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Date: Wed, 8 Apr 2009 00:14:12 +0900
From: Subject: [KATARIBE 32220] [HA21L] 夜会に忍び寄る影32
To: kataribe-ml <kataribe-ml@trpg.net>
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Web: http://kataribe.com/HA/21/
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[HA21L] 夜会に忍び寄る影32
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登場人物
--------
狭間全般Wiki - 夜会に忍び寄る影
http://hiki.kataribe.jp/HA/?YakaiNiSinobiyoruKage
シンシア
--------
[Hisasi] ある光景
[Hisasi] 長いブルネットの髪、男物のシャツとジャケット、くたびれた
ジーンズ
[Hisasi] ジャケットは元々銀二のものを欲しい!といってゲットした品
シンシア :「えっと」>きょろきょろ
[Hisasi] けーたい使えなかった、国際的じゃなかったようだ
シンシア :「あった」
[Hisasi] 公衆電話ようやく見つけて
[Hisasi] 小銭いれて
[Hisasi] とぅるるるる
[Hisasi] 銀ちゃんちにかけた
銀二 :「はいもしもし」
シンシア :「もしもし銀二!あたし」
銀二 :「おぅ、シンシアか。久しぶりじゃのぅ。もう着いたのか」
シンシア :「うん、いま空港だよ。けーたい通じないからデンワさが
:してた」
シンシア :「今からそっちいくね、吹利で待ち合わせしよ」
[Hisasi] はしゃいだ声
銀二 :「おぅ。それじゃ近鉄吹利駅で待っとるからのぅ」
[Hisasi] いつもオーバーアクションで、元は手のつけられない不良娘と
いうのが嘘のように無邪気で
[Hisasi] 元々はこういう子だったのかもしれない
シンシア :「わかった、あのねオミヤゲあるんだよ!中国の仏像!
:アイリーンに似てるの!」
[Hisasi] なぜか仏像好きで良く買ってくる。
[Hisasi] しかも全く似てない
[Hisasi] どこの適当な海賊版だよ的な勘違い系
シンシア :「今度はまた別のとこいこう!あのね奈良のトーダイジが
:いい、おっきな仏像あるんでしょ?」
銀二 :「奈良は吹利の隣じゃからのぅ。今回は長く滞在するん
:じゃろ?他にも色々案内するぞい」
シンシア :「ホント!あのね、ガイドブックとかチェックしてきたんだ!
:今度は暫くそっちだからおうちのことも色々おぼえるよ!」
[Hisasi] 電磁調理器とか!(まだつかえないのかよ
銀二 :「はっはっは、そりゃ楽しみじゃのぅ」
シンシア :「うん、じゃあ途中でまたデンワいれるね。駅で待っててね」
[Hisasi] そして、電話が切れた。
[Hisasi] この時の会話が、シンシアとかわした最後の言葉になってしまった
とは
[Hisasi] 思いもしなかった。。。
[Hisasi] そして、以降連絡はなく。待てど暮らせど駅にシンシアは姿を現さ
なかった。
[Hisasi] パーカーやアイリーン、その他クカラチャ達が手を尽くして探したが
[Hisasi] その行方はようとしてしれなかった。
[Suo] おのれモローめ許すまじ
[Hisasi] そして、銀ちゃんの部屋にはかつてシンシアが買ってきた仏像が
そのままおいてある。
[Suo] ……
[Hisasi] 勝手に拝借しては裾に傷をつけて「ごめんごめんね!」とゆって
つくろった跡のあるジャケット
[Suo] ぬぉぅ
[Hisasi] 電磁調理器の説明書にはシンシアが挟んだままの栞
(仏像買ったレシート)
[Hisasi] これとこれをおして?たいまー?
[Hisasi] わかんね、みたいな
[Suo] (ざっくり
[Hisasi] そして、ウヤダ?の目の奥に一瞬感じた気配。
[Suo] 取り戻して悪魔合体じゃー
[Hisasi] まあ、混ざっちゃうんですがね。
[Hisasi] でも配分が大変なんですよ
[Hisasi] シンシアを多めにすると変換は安定してやりやすいけどクカラチャの
性質が強くでる
[Hisasi] ウヤダを多めにすると肉体データは改造済みなんで不安定になる
うえに手を多くくわえないといけない。
#はわーど :「……なやましい」
[matuya] 半々で。
[Hisasi] あしゅらだんしゃく(うそです、うそですってば
[Tihiro] 満月の日にやっちゃえミ★
[Hisasi] じこっちゃうだろw
[matuya] 三身合体。
[Tihiro] まさかのアニーが(ヤメテ
#はわーど :「……いや、ここは双方の情報を上手くブレンドし、男で
:あり女であり吸血鬼であり人であるという存在を」
[Hisasi] 髭のハートに火をつけた(ダメな方向に
[Tihiro] まだやっとったんかいw
[Tihiro] >はわっち
#はわーど :「く、くく……いい、これはいい、モロー、貴様のような
:ダメダメなやり方とは違いますよ。構成から設計からがっ
:ちりと固めた究極の存在を作って見せようではありませんか
:く、くく、くははははははははは」
[Hisasi] おっさん、おっさn
[matuya] ぱんちだおこさん。
#みなみん :「なにをしてますか」(ハリセンすぱーん
#はわーど :「……おうっ」
#はわーど :「いやいや、これはすみません。年甲斐もなくはしゃいで
:しまいました。これはいけませんね」
[matuya] そのままロリスンによる髯抜きの刑。
[Hisasi] ふーやれやれ
[Hisasi] ぶちぶち
#はわーど :「や、やめなさい、わ、わかりました、わかりましたよ、
:真面目にやりますから、いたたた!こら、アリスン」
[Hisasi] 髭の野望は潰えた。
[Toyolina] しね!しね!と満面の笑顔で髭をぶちぬくロリスン
(現在6−7歳くらい)
[Hisasi] 短い野望でした
[Hisasi] 実際やろうとしたら、うげーめんどくせーとなってやらないと
思われます。
[Tihiro] いつもはみなみんがハワっちポジションなんだけどなぁw
[Toyolina] 帰宅後、事の真相をトオクさんから聞いた息子に車田飛びの刑に
あわされる髭
#ちさき :「父さんのばかーーー!」
[Hisasi] アッパー!ふっとぶ髭
[Tihiro] うひw
#はわーど :「……というわけで、真面目にやることにしました」
:>歪んでる
[Hisasi] 物理耐久弱い
[Hisasi] 髭も丸くなったものです
[Hisasi] でも馬鹿はおそろしい。
[Toyolina] 聞いてちさきくん、今日ね、アリスンにハワードさんがフルボッコ
されてたの
[Toyolina] また父さんが現実逃避を!?
[Hisasi] 父さんもうちょっと現実と戦ってください
[Hisasi] 何処かの光景
[Hisasi] 不機嫌そうな女が煙草をふかしている。
[Hisasi] ブルネットの長い髪、緑の瞳。微笑んでさえいれば美人といって
いい顔立ちかもしれなかった
[Hisasi] だが
女 :「ったく、いい迷惑だよ」
[Hisasi] 吐き捨てるような言葉
[Hisasi] 無造作にボロ布で包まれた何かを抱えている
女 :「……」>きょろきょろ
[Hisasi] あたりを見回し、人が居ないのを確認しつつ、手にしたボロ布を
くずかごに放り込みふたをする。
[Hisasi] そのまま、振り向きもせず駆けていった。
[Hisasi] それから暫くすぎて
[Hisasi] 薄汚れたボロをまとった男が鼻を擦りながらふらふらとおぼつか
ない足取りで歩いてきた
[Hisasi] 手にしたニュースペーパー、ゴミから拾ったと思われる三分の一
ほどのハンバーガー
男 :(ごそごそ)
[Hisasi] くずかごのふたを開ける。
[Hisasi] ボロ布の塊を見つけると
男 :「お」
[Hisasi] むんずとつかんで引っ張り出す
[Hisasi] 布でぐるぐる巻きにされたなにか
男 :「へへへ」
[Hisasi] いそいそとアカだらけの手で丸めた布を解いて
[Hisasi] その中には
声 :「あー」
男 :「ひっ」
[Hisasi] 小さな手が出てきた
[Hisasi] 思わず取り落としてしりもちをつく
[Toyolina] 捨てられてた(´・ω・)
[Hisasi] 道に落ちた布切れから、火がついたような泣き声が響いた
男 :「ひ、ひえぇっ」
[Hisasi] わたわたわたと、あわくって逃げ出した。
[Hisasi] この後、付近住民の通報で拾われた女の子の赤ん坊は、保護した
警官がファンだったというシンディ・クロフォードの本名をとり、
シンシアと名づけられた。
[Hisasi] 赤ん坊はそのまま、養護施設に預けられることになる。
[Hisasi] 沈んだ意識の中、見たこともない風景を見る。
[Hisasi] 落書きだらけの部屋、穴だらけの壁、机という机にナイフで掘ら
れたスラング
[Hisasi] そこは、養護施設とは名ばかりの収容所だった。
[Hisasi] 見上げる。
[Hisasi] それは自分ではないはずなのに、あいつが降りてくると、何故か
思った。
声 :「女史がくるぜ」
[Hisasi] その声に頷いて
[Hisasi] ほどなく、かつかつと階段を下りてくる足音。
[Hisasi] けばけばしい厚化粧に派手な紫の衣装、ウエストはかなりだぶついて、
[Hisasi] 化粧でもそのあれた肌は隠せていない。
[Hisasi] その手には鞭を手に
[Hisasi] その女を見たこともないはずなのに、体が震えるのを感じる
[Hisasi] 殴られる
声 :「シンシア、またお前みたいだぜ」
[Hisasi] 体が震えた
女 :「さて、まったく、また苦情をいただきましたよ。シンシア
:……貴方は一体どういうつもりなのかしらねぇ」
[Hisasi] 違う
[Hisasi] そも、先に絡んできたのは先方のはずだ
[Hisasi] わざと一番弱そうな施設の子を狙ってエアガンの的にして笑っていた
[Hisasi] だから、殴り倒した。全員。
女 :「わかっているの、シンシア。貴方はどれだけ私の顔に泥を
:塗れば気がすむのかしら」
[Hisasi] はを食いしばった
[Hisasi] 自分は間違ってない。
女 :「……反省の色がないわね!」
[Hisasi] 鞭が空を切る音が響いた。
[Hisasi] 変わらない光景
[Hisasi] 世界は理不尽だった。
[Hisasi] 持たざる者にはかくも辛く、持つ者は横柄だった。
[Hisasi] そんな中
[Hisasi] 世界が変わる日が来た。
おじさん :「君がシンシアだね」
女 :「ほら、シンシア挨拶なさい。ぐずぐずしないの、ほら!」
[Hisasi] その男、たるんだ頬にたれた目、恰幅がいいといえば聞こえは
いいが、しまりがなく、きっちりした服装でもどこかだらしない
印象を受けた。
[Hisasi] 頭をさげて
[Hisasi] 目の前に差し出された手を見て、男を見上げる
おじさん :「……」>にぃ
[Hisasi] 愛想よく笑ったつもりなのかもしれないが、どこか薄気味悪い
女 :「シンシア!」
[Hisasi] 女の尖った声に促されて手を握る
[Hisasi] 脂ぎったべったりした手
[Hisasi] すぐにでも離して洗いたくなった
[Toyolina] おじさんこんなのばっかり><
[Hisasi] アレなのばっかり、、
女 :「ゴヒコ氏は、貴方を養女としてぜひ引き取りたいとの
:申し出よ、嬉しいでしょ?シンシア」
[Hisasi] 女はおじさんの寄付金にたいそう満足しているようです。
おじさん :「いやぁ、きみを支援して立派なレディに育てることを
:約束するよ(げひょひょひょ」
[Hisasi] 握り締めた脂ぎった手
[Hisasi] 口元を緩めて笑う顔
[Hisasi] 背筋に怖気が走った
[Hisasi] あれほど出て行きたいと願った施設を後にして
[Hisasi] 何度も何度も振り向いても、女はもちろん、誰一人見送りにすら
こなかった。
[Hisasi] 誰も、自分を護って生きるのに精一杯で、誰かに気をかける余裕
すらなく
おじさま :「君の為にね、ふふ、ふふふふ、素敵なお部屋を用意したん
:だよ、ぐふ、ぐふふふ」
[Hisasi] 手を離さず、半ば引きずられるように
[Hisasi] 途中略。
[Hisasi] ふっと、途切れて、飛ぶ、意識。
[Hisasi] 手の内にあるのはライター
[Hisasi] 夜中
[Hisasi] 男はもう寝息を立てている。
[Hisasi] この日の為に用意しておいたガソリンの缶を引きずって
[Hisasi] 倒す。
[Hisasi] 絨毯にしみこんでいくガソリン
声 :「……死ね」
[Hisasi] 火のついたライターを放り込み、ドアを蹴って締めた。
[Hisasi] 走る
[Hisasi] 走る走る
[Hisasi] 裸足のまま、汚れた寝巻きのまま
[Hisasi] たどり着いた先、用水路沿いの草原で
[Hisasi] 振り向いた
[Hisasi] 空が赤い
声 :「…………はは、ははは」
[Hisasi] 震える膝から力が抜けた。
[Hisasi] そのままへたり込んで、動けない。
声 :「……う、うぅ」
[Hisasi] うつむいて
[Hisasi] 赤く染まる空、その先で
[Hisasi] 騒動を聞きつけた野次馬や消火に当たる者達
[Hisasi] へたりこんだまま動けない
[Hisasi] 涙が後から後から零れて止まらない。
時系列と舞台
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3月
解説
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