[KATARIBE 32066] [HA21L] 『迷宮』魔術編:乃藤礼門と人形遣い 

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage


Index: [Article Count Order] [Thread]

Date: Sat,  3 Jan 2009 04:03:41 +0900 (JST)
From: Subject: [KATARIBE 32066] [HA21L] 『迷宮』魔術編:乃藤礼門と人形遣い 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <20090102190341.5A2A549DB02@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 32066

Web:	http://kataribe.com/HA/21/
Log:	http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/32000/32066.html

2009年01月03日:04時03分41秒
Sub:[HA21L]『迷宮』魔術編:乃藤礼門と人形遣い :
From:matuya


[HA21L]『迷宮』魔術編:乃藤礼門と人形遣い 
============================================
登場人物
--------
ジョシュア・フレミング
  :英国魔法庁、一級導師。女子高生恐ろしい。
乃藤礼門(ないとう・れいもん)
  :AbyssDiver。きっと厄介事はこちら担当。 


●人形遣い
-----------

[matuya]  いうことで別方面からのアプローチのために情報を出そうか。 
[TK-Leana]  うに 

------
 
 ジョシュア  :「あらためて呼び立てて済まないね」 
 礼門     :「なにか問題でも?」 
 ジョシュア  :「電話やネットで済ませるのが本当は早いのだが。
        : それもいささか問題がありそうだ」 

[matuya]  #基礎知識:組織内の通信は基本的に厳重な暗号化により、
      安全性を保っている。 

 礼門     :(ごくり)「なるほど」 

[TK-Leana]  ちょっと緊張する 

 ジョシュア  :「英国から連絡があった」
        :「何を今さらと思うだろうが、
        : パズルボックスを盗んだ容疑者が特定された」 

[matuya]  犯行からはおよそ六ヶ月が経過している。 

 礼門     :「それなら、組織内の暗号は容易に使えませんね」 

[TK-Leana] 納得 

 礼門     :「そこに何か問題があったんですね」 
 ジョシュア  :「そこがなお問題なところなんだ。
        : 今回の件を簡単に説明するとこうだ。
        :『内部犯だと思ったが証拠がでないので外部犯だと思っていたら
        : 内部犯だった上に調べたら外部犯だった』」 
 礼門     :「……つまり、内通者がいたと」 
 ジョシュア  :「そうだね。順を追って話そう」 
        :「大英博物館の封印庫に関わる職員は、事件後、
        : 科学、魔道両面から、厳重な事後調査を受けた。
        : 指紋。記憶調査。ギアスの有無――」 
 礼門     :「ギアス……」 
 ジョシュア  :「アイルランド系の連中が良く使うので、
        : そちら方面の対策は手順化されてる」 
        :「しかし結果はシロだった。少なくとも一週間前までは」 
 礼門     :「ふむ」 
 ジョシュア  :「一週間前のランチタイム。職員の二人がチャイムを聞いて
        : 立ち上がり、その場で倒れて動かなくなった」 
        :「心臓は止まっていた。いや。
        : 彼らはすでに人じゃないものに戻ってた」 
        :「彼らはものすごく精巧な生人形だった」 
 礼門     :「なるほど」 
        :「魔術教会に居て誰も気づかないほどの生人形ですか……」 
 ジョシュア  :「魔術教会の探索式に対して、いちいち正常反応を示すという
        : 迂遠きわまる方法で、調査を突破したものらしい」 
 ジョシュア  :「複雑極まるプログラムだよ。対処パターンは十万を超える。
        : 天才的に馬鹿馬鹿しい」 
 礼門     :「内通者の存在は確定的ですね」 

 礼門     :「人形遣いの方に心当たりが?」 
 ジョシュア  :「というわけで過去に魔術教会に属しており、
        : 天才で馬鹿で優秀な人形遣いの魔道士が調査された」 
 礼門     :「居たんですか? そんなあからさまな人」 
 ジョシュア  :「『アラバキセイイチロウ』――おそらくこの人物だ」 

 ジョシュア  :「条件からは少し外れていた。 
        :「彼は表世界では極めて優秀なプログラマーだ。
        : 裏側では魔術の遣い手。専門は、ゲマトリア数秘」 
        :「以前から、ラプラスの魔の実現化をテーマにあげている」 
 礼門     :「未来知? いや、完全に計算できる世界?」 
        :「パズルは、それさえもどうかできるっていうんですか?」 
 ジョシュア  :「いや。どうにかできないから盗み出したんだと思うよ」 
 礼門     :「なるほどね」 
 ジョシュア  :「しかし。彼はその性質上、極めて強力な暗号学者だ」 
 礼門     :「ゲマトリア数秘とかいったらそうでしょうね。
        : その知識でもって、
        : パズルボックスを活用できる可能性があると?」 
 ジョシュア  :「……正直、正確な意図はまだ読めない。
        : 魔術師といったら、だいたいにおいて自分の専門分野では
        : 少なからず常軌を逸してるところがあるからね」 

 ジョシュア  :「ただ。パズルボックスが汎次元回廊の門だとすれば、
        : おぼろげな意図は見える気もする」 
 礼門     :「ラプラスの魔の召喚……?」 
 ジョシュア  :「いや。希望する並行世界へとゲートを特定すること」 
 ジョシュア  :「彼はおそらく召還という手段をとるまい。
        : あり物よりはフルスクラッチを好むタイプだ」 
 ジョシュア  :「ゲマトリア数秘により作成したパラメータを、
        : ゲートに入力すると好みの行き先へ繋がる」 
 礼門     :「自分からその場所へ渡ると」 
 ジョシュア  :「そんなところじゃないかなあ。
        : 魔術師としては並行世界は興味深いテーマではあるね。
        :『迷宮』はあらゆる世界の間の世界だというから、
        : 彼の目的に合致するといえばする」 
 礼門     :「それだけで済むなら、
        : 勝手に行ってもらってもいいんじゃないですかね」 
 ジョシュア  :「行ったきりになってくれる保証があるならね」
        :(玄米茶を入れる) 
 礼門     :「お茶?」 
 ジョシュア  :「うん。紅茶以外も試してみている」 
        :「せんべいと紅茶が今ひとつマッチしないことを発見したんだ」 
        :(ぱりぱり)
        :「まあね。彼が優秀なのは確かだし、その意図は買うんだけれど、
        : パズルボックスに手を出すのはまずいと思うんだよ」 

------

[Suo]     パズルボックスと聞くと不穏な物しか思いつかない…… 
[Suo]    ホラー映画の…… 
[matuya]  もちろんアレが元ネタです。 
[matuya]  ていうかアレそのものと考えてもらっても構わない。 
[Suo]    ぎゃーゼノバイトがっ! 
[Suo]    (ゼノバイトだっけ 
[matuya]  適当に考えたものに後付けを重ねていくので、設定が複雑になるきらいがあるな。 
[matuya]  気をつけないと。 
[matuya]  ぼくゼノバイトォォォ。 
[Suo]    ひぃ 


時系列と舞台
------------
12月

解説
----
時を忘れた 異界の小部屋
奈落の潜り手 結界に挑む

次回「乃藤礼門と魔匠の工房」
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
Matuya


 ---------------------------------------------------------------------
http://kataribe.com/ 語り部総本部(メインサイト)
http://kataribe.com/ML/ メーリングリストの案内
http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/ 自動過去ログ
Log:	http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/32000/32066.html

    

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage