんたらセラピーだかカウンセリングだのでやる奴まで含んじゃうんだよね?
確かそれは「ロールプレイング」であって、「RP"G"」ではなかったと思います。

>論点を明確に
とりあえず現在は、「ゲーム中デザイン」がTRPGの必須な要素であるか否か、
また、必須であるとすれば、どういった条件を満たせば「ゲーム中デザイン」したことになるのか、
について論じているつもりでいます。
#私としては、「ゲーム中デザイン」の定義自体がまだ曖昧なので、まずそこをはっきりさせたいような気もするのですが…
2000年10月26日:12時12分10秒
論点の確認をさせてください / LIST
ちょっと話しが見えなくなってるんですが、ゲーム中デザインって識別子の中の話しは、テーブルトークの定義とは別なんですよね?
識別子ってのは、区分けするためにつけてるハズですので。

今の話しって、TRPGの定義の中の、その一部としてのゲーム中デザインを考えてると思ったんですが、どうにも違う方向へ向かってる気がしまして。
識別子は複数書いていいとおもうので、こう、なんというか、分かりやすくするためにつけてるんで、こんな感じではダメですか?
[TRPGの定義:ゲーム中デザイン]

: は、> でも ¥ でもなんでも構わないですが、こう、なんの話しをしてるんだか分かるようにしませんか。

ってゆうかRPGの定義なのかTRPGの定義なのかもワカランし。
RPGつったら、社員研修だのなんたらセラピーだかカウンセリングだのでやる奴まで含んじゃうんだよね?

つーか、いま話してるのって、なんなんでしょ、ホントのトコ。
TRPGの定義を探してるのであれば、協力したいので、論点を明確にしてくれませんか?
2000年10月26日:11時51分19秒
【ゲーム中デザイン】「判定」との区別 / myrt
>やはり私の考えでは、TRPGの要素として「ゲーム中デザイン」
>が必須であるようには思えません。

混沌太郎さんは、以前出した「ゲームブックをシナリオとして用意しておく」 例において、以下のどの程度まで「それがTRPGである」と思われますか??

1.GMがすでに用意された選択肢以外は認めない。
2.GMは選択肢を読みあげるが、他の行動も認める。しかし、終始PLは 用意された選択肢から行動を選ぶ。
3.GMは選択肢を読みあげない。しかし、PLが宣言した行動はことごとく 用意された選択肢と一致する。
4.ゲームブック読みあげ、用意された選択肢以外のものを選択したため ゲームブックとは異なる展開に。

私は以下のように考えています。
1.それはTRPGでなくゲーム。
2.やる気はあったかもしれないが、TRPGをやったことにならない。
3.PLから見れば、種あかしをするまではTRPGをやったように感じられる。
4.完全にTRPG。

2を「TRPGである」と解釈するならば、「ゲーム中デザイン」はTRPGとし て必須ではないと思います。この点に意見の相違がある ならば「解釈の違い」で片付けてしまったほうが無難ではないでしょうか。
#もちろん「それがTRPGである!!」と私が思う論証が出れば転びます。

--


「ゲーム中デザイン」と「判定」の区別の問題は、逆に「SLGでもゲーム中 デザインをやってるのでは??」というスタンスだと思います。

私は、途中で新ルールをデザインしてしまった場合、そのプレイ 全体は「ゲーム」として成立しないと考えています。実際にはあまり展 開に影響しなかったりしてそのまま続けてしまう場合もありますが(デザ イン後のサブゲームは成立するから)。

ですから、

>なお、例え即興でも判定法(ダイスロールなど)を取り決めて処理した場合、
>同じ事をしても、二回目からは「ゲーム中デザイン」ではなく「ゲーム前の
>デザイン」ということになります。

この「一度目の取り決め」を頻繁に行なうことを前提にしている点が大き く違うと思います。馬場講座の「毎回使い捨てのゲームをデザインしている」と いう言葉でうまく表現されていると思います。 またそのシナリオ特有の要素に関するものは使い捨て率 が非常に高いです(他のゲーム展開を考えないから恣意的になりやすい)。 そんなものをいきなり持ち出されてルール設定されたら、一般の「ゲーム」では
文句たらたらでしょう。

そして「一度目の取り決め」がゲーム中一度も行なわれなかったときについては、 前述のゲームブックの例のようになると考えています。

--

ちょっと考えが変わりました。確かにルール上の「判定」と「ゲーム中デザ イン」の差は程度問題でしかないです。ですから、それらは そのゲームの理論的本質にどれだけかかわっているかや再発性、似た 事象への対応の程度で分けるしかないと思います。例えば、それらが必要 になり行なわれた後でもゲームの本質に大差ない(それまでに至る思考ルーチンに 影響を与えない)ならば「判定」であるとか。
#「判定後」は状況が変わるので、変わって当然です。

なぜ無理にわけたがるかというと、ボードゲーム「海カタン」で ゲーム中デザインのためにえらい目にあったことがありまして(作戦が全部 狂った。判定でも狂うのだが、理不尽感が全然違う)。
2000年10月26日:04時23分37秒
TRPG総合研究室 LOG 053 / sf

 TRPG総合研究室 LOG 053として2000年10月16日から2000年10月26日までのログを切り出しました。



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