[KATARIBE 32067] [HA21L] 『迷宮』魔術編:乃藤礼門と魔匠の工房

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Date: Sat,  3 Jan 2009 04:16:47 +0900 (JST)
From: Subject: [KATARIBE 32067] [HA21L] 『迷宮』魔術編:乃藤礼門と魔匠の工房
To: kataribe-ml@trpg.net
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2009年01月03日:04時16分46秒
Sub:[HA21L]『迷宮』魔術編:乃藤礼門と魔匠の工房:
From:matuya


[HA21L]『迷宮』魔術編:乃藤礼門と魔匠の工房 
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登場人物
--------
ジョシュア・フレミング
  :英国魔法庁一級導師。クラスはウォーメイジ。
乃藤礼門(ないとう・れいもん)
  :AbyssDiver。クラスはシーフレンジャー。


●ジョシュアさん振る
-------------------- 

[matuya]  地道な調査とダウジングの結果。 
[matuya]  人形遣い、荒吐醒一朗と思われる人物の潜伏場所が絞り込まれた。 
[matuya]  吹利駅にほど近い、家族向けマンション。 
[matuya]  夫婦二人、子供一人の平和な家庭。 
[matuya]  つい数ヶ月前に引っ越してきた仲むつまじい一家。 
[matuya]  その主人、木原清二。 

 ジョシュア  :『それが、アラバキでしょう』
 
 ジョシュア  :『レイモン。このメッセージを聞いたならば、
        : 現場に向かってください』 
 礼門     :「なんと」 

[matuya]  礼門独自の調査データの中にも、その建物はあった。 
[matuya]  市内に転々と存在する魔力歪みの痕跡。
      それがマンション近辺では奇妙に規則的に観測されていたのだった。 

 礼門     :「弱ったなあ、荒事は私の専門じゃないのだけれど」 

[TK-Leana]  と言いつつ、色々もしもの時の用意をはじめている 

 礼門     :(リボルバーに弾込めて)「使う機会が来ませんように……」 

 礼門     :「あと警察に職質されませんように……」 

[TK-Leana]  ということで、向かうことにした 


●墓石の塔
----------

[matuya]  マンション。 
[matuya]  付近ではバブルの塔と、揶揄を篭めて呼ばれる高層マンション。 
[matuya]  日照権を巡る住民の反対を押し切って、数年前に強引に建築されたものの 
[matuya]  今なお、物件には多数の空きがある。 
[matuya]  正午の光の中に建つ四角い影は、どこかしら墓石のようだ。 
[matuya]  今時のマンションらしく、入り口には番号入力式のロックがあった。

 礼門     :「うわあ……」 
 礼門     :「というか、導師は私に何を求めてるんだろうか。
        : 正直、一人でのこのこ正面から当たって砕けるくらいしか
        : 思いつかないんだけど」 

[TK-Leana]  ハックして開ける 
[TK-Leana]  しかし、相手ハッカーなんだよな。
      ここに手を入れられてたらやばいかもしれん 
[matuya]  だが鍵は何の異変もなく、無事に開いた。
      ように礼門には思えた。 
[TK-Leana]  その言い回しw 
[TK-Leana]  まあいい、どうせわからんのだ 
[matuya]  ひと気の少ない建物に独特の、寒々とした空気が廊下に漂う。 
[TK-Leana] では、該当の部屋に向かいましょう 

[matuya]  ポストを見ると、『木原』の名は11階にあった。 
[TK-Leana] 階段で11階まで登るぜ 

 ■――11階。 
 ■他界レベル 0 
 ■→ 1 

[matuya]  この階は一段とひとけが少ない感じだ。 

 礼門    :(ハンドベルトコンピューターの画面をにらみつつ)
       :「他界深度が上がった……これは」 

[TK-Leana]  警戒を強めつつ先に進む 
[matuya]  113号室 木原清二 のり子 祐一 
      インターフォンがある。 

  ★HA21C:AbyssDiver:乃藤礼門(ないとう・れいもん)
    http://kataribe.com/HA/21/C/0104/

[TK-Leana] 空間把握:15+鋭い集中力:2で、中の気配を探る 
[matuya]  10でどうぞ。目標値7以下。 
[TK-Leana] まあ、透視じゃないので分かったとしても何人いくらくらいなんだけど 
 
 ■TK-Leana: 7(2D6) = 7◎ 

[TK-Leana] 成功 
[Tihiro]  ぴったし。 
[matuya]  気配は2。 
      あるいは0。 
[TK-Leana] むう 
[matuya]  これは言葉どおり。 
       礼門の魔力的感覚は奇妙な結論を伝えた。 
[TK-Leana] #平日だよね 
[matuya]  #ですね。 

[matuya]  扉の鍵は開いている。 
[TK-Leana] 警戒しつつインターフォンを鳴らす 

 声      :「――はあい」 

[matuya]  奇妙に遠い声がした。 

 声      :「どちらさまでしょうか」 

[TK-Leana]  考えてなかった 
[matuya]  若い女性の声だ。 

 礼門     :「こんにちは、協会の乃藤と申します。
        : 木原清二さんは御在宅でしょうか」 

[TK-Leana]  腹芸の出来る人間ではなかった 
[TK-Leana]  そもそもするつもりもなかったともいう 

 声      :「夫は留守にしております」 

[matuya]  #さてどうでる 

 礼門     :「はあ、それでしたらいつごろ御在宅でしょうか」 
 声      :「もうしわけありません。
        : 急な用らしく、いつ戻るかは判りませんの」 

[TK-Leana]  #どうするかの 

 礼門     :「それでは、後日改めて伺います」 
 声      :「はい」 

[TK-Leana]  #というわけで、いったん引いて他界に潜る準備を始める 

 礼門     :「……さて。これはどうも開いてるなあ」 

[matuya]  #ちょっと帰る前に起こることがあります。 
[TK-Leana] #いえ、帰りはしないんですが 
[matuya]  #了解。では目の前で起こる。 

[matuya]  がちゃりと元気よく扉が開く。 
      中から子供が駆け出してくる。 
[TK-Leana]  侵入を試みようとちょっと物影にまで下がって
      道具を広げて法衣を羽織ったりしてた 

 礼門     :(さっと身を隠して様子を見る) 

[matuya]  子供はぱたぱたと騒がしい足音を立てながら、
      エレベーター方面に向かって走っていく。 
      何らかの観察力に関する能力はあるだろうか。
 
[matuya]  何かひとつの違和感が、この光景には存在する。 

[TK-Leana]  迷宮探索:15なら 
[TK-Leana]  危機察知とか空間把握もあるけど 
[matuya]  迷宮探索技能――適用可。 
[TK-Leana]  難易度いくらで? 
[matuya]  #12。 
[TK-Leana] 迷宮探索:15+直観:3で、目標値6 

 ■TK-Leana: 4(2D6) = 4◎ 

[matuya]  了解。 
[matuya]  たしか昨日は雨だったのだ。 
[TK-Leana]  ふむ 
[matuya]  廊下には転々と、泥で子供の足跡がついている。 
[matuya]  さきほどの子供は走っていった。 
[matuya]  床に付けられた足跡を、一ミリとたがわずに。 
[matuya]  まるでレコードの針が、正確に溝をなぞるように。 

 礼門     :「時間軸が……ねじまがってる?」 
 
[matuya]  玄関の鍵は開いている。 
[TK-Leana]  空間把握技能とハンドベルトコンピューター駆使して、
      現状の解析を試みられますか? 
[matuya]  どうぞ。難易度はさほどでもない。11。 
[TK-Leana] では、空間把握:15+鋭い集中力:2で目標6 
 
 ■TK-Leana: 5(2D6) = 5◎
 
[Tihiro]  #いいダイスー 

[matuya]  このエリアの空間はきわめて正常だ。 
[matuya]   ただし、若干他界に重なっていた痕跡がある。 
[matuya]    他界の残滓は、113号室の奥から感じられる。 

[TK-Leana] では、侵入を試みる。気配を気取られないように 
[matuya]  了解。では内部に入った。 


●潜入
------

[matuya]  3LDKのマンションだ。 
[matuya]  玄関から左手はリビング。その奥はキッチン。
      キッチン方面からは炊事の物音が聞える。 

[TK-Leana] では、他界との重なりの痕跡を追います 

[matuya]  他界の残滓は右手奥の部屋にある。 
[matuya]  扉は閉じている。 

[TK-Leana] 足音を殺して、そちらへ向かう 
[TK-Leana]  鍵は? 
[matuya]  掛かっていないようだ。 
[TK-Leana]  では、罠は? 
[matuya]  危機感知技能と特徴にて、難易度12 
[TK-Leana] 危機察知:15+直感:3で、目標6 
 
 ■TK-Leana: 8(2D6) = 8● 

[TK-Leana] 集中 

 ■TK-Leana: 2(2D6) = 2◎ 

[TK-Leana] 集中12  
[matuya]  了解。
      この扉のノブには極めて致命的な魔術罠が仕掛けられていた。 
[TK-Leana] あぶなッ 
[TK-Leana] では、罠の解除を 
[matuya]  いや。仕掛けられて『いた』。 
[TK-Leana] 痕跡か 
[matuya]  これは、【分解】と呼ばれる攻撃的魔術だ。 
[TK-Leana] ディスインテグレート 

[TK-Leana] #なんか違うゲームみたいになってきましたね 
[Tihiro]  #かべのなかにいる? 

[matuya]  許可なくノブを握った人間は、一握りの塵と化す。 
[matuya]  つまり扉の前の一握りの塵のように。 
[TK-Leana]  塵積もってるんですか 
[Tihiro]   #ぎゃー 
[matuya]  最初は少量すぎてわからなかったが、つまりこれが罠の手がかりだった。 
[TK-Leana] じゃあ、塵を回収しておこう。あとでカドルトかけてもらおう 
[TK-Leana]  導師ならきっとできるはずだ 

[matuya]  扉の魔力は開放されている。 
[matuya]  今は無害な、普通の扉だ。 
[TK-Leana]  それでは、侵入 

 ■他界レベル 1 
 ■→ 2 

[TK-Leana]  ちなみに、手袋してるので指紋は残りません 
[matuya]  部屋に入った。 

 礼門    :「(また上がった……)」 

[matuya]  窓はなく、そこには稼動中のコンピューターが数台、唸りを上げている。 
[matuya]  室内は工房とサーバルームを兼ねたようにみえる。 

[TK-Leana]  室内には魔術的な違和感はありますか? 

[matuya]  ひとつ。パソコンのキーボード。 
      全てのキーにエノク文字が刻まれている。 
[TK-Leana]  なんという 

[matuya]  ふたつ。工房。大量の人のパーツが積まれている。 
[TK-Leana]  なまものですか 
[matuya]  精巧だが、これは人のものではない。 
      おそらくはホムンクルス技術の応用品。 
      脳に当たる部分には極めて精密に編まれた回路が刻まれ、
      もう一台のパソコンにつながっている。 

[matuya]  みっつ。稼働中のパソコン画面。 
[TK-Leana]  ふむ 
[matuya]  ポリゴンにて描かれた、複雑な微細構造を内部に持つ、立方体。 
      何らかのプログラムの進行画面と予想される。 
[matuya]  #エノク文字は読めますか。 
[TK-Leana]  #勉強しててもおかしくないけど、
            PLがカバーし切れてなかったのでないことに 
[TK-Leana]  #まあ、あって8くらいでしょうね 
[matuya]   さすがにそれでは判らない。 
        だが、プログラムの状態はわかる。 
        おそらく数字程度はわかるだろう。
            三十八万五千三百四十五ステップ。 
       画面上の箱は開いている。 

[matuya]  そしてよっつめ。最後の違和感。 
      椅子の背には大量の血が付着していた。 
[TK-Leana]  ふむ 
[TK-Leana]  とりあえず、血液は採取しておきましょう 
 
[TK-Leana]  あと、データもコンピューターの方に移しとこう。罠を警戒しつつ 
[matuya]  罠というか、これはOSそのものがちがう。 
[TK-Leana]  念のために聞いておきますが、
            パズルボックスみたいなのはないんですよね 
[matuya]  ありません。 
[matuya]  画面上に表示されて在るほかは。 
[TK-Leana]  元々、電網他界を視覚化してアクセスするためのソフトが
            入ってるんですが、そっちからコンバートしてもってけませんかね 
[TK-Leana]  ホムンクルスの部品経由で 
[TK-Leana]  コンピューターの構造を一個の他界と捕えて、発掘していくみたいな 

[matuya]  なるほど。 
      では可能な限りを転送した。 
      データ部分が恐ろしくでかい事がわかる。 

 礼門     :「これは……入りきらないか?」 

[matuya]  恐らく、これはエノク言語で駆動する量子コンピュータのようなものだ。 
[TK-Leana] なんという 
[TK-Leana]  そらまあ、全うにアクセスできないわけですね 
[matuya]  並行世界分岐を利用して巨大暗号を磨り潰す、
      魔術と論理学のコラボで生まれた狂気の力技。 
      荒吐醒一朗がある種の天才であるのは間違いが無い。 

 礼門     :「まあ、並行世界のことを演算しようと思ったら、
        : これくらい必要になるか……いや、なるか」 

[matuya]  この部屋で得られる情報は以上だった。 

 礼門     :「それでは、気付かれぬうちに速やかに撤退……」 

[TK-Leana]  奥さん子供にまで触れるのは危険だと判断しました 
[matuya]  台所からはとんとんと、規則的にものを刻む音が続いていた。 
[TK-Leana]  ちょっとまった 
[matuya]  はい。 
[TK-Leana]  さっき炊事の物音が聞こえてるときから
      ずっと規則的だったりってわけじゃないですよね 
[matuya]  ずっと規則的です。 
[TK-Leana] ぶふー 
[Tihiro]  うぁあw 
[TK-Leana] じゃあ、覗いてみるしかないじゃないですか、そっちも 
[matuya]  了解。 


●壊れた人形
-------------

[matuya]  そこは台所だ。 
      キッチンの机の上には、数日分の食事がある。 
      冬だが、初期のものはそろそろ腐敗を始めつつある。 
[TK-Leana]  ああ、分かった。奥さん子供は行動プログラミングされてて、
      命令や変化がない限り同じ行動を続けるんだな 
[matuya]  食事は手付かずのようだ。 
[matuya]  正解。 
[TK-Leana]  同じ歩幅で、同じ足跡をつけて 
[TK-Leana]  ぶっちゃけ、ホムンクルスですか? 
[matuya]  そうです。 
[matuya]  そのように認識した上でオーラ視を行えば、
      相違点を確認することができる。 
[TK-Leana]  目分量でいいんで、何日分くらいの食事がたまってるかわかります? 
[matuya]  約一週間。 
[TK-Leana]  そんだけ確認したら戻りましょう 
[matuya]  了解。ではマンションからは普通に退去できた。 

------ 

[TK-Leana] 敗北して奪われたくらいに思っていいのかもしれない 
[matuya]  こちら側は割りと別種の緊張感が出るなw 
[Tihiro]  ピリピリと。 
[TK-Leana] 礼門はソーサラーと見せかけてシーフ・レンジャーだったことが判明した 
[Tihiro]  ですねぇ、クラスはそっちですねw 
[matuya]  わりとそんな感じですね。 
[Tihiro]  鍵開け罠探知探索と、ダンジョンクローラーですねー 
[TK-Leana] モンスターと遭遇したら、基本的に逃げるからなあ 
[matuya]  力技に走れないところが緊張感につながりますね。 
[TK-Leana] 銃撃技能は、行ってももライドウVS超力兵団の時の
      属性弾くらいのいめえじです 
[TK-Leana] ところで、導師はカドルト使えますか 
[matuya]  復活はさすがに難しいんじゃw 
[TK-Leana] 残念 
[TK-Leana] 水でもかけてみるか 
[TK-Leana] やりませんが 
[Tihiro]  ささやえいしょういのりねんじろー まいそうされます。 
[matuya]  流れ作業的に。 


●整理状況
------------

[matuya]  整理。 
[matuya]  敵対と思しき相手。 
[matuya]  もしくは敵になるかもしれない相手。 
[matuya]  ●獣 
[matuya]  ●ねじれた男 
[matuya]  ●獣の落とし仔 
[matuya]  ●騎士 
[matuya]  ●魔術師、荒吐醒一郎 
[matuya]  妖精ヤマさんと、パンツ犬サーターアンダギーは保留。 
[Toyolina] ぱんつ犬は敵だと思います^^ 
[matuya]  やはり。 

時系列と舞台
------------
12月

解説
----
何もかも備えるということは
何もかも持たぬということだ

次回「内藤礼門と混沌の獣」
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Matuya


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