[KATARIBE 32298] [HA21L] 『迷宮』「箱の行方」

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Date: Sun, 13 Dec 2009 01:45:19 +0900 (JST)
From: Subject: [KATARIBE 32298] [HA21L] 『迷宮』「箱の行方」
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2009年12月13日:01時45分18秒
Sub:[HA21L]『迷宮』「箱の行方」:
From:Matuya


[HA21L]『迷宮』「箱の行方」 
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登場人物
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内藤礼門(ないとう・れいもん)
  :現場が苦労するのはどこでも一緒。
ジョシュア・フレミング
  :時折大変な悪人に見えるのはどういうわけか。
クリス
  :計画が完遂された暁にはもはやヒロイン。


●魔術師との会談
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[nemuya]    いつものマクド。
 
 クリス    :「遅れました」 
 礼門     :「いや、私も今来たところだよ」 
 クリス    :「それはよかった。それで、早速ですが、
        : 例の件は一応解決しましたよ」 
 礼門     :「と、言うとドラゴンが現れたのかな」 
 クリス    :「ええ。何とか倒すことができました」 
 クリス    :「……ドラゴンよりはむしろその後でひどい目に会いましたが」 
 礼門     :(申し訳なさそうに)
        :「どうやら、お手を煩わせてしまったようだね」 
 クリス    :「というと――あの魔術師をご存知で」 
        :「たしか、アラバキセイイチロウ」 
 礼門     :「君が言っている魔術師というのが、荒吐醒一朗の事なら。
        : 確かに知っているよ。
        : 彼こそが、先日言ったドラゴンを召喚したと思しき男だ」 
 クリス    :「ああ――成る程。彼は恐るべき魔術師でした。あの獣を
        : 逆に取り込むような存在がいるとは、想像もしなかった」 
 礼門     :「本来なら、我々の手で処理しなければいけないところ
        : だったんだけど……そうか、彼自身が出てきたのか」 
 クリス    :「ええ。ただ、彼自身も、『水』に半ば汚染されていたようです。
        : そう、アラバキセイジロウが言っていました」 
 礼門     :「彼ほどの魔術師でも水の汚染は免れなかったということか
        : ……しかし、なぜ?」
 
[TK-Leana] #そういや、なんでアラバキって汚染される羽目になったんでしたっけ 
[nemuya]   #彼がドラゴンを乗っ取ってる間のタイムラグに、
            #ドラゴンが霞ヶ池に接触しているからです。 

 礼門     :(ふと思い出したように)「そうだ、アラバキが出てきたのなら。
        : こんな形をした呪具を持っていたんだと思うんだけど
        : ……知らないかい? 
 クリス    :「……それは…………知っています」 
        :「彼は最終的に、その中に吸い込まれたと思います」 
 礼門     :「中に?」 
 クリス    :「――正確には、その四角が開いた、穴の中に」 
 礼門     :「なるほど……脱出された、という訳ではないのかな」 
 クリス    :「『水』の機能で呪具を半ば暴走させていたようですからね。
        : あれが彼の意図だとすると、彼は『水』さえもある程度
        : 制御していたことになります」 
 礼門     :「水の一部を、一時的に制御する程度なら必ずしも
        : 不可能事ではないけど……その状況なら態々『暴走を装う』
        : なんてことをする必然性もない、か……考えすぎかな」 
 クリス    :「彼にとっては全て実験の内だったのかもしれませんね」 
 礼門     :「魔術師の業だな……」 
        :「まあ、彼のことについてはこれ以上考えても仕方ないか」 
 クリス    :「ええ、彼は今この世界にはいないと思います。
        : 後には呪具が残ったばかりで」 
 礼門     :「その呪具なんだけど、実はアラバキが我々の元から盗み出した
        : 危険物なんだ、出来れば早いうちに回収して
        : 封印してしまいたいのだけれど」 
 礼門     :「水の影響下にあったというのなら、汚染も気になる。
        : 下手に放置して暴走されたら洒落にならないんだ」 
 クリス    :「でしょうね。
        : 今も暴走状態を抑え込んでるに近いかもしれません」 
 礼門     :「話が早くて助かるよ」 
 クリス    :「……正直、どうすべきか私たちにも判らないところでして 
        : 今は、知人が保管しているのです」 
 礼門     :「あれだけの呪具だ、君たちが不安に思うのも分かる」 
 クリス    :「そうですね。回収していただくのがよろしいでしょう」 
 礼門     :(頷く)「では、後日改めて伺うよ。
        : 保管しているという知人とも相談することがあるだろう」 


●誘拐計画進行中
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[matuya]  あれだ。
[matuya]  てきぱきと進めないと停滞するのだ。
[TK-Leana] まあ、そうですね。
[matuya]  のでもう色々飛ばして攫う。
[matuya]  決定:2月25日夕刻、クリスは夕食の買出しに出かけて帰ってこない。
[matuya]  同様に、睦生はその同時刻と見られる時間より連絡がつかない。
[matuya]  以上。決定。
[matuya]  その前に色々挟むのはあり。
[matuya]  スティさんと礼門さんの会談は中の人が同じだけに、どうしようか。
[TK-Leana] ふむ
[TK-Leana] スティは、グループの総意でない限り
      パズルボックスの引き渡しは渋ります
[matuya]  では、一度は会見があったものの、その場では決定できず、
      一旦持ち帰ることになったということで。
[TK-Leana] そんな感じで
[matuya]  礼門さんはジョッシュに連絡を?
[TK-Leana] それは、まあ

 礼門     :「と、言うわけです。なかなか慎重な方たちでした」
 ジョッシュ  :「――ステュクスさんが関係者だったとはね」
         :「彼女については色々と変った噂を聞いていたが、
        : どうも本当らしいなあ」
 礼門     :「ご存じで? ……と、そういえば葛女の教員でしたっけ、今は」
 ジョッシュ  :「そもそも目立つからね。彼女。
        : それに古株の教員の間では有名だよ。万年女子校生」

[matuya]  #同じ宿題を何度も出すのもどうだろうと悩む国語のA先生。
[matuya]  #まあ地獄云々については、学校の人々にとっても
      #知られていない系の話なのだろうけれど。

 ジョッシュ  :「対処は慎重にすべきだろうね。その――クリス君だっけ、
        : にせよ、その周囲の人々にせよ、力ある存在だろうから」
 礼門     :「そうですね……ですが、急ぐ必要もあるかもしれません」
 ジョッシュ  :「……というと?」
 礼門     :「いえ、パズルボックスと無関係ならいいんですが……どうも、
        : 彼らに目をつけている他の勢力もあるような気がして」
 ジョッシュ  :「ドラゴンはそれなりの犠牲者を出したろうね。
        : すると日本警察も当然動いている――表か、裏かはともかく」
 ジョッシュ  :「それに、異界のまれびとはいつも、
        : 何らかの波乱をつれてくるものだ。
        : 確かにね。彼らの周囲には警戒したほうがいいな」
 礼門     :「まあ、それにしても限界がありそうですね。
        : ここは我々のホームではない上に、人手が……」
 ジョッシュ  :「……確かに。ともあれ我々の任務はパズルボックスの確保だ。
        : 彼らと交渉が普通に成立すれば一番よいのだが、
        : そうでない場合、はて、困ってしまうな」
 礼門     :(肩をすくめて)「力押しじゃ勝てそうな戦力じゃないですよ。
        : それとも、女子高生相手になにか策を弄しますか?」
 礼門     :「やりようはいくらでもありそうですが、
        : 私は出来ればやりたくないですね」
 ジョッシュ  :「それで困ってるんだよ。何せ大半、私の生徒じゃないか……」
        :「まあ、話が通じない相手じゃない。
        : アレを封印するのがこちらの目的だときちんと開示しておけば、
        : 向こうも納得してくれるだろう」
 ジョッシュ  :「うん、あれだね。隠し事はよろしくないな。
        : 次は私も一緒に行くとしよう」
 礼門     :「よろしくおねがいしますよ、現場の責任者として」
        :「まあ、話の通じそうな相手だったことは喜ばしいことです」
 ジョッシュ  :「荒吐氏についても決着がついたようだし、ひとまずは
        : 安心できそうだね。ではつなぎはよろしく頼みます」

[matuya]  自分でやっていて
[matuya]  この人はときどき物凄く悪い奴で、影でなにかたくらんでるんじゃないか
      とか思うことがある。
[TK-Leana] 普通にいい人すぎる
[TK-Leana] で、連絡したら既にクリスは誘拐されてるんですね
[matuya]  されてますw
[matuya]  あと、ポリビッチの博士もその辺りから
      連絡を受け付けなくなってたりするという錯綜。


時系列と舞台
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2009年2月

次回予告
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魔宮の竜を。異才の術師を。
かつて滅したその牙へ
何故に無邪気に身をさらすのか。

次回「吸血」
秘密の闇には獣が潜む。
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Matuya




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