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Date: Wed, 19 Jan 2011 23:43:43 +0900
From: Subject: [KATARIBE 32421] [HA23E] エピソード『蔵地古書店業務日報』
To: kataribe-ml@trpg.net
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輝士都です。
エピソードといいつつ、チャットログに毛が生えたやつなんですが。
こういうのってどっちなんでしょうね。
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エピソード『蔵地古書店業務日報』
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登場人物
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蔵地和真(くらち・かずま):http://kataribe.com/HA/23/C/0009/
蔵地古書店店主。魔導書に記されている術式を引出す魔導師。
昼間は店に引き篭もり、夜間は仕事のために飛び回る。
阿久枝理(あく・えり) :http://kataribe.com/HA/23/C/0009/
JK探偵。自称ハードボイルド少女探偵。なんちゃって探偵と
よばれていたりするらしいが、こんな店を見つけてくるあたり
ちゃんと探偵してるんではなかろうか。
業務日報
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和真 :「さて、今日の日報でも書きますかね」
本当は書く必要はなかったりするのだが、こういうのを書いて
おかないと忘れっぽい自分は何があったか忘れてしまうから
日記をかねて書いている。というか、どう見ても日記だが。
お仕事開始
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太陽が水平線の向こうに消えた。
和真を縛る「日中は店から出てはいけない」という制限が解除され
「固定されたポイントに自由に移動できる」という効果が発揮される。
和真 :「やっと、日が沈んだか。」
やれやれと、肩を回しながら今日の仕事を確認しつつ店を出る。
和真 ;「さてと、行きますかね。って寒っ!?」
出た瞬間に寒さに震える。今日は帰って寝てようか、とか考えたが
それを言っていたら冬の間は仕事しなくなってしまうので我慢して
外に出る。
この時は、まさかこの場所を見張っている人間がいようとは思っても
見なかった。
和真 :「えーと、今日の予定は……指輪探しに、箒の納品に……
:また過去問かよ。」
などと飽きずに注文してくる学生たちにうんざりしていると。
枝理 :「すみません!」
なぜ、俺はこのとき驚かなかったんだろう。金髪の女子高生って
すごくね?あれか、仕事モードだったからか。
和真 :「ん?」
枝理 :「あのー、私、伝説の本屋さんっていうの探してて、もしかして
:ここ?って今思ったんですけど、ここですか?」
和真 :「で、伝説の本屋?」
何それ?、どんな店なんだよ。
枝理 :「そう、伝説の本屋で、昔の本だったらなんでもそろう本屋さん
:があるって聞いて(左目を閉じた)。私、そういう都市伝説に
:興味があって最近ちょっと調べてたんです。それでちょうど今
:お店開けたところなんですか?」
いやいや、どんな伝説の本屋だよ。あぁ、だから伝説の本屋なのか。
和真 :「……今?……まさか見られたっ」
和真 :「昼間しか開けてないのは本当だよ。」
枝理 :「え、そうなんですかー。じゃあ今から移動したりするん
:ですか?」
和真 :「何で知ってるんだ……」
まさか、誰か喋っちゃったのか?
枝理:「あ、ほんとに移動するんですね……」
あてずっぽうかよ!うっかり喋っちまったよ!
和真:「まさか、それも都市伝説の内容にはいってるのか?」
だとしたら、ちょっと噂を変えて貰わないと……
枝理 :「すみません、これ見てもらって良いですか?これ高校生だいたい :300人くらいに聞いたんですけど、ここで見たっていう場所」
和真 :「ふむ……うげ……」
アイフォーンの画面を見ると、的外れな場所があるものの密度から
場所が推測できる程度にはピンが刺さっていた。
ってか、300人に聞き込みとかマジでやったのか。
枝理 :「最初支店がいっぱいあるのかと思ったんですけど……夜な夜な
:移動してたんですね……」
支店ができるほど儲かってたら、苦労はない。
和真 :「えーと、できればこの事は秘密にしておいて欲しいんけど。」
枝理 :「(今度は右目を閉じ左目を開けた)え、あ、別に知ったから
:バラすとかそういう空気読めないことしないですから、安心して
:くださいよー。言えない秘密とかあるんですよねやっぱ、お店
:とかやってるといろいろありますもんね。っていうかあの、
:ここってテストの過去問とか売ってたりします?」
お前も過去問かい。
和真 :「ぶるーたす、お前もか……一応あるよ。」
枝理 :「これくらいぶ厚いファイルで、各校別にそろってるっていう
:……目撃証言なんですよね……あります?」
そんなもん見せたことないんだが、まぁ尾ひれがついたんだろう。
和真 :「集めたことない学校のは無いけどね。」
枝理 :「すごーい! じゃあじゃあ、2007年の○○高の一年の三学期
:中間の問題ってありますか?」
和真 :「えーと、今すぐ?」
枝理 :「あ、はい、あんまり高くなかったら買って帰りますけど、
:高かったらあるよっていうことで」
和真 :「ちょっとまってね、既にあるものだったらそんなに高くして
:ないから。」
まぁ、PCにアーカイブしてあるからすぐわかるんだが……っと
あったあった。
和真 :「あったあった。中間だけでよかったよね。」
枝理 :「あ、はい、そうです、そうです。
:っていうかあるんですねホントに……!」
いやまぁ、うん。あるんですよ、なぜか。
和真 :「まぁ、成り行きで集めることになってね……」
枝理 :「なるほど深いわけがあるんですね……ところでこれ
:おいくらですか??」
和真 :「千円かなぁ。(制服を見て)あぁ、この学校の生徒さんか。」
枝理 :「へへー、まあこれくらいは役得っていうことで……千円、
:じゃ、これ千円(500円玉と100円玉5枚)。あ、領収証って
:出ます??」
領収書!?どんな学生だよ。
和真 :「領収書!?ちょっとまってね……お仕事なのかな……」
ささっと書いて戻ってくる。
和真 :「これでいいかい?」(お金受け取った後領収書渡す
枝理 :「どうもー。ありがとうございます、あ、ちゃんと宛名空けて
:もらってる……よかった。明日は、違うところにいって……
:来週くらいまたここでやるんですか?」
和真 :「ん?まだ何かあるのかい?一応**日の昼間ならここに来る
:予定だし、そうでなくても日時を教えてくれれば日が暮れてから
:ならここに来るよ?」
月齢で場所決まるって不便すぎ……俺が言ってもしょうがないけど。
枝理 :「あ、いえほら、せっかく都市伝説がほんとにあったって知った
:わけだし、いろいろ聞いておきたいじゃないですかー」
枝理 :「ふんふん、で、その連絡って電話とかで??」
和真 :「そうなるね、固定電話は使えないから俺の携帯になっちゃう
:けど。というか、うちの店は都市伝説なのか……」
枝理 :「神出鬼没のなんでもある本屋さんってことで広まって
:ますよ−? じゃあケータイ教えてもらっていいですか?」
どんな本屋だよ、っていうか面積からしてありえないだろ。
あれか、過去問をなんでも集めてきてるからそんな風にゆがんだのか。
和真 :「間違って広まってるんだな、赤外線で送れば良いかい?」
枝理 :「あ、はいんじゃこっちで(普通のケータイのほう)」
枝理 :「あ、これ私の名刺です。ケータイ書いてあるんでなんか
:あったらよろしくお願いしますね!」
和真 :「何か……って探偵?」(名刺受け取る)
番号を送り、名刺をもらった。あ、俺名刺作ってない。
今度つくろう。……なぜ名刺にプリクラ。これがJKクオリティか。
探偵さんらしい。学生のバイトにしちゃあ変わってるなぁ……
枝理 :「はい、探偵です!」
和真 :「学生さんなのに大変だねぇ……」
枝理 :「いやあ、おかげさまでなんとかやってけてます、それじゃ
:どうも、夜分遅くに失礼しましたー!」
探偵さんを見送った後、仕事に出た。
しかし、話を聞くと言っていたが。何を話せばいいんだろうか。
……まぁ、いいか。
時系列
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2011年
解説
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業務日報の名を借りた日記
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