TRPGのための軍事技術設定の部屋 LOG 002

TRPGのための軍事技術設定の部屋の1998年12月22日から2001年05月30日までのログです。


2001年05月30日:17時15分01秒
陣形の変遷 / TTB
 こんにちは、TTBです。(^o^)
 さすがに、WARのボードではちと苦しめかな。(;^^A
 
 まあ、騎士道や武士道(やあやあ、我こそは…、てなやつですね)華やかなりし頃のほうがTRPG向きだと思いますが、集団戦法が必要なこともありますよね。
 
 武器の進歩と共に陣形(戦法、戦術)は変遷するんですが、私が百の言葉で申しあげるよりも、陣形の変遷史が、まあ些細なことをあまり気にとめることなく理解しやすいかと思うのです。(^o^)
 
>五行の陣
 うーん。これ聞いたことがあるような気もするんですが、具体的な陣形は描写できないです。すみません。(__)

 よくウォーシミュレーションにでてくる八陣形、『魚鱗』(水)『鶴翼』(土)『長蛇』(木)『偃月』(金)『鋒矢』(火)『方円』(水)『衡軛』(土)『雁行』(金)、なんかは、各々に陰陽五行の属性とかがあるのですが、蜀の諸葛亮なんかまで溯りますと、どれが実在したのかとか、順番はとか、私もよくわからないんです。きっと他の方が教えてくれるでしょう。たはは。(;^^A
 
 RPGで使うときは、たいていメンバーを少し戦ってわざと退却するような「囮役」にしたてますかね。(^^;)
 
#あとTRPGを離れると、個人的にはエパミノンダスの斜線陣や、鶴翼の陣形に似ているハンニバルの三日月陣形なんかが好きですね。 では、失礼します。(__)
2001年05月30日:17時07分50秒
RE:陣形について / Thalion
質問があまりにも広範過ぎて、お答えするのが難しいです。たぶん、当たられたサイトというのがhttp://www5a.biglobe.ne.jp/~hyouhou/index05.htmlだと思うのですが。

なお、別途サーチエンジンを当たったところ、電網商工参謀本部(http://www5a.biglobe.ne.jp/~hyouhou/index05.html)というサイトに、五行の陣に関してさっと触れられている部分がありました。それによると、李衛公問対という戦術書にその記載があるもようです。当たってみてはいかがでしょうか?

いちおう探してみると、これはプレジデント社から日本語訳が出ているみたいです。http://www.president.co.jp/book/1691-3.html

これでお役に立てることを祈りつつ。でわでわ。


2001年05月30日:15時03分45秒
陣形について / SOW
 はじめまして、SOWといいます
 この掲示板には初めてですが
 此方にいらっしゃる方々のお知恵をお借りしたくて書き込みます

1.古来から軍の布陣において様々な陣形がとられてきたと思いますが
 主にどういったものがあるのでしょうか?
 洋の東西を問わず、お教えください

2.また、あるサイトで拝見した陣形で「五行の陣」というものがあり
 これは「方」「円」「曲」「直」「鋭」5つの形状を五行説になぞらえたものだという事でしたが
 実際にはどういった形状なのでしょうか?
 ご存知の方がいらっしゃればお教えください

 なお
 「五行の陣」についてはサイトの管理者にもお尋ねしたところ
 「詳細を調査中」とのお返事をいただきました
 そちらの調査を待って何もしないというのもどうかと思い
 わたし自身でも色々と調べようとは思っておりますが
 仕事などの都合で十分に時間がとれません
 そこで此方の皆さんのお力もお借りしようと思い
 こちらに質問させていただいています
 よろしく、ご回答ください
2001年05月20日:00時01分44秒
感謝文 / 伏野炎月
感謝文が遅れました。
書き込みありがとうございました。
ハーグ陸戦協定とジュネーブ条約について自分でも調べて見ます。
繰り返しますが、書き込みありがとうございました。

2001年05月03日:01時35分26秒
戦争のルール / 銅大
 
 現代の陸戦においてはハーグ陸戦条約というものがあります。
 1899年ハーグ平和会議で採択。
 1907年第2回ハーグ平和会議で改正。
 いわゆる戦争における約束事を決めたもので、誰が戦っていいか、俘虜はどう扱うべきか、戦い方における制約をどうもうけるか、間諜や軍使、降伏条約、休戦、占領はどうあるべきかなど56ヵ条に及ぶ条文を含みます。それらは,陸戦のみならず,戦争一般に妥当するものとみなされています。
 
 ちなみに混同されやすいものとしてジュネーブ条約というのがありますが、これは第二次世界大戦の経験を踏まえて、捕虜の待遇について定めたものです。
 
2001年05月03日:00時11分25秒
戦争のルール / 伏野炎月
このボードにはじめて書き込むものです。
皆様よろしくお願いします。

現代の戦争にルール(法律)があるのでしょうか。
バトルテックの”アレス条約”みたいなやつ。シャドウランにもあったような。
また破った場合、どのような処罰が課せられるのでしょう。
ご存知の方は教えてください。
(戦時国際法ってのがあったような気が・・・)

2001年03月10日:06時59分57秒
SLG風のTRPGっすか・・・・。 / みついしだたみ
俺は、そういうのを『戦争系』って呼んでるんすけど、
だいたいCPは10倍はいるでしょう。
今ルール作ってるんですが、出来次第報告します。
2000年09月22日:19時37分10秒
交換比率案 / TK
 匿名希・望さんはじめまして、TKです。
 レスありがとうございます(笑)。
 
 >PLがあれこれ作戦を考える余地を与えたいのならばそもそもシミュレーション風のルールにするべきですから。
 ・・・確かにそうですね,本末転倒とはまさにこのこと。
 ともかく,気を取り直して交換比率案をどうぞ。
 
 ≪交換比率に必要な項目≫
 ・指揮官 能力差、レベル差、成功判定の差など
 ・補給  補給を受けられ,それが十分なら+−0。受けられない場合一回戦うたびに−1、これは補給を受けるまで累積し続ける。
 ・武装  文明差、配備率などから,最大で+−2。
 ・士気  初期状態は+−0(ある程度の教育と,愛国心を持っているなら+1)。勝利,指揮官の鼓舞などで少し上昇。敗北,補給不足などで,少し減少。
 ・地の利 城壁に頼っているなら+2。渡河中の敵を迎撃するなら+1。高地を陣取っているなら+0.5などなど。
 ・時の運 +−0.5?
 双方の状態をかんがみて,有利ならプラス,不利ならマイナス修正にしましょう。
 たぶん、4以上になることはめったにないです。
 指揮官の能力差の割合を大きくすれば,素人がベテランを倒しまくるなんて事もないでしょうし(笑)
 
 >#というより、戦史で10倍以上の損害を(一次式で)出した例を知らない
 
 実はありまして・・・まあ,割と眉唾っぽいんですけど
 
 ガウガメラの戦い…紀元前331年10月1日、マケドニアのアレクサンドロス大王の東方遠征軍と,ペルシャ帝国軍の決戦。
 結果は以下の通り。
 
 マケドニア軍総兵力 騎兵 10.000名
          歩兵 46.000名
          戦死 300〜500名 
 
 ペルシャ軍総兵力  騎兵 30.000名 
          歩兵 250.000名
          (100.000名の説もあり)
戦死 90.000名以上
 
 5倍の兵力差をもつ大軍相手に,200倍の損害・・・
 ちなみに、このHPを参照しました。ご覧あれ

http://plaza4.mbn.or.jp/~tactic/

 BC14からAC19までの様々な戦例がのっていて面白いですよ。
 リンクの張り方知りません,すみません・・・。
 
 それでは,TKでした。
2000年09月19日:17時57分34秒
指揮官の質(Re:法則にのっとった簡易戦争ルール) / 匿名希・望

・TKさん
>交換比率が7と出てました。この内,ハンニバルの能力とか,包囲の効果とかはどのくらいの数値になるのだろうか?

全て、ハンニバルの能力でいいと思います。
結局、作戦の効果は指揮官の質で決まるのですし。
PLがあれこれ作戦を考える余地を与えたいのならばそもそもシミュレーション風のルールにするべきですから。

私見を述べるなら、兵士・兵器の能力によるものは同じ文明なら、限界でも2以下までにするべきです。

士気による効果も1を越える事はないでしょう。
その代わり、落ちたら少数の値を割り振りましょう。
士気に関しては、自軍のを高めるより敵軍のを落とす方が効果的です。
#結果としては同じ事ですが

極端な交換比率が出る場合は、殆ど敗北側が混乱をきたしてまごまごしているうちに蹴散らされるケースです。
その混乱を招くのが指揮官の能力であり作戦なのです。
相手が混乱してない状態なら、どんなに好条件がそろっても2〜3が限界でしょう。
混乱など全ての条件がそろっても、10が限界値ではないでしょうか。
#というより、戦史で10倍以上の損害を(一次式で)出した例を知らない

ちなみに、俺は弓は二次式型の武器だと考えます。
戦争での弓兵は一人一人の目標を狙ってるわけじゃありませんし。

(sf:途中で切れているほうを重複削除しました)


2000年09月18日:19時58分13秒
言い忘れた! / TK
これは,一次方程式で行います。

ちなみに,カンナエの戦い
(カルタゴ軍5万,ローマ軍8万 兵力的に優位なローマ軍を,カルタゴの将軍ハンニバルが,その戦術指揮能力と,騎兵の機動力を駆使して,包囲殲滅した。ローマの損害5万に対し,カルタゴ軍は7千を下回った。)
だと、交換比率が7と出てました。この内,ハンニバルの能力とか,包囲の効果とかはどのくらいの数値になるのだろうか?広く意見を求む(笑)
2000年09月18日:19時47分48秒
法則にのっとった簡易戦争ルール / TK
はじめまして,TKと申します。 下のランチェスターの法則を使って,簡易的な戦闘ルールを思いついたので書きます。
            
1 兵力の優勢な側を左辺,劣勢側を右辺におきます。                       
2 両者とも,戦闘を続けていられる最低ラインの兵力を決め、それを残存兵力として,現在の兵力から引きます。
3 劣勢側が優勢側の兵力差を覆すために必要な交換比率を出します。
4 交換比率の基本値を1とし,そこに様々な条件を加味した修正値を加えます。例えば,指揮官の能力差,地の利,時の運(ランダムに−2〜+2ぐらい)など。双方に戦術を選択させ,その有利不利を影響させることが出来るとなおよいかも。
5 修正の結果,交換比率が目標の数値を超えることが出来たなら,劣勢側の勝利。逆に超えられなかったら,優勢側の勝利。
6 戦闘後,勝利者の兵力は,最初に宣言した値にまで減少する。

このルールだと,シミュレーション風の戦争ルールに比べて,スピーディーに進行できます。それに,少し改造すれば,様々なシステムで流用できると思います。
あとは交換比率の値を具体的に出来れば・・・
こんなかんじなんですが,いかがでしょう?    
新参者が,出過ぎた真似かもしれませんが,何か意見を下さるとうれしいです。

PS 皇帝さん連載(?)楽しみにしてます。
2000年06月12日:16時28分02秒
実際は… / こんにちわ
 2乗になるほど効率の良い戦いはめったに無く、だいたい1.3〜1.5乗ぐらいのものらしいです。
 5ヶ月も経っていまさらって感がありますが…
2000年01月07日:10時35分59秒
ランチェスターの法則 / 皇帝
皆さん、明けましておめでとうございました。お久しぶりです。出張から無事に帰ることができました。
エルナークさん、はじめまして。よろしくお願いします
ランチェスターの交換式について、別途記述させていただきますとありましたのを、良い機会ですのでここで紹介させていただきます。

1 ランチェスターさんってどんな人?
 F.W.ランチェスター。1868年〜1946年。イギリスのロンドンで誕生。王立工科大学卒業。ガソリンエンジンの研究者として有名。イギリスで第1号のガソリンエンジン自動車を製作。飛行機の研究者として有名。航空工学エンジニアでもある。1次大戦で航空機が空中戦に使用されるのを知ったランチェスターは撃墜機数、損害数の研究に取り組んだ。

2 ランチェスターの1次法則
(1)適用条件
・地域の限定された局地戦の場合。
・一人が一人を攻撃対象とするような形式の兵器を使用した場合。
・接近戦の場合。
(2)交換式
・M。−M = E(N。−N)
*M。は味方の初期兵力、Mは味方の残存兵力、N。は敵の初期兵力、Nは敵の残存兵力、Eは交換比率 
*Eは兵器の性能とありますが、その他に兵士の質や指揮官の質、補給の状態等々いろいろな要素が加味されてくると思います。

3 ランチェスターの2次法則
(1)適用条件
・敵が視界に入らないような広域戦の場合。
・一人が複数を同時に攻撃対象とできるような形式の兵器を使用した場合。
・遠距離戦の場合。
(2)交換式
・M。^2−M^2 = E(N。^2−N^2)
*記号は2(2)に同じ。

4 使用方法
 一般的には、交換比率を加味した上での兵力の少ないほうの残存兵力を決定し、兵力の多いほうの損害を求めるというような使われ方をします。残存兵力の決定には、たとえば戦法で、少しでも損害が出たら後退=0.9、普通に戦う=0.7、一生懸命戦う=0.5、玉砕=0というような戦闘の激烈さを最初に規定しておくのが良いと思います。
例1)味方5人、敵3人、双方玉砕覚悟、武器、鎧、練度などの交換比率は同じ、武器は剣(1次式)の場合。5−M=1(3−0)で、M=2。つまり味方2人が生き残ります。 
例2)味方5人、敵3人、双方玉砕覚悟、武器、鎧、練度などの交換比率は同じ、武器はライフル(2次式)の場合。5^2−M^2=1(3^2−0^2)で、M^2=25−9=16、M=4。味方4人が生き残ります。

5 解説(私見)
(1)1次式の適用は剣とか槍とか一人が一人を対象にする場合に当てはめることができます。弓も多分これに当てはまります。ということで中世以前を相手にするような武器同士の戦いの場合は1次式を当てはめてよいのではないかと思います。地域魔法とかの場合は2次式を当てはめることができるかもしれません。2次式は機関銃とか大砲とか一人が複数を対象にできる場合に適用されます。この式が最も当てはまるのは航空機や船舶など、その勝敗が兵器の質と量のみに依存して、人間の練度や地形の影響などの少ない場合のようです。
(2)1次式、2次式ともに兵力の多いほうが勝利します。数を集めることが戦闘の基本であることが理解できます。特に2近代戦以降の場合は2次式が当てはまりますから兵力を多くすればするほど損害が激減します。このため、「兵力の集中」がセオリーだと言うことが納得できると思います。自分が兵力を集中させるためには「主動性」を確保して、「機動力」を発揮し、速やかに自軍の戦力を「集中」させるとともに、相手の戦力を「分散」させる方策をとることが必要です。
(3)劣勢軍の戦法:兵力の劣る軍は、相手に損害を強要するために1次式の当てはまるような戦法を強要することです。大軍を擁していてもそれを発揮できないような地形に導入し、局地戦において戦闘を有利に展開する。局所において自軍の戦力が上回ることができれば劣勢と言えども勝利することが可能です。この際、戦闘対象にはこの戦いに勝利すれば勝利が確定するような重要な目標を選定する必要があります。
(4)優勢軍の戦法:兵力に勝る軍は、自軍の損害を局限するために2次式の当てはまるような戦法を強要することです。「大軍に確たる用兵なし。」と言っていたファーレンハイト(銀河英雄伝説です。個人的に好きなもので)の言葉が思い出されます。
 
と、言うわけで、今年もよろしくお願いしま〜す。
 
*参考文献:図解ランチェスター応用戦略、田岡信夫、サンマーク文庫、485円 
99年12月30日:07時13分56秒
Re:戦闘力 / エルナーク
皇帝さん、皆さん、こんばんわ! 系統だった解説で、分かり易いです。
「戦闘力」の文中にあった、
【ランチェスターの交換式】を ご存知の方おられます?
単純な戦力差(a^2 - b^2)でないと察しますが、 調べ方(資料のジャンル)が分かりません(^^;;
ソードワールドにおいて、 大規模戦闘や 抑止力について 考察したいと思ってます。
99年05月25日:05時17分35秒
近代戦術…インフォメーション・ウォーの本 / Mihity
 では私も、あんまり紹介されない近代戦術の本を。

江畑謙介「インフォメーション・ウォー」東洋経済社

 湾岸戦争期とそれ以降のアメリカが用いている、高度情報戦…インフォメーション・ウォーの実体について解説しています。
 すごいです。近代はGPS(全地球測位システム…衛星とのネットワークを使って、リアルタイムに現在位置を確認する)で相手の目に目隠しをつけるような戦術を取り、地下深い本拠地にいる司令部をドリル^h^h^h貫通ミサイルで撃ち抜き、人心の効率的な操作を科学的に行うという戦い方をするようです。
 しかし、よく見てみると、戦術の核ともいうべき部分は、古代から大きな変化はしていないことにも気がつきます。やっぱり戦うのは人間なのね。
 それにしても、このへんの事情を知るとどう考えたって、地上にある自動車のナンバープレートすら認識できるGPSを使っていたら、C国大使館を誤爆することなんかできないよね、という感想を持ってしまいます。…あっ、黒服の男がっっ。
99年05月23日:00時19分14秒
軍事史の本 / 混沌太郎
 『戦争の起源』は、初版が出たときに学校の図書室に入れてもらった経験があります。懐かしい。
  
  どちらも「買い」だとは思いつつ古本屋に並ぶことを少しだけ期待してます(甘いですか?)。
  
  学研の『戦略戦術兵器事典』シリーズなんて結構良いと思いますがいかがですか? 流石にこれは知っている人が多いでしょうけど。
99年05月22日:00時38分00秒
推薦図書〜近代以前の戦争技術 / Ray
 古代から近代以前の戦争技術に関して、特にお薦めで、入手の簡単そうな本を2つ紹介します。
 
 「戦争の起源 石器時代からアレクサンドロスにいたる戦争の古代史」
 アーサー・フェリル著 鈴木主悦/石原正毅訳 河出出版 ISBN4-309-22347- 8 \2800
 
 その筋では有名な名著。この3月に新装版が出版。お買い得である。
 戦争の基本的な部分はアレクサンドロスの登場でほぼ完成、その精髄は現代にまで通じている事が良く判る。
 
 「戦略の歴史 抹殺・征服技術の変遷 石器時代からサダム・フセインまで」
 ジョン・キーガン著 遠藤利国訳 心交社 ISBN4-88302-291-9 \2900
 
 元英国サンドハースト陸軍士官学校の上級講師が書いた軍事史。
 石器時代以前から始まり、湾岸戦争・ボスニア紛争にまで及ぶ事例の数々はまさに圧巻。
 
 以上二冊は、軍事史関連に興味のある人にはお薦めです(^^)
 
 ではでは
99年05月22日:00時11分54秒
中世世界の戦車 / Ray
 どうも、ちょっとヘソ曲がりな(苦笑)Rayです。
 混沌太郎さんの指摘して居られた「野戦に使用される装甲された戦車」ですが、中世に於ての存在例を挙げてみたいと思います。
 
 1.フス戦争に於けるタボル派(15世紀ボヘミア(チェコ))
 ボヘミア王位継承を巡り、神聖ローマ皇帝ジギスムントが全キリスト教国に呼びかけて成立した「ボヘミアの異端者撲滅」の十字軍(その数8〜20万)を五度に渡って迎え撃ち、勝ち続けたヤン・ジシュカ旗下のタボル派は、 圧倒的な大軍を相手にする為、装甲を施し火砲を備えた戦車(馬曳)を大量に装備していました。また、彼らは中世ヨーロッパに於て歩兵が「火器」を大量に装備した最初の例の一つでもあります。 彼らの戦術の中核は、この戦車をずらりと並べた車砦に拠って、敵の突撃を食い止め、火砲と銃器の火力によって制圧するという物でした。これは時代を遥かに先取りした戦術でした。ボヘミアの農民達を主力とした彼らが、中世騎士の存在意義自体を打ち砕いたのもむべなるかなと思えます。
 
 2.中国に於ける「車営」戦術(紀元前〜16世紀) 
 中国に於ては紀元前後の時代から、騎馬民族の襲撃に対する防御策として、荷車を利用した車砦を使用していましたが、晋代に入って「偏箱車」と呼ばれる車の一方の側面と背面に壁を持つ車が制作され、後に大きな影響を与えます。 その後、明代に入り、偏箱車に仏郎機(火砲の一種)を載せ、方陣を組んで騎兵を撃退する「車営」戦術が成立しました。北虜南倭を相手に獅子奮迅の働きを見せた戚継光、女真族の「後金(後の清)」に対峙した孫承宗等の名将がこの「車兵」を活用しました。
 
 まあ、基本的にどちらも防御戦向きではあります。機動力よりは防御力(+火力)といった志向ですね。
 
 殆ど茶々入れですね、これでは(^^;
 色々と思い付くトピックもありますので、また後日にでも……。
 ではでは。
99年05月21日:22時22分15秒
ドクトリンの具体例について / 皇帝
混沌太郎さん、はじめまして。レスをいただきありがとうございます。私の知識は、近代軍以降のものであり、中世以前のものは推測が多いのでご指摘やご意見、具体例などいただけるとたいへんありがたいです。これからも、ご指摘、ご意見いただけますようお願いします。ありがとうございます。

今回指摘いただいた事項は、混沌太郎さんの言う通りだと思います。また、「ドクトリンについて」や、「軍というものは必ずしも最善の行動をとるわけではない」ということなど、たいへん参考になると思います。できればいろいろな具体例を紹介していただければ、シナリオ作成の際の良い参考になると思いますので、お願いしたいと思うのですが?どうでしょうか?トピック的で結構ですので、ぜひお願いします。

皆様へ
私用で恐縮ですが、出張で5ヶ月ほど不在します。4.以降の書きこみが半年以上かかる(ううぅ、すみません)ことをお詫びします。

(sf:丸数字は環境依存のシステム外字ですので利用しないでください。数字で代用しました)


99年05月16日:16時46分13秒
RE:戦理と教義について &戦闘力 / 混沌太郎
皇帝さんへのレスです。やや批判的な箇所もありますが、大筋では納得しての上でのものであり、氏の意見全体に対しては大いに首肯するものであります。

ドクトリンについて
 例として挙げられているのは戦略的なものですので、戦術的なものについて(私の考えですので多少異なるかもしれませんが)列挙してみますと、
   農民兵は信頼性が低いので大事な場所には配置しない
   渡河中の敵を攻撃するのは君子のすることではないので行わない
   部隊の四分の一を予備として後置する
   敵船は極力沈めずに拿捕する
   敵が魚鱗で来たら鶴翼に開く(陣の組み方ではなく鶴翼を選ぶ意思決定部分)
   塹壕戦では、数日間の砲撃の後ひたすら突撃する
 といったところでしょうか(しょうもない例が多いですが^^;)。

>装甲を施した戦車(チャリオット)
 細かいことですが、普通チャリオットには装甲はつけないのでは?まあ重い鎧を着た戦士を乗せるのには有効であると思いますが。多分中世の兵器で装甲を施した車両といえば攻城兵器の類ではないでしょうか。

>従って、精鋭に対しては部隊を叩き、物量に対しては後方を叩く必要があるのです。
 確かに、相手が一番痛いと感じる部分ではありますが、自軍の戦力内容によっては、相手の精鋭を足止めしておいてその間に後方を叩いて敵の精鋭を立ち枯れさせるというのも有りではないかと思います。
 本来部隊を叩くか後方を叩くかというのは、前者は即効性は有るが回復され得る、後者はすぐには効果は現れないがダメージは深い、といった違いが主ではないかと思います。

>「集−散」「動−静」
 余りに単純な図式化には危惧があります。攻撃と防御の関係というのは結構複雑で、防御の中にはいくつもの反撃が含まれているのが普通ですし、攻撃の目標が防御に有利な地点の奪取だったりするのも良くあることです。また、攻城戦において防御側は、局所的に見れば(散・静)ですが、大局的に見れば(集・静)であるとも言えます。

>戦機
 因みに、「今は戦機ではない」ことを看破するのにも結構決断力、ないし判断力が要求されます。

あと、軍というものは必ずしも最善の行動をとるわけではないということにも留意する必要があります。決戦の日を占いで決めていた軍とか、作戦スケジュールを天皇の誕生日を基準に立てていた軍なども存在していたわけで。RPG的には結構無視できない要素ではないでしょうか。
99年04月05日:20時15分23秒
戦 闘 力 / 皇帝
国力と資源、地形と役割により、軍備の質と量、運用の概要が決まってきたわけですが、今回は戦闘力について紹介させて頂きます。

戦闘力は、分類の仕方によって違いますが、機能的に分類すれば「攻撃力」、「防御力」、「機動力」等によって現され、形状的に分類すれば「有形」、「無形」に分類されます。

1 機能的分類
各機能に分けて分類しその能力を把握することで、その部隊の運用を考察することができます。例えば弓騎兵は、迅速に移動し好きな場所から弓をいることができるので、敵の後方に移動させて退路を断とうとか、追撃のときに騎兵に同行させて支援しようとか。逆に考えると、運用の必要性から、必要な機能を保有する部隊を整えることもできます。例えば、ある作戦において敵が弓矢で射て来る場所を速やかに移動できる部隊が必要だと考えれば、装甲を施した戦車(チャリオット)が必要になるとか。

2 形状的分類
(1)有形の戦闘力
割と解りやすく、軍事力を比較する要因としても頻繁に用いられます。兵数、装備数、装備の性能、補給等物質的なものを言います。ランチェスターの交換式においても基本となるものは兵数となります。
(2)無形の戦闘力
形に表れず、比較が困難なのが無形の戦闘力です。指揮官の戦術・指揮能力、通信能力、兵士の士気、訓練の状況等がこれに該当します。これらはランチェスターの交換式の係数にあたります。

基本的に、有形の戦闘力は速やかに整えられますが、無形の戦闘力を整えるのには多くの時間と努力を必要とします。無形の戦闘力に多くを頼る部隊(精鋭部隊)は、損耗すると再生がなかなかできません。有形の戦闘力に多くを頼る部隊(物量)は、経済力を頼りとしています。従って、精鋭に対しては部隊を叩き、物量に対しては後方を叩く必要があるのです。

3 戦闘力の性質
戦闘力は状態によりある特色を示します。それは、「集−散」「動−静」です。集まっている戦闘力は力が強くなります。分散している戦闘力は力が弱くなります。動いている戦闘力は主導性が発揮できます。止まっている戦闘力は受動的になります。攻撃(集・動)は、軍事力行使の目的を達成するための最適の手段であり、防御(散・静)は補助的な手段であることが理解頂けると思います。

4 決 戦
戦いの決勝点、その戦いにおいて勝利を収めた方が相対戦闘力の圧倒的優位を確保でき、軍事行動が終結するまでそのその優位を覆せなくなるような戦いの場面です。
全ての戦いに決戦があるわけではなく、先に集結を完了した方がしてない方を各個撃破したり、お互いに陣地を構築し持久戦になったりして戦争が集結する場面も多々見うけられます。現代戦においては陸上戦力の決戦はほとんど行われません。

5 相対戦闘力
相手の総合戦闘力と自分の総合戦闘力の比です。決戦をする場面において相対戦闘力を優勢にすることが、その戦いに勝利する基本的な原則となります。決戦の場面において「優勝劣敗」の法則通り、優勢な軍が勝ち劣勢な軍が敗北します。それ以降は、戦力の挽回が不可能となり趨勢が決してしまいます。

6 相対戦闘力を有利にする方策
基本的な考え方は、自分の戦闘力を発揮させる方策と、相手の戦闘力発揮を制限する方策に分けて考えると容易です。要因としては、時期的要因、地形的要因などが挙げられます。時間の経過は、相互の戦闘力の比をどう推移させるのか、兵力の集中速度、兵站の持続度、兵の疲労度、士気の変化等、地形は敵の移動・武器の使用を阻害するのか、自分の移動・武器の使用、防護を有利にするのか。その辺を考察して相対戦闘力が自軍に最も有利になる時期・場所におてい決戦するように計画することが基本となります。

7 戦 機
彼我の相対戦闘力が我に最も有利となり、敵を撃破し得る相対戦闘力になる、人為的又は偶然的に発生した機会です。戦機の看破は大変難しく、特に偶然の戦機の看破は大変な決断力を要します。

結 論
NPCの軍隊を運用する際も、その軍の戦力発揮を有利にするような行動を考えて実行させると、行動が考えやすくなります。例えば、騎馬主体の軍であれば敵をなんとか平地に引きずり出そうと考えるでしょう、歩兵や弓兵主体であれば馬防柵とか砦とかを活用しようとするでしょう。 また、戦闘力を設定する際は、使用している武器のダメージ、命中率、対象とする部隊の装甲等を加味して、ランチェスターの交換式を用いると集団戦闘ルールの無いRPGでも容易に設定できるようになります。ランチェスターの交換式については別途記述させていただきます。
99年03月27日:23時31分29秒
訂正とお詫び / 皇帝
>鍼原神無さんが設置されている民俗学設定の部屋

鍼原神無さんが設置されている諸人類学的設定の部屋
に訂正しお詫びします。すみません神無さん。
99年03月27日:19時26分47秒
戦理と教義について / 皇帝

各国によってどのような軍隊を保有してどのように動かすかが違っています。この違いはその国の軍隊の運用に関する教義の違いによります。配置した国家の教義を決めておくことは、マスターがシナリオを運営して行く際のNPC担当の国の軍隊を動かす上での指針となり、進行が容易になるでしょう。今回は、戦理と教義について紹介させて頂きます。

1 戦理(セオリー)
戦いにおいて、勝利獲得のための根源となる根本的な原理原則です。これは、古今の戦史から導き出された勝利のためのエッセンスと言って良いでしょう。しかし、原理原則であるためこれをそのまま、各場面に適応するのはやや難しいと思います。適応するためにはその時代の軍隊の編成・装備、能力等を把握していなければなりません。
最も根本の原則は「優勝劣敗」です。優れている方が勝ち劣っている方が負けると言う意味です。うーん、説明しようも無いぐらい当たり前ですが、決戦をする場面など、決勝点において如何に相手より優れるかが勝利を獲得する方法となり、結構重要です。これを具現化するためさらに細分化されたものがあります。その時代によって異なっていますが、一例を紹介しますと、「情報の収集」、「目標の確立」、「主導性の保持」、「機動と火力の優越」などが挙げられています。米軍などでは「主導性の確保」、「機敏な指揮・運用」、「縦長性の保持」、「組織戦闘力の同時発揮」が重要視されています。
基本的な考えは、決戦をする場面において、自軍が敵軍より優勢になることであり(相対戦闘力の優越)、そのために、情報を手に入れ、明確な目的を定め、自軍がイニシアティブを発揮して自分の思うような戦局を作為し、その場面において自軍に有利なように戦闘を進める。というような流れであると言えるでしょう。

2 教義(ドクトリン)
その国の諸条件により採用された軍事力の使用要領を具体化した「行動の指針」です。諸条件とは、その国の伝統や習慣、戦闘が予想される地域の地形、使用できる兵器、人数や編成の方法などです。これを考慮した上で、与えられた任務を最も効率的に遂行できる要領を確立したものが教義と言って良いでしょう。これが軍隊を動かすにあたっての行動規範となります。
旧ソ連軍は、「攻撃第1主義」、「全縦深同時打撃」、「量の重視速度の重視」というような項目を掲げていました。その当時のソ連の考えは「積極防勢戦略」といわれ、他国が少しでもソ連に対し軍事行動を起こされた場合、一挙に当該国の首都まで陸上戦力を推進し占領できる態勢を確保することができるようにされていました。陸続きであるその国土と、迅速な陸上戦力の推進ということから大規模な戦車戦力を保有し、また、迅速に行動できるよう前線から後方地域に渡って火力で制圧できるような軍事力を整備したようです。

軍事は、政治の一部であり、経済の上に成り立っています。従って費用対効果(コストパフォーマンス)を無視しては考えられません。この費用対効果は、価格(費用)の面も重要ですが、効果(効果)の面も重要です。例えば、山地の領土で馬と鉄が豊富に産出される国土において、重装騎兵は安い費用で用意できますが、山地で重装騎兵は戦力発揮が制限され、あまり効果が望めません。従って重装騎兵を主体にした軍備はしないということが予想されます。しかし、運用のしかたによっては重装騎兵を沢山用意することも考えられます。これは、この国の隣国等に領土が平地を主体とする国がある場合で、隣国等の領土において軍事行動を望む場合です。
このように、教義は主として、費用対効果と軍事に与える任務によってその概要が決定されます。

結論
配置した国家の教義を決定するには、シナリオのコンセプト(その軍隊に与える任務)を考慮した上で、その国における軍備の価格と能力及び使用する地域の概略を定めると、容易になるでしょう。また、その国家の特殊な習慣等は変わった軍隊の変わった運用法を提案してくれる要素となるでしょう。このあたりは鍼原神無さんが設置されている民俗学設定の部屋に詳しく記載されています。
99年03月20日:20時56分12秒
政治の手段としての軍事 / 皇帝
国家が国家目的を達成しようとした場合に、他国と信条の対立、利益の競合等が起こり対立する場合があります。この対立を解消する手段として政治の手段である経済、軍事、外交等を駆使して解決してゆくことになります。 この手段の成り立ちは、経済基盤が整って経済が整い、経済が整って軍事が整い、軍事が整って外交が成立します。しかしながら対立を解決するする手段として最も有効なものは外交であります。これは、外交が軍事と経済を背景にしこれらの威力を利用できることから生じます。従って経済的背景及び軍事的背景の無い外交は通常効力を現しません。

紛争解決の要領は、相手の企図(意思)を破砕(そう思わなくさせること)することです。相手に対立しようと思わなくさせることにより、その対立は解消されます。 企図は能力に裏付けされて具現化されます。

能力 => 企図 => 対立

外交は、直接相手の企図に働きかけこれを変化させることができます。従ってダイナミックに相手の行動を変化させることができます。しかしながら、能力には何ら変化がありませんので、相手の企図が変更したならば脅威は再度、顕在化します。

経済的能力 => 経済侵略の意思 => 経済的脅威、経済的対立
軍事的能力 => 軍事侵略の意思 => 軍事的脅威、軍事的対立

相手の企図はどのようなものであろうと、その基本となる能力がある限り脅威はいつ現実のものとなるか分りません。その能力を保有していることを「潜在的脅威」があるといます。

軍事力は、その行使により相手の能力に影響を与えることができるとともに、保有により相手の企図に影響を与えることができます。

自国の周囲にはどのような軍事的な能力を有する国家が存在するのか、そしてその軍事力は将来的にどのように変化していくのか、その脅威に対しわが国はどのように対処すべきか等々を経済、軍事、外交、技術の面を総合して検討するのが国家安全保障です。ここでは、どのような軍事力をどれだけ保有してどのように使用するかの概要が定められます。

結論
国家は通常国力の範囲内で軍備をしています。したがって、最初に国家を設定する際、周囲に大国があってPCの担当する国を小国にする、PCに大国を担当させる等のテーマに沿った国力を与えることが大切です。ついで資源も特色付けましょう。山がちの領土であり鉄が豊富に産出して良質の武器が手に入るとか、国土に広大な平原を持ち名馬を多く産出するとか、これによってほぼ軍備の様相及び運用方法が明確になります。
99年03月18日:19時14分51秒
軍事力運用の基礎 / 皇帝

集団戦闘シナリオを設定・プレーするにあたって、未経験で挑戦してみよう思われる方に参考になればと思い、軍隊の動かし方の基本的なもの、考え方など、私の拙い知識ではありますが紹介させて頂きます。

今のところ、予定として以下の項目について紹介させていただきたいと考えています。
1 政治の手段としての軍事
2 戦理と教義
3 戦闘力
4 目的
5 攻撃
6 防御

また、ここに紹介する内容は原則的にナポレオン以降の近代軍に適用されることですが、内容の省略又は読み変えにより前近代軍にも適用できると思います。また、諸所不適切なところがあるかもしれません。ご指摘、ご意見等頂けましたら幸いです。
99年03月04日:00時17分36秒
Re:Re: [戦国時代の部隊運用]兵站思想に関する有坂説 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>d-muraさん
#はじめましてー
>確か、有坂氏の本業は歴史学者(専門は兵站・補給面の軍事史)では。
 
 そ、それは知らなかったですー(焦)。もんだいの本の著者プロフィールには「遊演体所属のゲーム開発スタッフ〔刊行当時:カンナ補記〕」とありましたのでー。
 
>もっとも、厳密に学説を提示したかどうかはわからないのですが。
 そーですねー、「もんだいの本での論述は1次史料の文献批評よりは、状況証拠に基づいた論理的な推論の比重が多いよぉに思えた」、とのアタシの判断と思ってくださいませ。
99年03月03日:23時35分50秒
Re: [戦国時代の部隊運用]兵站思想に関する有坂説 / d-mura
#枝葉末節ですが

> #専門の歴史学者の唱える説ではありませんけど。トンデモ説の類ではなくって、アタシには一定の説得力を持つ説だと思えます。

確か、有坂氏の本業は歴史学者(専門は兵站・補給面の軍事史)では。
もっとも、厳密に学説を提示したかどうかはわからないのですが。

#本論については特に異論はありません。
99年03月03日:21時40分40秒
[戦国時代の部隊運用]感想 / Djinny
 なんだか、戦術陣形とかいうよりは一回り大きい話になってきたようですね。
 
 >ニホン戦国の武士団が、小人数での臨機応変の部隊運用に長けてたのは山賊とか一緒で、長期的視野にたった戦略思考とか、そーゆー面倒でむつかしいことを考える習慣がなかった(笑)からではないか、とか思うのですが。
 
 確かに、少なくとも信長以前において、ムツカシイことを考えていた人がそれほどいたとは思えません。
 大体とおくの天下よりも近くの敵の方がさしあたり問題な訳で、その点でも山賊と似たか寄ったかなのでしょうね(笑)。自分の縄張りの内で戦っていれば、兵站はさしあたり考えなくても良い訳ですし、日本はかなり土地生産性が高い方ですから、出て戦っている間は現地調達していれば済む訳ですし。
 
 
 多分、戦国時代の後期に至っても、「大軍」は存在しても「大部隊」は存在していなかったのでしょうね。
 
 特に電信以前の通信手段しか存在しない場合、大きな隊列を動かすよりは能力のある下級指揮官にある程度戦闘指揮を任せてしまった方が指揮官は楽だし、良い結果が望めそうです。

 また、匿名希・望さんのお話のように、結局一族郎党集団を引き摺ったままだったというのも、確かに上記より大きなファクターとしてあるでしょうね。
 欧州の場合、戦闘隊形の進歩と国民国家の意識の成長/浸透は歩みを同じくしている訳で、その点からは、19世紀後半まで幕藩体制をとっていた日本で大規模部隊の運用という考えが出てこなかったとしても、不思議ではないですものね。
99年03月03日:19時24分30秒
RE [高位魔術師のいる戦争] / DDFシナリオ担当
どうも、こちらでは始めまして。
戦争と高位魔術師がゴロゴロしてるシステムといえばD&Dです(笑)

D&Dワールドでは魔法が極めて強大なので戦争は大変な事です。

文字通り 「WarLock」 = 戦争を終結させるだけの能力があるからです。平和的にではなく(笑)。
防止や抑止に魔法が使われていないのかと聞かれれば、「使われています」 とお応えしますが、その歴史に残らないのでわからないのです。困ったものです。

いわゆるグレートウォーでは本気モードに入ってしまったため、帝国が一つ島ごと惑星内部の空洞世界に転移し、空中国家になってしまいました。
こんな事が出来るにもかかわらず、逃げるしかない状況になったのです。げに恐るべき魔法の力です。
日本語で読める資料もコミケで入手できますので、ご覧になるもの良いかと思われます。

個人的に言えば、わたくしが魔法使いで戦争に関与するのであれば、仲介を通じたモンスターの販売及びアンデットの遠隔操作をしますので証拠も残らず暗殺もあまり気にせずやって行けるかと思います。
まぁ、蛇の道はヘビと言う事で。

(sf:brが2バイト文字になっていたのを修正)


99年03月03日:19時19分33秒
Re:高位魔術師が介在する戦争(&本の紹介) / PALM-12
 まず、根本問題として大規模広域破壊呪文の規模と効果が問題になるということがあります。
 百キロ平方単位で空間を完全消滅させる事が出来るようなレベルが常時使用可能であれば、兵の運用は無意味でしょう。
 また、補給云々以前にそこまで行く必要がない可能性もあります。 射程が尋常でなく長いとか、逆に離れてないと使えないとか。
 とりあえず、そこまで魔術師たちの力が強ければ、その抑止効果とあいまって、魔術師の力が弱った国から順に滅んでいくだけになると思います。


# 大規模広域破壊呪文を使用する魔術師たち(+アイテム&兵器)の話は、

# ●EXTRA RINGシリーズ [市野治美] 角川書店
# ●鉄錆廃園 [華不魅] 青磁ビブロス

# なんかで出てきます。
# また、和物では、

# ●変幻退魔夜行 カルマ舞う [永久保貴一] 朝日ソノラマ

# でも、京都を破壊する為の山岳を使用した巨大魔方陣(護摩壇?)の話が出てきます。
# いずれもマンガです。
99年03月03日:18時31分43秒
[戦国時代の部隊運用]小人数での部隊運用 / 匿名希・望


>ニホン戦国の武士団が、小人数での臨機応変の部隊運用に長けてたのは山賊とか一緒で、長期的視野にたった戦略思考とか、
>そーゆー面倒でむつかしいことを考える習慣がなかった(笑)からではないか、とか思うのですが(爆)

結局、軍隊も組織なんで、組織構成員同士の連帯意識が無いと一部隊に纏めることができない。

そんでもって戦国時代の兵士の連帯意識ってものはせいぜい一族郎党の範囲に留まるわけですから、
戦国時代に大規模兵力の効果的運用ってやつが生まれる条件というのはもともと存在してなかった、
・・・・と割り引いて見るべきかもしれませんね。

信長によって、やっと信長「軍」に雇われる傭兵集団が誕生した訳ですけど。
99年03月03日:17時44分39秒
[戦国時代の部隊運用]兵站思想に関する有坂説 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
#亀Resです
 一説に、ニホン戦国期に、極一部の例外を除いて兵站確保の戦術思想が普及しないでいたのだろぉ、との意見があることをご紹介します(アタシ的には結構説得力を感じてる説です)。
 
 極、一部の例外とは羽柴(豊富)秀吉で、兵站補給の機構を確立したのも、そぉ早い時機ではなく、早くても、姉川合戦の後ではないか、との推測です。
 推測の理由としては、巷間、織田・徳川勢の圧倒的勝利であったかにイメージされてる姉川合戦の実態は、膠着戦の果てでの、両軍痛み分け的展開であった疑いがあるとのものです。この説によれば、姉川合戦が織田・徳川側の勝利であるかのよぉにイメージされたのは、戦後の織田方の体制建て直しガ素早かったことと、京都を中心とした、政治的宣伝を意図した文書で盛んに自制力の優性が喧伝されたため、と主張されています。
#確かに、姉川合戦と前後しての本願寺挙兵、三好勢の機内上陸などを考えますと、「当時、必ずしも、姉川合戦が織田・徳川勢の優性の内に終戦したとは見なされていなかったのではないか?」、とのこの説にも検討の余地はあると思われます。
 
 羽柴秀吉は、遅くとも中国攻めの頃までには、自分の手勢に兵站補給のシステムを構築したものと思われます。秀吉の戦線は兵站補給のシステムがなければ、維持しがたいものだと思われるからです。
#私見では、秀吉の朝鮮侵略に際してはさほど兵站補給が重視されたとも思えない点が、この説の弱点ではないかと思います。
 それはさておき、この説の論者は、秀吉の死後、戦術思想としての兵站補給システム重視を理解した有力武将は無く、秀吉が“発見・発明”した兵站補給システムは徳川の泰平の内に幕末期まで省みられなかった、とも論じています。
 
 さて、戦国初期〜中期において、武士団が兵站補給を重視しなかったことは、推測ではなく歴史的事実であるよぉです。
 ではどーしてたかと言うと、織田信長の勢力拡大があるまでは、占領地で強奪(キレーごとで言えば徴発)をやらかすことが一般的だったのですね。よーするに、仮に大義名分があったとしても、やってたことは山賊の類と変わりません(笑)。
 
 こっからは、アタシ個人の意見なんですけど、ニホン戦国の武士団が、小人数での臨機応変の部隊運用に長けてたのは山賊とか一緒で、長期的視野にたった戦略思考とか、そーゆー面倒でむつかしいことを考える習慣がなかった(笑)からではないか、とか思うのですが(爆)。
 
 この書込で紹介した説は、以前遊演体に所属していた、有坂純氏、他による、右の書籍の内容のアタシ的理解・要約です≫有坂純、他著『信長の野望 合戦辞典』,コーエー,Yokohama,1993.ISBN4-906300-91-X C0021
 
#専門の歴史学者の唱える説ではありませんけど。トンデモ説の類ではなくって、アタシには一定の説得力を持つ説だと思えます。
#まともな歴史学者たちには、補給の命令書とかが発見されないと、こーゆーことを論じにくいってハンディ・キャップがあるんですよねー(笑)。
99年03月03日:16時51分53秒
Re:高位魔術師が介在する戦争 / らむだ
  
  >A9Bさん
  
  はじめまして。
  大規模広域破壊呪文が存在する世界では、例えば以下のような理由によって、
  魔術師が軍隊戦闘に直接には関わりにくくなる可能性があると思います。
  
  (1)魔術師の参戦を禁じ手にする何らかの規定がある。
    例:ギルドの規則あるいは魔術師の慣習により、そのような魔力をもつ強力な魔術師は戦争などの俗事に関わらない。
  
  (2)魔術師を無力化する手段がある。
    例1:対魔術師専門の暗殺者や射手などの対抗手段が存在するのでうかつに参戦できない。
    例2:敵軍の魔術師を自軍の魔術師で対抗させ、その間に軍隊による通常戦闘が行なわれる。
    例3:兵士の損害を抑えるため、軍隊戦闘の代わりに両軍の魔術師による決闘を行う慣行がある。
  
  (3)魔術師を雇おうとする者が存在しにくい。
    例:強力な魔術師を雇うよりも、大量の兵士を雇う方が実際コストパフォーマンスがいい。
    
  また、こういったことがない場合、たしかにまともな戦争はできそうにないので、
  強力な魔術師のいない国は、魔術師が関わりにくい戦争、つまりゲリラ戦やテロを行うことになるのではないでしょうか。
  この場合、普通の軍隊は、国内・領内や占領地の治安・制圧用に使用されることになると思います。
  
99年03月03日:13時11分01秒
高位魔術師が介在する戦争 / A9B
 ファンタジー世界、それも、大規模な広域破壊呪文が存在する世界。
 現代戦に似て、一撃で殲滅されるのを避けるために、兵は散開せざるをえません。でも、大抵そういう世界では、無線ほど便利で汎用性の高い通信手段がないんですよね。
 そうなると、大規模な軍隊をまともに運用できないので、小規模の精鋭部隊のぶつかり合いになるように思えるのですが。
 この思考を突き進めていくと、強力な呪文が使える魔術師が、敵の中枢を破壊できるならば、弱小国でも、大国に勝てることになります。(ここまで、少人数だと補給とか考えなくて良いだろうし)
 魔術師を、マジックアイテムとか古代文明の遺産とかに変えても、似たようなことになります。
 こういう世界では、まともに戦争ができないように思えます。
 もし、こういう世界で戦争があるとしたら、どんなものが考えられますか?
99年01月08日:21時06分39秒
 【戦国時代の陣形について】日本兵の士気の高さ / Djinny

 >☆どうも戦国時代から集団行動が得意らしい>日本人
 そう言えば第2次大戦の時にも、イギリスだかアメリカの人が「日本兵は小さな集団になればなるほど手強い」とか言ってましたなぁ。
 小集団での戦闘力が強いとか、個人にプロフェッショナルが多いとか、こいつは民族的な特性なのかも知れません(朝鮮役の頃に熟練兵が多いのは、長い国内での戦乱をくぐってきた兵隊サンが多かったからかも知れませんが)。
 #そう言えばVGの「Pacific War」では部隊を分割すればするほど士気高くなってたなぁ・・・・・・関係ないか。
99年01月08日:20時15分41秒
胡蝶の陣 / でぶ猫
 うそか本当か知りませんが、秀吉の朝鮮出兵の時、日本軍の行軍隊形からの 展開があまりに見事なので明の将軍が「胡蝶の陣」とよんだそうですな。
 ☆どうも戦国時代から集団行動が得意らしい>日本人
 
 戦国時代の武士や足軽はプロフェッショナルが多かったと思われます。状況を自分で判断 して臨機応変に行動できるというのは、機動戦に必須の要素ですから、たぶん戦国時代の部隊はかなり効果的に動けたのではないかと 思われます。・・・まあ、通信手段が伝令とかほら貝ですから限界はありますが。
99年01月08日:19時37分12秒
RE:戦国時代の部隊運用について / Djinny
 scarpiaさん、丁寧にお教えいただいてありがとうございました。大変参考になりました。

>建前的には備=侍大将の家臣団なのですが、時代が下ると寄騎という形でより小規模な武士団を統合していくようになります。

 なるほど、かなり小規模な集団の乱戦になれば、例の内藤氏のような一見めちゃくちゃに見える戦い方もありですね。でかい隊伍を組んでいない訳ですし。

 しかし、比較的小規模な諸兵混合の部隊を運用していたという事は、実は結構兵隊サン達の士気が高かったって事ですね。
「大将首」「たいしょうくび」と喚きつつ、出世→良い生活をするという目標に向かって槍を繰り出す足軽の姿というのは時代小説などでよく描写される所ですが、実際結構多くの兵隊サンはそんな感じだったのでしょうなぁ。まるでサラリーマンの一典型ですな。
 嗚呼、悲しき哉日本人。何時まで経っても。

>私見を言わせていただければ、有名な鶴翼や魚鱗といった戦闘隊形は備レベルでは意味が無く、実際は緩やかな横列を組んで戦っていたものと推察します。

 なるほど、同感です。
 鶴翼だの魚鱗だのという大規模な作戦陣形は、江戸時代の軍記物の作者が中国の歴史物なんかから借りてきて書いたもので、実際には無かったのだと勝手に考えています。
 それは穿った物の見方か?ううむ。

「各大名家によって軍制にも・・・・・・」などと書きましたが、考えてみれば当時は戦術の上で鉄砲の導入という大転換があった時ですし、その後300年近く日本は政治形態7(笑)だった訳ですから、資料が残っていなくても当然ですね。
 でも、どなたか具体例を知っていたら教えて下さい(^^;;)。気長に待ちます。
99年01月08日:16時59分13秒
戦国時代の部隊運用について / scarpia
 別件で検索していてここに行き当たりました。
>まず、鉄砲伝来後の部隊の運用と陣形について。
>同時期の欧州ではテルシオやマウリッツの横陣などの陣形が見られる訳ですけど、日本の場合はどうだったのでしょう。
>一族郎党集団の戦い方のままだったのでしょうか。
 戦国期の戦闘部隊は、概ね侍大将の率いる「備」(そなえ:500〜1000名)を単位として編成・運用されていたようです。
 備は基本的には諸兵連合のコンバットチームで、騎馬武者・徒歩武者・騎馬足軽・長柄足軽・弓足軽・鉄砲足軽などから構成されていました。
 よく言われるところの武田騎馬軍団のような、純粋に1兵種のみから成る備は存在しないようです。
 もっとも、大名直属の旗本などが統率する支援部隊の中には、より小規模で兵種数の少ない部隊があったようですが(織田家の馬廻鉄砲隊など)。
 建前的には備=侍大将の家臣団なのですが、時代が下ると寄騎という形でより小規模な武士団を統合していくようになります。
 これらを運用する陣形については、不明な部分が多いので、よくわかりません(笑)。
 私見を言わせていただければ、有名な鶴翼や魚鱗といった戦闘隊形は備レベルでは意味が無く、実際は緩やかな横列を組んで戦っていたものと推察します。
 もちろん、鉄砲隊がスカーミッシュをしたとか、長柄隊が戦列らしきものを組んだという表現は見受けられますので、ある程度はヨーロッパのそれに近い運用体制が整っていたものと思われます。
99年01月03日:20時29分32秒
戦国時代中後期の戦術陣形・戦闘形態について教えて下さい / Djinny
初投稿者です。
 中世欧州の軍事についてのお話が一段落したようですので、以前から知りたいと思っていたことをお尋ねしたく思います。
 「天羅万象」の描写に使おうといろいろ雑誌資料(と言っても「歴史読本」とか古い「歴史と人物」とかですけど)を読んではみたのですが、どうも良く解らなくて。
 まず、鉄砲伝来後の部隊の運用と陣形について。
 同時期の欧州ではテルシオやマウリッツの横陣などの陣形が見られる訳ですけど、日本の場合はどうだったのでしょう。一族郎党集団の戦い方のままだったのでしょうか。
 伊達の騎馬鉄砲とか、それに対する真田の匍匐戦法(前進するパイク兵、か?)なんか、発想は欧州のそれに近いですけど、他にはなかったから有名なんですよね・・・。
 もう一つ、弓兵は、数十間くらいの遠くから集団で矢を射掛けるものと思っていたのですが、「常山記談」(だったかな?)に、弓の名人といわれる内藤正成が「なんであなたは百発百中の腕前を持っていたのか」と問われ、左拳を突き出して「敵の槍がここに届く寸前で矢を放てば、絶対に外れないし、具足を貫けない事はない」という意味の事を言う下りがあるという話を聞きました。
 内藤だけが特別そういう戦い方をしていたのか、それとも戦術的に弓兵を集団運用することがなかったためにそういう戦い方があったのか、非常に気になっています。
 各大名家によって軍制にも差があると思いますので、幾つか例を教えて頂ければ嬉しいです。
98年12月25日:06時40分03秒
軍事と政治 / カヲル
ふみゅ。とってもためになるお話の数々、ありがとうございます〜m(_ _)m
 
 政治学の部屋のほうでのごたごたや、仕事の忙しさにかまけて、お礼が遅れた事をお詫びしますm(_ _)m
 
 皆さん、本当にありがとうございます。もう少ししたら、私もここに書きたいと思います。それまで、この話題をさらに続けて欲しいと思います〜〜
98年12月23日:00時25分49秒
RE:システムから見た社会と軍事 ほか / GGG
>鍼原さん
>#余談ですけど、「原始的な」は、いただけないと思います(ニュアンスはわかりますけど)。

 あう、確かに原始的はいかんですね。ご指摘ありがとうございました。以後気をつけますm(__)m

>鍼原さんとリクエストに答えてくださったRayさん
 なるほど…単純に錬兵してるだけではだめなわけですね。
 錬兵だけで(少なくともそれしか描写されない)強い国が存在するファンタジー世界はしばしば ありますけど:p ここを読んでるみんな、作ることがあったら考えような!^^;

>常に例外はあります。スイス傭兵などはその高度のプロフェッショナリズムから高い評価を得て
>いました。但し、その分高価でもあったのです

 ロードスのフレイム傭兵とかもこの部類なのかも。「俺は高いぜ、旦那」とかいう(笑)

自分で勝手に噛み砕くと、常備軍だけを問題にするなら、
 金がないと、軍は持てない
 金を持つには、政治、経済などの社会システムが必要
 社会システムがそろうには…
 …この要素だけはなんだか“ぽっ”と出ることと、下ごしらえの後に出るものとあるような 気がするんですけど、実際どうなんでしょう。
 例示したいけど、おもいっきりはずしそうで怖い←チキン
 歴史は好きでも詳しくないっていかんな。

>#因みに、メックウォーリアやバトルテック(いずれもFASA)で、メック小隊を「ランス」
>と呼ぶのはこれに由来しています。
>#このゲーム、メック戦士と領地の関係など中世封建制度の雰囲気を上手く生かしていて、私
>も好みです。(日本語版だけだと、ちょっとアレなんですが(^^;)

 そういえばあの世界、お金ないんだったなあ┐(´ー`)┌
 牧場の牛さんのとなりをバトルメックは今日も行く。
98年12月22日:20時35分00秒
システムから見た社会と軍事 / Ray
 どうも、Rayです。
 まず最初に、98年12月22日:07時30分37秒「Re:原始的な強い軍隊 」に於いて、鍼原さんの書かれた事に関しては、私もほぼ完全に同意致します。
 軍事システムとは、その背景となる社会(文明)システムをそのまま映し出す鏡の様なものであり、軍事が政治の一部である以上、切り離して考える事は出来ません。
(実は、そこから更に古代世界と中世世界との対比を書いてみようかと思っていたというのは……内緒です(苦笑))
 
 どうやらリクエストされている様ですので(笑)、中世末期に於ける常備軍の誕生について、簡単に書いてみましょう。
(資料が手元に無い……と言うか、発掘作業が難航しているので、記憶に頼ってます。あやふやな所はご容赦の程を)
 
 中世も末期になると、社会そのものに大きな変化が現れてきます。農業革命と、それに伴なう都市の復興そして商業(貨幣経済)の復活です。 これこそが「騎士と教会の時代」であった中世を終わらせ、近世の扉を押し開ける原動力となるのです。
 耕作技術の発展により必然的に生まれた農村の余剰人口と余剰生産を吸収し、交易が再開された都市は、封建領主であり封土をその基盤とする騎士達とは異なる、新たな力を有していました。
 イタリア半島では、地中海貿易により当時世界でも指折りの文明圏であったイスラム世界に触れ、巨大な経済力を握った商人達が、ほぼ独力で長きに渡る抗争に疲弊した封建領主達からの自治を勝ち取りました。 フランスやイングランド、神聖ローマ帝国等では、都市は王権と結び付き、経済的な支援と引き換えにその自治を認めさせる事を選びました。
 これにより、騎士達の没落と王権の強化が不可避的に進行して行きます。
 王権の強化は、中央集権への第一歩であり、その背景として「(封建領主に頼らぬ)軍事力」を必要とします。その問題は「税収により傭兵を雇う」事により解決されました。(この頃には、税も賦役から物納、そして金納へと変化してゆきます)
 しかし、傭兵には幾つもの問題がありました。戦時に臨時雇いとして雇われただけの相手に忠誠心を期待する事は難しく、平時には(時には戦時でも)厄介者となるのです。(勿論、常に例外はあります。スイス傭兵などはその高度のプロフェッショナリズムから高い評価を得ていました。但し、その分高価でもあったのです)
 やがて、戦時に限らず常時雇用される者達が現れます。彼等は主に自国内で募集され、雇用主に忠誠を誓う「常備軍」へと変化して行ったのです。
 勿論、その為には雇用主の側に「安定した経済基盤」が必要でした。本来、騎士というものは「兵馬を養うだけの基盤としての土地を与えられた騎兵」でした。それに代わるものである「常備軍」を支えたのが、都市と商人がもたらした貨幣経済だったのです。
 
 かなり回り道をしましたが、結論は至極明解。「常備軍は、集権体制下にて、安定した経済を背景として成立する」と言う事です。これは私の知る限り、洋の東西を問いません。 中世ヨーロッパに於いて、イタリアの都市国家群がその先駆けとなったのは、有力者による寡頭支配下の都市国家という形態と、その経済力、及びイスラム世界から流入した高度な文化の影響が大きかったと言えるでしょう。(彼等がルネッサンス(文芸復興)の担い手となったのもむべなるかな)
 
 それでは、今回はこの辺りで。
 とりとめもない駄文にお付き合い下さった方に百万の感謝を……m(__)m
 
#謹んで訂正です。
#前々回の私の書き込み「中世に於ける軍隊の現実」内で、スコードロンとあるのはランスの誤りです。
#スコードロン(騎士中隊)はランス(騎士小隊)の集まった物を指します。
#因みに、メックウォーリアやバトルテック(いずれもFASA)で、メック小隊を「ランス」と呼ぶのはこれに由来しています。
#このゲーム、メック戦士と領地の関係など中世封建制度の雰囲気を上手く生かしていて、私も好みです。(日本語版だけだと、ちょっとアレなんですが(^^;)
98年12月22日:20時14分31秒
日本は戦争を永久に放棄・・・ / 漆黒の破壊者
 
 日本は、永久に戦争を放棄したのでA9Aさんの質問は成立しないかと思います。
 日本が行うのは、実力行使による解決かと(笑)
 
 どのみち、日本の有事体制については、一部が研究してるだけで現実的な手段は何一つとして確立されていないと思います。
 (国もそうですし、行政、立法、政治家、国民、そして、自衛隊も)
 
 「この国にして、この軍隊あり」と言う所ではないでしょうか?
 
 私は、どちらかと言うと、高く評価しますが...、一公共団体として(苦笑)
98年12月22日:18時36分38秒
自衛隊は「軍隊」じゃない(笑) / 匿名希・望

だって、憲法に・・・・・っていうのは冗談ですが(^^;;

>有事に関する法の未整備って問題もありますし(敵が侵攻してきてから、会議だなどということは……)

え〜と、以前陸自と海自(空自だったかな?)が、「ソ連の侵攻に対して、敵上陸後の戦闘が有効か無効か」で対立し、
結局、陸自は北海道での野戦、海自は領海から水際防衛の訓練を独自にやっていたという、空恐ろしい逸話を小耳に挟んだ事が・・・・・。
#この結果生まれたのが、トラック発射の対艦ミサイルであるというオチがついているのですが(笑)

> 弾薬管理も、厳しすぎて実戦がいきなり始まると銃があっても弾丸が無い

管理が厳しいんじゃなくて、単純に備蓄が足りないのが原因だという「ウワサ」があったりします。
#自衛官の川柳で「タマに撃つ、弾が無いのが、珠に傷」というのが入選したというオチ。
#確かに、実弾射撃訓練の回数はメチャクチャ少ないそうですが。
98年12月22日:14時15分42秒
自衛隊って / A9A
そーいや、自衛隊って戦争始まったら使いものになるのでしょうか?
 最近の小説では、ダメ軍隊扱いじゃないですか。テポドンのときも、幹部連中はいささか問題あったし。
 有事に関する法の未整備って問題もありますし(敵が侵攻してきてから、会議だなどということは……)
 弾薬管理も、厳しすぎて実戦がいきなり始まると銃があっても弾丸が無いという事態が発生しかねないという(あくまで、噂ですが)状態と聞きますしね。
98年12月22日:09時10分28秒
補給線 / MAT.N
ローマ軍もまず道つくりますな。

モンゴル騎馬軍団は遊牧集団がそのまんま軍隊だし。

現代日本がもしも戦争するとしたら兵站システムは宅急便屋さんを徴用とか :)
98年12月22日:08時13分38秒
あんど / でぶ猫
 情報だけでなく、ものの流れが整然としてないといけませんね。
 必要なものを必要な場所へ・・・物も人もあそばせちゃいけません。
 
 ☆だからアメリカ軍は最強なのだ
98年12月22日:07時30分37秒
Re:原始的な強い軍隊 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
#こんにちわぁ
#やたッ、一番乗り☆
#こちらの掲示板ははじめてなんですけど(笑)
 
>GGGさんへ
 「TRPGのための軍事技術設定の部屋 LOG 001」で、Rayさん(はじめましてぇ)が書いてらるお話ですけれど。
 古代の「多くが市民により構成された士気の高い軍隊」、これは、軍団の練度ではなく、政治体制や社会システム(文明のスタイル)のもんだいと思います。
 「軍事技術的なアドバンテージを有する軍隊であり、指揮統制と補給の問題を解決した優秀な指揮官を戴いた軍隊」これについては、まず「軍事技術」にも様々なレベルがあると思いますけれど。特に、「指揮統制と補給の問題」を軍事技術(組織論)としてみるなら、それも、政治体制や社会システム(含む生産体制)が整わなければ維持され得ないものだと思います。
 
 Rayさんが、詳しくてらっしゃると思うのですが(詳しいお話の書込期待しています)、中世西欧で唯一常備軍を組織、維持できた“国家”は、中世紀末のイタリア都市国家群の幾つかと聞きます(アタシは歴史は好きなんですけど、戦争や軍事機構はちょっと苦手な分野なんです)。
 「都市(都市国家)」って社会システムを成立させ維持し得る、生産体制、政治体制と軍事機構の関連が伺えます。
 アタシ的には、その辺も視野に入った世界設定が好きなんです。
 実在感〔アクチュアリティ〕があるもの☆

#余談ですけど、「原始的な」は、いただけないと思います(ニュアンスはわかりますけど)。
#現在、歴史学では「原始的」の用語・概念は旗色が悪くて駆逐されそぉなんです。
#最近(つっても二次大戦後って話しですよ)のトレンドで、「原始的な」にあたる概念は「プリミティヴ〔素朴〕な」です。
#でも、古代都市国家や古代帝国の文明はとても、プリミティヴと呼べる水準ではないです。
#つまりは、中世や近代とは異なる、独自なスタイルの文明(社会システム)があった、とゆぅことです。
 
[参考資料]
弓削 達、編,『地中海世界』(有斐閣新書、新書西洋史2),有斐閣,Tokyo,1979.
D・ウェーリー、著,『イタリアの都市国家』(世界大学選書),平凡社,Tokyo,1971.
#え〜、どちらも、手元にある本に、ISBNコードがありません、って言うかコード体系が現行と違う(爆)。
#有斐閣新書のほぉは、今でも入手可能ですけれど、平凡社の本は図書館でないと見れないと思います(古本屋で見つけたら“買い”です)。
#ちなみに有斐閣新書の第3章、第3節「ローマの軍隊」はきっとご参考になるかと思います。
98年12月22日:07時16分24秒
TRPGのための軍事技術設定の部屋 LOG 001 / sf
TRPGのための軍事技術設定の部屋 LOG 001として1996年12月26日から1998年12月22日までのログを切り出しました。

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