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都市の発達史を建築面から総覧しようという企画本 "THE CITIES = new illustrated series" の翻訳。体裁的には論文に近いかも知れなませんね。
おそらく古地図などを収集したと思われる豊富な図版と、中世都市の構造と変化を都市の発展のありかたから分析した本文で構成されています。
123ページでそのうち図版が半分を占めているので、少し食い足りない気分はするかもしれませんけど、大変興味深く読めました。中世都市を舞台として遊ぶ人は読んどくと便利そうです。
街路は不規則に家により侵食され、人一人通れれば良いという観点から狭い幅になり、果ては身をかがめてようやく通れるようになる始末……といったあたりを見てると、都市のほうが武器を振り回せるほど広いTRPGに有りがちなものよりもずっとダンジョンっぽい感さえあります。しかしまあ、このような狭さの制約をうまく処理できるルールってあったかな?