マスタリング研究室 LOG 022

マスタリング研究室の2000年12月30日から2001年04月03日までのログです。


2001年04月03日:10時45分56秒
【思考】RPGで要求される思考とは / 志名波諸智
 
 こんにちは、志名波諸智です。
 あまりにも題名が長くなりすぎるきらいがありますので(苦笑)、勝手ながら【思考】と付けさせていただきます。ご了承下さい。
 
 
 さて、ログ様からのご回答を待つ間に、私の方からも少々。
 
 自分が全くの初心者だった十数年前の頃のことを思い出してみると「RPGって凄く難しい遊びだなあ」という気がします。
 どう考えるか、何を考えるのか、今でもわからなくなることは幾らでもあります。
 正直に言うと、「考える」って難しいんですよ(笑)。まあ、私の頭があまり上等ではないせいだとは思うんですけど。
 
 
 RPGで要求される思考というのは、実のところ、ゲームシステムごと、各GMごと、各シナリオごとによって違うのではないでしょうか?
 
 例えば、『D&D』と『天羅万象・零』では思考の仕方が変えなくてはいけないように思います。
 例えば、『ソードワールド』の市販シナリオ『石巨人の迷宮』と『神官戦士が七人』では求められる思考のタイプが(あくまで私見です)違うように感じられます。
 
 
 そして、その思考法というのは訓練されないと身につかないものなのではないでしょうか?
 ところが、今、その訓練自体がなかなかなされていないようにも見受けられます(確たる根拠はないのですが。この辺りはログ様が、プレイヤー達にどのような「思考」を求めているかによっても違ってくるのではないか、とも思います)。
 
 
 具体的な対策を考える為に(単なる愚痴で終わらせない為に)、ログ様がどのような環境でどのような方達を相手にどのような思考を求めていきたいのか、とても知りたい、と思っております。
2001年04月02日:22時12分22秒
プレイヤーに工夫を薦めるための一案(RE:考えるプレイヤーになってもらうためには?) / 鏡
>ログさん
 ロール以外の部分を考えてもらうための方策を、取り急ぎ思いつくままに考えてみますと、
  1. 戦闘以外の、用法の具体的な技能をキャラクターが持っているゲームシステムを使用する。(一昔前だとクトゥルフとかRQが丁度良かったのですが…今は何が良いかな?)
  2. 様々な技能を使用する機会をシナリオに盛り込む。またそれを試みる前に対策を考えるための予備情報を与えておく。(「あの山はロープが無くちゃ登れないぞ」「○○は頑固者だから気に入った奴としか会わないそうだ」など)
  3. ロールをする前に「その行動をどのようにそれを行うのか」を具体的に尋ね、道具を使う等、工夫をするのであればボーナスを与えるようにする。(厳しい状況なら、何もしないとペナルティをつける、もあり。)
 …というところでしょうか。具体的な状況が不明なのであまり役に立たないかもしれません。がれっとさんやより志名波諸智さんが仰る通り、ログさんの今までの経験を教えていただければ、他の策、より具体的な策も分かろうかと思います。
2001年04月02日:18時18分15秒
状況をご教示下さい(re:考えるプレイヤーになってもらうためには?) / 志名波諸智
 
 こんにちは、志名波諸智です。
 ログ様、はじめまして。今後ともよろしくお願いいたします。
 
 
 ◆考えるプレイヤーになってもらうためには? / ログ様(2001年04月02日:12時50分23秒)
 
 >最近、TRPGを始めた方に多いように思うのですが、あまり考えない、むしろ考えることを放棄しているプレイヤーが多いのではと感じています。
 
 とのことですが、基本的に共感できる部分もあり出来ない部分もあり、という複雑な心境です(笑)。
 まず、ログ様のプレイ環境についてもう少し詳細をお教え願えないでしょうか。
 
 1.この感慨はGMとしてのものでしょうか?
 文脈から察するにログ様は主にGMをつとめておられるようですが、この嘆きはGMからプレイヤー に対するものなのでしょうか? 同じプレイヤー仲間に対するプレイヤーとしてのものなのでしょうか?
 
 2.主として遊んでおられるゲームシステムは何でしょうか?
 同様に文脈から察するにログ様は、『(A)D&D』か『SW』を主としてプレイされておられるようですが、それで間違いないのでしょうか?
 
 3.この嘆きは身内に関するものでしょうか、それともコンベンションなどに関するものでしょうか?
 身内というのはサークル内や学校の友人達とのプレイを指して言っています。
 
 これら1〜3の条件によって、とりうる対策も微妙に変わってくる、と私は考えております。
 
 私の案を述べる前に、この辺りについて、ご説明いただけると幸いです。
 勝手を申し上げて申し訳ありませんが、何卒、よろしくお願いいたします。
 
2001年04月02日:18時15分24秒
もうちと詳しいことを言ってもらわないとわかんねーべ。 / がれっと
 始めまして。がれっとです。
 えーっと、モンスターに突撃する方、ですか。
 何故突撃するかを分析してみましょう。
 
 1)己の力を過信している
 2)それで失敗したことがない。
 3)負けるはずがないと思っている。
 4)敵の力を見きれていない。
 
 実際にもありがちですね。
 例えば、ドラゴンでも、その力を知らないなら、突撃してもおかしくないでしょうし、超自信過剰な方ならありえる話です。
 で、そーやって何度も失敗すると学んでいく訳なんですがね。
 普通にそういうタイプなら、一度コテンパンにやっつけて、「相手の力を確認してから攻撃するべきだったね」とでも言ってやればどうですかね。
 後、PC達のレベルと敵のレベルとを比較させるという手もありますが。
 
 でも、問題になってるのは、そうしたケースではなく、恐らく、「GMが出してるんだから大丈夫だろ」とか考えてる人のことですね。
 荒療治としては、「いつも君達はGMに甘えきっているようだから、今回は本気で行くよ」とでも言ってダンジョンに放り込んでやり、オープンダイスで片付けてやればどうでしょうか?
 最も、ゲーム環境によって使用できる状況は異なりますので、ゲーム環境をお伝えいただければより詳しい解決方法が示せるかと。
 
 >その他の時には殆ど行動せずにチェックだけサイコロ振りたがる人
 はい、よくいます。はっきり言ってRPGやるのに向いてないので放っておけばいいのですが、そういう訳にも行きますまい。これも環境によって使用できる方法は異なりますが、自動進行型で、ぼーっとしてるとどんどん状況が悪くなってくるシナリオ何ていう方法もありますね。
 で、ゲーム環境に、1人だけ率先してGMに喋りかけてくる奴はいませんか? 頭の回転が基本的に鈍い奴はいませんか? あるいは、貴方の状況説明が足りない、なんてことはありませんか? 反対に、プレイヤーの行動に干渉したりしてませんか? 
 そういった特殊な状況がないなら、プレイヤーさんが「プレイヤーの役割」を間違えている節があります。基本的にプレイヤーは、
 「ゲームマスターの用意するシナリオに積極的に参加しなければならない」
 し、「ロールプレイ(キャラクターが置かれた状況を正確に判断し行動すること)をしなければならない」
 のです。
 これを教えるには、口で言っても殆ど効果がありません。シナリオ中で、一つ一つ叩きこんでいきましょう。突っ込んだら死ぬ。GMの出した情報を無視したら死ぬ。トロトロしてたら死ぬ。警戒しなけりゃ死ぬ、警戒しすぎても精神的に疲労する、冒険に出なけりゃ餓死する。まぁ、実際に殺さずとも、死ぬ程度のダメージを与えて然るべきでしょう。ファンタジーRPG(の話ですよね?)の冒険者何ぞ、死んでなんぼのヤクザ職業ですからね。
 取りあえず、もう少し詳しいお話をお願いします。
2001年04月02日:12時50分23秒
考えるプレイヤーになってもらうためには? / ログ
ログです。初めて書き込みさせていただきます。

 最近、TRPGを始めた方に多いように思うのですが、あまり考えない、むしろ考えることを放棄しているプレイヤーが多いのではと感じています。
 敵を出せばどんなに強い相手だろうと戦闘をしかけ、ダイスチェックを許可するとどんなに無謀なチェックだろうと参加し(しかも関係ないPCまで)、その他の時はほとんど行動せず理由を聞くと「することがないから」と答えてきます。
 こういうプレイヤーにもっと考えて行動してもらうためにはどういうテクニックがあるでしょうか。なるべく自然にシナリオ内で体感してもらえればそれが一番いいのですが。

 想像ですが、彼らはCRPG慣れした人だと思うんです。CRPGではPCが勝てないような相手は基本的に出てきませんし、もし勝てない相手がいる場合それはイベントという事が多いですよね。ダイスチェックについても基本的に成功するという前提がしみついているような気がします。
 自分の感覚では1レベルの冒険者がマンティコアやワイバーンには絶対に勝てないと思うのですが、彼らは「GMが用意したんだから勝てる相手のはずだ」と思っているのか退却を考えようともしません。

 過去ログをまだ詳しく読んでいないので、重複記事があったらすみません。よろしくお願いします。
2001年01月09日:20時12分20秒
【非情】プレイヤーへの対処 / kaji
>田人さん
 『非情な行動を取ること』が問題なのではなく、『考えもせずに行動を取ること』が問題だということですね。
おそらくそのプレイヤーは善意による行動を取るとしても『考えもせずに』善行をとるように思えます。
そうなると、田人さんがそのプレイヤーに求めてる事って『行動を取る時によく吟味する』事なんだと思います。
 んで、実際にそういったプレイヤーにどう対処するかってえと、逆の立場に当ててみるってのがありますね。
まあこれは既に書かれてるんで別の方法を…
 
 見殺されたNPC(と、その関係者)の描写を細かくするって方法があります。 
#これもペナルティの一種といえるのだけど。
 
 見殺されたNPCの恨み言や感謝の言葉(足手まといにならずにすんだ事へのとか)や
帰還した後、見殺しにしたPCには報告役をやってもらって、そのNPCの家族や恋人達の態度を見せるとか。
#経験上、恨み言を言われるよりも感謝されたり、同情されたりする方がプレイヤーへのダメージは大きいように思えます。
  
 NPCを単なるトークンではなく、人間として描写することで、
自分の使ってるPCの行動を振るかえり、考える事にも繋がると思うのですがどうでしょうか?
2001年01月09日:16時05分46秒
【非情】マスターも1プレイヤーに過ぎない / 紙魚砂
>田人さん
 TRPGではプレイヤーに比べてGMの権限が大きすぎるので、ひどいプレイに対する制裁を考えるにしてもそのまま実力行使するのははっきり言ってアンフェアだと思います。ゲーム内ではGMが勝つのは当たり前。
 GMが「ここはこうすべきだろ?」とプレイヤーに直接言うやり方も、私はそれはあくまでGMの考えに過ぎない(誰にでも当てはめられるわけではない)と思うので、あまり好きではありません。(問題を喚起するためにたまにやることがありますが)
 他のプレイヤーがPCを介してそのひどいプレイを阻止しようとするのは、それは良いと思います。あくまでゲーム世界の中での話ですからね。
 あと、GMができるのはNPCを介して「それはよくない」と主張/説得させるぐらいにとどめておく方が私は好きです。

 で、それで説得できないようであればGMの負けだと思いますね。

 まあ、実際のテクニックとしては、ひどいプレイのあとで、そのPCに対して全く反対のシチュエーションを味あわせるというのがかなり効果的です(1度喰らいました(笑))。
 自分が殺されるかどうかという話を他のPCやNPCが議論するんですね♪
2001年01月08日:22時50分50秒
Re: 非情な行動への対応について / 宮本 隆志
>田人さん:
>その人物を殺害する事がプレイヤーの精神的ダメージになるようにしてやれば良い。
まぁ、ゲームシステムによる話だとおもうんですよ。天羅とかだったら、「恩人を自分の手にかける苦悩」ってのをかっこよくロールプレイするチャンスだよね。適当に気合を稼げるし、因縁を書き換える口実も得られるし。 そういう外道なことが嫌ならば、ゲームシステムを選ぶか、プレイヤー=GMレベルの合意を形成するかしないと駄目でしょう。そういう意味では、合意が予め形成できないコンベンションとかでは、そういうシナリオを遊ぶべきではないという、田人さんの意見はもっともだと思う。
2001年01月08日:09時29分33秒
追記 / 田人
 言い忘れたが、そのような精神的苦痛を全く感じない相手が存在する可能性があれば、そのようなシナリオを使用するべきではない。
 従って、オープンコンベンションのシナリオ等で使用するものとしてはあまり適当ではないだろう。どのコンベンションにも、
「カラー」にそぐわない人物というのは一人くらいいるものなのだから。
2001年01月08日:09時24分56秒
re:混沌太郎殿 / 田人
 何度も言っている事だが、「反論に値する理由」さえ述べてくれればいいのだ。つまり、「彼を連れているとどれだけの不利益
を被り、結果どのような事態に陥る可能性が高いか」。小生はこれを説明してくれれば全く問題はないのであるが、「処理が
面倒だ」というだけで殺すプレイヤーもいるのである。正に機械のように、彼を連れている事によるメリット(精神的なものも含む)
に対抗するだけのデメリットを提唱できないのに、「今日は仲間を見捨てる非情なキャラをプレイしたいから」という理由だけで、
(しかも前述したように謝りもせずに)仲間を殺すプレイヤーがいる、という事に留意したまでである。(実際、質の悪い
プレイヤーの集まるコンベンション等ではこういう行動を取られる可能性が高い。だから、GMはプレイヤーに少しでも良心が
あるなどと思ってはいけない。)
身内でこうした行動を取るプレイヤーは、大抵「物事の真剣さ」が分かっていない人だから、と考えたのである。
 話が逆戻りしすぎたが、小生の論点をご理解頂けただろうか?

 >09殿へ
 悩み抜いてその行動を選択したプレイヤーには、前々回言ったようにその行動に対して干渉すべきではない。それは「生きた」決断
であり、固定観念に囚われた「死んだ」決断より推奨すべきものであろう。だから、混沌太郎殿のおっしゃる通り、
葛藤シーンとしてそこを持ってくる時の話をする。
GMは、どの選択が成されても結果的にシナリオが上手く進むようにしなければならない。
しかし、状況の有利さよりもモラルを優先した場合、PCが努力すれば何とか生還できる程の高い難度にすべきであろう。
 だが、混沌太郎殿の仰る「他のNPCの士気が下がる」というのは、状況の推移としては適切であろうが、そのままで終わらせては
いけない気がする。プレイヤーは、常にシナリオに、自身への精神的報酬を求めるものだ。PCが葛藤してそのキャラクターの殺害
に躊躇するような場合、たぶんそのキャラはPC達に優しかったり、親切だったりするだろうから、精神的報酬をなげうって
ミッションを果たす、というロールプレイをしているのである。それに酔っている人もいるかもしれないが、どこかしこりが
残るに違いない。誰かに自分達の行動は間違ってなかった、と確証してもらいたい事であろう。そうしてやれば良い。

 本題に戻ろう。3のメリットに対抗するだけのデメリットが1,2に隠されている事にはもうお気づきだろう。そう、その人物を殺害
する事がプレイヤーの精神的ダメージになるようにしてやれば良い。PCが未熟な頃から守ってくれた先輩兵士、幾つもの死地をくぐり
抜けてきた戦友、かけがえのない恋人、等である。ファンタジーRPGなら、無報酬でも救出に値する人物、と考えれば良い。
 長くなってしまったが、これでどうだろうか。
2001年01月07日:22時51分08秒
【非情】シナリオの不備をマスタリングで解決? / 混沌太郎
「非情」と「鬼畜」はまた別の話です。
で、今回の話は鬼畜な行動をとるプレイヤー話ではないと思うんですよ。
私は田人さんの書き込みを見て、
「単なる悪ふざけではなくそれなりに考えてその行動を選択しているのに、自分の好みに合わないというだけでそれを却下し、あまつさえプレイヤーのモラルが低いので正してやらねばならんなどと思い込む勘違いGM」
を想像してしまったので、ネガティヴな見方をしましたが、
確かに元のネタ(手傷をおったメンバーをやむを得ず始末する)にこだわらなければ、
そういうマスタリングが適切な場合もあるでしょう。まあ私とはスタイルが違うようですが。

しかし、09さんの挙げた事例ではそのマスタリングは適切ではないと思います。
まず、自分がプレイヤーだったとすればあの状況でそういうマスタリングされたら反感を覚えるだろうというのがありますし、
09さんも、「ペナルティ」を与えることにより他の行動との均衡を取ることが目的であって、
その行動を取る可能性そのものを封殺することが目的な訳ではなさそうですから。

結局、これはシナリオの問題なわけですよ。
三つの行動のどれを取るかで悩ませたいのに、どれか一つが歴然と有利では場面として成立しない。良いアイデアはありませんか? という話だと思うのです。

さてペナルティですが、始末されたのがNPCなら、他のNPCの士気が下がる、というのがリーズナブルでしょう。
PCだった場合、多分プレイヤー同士が険悪な雰囲気になると思うので、放っておきましょう。それがペナルティです。(笑)

…すみません、要するに今は良いアイデアは持ってない、ってことです。(^_^;
マスタリングレベルでは上記を強調するのも手ですが、本来、シナリオレベルでネタを仕込むべき問題かと思うので。
2001年01月07日:09時26分19秒
RE:【非情】プレイヤー / 田人
混沌太郎殿、こちらの回答が些か要領を得ぬものであった事を先にお詫びする。その上で、もう一度主旨の説明をさせていただく。
まず、プレイヤーとキャラクターは別人格だと言っておられるが、それ以前のプレイ態度の問題として、皆が嫌がっている行動
を進んで取るようなプレイヤーは罰せられるべきだ、という事を書いたつもりである。その行動が誰にとっても「仕方ない」と
納得できるような場合は最初から除外してある。また、コンベンションの場合、そのような行動を「取って欲しくない」
と考えさせるようなシナリオの場合、総合的にそのような行動を取るのが相応しくないような世界観でありシナリオであり、
キャラクター設定であり、かつプレイヤー間で同意が得られていない行動だとみなしたのである。
 抹殺を提案したのは、GMが悪行を嫌うようであれば、善行には褒美が、悪行には報いがあるように扱えばいいのではないか、
という事だ。
何故そのような提案をしたのか、という質問については、こういう行動を止めさせたい、という所から、その行動がテーブル全体の
同意を得ぬ、身勝手なプレイヤーの行動に思えたからだ。全てのプレイヤーがその問題に対し納得していれば、そういう諍いは
起こらないだろう、と考えての事であったが、それ以前の、プレイヤー全てが問題意識を全く抱いていない、という所まで
考えていなかったのである。
 あるいは、そういう事を全て了解した上で、鬼畜プレイを楽しんでやっているのかもしれないが、その場合GMが諦めるしかあるまいし、
わざわざGMを困らせて楽しむようなプレイヤーへの対処方法を訊いているようには思えなかった。
 私が言っているのは、プレイヤー≠PCという立場を利用して、ゲーム中なら何をやってもいい、という態度を取るプレイヤー
への対処方法である。つまり、ゲーム中でもプレイヤーは一介のプレイヤーであり、現実世界へも注意を向け、プレイ中の態度で
他人を傷つけるような事をしてはならない(する場合は、ゲームの流れがこうだからこういう行動を取るけど、許してくれと
謝らなければならない)と言っているのである。
お分かり頂けたであろうか。もし疑問点があったならば、何故疑問を感じるのか、明白であろうとも書き込んで欲しい。
回答がピントがずれていても、こちらが気づかないかも知れない。
2001年01月06日:04時06分29秒
【非情】プレイヤー≠PC / 混沌太郎
いまさらですが。
>田人さん
>「君がもし彼の立場だったら、そんな事できるかい?」
プレイヤーとキャラクターは別人格です。…一応。
この場合正解は「そのキャラって、そんなことをする奴ってことで、いいの?」ですね。
まあ、インパクトはちと弱いですが、他人に言うことを聞かせるために理屈を捻じ曲げるよりはましです。

>「嬉々として仲間の死体を切り刻むような」行動に対する対処策であった。
09さんの投稿を見て何故そのような対処策を書き込まれたのか不可解ですが、
その場合でもそのやり方はちょっと反発を招きませんか?
私だったら、多分自分がそのプレイヤーでなくても同席しているだけで不愉快になるでしょうね。

ただし、PC殺しは被害者(プレイヤー)が容認していない限りとめた方が良いでしょう。
そのセッションで一緒に遊ぶと言う暗黙の了解を破ってますから。
まあ、この「暗黙の了解」は常に成り立つわけではありませんが、
09さんの挙げた例のケースではあると考えて良さそうですので。
2001年01月06日:03時50分43秒
[NPCの廃止]まとめレス / 紙魚砂
(長文失礼(^^;))
 NPC不在と言えば、D&Dの何も考えずにダンジョン探索するだけのシナリオがそもそもそんな感じだったような気もしますけどねぇ…。

 さて、まとめてレスです。(ご意見ありがとうございます)

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>志名波諸智さん
>1.プレイヤーを選ぶ
 これはそうだと思います。PCを全部等価に扱うと辛いかも知れません。熱血専用ではルールで決まってるし、深淵でもやり易いんですけど、「主役」「ヒロイン」「脇役」みたいな配役をあらかじめ決めておいて、やりたい役を選んでもらうというのである程度向いた人とそうでない人の住み分けが出来ると思います。

>2.システムを選ぶ
 基本的にプレイするシナリオ、スタンスの問題だと思います。ルール的なサポートがされてて向いてるシステムはあると思います。PC同士の関わりをルール化しているシステムは向いてると思います。「深淵」「ペンドラゴン」「パラノイア」など。

>3.GMの負担は重い
 その通りのようなそうでないような(笑)。
 PCをコントロールするルールが明確なシステムはわりと楽だと思います。「深淵」「ガープス」「ペンドラゴン」など。「君のキャラはこういう設定だから、こういう状況ではこう動くのが正しい。逆らうならそれなりの理由を明示せよ。」というのが見えるシステムの場合には、キャラクターはきちんとルールに則って動くようになるはずなので、ゲームとして機能するようになるかと。こういうスタイルの場合、プレイヤーにキャラの行動パターンを把握させるまでが大変ですが、それが出来たあとはほっといても(キャラクターらしく)好きに動いてくれるので、逆にGMは「見てるだけ」でよくなりますね。また、こういうスタイルの場合「結末はこうなるべきだ」という先入観も排除する必要が生じますな。

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>鍼原神無さん
>例えば「深淵」で考えると、プレイヤー3人にアーキタイプ5〜6個とか提示して、プレイヤーさんに選ばれなかったヤツはNPCにしちゃえばよい(笑)。と思います。
>シナリオを統御し易くする為のNPCは一人リザーブしておけばよいと思います。

 ううむ。NPCを排除するスタイルだと「シナリオを統御し易くする為のNPC」は排除してしまうんですねえ。で、「選ばれなかったヤツ」もシナリオの要素から排除する(笑)。
 ちなみに私の場合はプレイヤー3人に運命を5〜6個提示して「こいつが主役(ヒロイン)だから、こいつだけは必ず誰かが担当してください」ってやりますね。そうするとそこにいるメンバーの中で比較的そういう役に向いた人が主役(ヒロイン)になってくれる場合が多いと思います。少なくとも「そういう役をやるんだ」という覚悟はしてくれる。

>#後、年末考えたんですけど、導入部が終わったところで依頼主であるヒロインNPCを殺してしまう(笑)、ってシナリオはどうでしょうか(?)。

 これはいい手ですね(笑)。

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>ベンジャミンさん
>予めそのPCを担当するPLのみと打ち合わせするとかだと他のPLさんも驚くし、仕掛けとしては面白くなるかもと思います。
>#前日に「予めヒロイン系のPCをつくっておいてくれたまえ。ただし、そのPCは序盤で死ぬから。後のPCで普通に
>#セッションに参加してください。ちゃんと導入は準備しますから」と連絡するとか(^^;

 (笑)死ぬ必然性を考える必要はありそうですね。
 死んだら死霊をプレイするのが面白いのではないかと。漫画とか映画とかだとわりとよく見るシチュエーションですし、前準備さえしておけば充分再現可能と思います(笑)。

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>田人さん
>PCを束縛するのは状況であるから、過去についてはあらかじめ作らせてもらった。

 これは必要だと思います。

>私はこの時、色々な面で苦労した。まずPC達の動きが束縛しにくい点、ストーリーが詰まりやすい点、反対に流れ出すと止まらない点等である。
>最も困ったのは、pc達の心が読めないという点である。NPCであれば動作やちょっとした発言で次の行動や思惑を伝える事ができる。所が、相手がPCだとGM本来の役目である六感の代行ができないのである。そうした描写を本人に期待する(「去っていく時に、ニヤリと笑うのが見えます」等)しかなく、そうすると本人が不利になるのである。

 まず、NPCでコントロールしないセッションをやるにはアドリブのテクニックが必要になると思います。
 事前準備として、舞台をあらかじめ制限して各所の設定を細かくやっておけばアドリブで対処がしやすくなるかと。
 もうひとつそういうセッションをやる場合にはGMはPCの心を読む必要などないと思います。ただ状況を提示するだけ。「結末はこうでなくてはならない」というような先入観があるとNPC不在なセッションは出来ないのではないかと思います。

 一方、PCをコントロールする方法として「行動原理をきちんと煮詰める」というやりかたがあります。PCの「何がしたい」「何がしたくない」が決まれば、GMはその行動をコントロールできるようになります。「深淵」がそういうセッションをなぜやり易いのかというと、キャラクターの行動原理がルールによって定められているからです。一方、そういうルールのないシステムの場合にはGMとPLの間でPCの行動原理を話し合って煮詰めておくとやりやすいと思います。

>kajiさんwrote
>単純ですがヒロインをPCの血縁や知り合い(恋人や許婚)等に設定するのが効果的だと思います。
これはPCの行動原理を設定によって規定する効果的な方法の1つです。

 ただ、キャラの行動原理をPL&GMともきちんと把握するには充分な時間が必要となります。セッション前に打ち合わせ可能ならした方がいいですし、開始後も何らかの特殊な状況が来るたびに「ここはこのPCをどう動かすべきか?」について確認する必要が出てきます。私がその手のNPC不在なセッションをやる場合には、セッションの半分〜3分の2くらいはその「キャラ固め」に費やしてますね。

>また、プレイヤーに人を思いやる気持ちのない人がいて、PCを罠にはめて完膚なきまでに叩きのめしたプレイヤーが、終わった後に謝りもしない、むしろ得意げになってしまう、という点も見受けられた。設定上弱いキャラを渡され、為すすべもなく嬲り殺された人などは可哀想である。

 この辺は、設定上対立しそうなPC勢力をあらかじめ読んでパワーバランスを取っておく必要があると思います。最初からバランスが崩れてるのはシナリオ設計上良くないかと。まあ、それでも戦力が一方的に偏ってしまうケースもありますけど。
 私の場合、PCを補佐する立場の脇役的NPCあるいはアイテムの入る余地を残しておきます。で、一方的になって困るPCがいたら、外部からどんな助力が得られるかを考えて相談します。
 またPCを対立させる場合、「戦闘」「殺す」をその解決方法に持ってくると殺伐としたものになりやすいので、「交渉」「金」「コネ」といった部分で争うようにすると、まだ直接やり合うよりはクッションが利くし挽回の余地もできると思います。

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>kajiさん
>#プレイヤーが設定を付けられる事に難色を示すことがありますが
>#セッション前なら割と受け入れてもらえると思えます。
>自分のPCに不利にしかならん設定とか使いたくならんと思うので、
>深淵とか天羅みたくPCの行動主導のルール(物語生成タイプ…だっけ?)向けだと思います。

 これはその通りだと思います。
 というか「設定によってキャラの行動を規定して、それをセッションでいかにうまく使いこなすか」ってゲームは非常に面白いと思うので、もっと世間に広まらんもんですかね?明らかに「プレイヤーがうまいかどうか」という技量を試すことが出来るのに。
2001年01月06日:00時53分24秒
Re:非情な行動への対応について / 吟遊奇人
もういろいろな人が意見を述べてしまいましたが、一言で表現するなら、田人さん、YANさんのおっしゃる通り、「GMの趣味を押し付けない」「「GM→PL」の訴えであってはならない」と言う点に特に留意すべきでしょう。

僕の参加したセッションの例で言うと・・・・

システムはソードワールドでした。行方不明者が続発する地域である洋館に目をつけたPC達は、そこで邪神を復活させる儀式が行われていることを発見しました。しかし、邪神復活のための「鍵」が子供の体内に封じられており、邪神復活を阻止するためには子供を殺さなくてはならなかったのです。


PC達は判断をめぐって議論を繰り返しましたが、結局子供の体から「鍵」を分離する魔法が発見され、事無きを得ました。
セッション後の反省会で、「子供を殺していたら、実は鍵が破壊された反動で噴き出した力で、子供を殺した者が死ぬことになっていた」と発言しました。これが現実になっていたとしたら、そのPC、PLは納得できるでしょうか?
カタストロフを回避するために、あえて一人の命を犠牲にすると言うのは、よく他の可能性を吟味した上で下されるならば全く正しい判断だと思います。そこで死んだPCは「正しい判断をしたのに、認識不可能の要素により死んだ不運な人」なのであり、PLは、GM一人の趣味によりキャラクターを失ったことになります。このことを責められて、GMは反論できるでしょうか?
この場合、「魔法」というコンフリクトの解決手段があったわけですが、この情報を渡すタイミングを間違えると、割と常識的な性格のPCでもこのような判断を行なうことが考えられるわけです。ペナルティを与える前に、そのPCの判断は妥当であったかを吟味する必要があるでしょう。非情とはいえ、冷静で正しい判断を行なったPCが、少年ジャンプ的な文法のもとで断罪されたならば、PLは決して納得はしないでしょう。

「非情な判断」が行われることを避けるために、その「非情な判断」が行なえない理由を与える、又はPCに善行やお約束を強いるシステムを選択すると言うのがはたのさんの考えですが、もう一つ、あらかじめセッション前にそのような性格のPCを使ってくれるようにお願いすると言うのも手です。また、あらかじめ言っておくのを忘れた場合でも、ヒューマニズムをもとに葛藤してくれないとシナリオが崩壊すると言う場面では、恥を忍んでその場でGMとしてお願いしてしまうのも手です。まともなPLなら応じてくれますし、万が一断られてセッションが崩壊しても、PLの所為と世論が味方してくれるでしょう(笑)。お約束なヒューマニズムに支配されたストーリーも興ざめですが、理詰めで判断できない感情からもストーリーは生まれるのですから。
2001年01月05日:23時02分43秒
Re: 非情な行動への対応について / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
 うーん。「非情な行動へのペナルティ」について、ですけど。アタシはYANさんの意見に近いですね。
 1.GM→プレイヤーではなく、NPC→PCの訴えである
 2.訴えは必ずしも「正しい」わけではない
 
 ことに2.ですけど、アタシは、「〔NPC→PCの〕訴えは必ずしも『正しい』わけではない」と解していますが。
 
 要するに、シナリオで提供されるのは架空状況なんだと思います。
 
 ですからアタシは、シナリオに「非情な行動へのペナルティ」を加えても構わないと思うのですが。「加えられたペナルティが架空状況との関連で説得力が感じられるかどうか」がポイントになると思うわけです。一概に、良いともいけないとも言えないですね。
 
 参考になるのは紙魚砂さんのご意見、「状況によって普通は『悪』とされることが『その状況では仕方なかった』とされる場合もありますし、『その状況』が周りの人間に伝わってないために不条理にも断罪される場合もあります。いろいろですな」だと思います。
 
 これはマスタリングや、NPCハンドリング以前に、シナリオの工夫でかなり優劣がつく部分でしょう。その意味で09さんは、シナリオの工夫についての意見を求められているのかと思っていました、が。
 
 後、もし、ペナルティを加えるならば、プレイヤーがPCの分離を考え易いようにサポートする必要はあるでしょうね。
 その意味でほかのみなさんに言われているように「やり易いシステム」はあると思います。やっぱり「深淵」とかですね。
 
 けれど、工夫と準備次第では「やり易いシステム」以外のシステムでも、絶対不可能ではないと思いますよ。
 難易度は少々高いと思いますけどね。シナリオの工夫と、プレイヤー/PCの分離をサポートする準備をすれば、不可能ではないと思います。
2001年01月05日:21時43分02秒
「訴えは必ずしも「正しい」わけではない」かどうか。 / 田人
 再び書き込ませて頂く。
 主観的には、普通の疑問がRPGの構造的問題に直面するという、よくある事態に陥っているように見えてきた。
 辛口派と甘口派で意見が分かれる所であろう、「訴えは必ずしも「正しい」わけではない」かどうかの問題である。
 難しいのは、甘口派の意見である「間違った事は絶対に間違っているのだ」という意見と、「状況によって物事の価値判断基準は変化するのだ」という意見が双方説得力を持っているためである。
 逆のような表現をしてしまったが、甘口派とは、「例え敵であっても、殺す事は罪だ」と考える方を、辛口派とは、「例え罪を犯しても大局的に有利になる
方法を採るのだ」という態度を言っている。
ここまで来ると、もう嗜好の範疇に入るといえよう。その人が現実の厳しさを噛みしめたいのか、あくまで善を貫きたいのか、その違いである。
 共通しているのは、双方、現実ではできない事だからやっているかもしれない、という事だ。つまり理想の行動なのであり、これを否定されると
人は少なからずムッとする。
話が長かったが、09殿に小生から言える事は、現在ではこのような場合にGMの嗜好を押しつけるのは「まずい」とされている、という事だけである。
 はたの殿が仰っていた様に、昔からこのような判断基準をルールに求めるRPGが幾つか出ている。GMは限定的に、これらのシステムを
選ぶ事で、プレイヤーの嗜好を一定方向に向ける事ができる。
尚、小生が前回言っていた事であるが、これは「嬉々として仲間の死体を切り刻むような」行動に対する対処策であった。
 皆の投稿と論旨がずれていたようで、顔から火が出る思いである。
 結局かき回しただけだが、皆の意見に賛成するものとして受け取ってもらえれば幸いである。
2001年01月05日:18時01分08秒
re: 非情な行動への対応について / 紙魚砂
 ども
 (すでに下で書いてありますが)こういうのにはプレイする人間の倫理観の問題がまざってくると思います。性とか、残虐さとかそういう部分での「これ以上はよくないと思う(耐えられない)」という境界線は人それぞれ微妙に違うと思います。なので、そういう非情な場面に遭遇したときに感情的になって判断が狂うのはよくあることかと(笑)。
 そういうのは、単純に「受けないネタだ」と判断して近寄らないという手もあると思います(笑)。私的には、そういうところこそ生の人間性が発露されて、話として面白いと思うんですけど…。

 対応としては、ペナルティよりも単純に、

・PCの設定としてそういう倫理的な規制の概念が働くか?
・周りの人々が、社会的な常識としてそれらの行為をどう受け取るか?

というのを考えて普通にレスポンスを返せばいいと思うんですけど。(クールに対応した方が、慣れてない人でも受け入れやすい気はします)

 あと現実には、状況によって普通は「悪」とされることが「その状況では仕方なかった」とされる場合もありますし、「その状況」が周りの人間に伝わってないために不条理にも断罪される場合もあります。いろいろですな。

 有名な例だと、遭難して生き延びるために死んだ仲間を喰べた、とか(笑)。
2001年01月05日:13時36分24秒
re: 非情な行動への対応について / 志名波諸智
 
 皆さんが既に色々と書いておられるので、今更という気もするのですが、私なりの「非情な行動への対応について」書かせていただきます。
 
 そもそも「任務達成とPCの倫理観との葛藤をもたらすようなイベントは発生させない」というのはダメでしょうか(ダメっぽいな/苦笑)?
 
 この手のイベントは、GMおよびプレイヤーの間でそれを楽しむことについて了解が取れている場合には大変楽しいものになることもあるのですが(『深淵』等が好例ですね)、そういう対応がとれていないシステムおよびセッションでは、私の経験上から言うと、往々にして、大変不愉快なことになる場合が多いものですから。
 
 楽しむ為にRPGしているのに、何か「人格を試されているような」試練を与えられ、その選択結果に対してPCの人格(一歩間違うとプレイヤーの人格にまで拡大することがあります)が批判(これも少々行き過ぎると非難と見分けが付きにくくなります)されるという経験はあまり愉快なものではありません。
 私は、GMとしてもプレイヤーとしても、双方体験したことがあります(苦笑)。 
2001年01月04日:20時46分37秒
Re: 非情な行動へのペナルティ (ペナルティじゃないのもあるけど) / YAN
 
 ルール方面からのペナルティ/防止策は、はたのさんが奇麗にまとめられてますね。
 あと考えられるのは、シナリオ方面からの(非情な行動と直結する)ペナルティかな?
 
 ・非情な行動を取ることで、仲間/民衆/依頼人の信頼を失ってしまう
  (「いつ切り捨てられるか分からない」という不安、信頼関係の喪失)
 ・ 殺された人物の家族/友人/仲間からの、糾弾や報復
 ・ 殺した側が後で足を折る等、逆に見捨てられる立場になってしまう

 
 
 あと、殺される立場の人間や、その仲間のロールプレイを行うことで事前防止する手も。
 
 「いやだぁぁ!頼む、殺さないでくれ!俺には故郷で待ってる家族がいるんだよぉぉぉ!」
 (逃げようとして地面を這いつくばりもがく)
 「なんて人なの!?彼はあなたの仲間でしょう?殺すだなんて…!おぉ、主よ!」

 
 とか(笑)。ただ、ここでポイントなのは
 
 1.GM→プレイヤーではなく、NPC→PCの訴えである
 
 下で田人さんの書かれた方法も良いんですけど、どちらかというと対プレイヤー的な言い方っぽいので、まぁプレイヤーの不協調性の問題なら別として、感情移入の不足により合理的手段が優先され過ぎるような状況下では、キャラの立場で訴えた方が角も立たないし、臨場感も出るんじゃ無いかと。
 
 2.訴えは必ずしも「正しい」わけではない
 
 「死にたくない」とか「間違ってる!」とかいう主張は、まぁ気持ちは分かりますが、多数の安全を優先するために少数を犠牲にせねばならない状況というのもやはりあるものです。
 
 ですから、先のような訴えをしても、それを踏まえた上で仲間の犠牲を選択するなら、その意志(決定)を尊重すべき(というか、一緒にそのシビアな疑似体験を楽しみましょう(笑))。
 
 もちろん、その意味では先に挙げたペナルティも「楽しむ」ことの出来るペナルティ/選択肢といえますね
2001年01月04日:20時32分13秒
re:なぜヒロインはNPCなのか? / kaji
 単純ですがヒロインをPCの血縁や知り合い(恋人や許婚)等に設定するのが効果的だと思います。
「赤の他人」である場合と明らかにプレイヤーの反応が違ってきます。
 普通にやった場合、色々とGMがヒロインの描写を色々とやってプレイヤーに
感情移入させる必要があるのですが、この手間を大幅にはしょる事ができます。
#プレイヤーが設定を付けられる事に難色を示すことがありますが
#セッション前なら割と受け入れてもらえると思えます。

##プレイヤーは数人いるわけだし(笑)
 
 
ヒロイン=PC/NPCレス
自分のPCに不利にしかならん設定とか使いたくならんと思うので、
深淵とか天羅みたくPCの行動主導のルール(物語生成タイプ…だっけ?)向けだと思います。
2001年01月04日:19時54分19秒
NPCの廃止について / 田人
ついでにこちらにも投稿させていただく。
NPCが渦中の人であり、それに介入するという形で事件に巻き込ませるのが嫌であれば、渦中の人物にPCを持ってくるしかない。しかもNPCのように、他人に
助けを求められたくない・・・そう考えて私は昔SWで、PC達が孤立して争うシナリオを作った事がある。
PCを束縛するのは状況であるから、過去についてはあらかじめ作らせてもらった。
私はこの時、色々な面で苦労した。まずPC達の動きが束縛しにくい点、ストーリーが詰まりやすい点、反対に流れ出すと止まらない点等である。
最も困ったのは、pc達の心が読めないという点である。NPCであれば動作やちょっとした発言で次の行動や思惑を伝える事ができる。所が、相手がPCだと
GM本来の役目である六感の代行ができないのである。そうした描写を本人に期待する(「去っていく時に、ニヤリと笑うのが見えます」等)しかなく、そうすると
本人が不利になるのである。
また、プレイヤーに人を思いやる気持ちのない人がいて、PCを罠にはめて完膚なきまでに叩きのめしたプレイヤーが、終わった後に謝りもしない、むしろ得意げに
なってしまう、という点も見受けられた。設定上弱いキャラを渡され、為すすべもなく嬲り殺された人などは可哀想である。
口足らずだが、実体験でのこの方法の問題点を挙げてみた。参考になれば幸いである。
2001年01月04日:19時37分26秒
Re: 非情な行動へのペナルティ / 田人
こうした議論には初めて参加するので緊張している。間違いがあったら遠慮なく指摘してほしい。
さて、私はコンベンション等では常に「PCは最低で最悪な手段を取る可能性もありうる」と想定してシナリオを作ってくる。
こういう状況をそもそも作らせないか、やってきた場合に他のプレイヤーが不快に思わないようにそのpcを因果応報的に抹殺する方法を採る。

(問題になるのは全員が激しく悩んだ場合ではなくて、一人が暴走した場合であろう。他のプレイヤーとの協調ができない彼には、残念だが痛い思いをしてもらう)
仲間内の場合よく考えないで作ってしまう事も多いが、その時はそのプレイヤーの目をのぞき込んで

「君がもし彼の立場だったら、そんな事できるかい?」
と聞く事にしている。小生との関係を陰険なものにしたくないと分かっている彼彼女は、びびってあきらめてくれるか、最低反論に値する理由を訴えてくれる。
日本人にだけ有効な、何とも卑怯臭い方法であるが、今までこの方法に失敗した事はない。
少なくとも、ゲームの中とはいえ心を痛めずに人を殺すようなキャラを演じる人とはつきあいたくない。
私心が混じったが、私はそう解決している。
2001年01月04日:17時16分53秒
Re: 非情な行動へのペナルティ / はたの

非情な行動へのペナルティ / 09
 こういうのをRPGでやった場合、1や2のような行動は明らかにゲーム的に不利になりますが、3はそうではありません。

 
 ところで、
 「どうして3.を選ぶとまずいのでしょう?」
#別に悪くないと思いますけど。
 
 もし、マスタがシナリオ展開上に殺されると困る。という話なら正直に白状するのも悪くないと思います。
#ふつーのプレイヤなら気を使って殺さないでくれると思います。多分。
 
 ゲーム的な有利不利にこだわるプレーヤーが3のような行動を安易に取らないために、このような行動に何らかのペナルティがあったほうがよいと思うのですが、そのペナルティとしてどういったものが考えられるでしょうか。

 
 「ゲーム的に有利不利にこだわるプレイヤ」をコントロールする方法は簡単で、3.を選ぶより1.2.を選んだ方が有利になる。あるいは3.を選ぶと1.2.を選ぶより不利になる。ようにすればよいのです。
 
 で、その方法といえば、ゲームシステムなどによって変わってきますので、システムを特定した上で、各システムの掲示板で質問する。あるいは、どのシステムが3.の選択肢を選ばせやすいかを聞いてみるといいと思います。
 
 ...
 
 3.を選ばせやすい...というかマスタがキャラクタの動きをコントロールしやすい...システム。
 というと。
 
 a.キャラクタ自身に性格が張り付くもの
 #(A)D&Dのアライメントや、ペンドラゴンの性格なんかはそうでしょう。
 #非情な行動が取れないキャラクタ以外は許可しないようにしましょう。
 
 b.キャラクタとの関係を設定できるもの
 #深淵など、縁故ルールのあるような。
 #非情な行動が取れないように、対象に縁故をふらせましょう。
 
#このへんのa.b.はすでに宮本さんが挙げられてますけど。
 
 c.設定でPCはそういうことしちゃいけないことになってる
 #央華封神の徳のシステムとか、メタルヘッドマキシマムの「ハンターズロウ」であるとか。ブレードオブアルカナもそうかな。
 
 どれかひとつ。あるい複数の性質を持つシステムを選べばよいですね。
 
 わたし的にはc.の種類のシステムを選ぶと
 「君、PCはそういう『酷い事』をしちゃいけないんだよ?わかってる?」
 というだけで済むので楽だと思います。
 お勧めです。
 
 ...
 
 レレレも楽です。
 「カー−−−−ット。そこで殺してどうするんだよ、ばかやろう。視聴者の皆さんが見たい物語ってのはそういうんじゃないだろう?分かってんのか?じゃ次のテイクいくぞ」
 というだけですから。
 
 このシステムが上記より優れているのは
 ・再試行可
 である点です。
 
 「正しい」選択肢を選ぶまで、何度でも繰り返すことができます。
2001年01月04日:17時06分43秒
Re:部分訂正:NPCの廃止に準じる方法、他 / ベンジャミン
>#うぅん。シナリオの都合でも、こーゆーのでPCを殺してはいけませんね。
予めそのPCを担当するPLのみと打ち合わせするとかだと他のPLさんも驚くし、仕掛けとしては面白くなるかもと思います。
#前日に「予めヒロイン系のPCをつくっておいてくれたまえ。ただし、そのPCは序盤で死ぬから。後のPCで普通に
#セッションに参加してください。ちゃんと導入は準備しますから」と連絡するとか(^^;
2001年01月04日:16時52分58秒
部分訂正:NPCの廃止に準じる方法、他 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
◎ :#後、年末考えたんですけど、導入部が終わったところで依頼主であるヒロインNPCを殺してしまう(笑)、ってシナリオはどうでしょうか(?)。
 
×:#後、年末考えたんですけど、導入部が終わったところで依頼主であるヒロインPCを殺してしまう(笑)、ってシナリオはどうでしょうか(?)。
 
#うぅん。シナリオの都合でも、こーゆーのでPCを殺してはいけませんね。
2001年01月04日:16時43分40秒
NPCの廃止に準じる方法、他 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
 あけましておめでとうございます。
 
@紙魚砂さんWrote (「re:シナリオの核心問題へのPCの関与」,当掲示板,2001年01月03日:22時23分00秒)
>禍根をばっさり断って(笑)NPCのヒロインは廃止するという前提でセッションを考えた場合にはどうなるでしょう?特にヒロイン=PCにする場合。
 
 えーと。これは、アタシ的には原則的でないシナリオなような気がするので、まだ・考えた事がありません。
 別に忌避してるわけではないんです。
 GM若葉マークですので(笑)、まだ、そこまでは手を出していません、ってだけで。
 
 プレイヤー経験でしたら、志名波諸智さんが挙げられたようなセッションを遊んだことアタシもあります。(「ピントがずれていなければ良いのですが(ヒロイン=PCについて)」,当掲示板,2001年01月04日:11時45分04秒
 
 アタシがこないだ書いた方向性と複合させるとしたら、プレイヤーに選択してもらえるアーキタイプ候補に、背景状況の矛盾を代表できるアーキだけを選んじゃってもよいと思います。
 
 「深淵」の場合ですけど。
 アタシはプレイヤー人数分しかPCが用意されてない構造型はさすがにやりすぎかな、って気もします(個人的意見にすぎないです)。
 志名波さんが挙げられたように完全にNPCを排除する方法とは、また別の方法もあってよいように思います。

 
 例えば「深淵」で考えると、プレイヤー3人にアーキタイプ5〜6個とか提示して、プレイヤーさんに選ばれなかったヤツはNPCにしちゃえばよい(笑)。と思います。
 シナリオを統御し易くする為のNPCは一人リザーブしておけばよいと思います。
 
 貴婦人とか、騎士とか、貴婦人のボディガードに獅子王教団の女戦士とか、通り火の魔道師とか、盗賊とか、そーゆーのを選択アーキ候補にしておきます。
 
 後は、「PCが関わる社会矛盾(状況矛盾)」を「複数の社会集団間の矛盾」×「各PCの個人的な問題」として分解してゆけばよいです。
 分解って言ってもそれぞれにダブルところをのこしておくとよいので、3勢力が5つくらいのベクトルで構成している矛盾を考案するとよいと思います。
 
 そうですね。安易な例を苦し紛れに作りますけど(人様のシナリオのネタバレはちょっと:汗)。例えば、地方都市を舞台にして、地方都市の支配者ぐるみな陰謀の焦点で、貴婦人が魔族教団の生け贄候補になっているとか。
 マスタリング統御用NPCには、都市の領主か、プレイヤーが選択しなかったら通り火の魔道師をあててしまってもよいと思います(後者の場合、都市の領主は黒幕NPCとして、直接登場シーンは少なくてよい、――陰謀への関与を暗示で済ませてもよいと思います)。
 
 貴婦人もボディガードに獅子王教団の女戦士も、当初、陰謀の実態を把握してはいません。通り火の魔道師は陰謀の予感を幻視してもらいます。騎士は普通に魔族教団と敵対しています。盗賊は知らずに魔族教団の陰謀に片棒担がされた、とか、濡れ衣で魔族教団の仲間とみなされたとかではどうでしょう。
 これで、陰謀の主導者・教唆者・反対者・犠牲者ってベクトルを導出できるでしょう。
 
 後はこれに、都市領主-獅子王教団-魔族教団のパワーバランスとか、陰謀の目的(背景事情――広域のパワーバランス)とか、地方都市の社会階層間の矛盾とかを複合させてゆけばよいと思います。
 

>「当事者」と「関与者」の違いは、「得るもの」と「失うもの」という部分にあると思います。これをリアルに実感させないと、真剣に考えてくれるようにならないと思うんですね。
>ところでPLがPCをやる際にはまず「PCとPLは違う」という障害があります。「関与者」にはおまけに「「当事者」に共感させなくてはならない」という大きな障害が付いて回ることになります。この障害を取り除くのがかなり難しいかと。方法としてはヒロインの物語を見せることで共感を呼ぶんだと思いますけど、それだとそこの部分がやっぱり「お話を見ている」というスタンスになる(上手く行けばそれでもいいのか(笑))。
 
 そうですね、やっぱり、PCにとって当事者問題でである事柄と、ヒロインの問題をどれだけ関わらせるかが工夫のしどころでは、と思います。

 えーと、「シナリオの目的達成上での関わり」と、「共感の原因になる題材の関わり」とを二本立てにしておくとよいのではないでしょうか。
 前者については、ヒロインの関わる矛盾を理解しないと状況が不充分にしか把握できないようなシナリオの組方があると思います(シナリオの組方ではなくネタのもんだいかもしれません)。
 
 後者については、えーと、アタシがこないだ書いた事例だと、ヒロインNPCの経歴は、戦争孤児で難民ですので、PCに傭兵とか軍人がいたら、しめたもの(笑)です。
 
 プレイヤーのPCハンドリングに応じて、いろいろな働きかけができます。
 言うまでもなく、「同情をそそる式」だけが共感を呼ぶ手法ではありませんので。NPCからPCに対して反発心とかを示すことで、プレイヤーの関心を引くこともできます。
 
 この場合、気をつけるのは、PCのパーティー全体とNPCとの関係を破綻させないこと(少なくともNPCの側からは:笑)。ヒロインNPCからの働きかけを、彼女に対するフックの強い一部のPCにだけ集中させないこと、だと思います。
  
#後、年末考えたんですけど、導入部が終わったところで依頼主であるヒロインPCを殺してしまう(笑)、ってシナリオはどうでしょうか(?)。
#彼女は、地域社会で人望があったことに設定しておきます。
#PCたちは、NPC村人のある者からは「依頼を果たしてくれ」と期待され、ある者には「あんたらがついていながら」と非難され、ある者には「あんたらなんかを呼ぶからこんなことになった」と忌避されます(笑)。これでプレイヤー=PCも当事者では(笑)。
#もうちょっと練ってみないと、実際どの程度マスタリングし易いかは、不明ですけど。
2001年01月04日:16時41分09秒
Re:非情な行動へのペナルティ / ベンジャミン
一概にゲームの有利不利を抜きにしても、3番の行動を取ることに付いては、戦場が舞台であったり、状況があまり有利ではない場合においてはありえそうな話であって、ペナルティを科すのはどうなのかなぁと考えます(映画などにおいてもこのような場合において、傷ついた兵を殺したり、自ら殺すように願うシーンが会った様に思えます)。
まぁ、どのようなシステムを使われるのかによって、変わるのでしょうけど、実は止めを刺し損ねて生き残り、敵に寝返ってしまい、先陣を切ってPC達を襲ってくるとか、シナリオの展開が不利になるように持っていくとかだと安易でしょうか?
2001年01月04日:16時36分30秒
Re:非情な行動へのペナルティ / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>09さんへ
#あけましておめでとうございます。
 古ぅいTVドラマですけど「ラット・パトロール」ってゆー戦争ものの一エピソードに、次のようなのがあります。
 
 「ドイツ軍の基地を爆破するために支給された新式爆薬の取り扱い方法を知っている仕官が戦死してしまった。そのために『ラット・パトロール』のメンバーは『新式爆薬についての情報が少なすぎて、あんまり揺らすと暴発するかもしれない』(笑)とか、いろいろなことを心配した行為選択を連続しながら、なんとか作戦を遂行してゆく」
 
 一案、こんなのを参照して、アレンジしてくのはどうでしょうか。
2001年01月04日:16時23分30秒
Re:非情な行動へのペナルティ / 宮本 隆志
(A)D&Dだったらアライメントのルールとか、パラディンパワーを失うとか。
キャラクター間の縁故を設定する類のRPGだったら、縁故の先が失われるのでペナルティとなるかも。(逆に縁故を消したり書き換えたりしてパワーアップするのかもしれんが(笑))
2001年01月04日:15時45分09秒
非情な行動へのペナルティ / 09
 去年の暮れにテレビでやっていた映画「ナバロンの要塞」で、主人公が足を折ったメンバーについて、次のような選択をせまられる場面があります。
 1.放置する→敵につかまり自白剤を打たれ作戦が敵にばれる
 2.連れて行く→行動がしにくくなる
 3.殺す
 こういうのをRPGでやった場合、1や2のような行動は明らかにゲーム的に不利になりますが、3はそうではありません。
 ゲーム的な有利不利にこだわるプレーヤーが3のような行動を安易に取らないために、このような行動に何らかのペナルティがあったほうがよいと思うのですが、そのペナルティとしてどういったものが考えられるでしょうか。
2001年01月04日:11時45分04秒
ピントがずれていなければ良いのですが(ヒロイン=PCについて) / 志名波諸智
 
 こちらでは、はじめまして。あけましておめでとうございます。
 志名波諸智と申します。よろしくお願いいたします。
 
 さて、紙魚砂さんの「なぜヒロインはNPCなのか? 」および「re:シナリオの核心問題へのPCの関与」について、なのですが・・・。
 
 鍼原神無さんが上手く要約して下さっているように、主題は、
 
  鍼原神無さん>「ヒロイン」の抱えているシナリオ上の核心となる問題をPCに委譲するにはどうしたらいいか?」 ですね。
 
 なのであると理解した上で、私の回答を。
 凄く乱暴な方法論ですが、「シナリオからNPCを排除する」というのは如何でしょうか?
 
 数年前、シナリオ中のNPCの扱いおよびプレイヤーのゲームへの参加意識といった問題に壁を感じた私は、いっそ「NPCを排除してみたらどうなるだろう?」という極論に辿り着き(苦笑)、で、試してみることにしました(乱暴)。
 NPCを排除する訳ですから、導入が依頼型というのはうまくありません。完全な巻き込まれ型が望ましくなります。また、NPCの関与を避け続ける為にも、シナリオの基本設定は「嵐の山荘」型で限定された空間および登場人物で構成された方がいいでしょう。
 このコンセプトに相応しいシステムとして、私は『クトゥルフの呼び声』を選択しました。
 もともと、初めて本格的にGMをつとめたシステムで使い慣れている(愛着がある)ということもありましたし。
 
 作成したシナリオ(このシナリオではゲーム開始序盤にNPCは全滅、PCは生き残る為に懸命に謎を解かなくてはなりません/苦笑)を友人達相手にテストプレイした後、HJ社主催の軽井沢コンベンションに持ち込み、以後、あちこち(とは言え、軽井沢コン以降のGAMESや関西方面のコンベンションが主体なのですが)で都合50回ほど既に遊んでいます。
 面白い、と言って下さる方も(勿論)いらっしゃるのですが、NPCとの絡みを楽しみたいタイプのプレイヤーの方等からは「何かコンピューターのアドベンチャーゲームのようだ」とか「こんなのRPGじゃない」とかまで言われることもあります(苦笑)。
 この批判を一概に否定は出来ませんが、私としては「NPCと絡むんじゃなくて、PC同士で絡めば良いじゃん」という風に考えている次第です(確信犯ですから)。
 で、PC同士が絡み、ドラマを盛り上げ出すという(私にとって)理想的展開になりますと、自然にかばう者かばわれる者の役割分化が進み、ヒロイン的PCも登場しました。
 
 このタイプのシナリオですと、「PC即ち被害者」の構造が出来上がりますので、少なくともPCにとっては「他人事」にはなりません(笑)。ただし、プレイヤーにとっては「他人事」である方が安全なのですが(精神的プレッシャーに弱い方もおられますので)。
 
 ただ、これまでの経験を踏まえて問題点も申し上げておきますと、
 
 1.プレイヤーを選ぶ
  割とプレッシャーに弱いプレイヤーの方もいらっしゃいます。
  こうした方は自分のPCが追い込まれることを好まず、セッションを壊しがちです。
 2.システムを選ぶ
  PCが決して逃げられないようなシナリオを遊ぶ為には、それが自然であるシステムを使用すべきでしょう。
  例えば、『クトゥルフの呼び声』『深淵』は割と適していると思いますが、SWは向いていません(笑)。
 3.GMの負担は重い
  NPCがいませんから、PCのコントロールは格段に難しくなります(苦笑)。
  麗しいヒロインの涙一発で止めることが出来たPCの暴挙をGMは他の手段で制御せねばなりません。
  また、プレイヤーの精神的ケアも重要です(苦笑)。
  適当にガス抜きをしてPCの抱えているプレッシャーからプレイヤーを解放してあげた方が良いでしょう。
 
 
 勿論、これは特殊なタイプのシナリオで、あまり汎用性はありませんが、如何なものでしょうか?
 >紙魚砂さん
 
 では、今後ともよろしくお願いいたします。
2001年01月03日:22時23分00秒
re:シナリオの核心問題へのPCの関与 / 紙魚砂
>鍼原神無さん
 お久しぶりです&明けましておめでとうございます。

>「ヒロイン」の抱えているシナリオ上の核心となる問題をPCに委譲するにはどうしたらいいか?」 ですね。

はい。

>「ヒロイン」の抱えている問題を、PCに完全に委譲するわけではないのですが。
>まず、PCに期待される使命との関わりを大きくします。
>そのうえで、NPC自体が葛藤して決め兼ねている行為選択に、PCがどんな支援をするか/しないか、がミッション達成度を大きく左右するようにシナリオを組んでいます。(使命達成の効率・だけを考えて行動されると、ネガティブな結果に結びつき易く組んであります)

 よく見るシナリオの組み方だと確かに上記のようになっていると思います。
 しかしこれだと「所詮は他人事」と扱われるリスクが常にあります。それはPLに対する安全弁でもありますけど、逃げ道でもあるんですね。GMが上手にPLを乗せないと、そこに甘えが生じてせっかく提示する「問題」が空回りしてしまうことがよくある。最悪の場合、問題がうやむやにされ、何となく最終戦闘だけやって「終わったなあ」とごまかしてしまう余地がGM・PL共に残ります。そこがぬるいというか、私的には物足りないです。
 「自分の(PCの)問題として考えなくてはならない」という状況に追い込んだ方がPLもより真剣に考えてくれるようになるんじゃないでしょうか?(シビアではありますが)

>ここでアタシは「ヒロインの抱えている問題」の背景にヒロイン以外の人間集団(複数)を設定。ヒロインの個人的な悩みで完結させないようにしています。

 問題を分割して相互にそれぞれの立場での主張ができる構造を作るのはいいやり方だと思います。

>ヒロインが暮らしているワールドに人間集団を複数設定して、それぞれに、「ヒロインの抱えている葛藤」を構成する矛盾したベクトルを代表させています。
>背景世界での社会集団(複数)間の矛盾にどう対処したらよいか(マジックアイテムをどう使うか/使わないか)をNPCの抱えている問題にしているわけです。(今やってるシナリオでは、ってお話で、他にもいろいろ手はあると思います)

 ここが問題で、やはり一つ一つの主張がNPCや外部組織から提案されるだけだとやっぱり「他人事」になってしまう。実際のセッションだとGMが

「…という考え方もある。…という考え方もある。…以上を総合してどう決断しますか?」

というような問題提示の仕方をすることになると思いますが、それぞれの立場を身につまされるというようなレベルで理解していないので(“部外者”に理解させるのは困難)、冷めた評価しか下しにくい。

>そのうえで、背景世界にある、社会集団(複数)間の矛盾をPCの立場にも関わる問題に影響させる、と。

 影響させるというより「PCの立場を矛盾するベクトルそのものにしてしまう」方がより効果的だと思います。(それだとパーティーが組めなくなるのか(笑))「自分のこと」なので、PLもより真剣に考えてくれるようになるのではないかと。あとはGMがそれぞれの立場をより深く理解する/補強する方向で情報を与えていけばいいと思いますけど…。

>この方法で、細かいですけど、重要なポイントしては、「NPCの抱えている問題」を「複数の社会集団間の矛盾」×「ヒロインの個人的な問題」に複合させることと思っています。
>これを「複数の社会集団間の矛盾」100%にしてしまうと、NPCがあまり魅力的ではなくなり、その結果プレイヤー=PCもあまり核心問題について悩んでくれなくなると思いますので。

 問題を「個人の問題」のレベルにも引き落としているのはいいやり方だと思います。キャラクターから見て「問題」に対する実感がわきやすくなるかと。

>この方法、「ヒロイン」の抱えている問題を、PCに完全に委譲するわけではないのですが、プレイヤーさんには「当事者」にとして問題を考えてもらっていると思います。(「当事者」と言うより「関与者」とでも言った方がより正確かもしれません)

 「当事者」と「関与者」の違いは、「得るもの」と「失うもの」という部分にあると思います。これをリアルに実感させないと、真剣に考えてくれるようにならないと思うんですね。
 ところでPLがPCをやる際にはまず「PCとPLは違う」という障害があります。「関与者」にはおまけに「「当事者」に共感させなくてはならない」という大きな障害が付いて回ることになります。この障害を取り除くのがかなり難しいかと。方法としてはヒロインの物語を見せることで共感を呼ぶんだと思いますけど、それだとそこの部分がやっぱり「お話を見ている」というスタンスになる(上手く行けばそれでもいいのか(笑))。

−−
 禍根をばっさり断って(笑)NPCのヒロインは廃止するという前提でセッションを考えた場合にはどうなるでしょう?特にヒロイン=PCにする場合。(PCは必ず「当事者」にならざるを得ないというセッション/シナリオになります(笑))
2000年12月30日:22時57分24秒
マスタリング研究室 LOG 021 / sf

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