[KATARIBE 32276] [PW01N]回想:モバイル草原にて

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Date: Sat, 10 Oct 2009 21:01:38 +0900
From: Subject: [KATARIBE 32276] [PW01N]回想:モバイル草原にて
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真珠世界:旅立ってから数ヶ月たった時のヘイツの個人的な回想(キャラ日記?)です。

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……

だいぶ寒くなってきた。
3つ目の沼を過ぎてからは草はまばらになって色も薄くなってきている。
もう少し進めば、住み慣れたこの草原も終わるはず。
故郷……
『こんな器械に心を奪われているから、世の中の事に目が向かないんだわ』
そう言って私は共信器を持たずに旅に出た。最初の数週間は頃は目を覚ますとポケットの共信器を探してしまったりした。
例え歌を歌っても、つまづいてコケてしまっても、それを知る人は一人も居ない。
誰かが見ているかと見回してみても、ただひたすら緑色のうねりが風の音を連れて来るだけ。
私たちの一族は、孤独というモノを忘れてしまっていたんだ…
あ、狐だ…

この遺物で狩りを行うこともだいぶ慣れてきた。初めの頃はちゃんと扱えるか不安だったが、驚くほど自然に、この道具を扱うことが出来るようになった。
頭に被り、精神を集中させ、耳から聞こえてくる音楽に答えるように気分を伝える。
すると自分の回りのあらゆる音が消える。きょとんとする狐。さらに少しづつ効果を強めていくと、小さなすばしっこい動物は動作が遅くなり、さらに強くすると倒れてしまう。予想通り狐は倒れる。もっと強くすると、自分も倒れそうになるのでやりすぎてはいけない。


日も落ちてきたし、ここら辺で食事にしようかな。狐さんごめんなさい(←伝統の食事の挨拶)。

旅を初めてからこの世界はとても広いのだと知った。人も、人が居た痕跡も全く見ることが無かったから。
印象に残っているのは、遠くに見えた「ネジの塔」くらい。
一族は移動しながら放牧するので、何度か遠くから見たことはあったけど、今回はわりと近くを通ったのでその大きさと異質さに感心した。ネジの塔…聞いた話によると、何人もの英雄が挑戦したが、誰も攻略できなかったらしい。私は挑戦しなかった。そういうのはまだ早いよね?

……
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