[KATARIBE 32059] [HA21L] 『迷宮』ラギ女編:クリスの空

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Date: Sat,  3 Jan 2009 02:28:43 +0900 (JST)
From: Subject: [KATARIBE 32059] [HA21L] 『迷宮』ラギ女編:クリスの空
To: kataribe-ml@trpg.net
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2009年01月03日:02時28分43秒
Sub:[HA21L]『迷宮』ラギ女編:クリスの空:
From:matuya


[HA21L]『迷宮』ラギ女編:クリスの空
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登場人物
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乃依枝四深(のえぐさ・よみ)
  :カッコよさが売りの男前女子高生。
クリス
  :そろそろ頑張らなきゃいけない異界の王子。


■蒼穹の下で
-------------

 クリス    :(窓を開けてベランダに出る) 

 クリス    :(つぶっていた目を開ける) 

 クリス    :(遠くを見る) 

 クリス    :「――くッ」 

 クリス    :(拳をにぎる) 

[matuya]  広くて大きくて何もなくて、まるで空に向かって落ちていきそう。 

 クリス    :(手が震える) 

 クリス    :「ううううう」 

[matuya]  10分もすると額にびっしりと汗がにじむ。 

 四深     :「あれ、クリス。傘なしで大丈夫なのか?」(ベランダに出てくる) 
 クリス    :「――あ。ああヨミさん」(ぜいぜい) 

[matuya]  あんまし大丈夫そうじゃない。 

 クリス    :「わかっているんですよ。
        : あれは空というもので、別に危ないものじゃない」 
 四深     :「慣れないうちは怖いのかもな」(空を見上げて) 
 クリス    :(口を結んで、空をにらむ) 

 クリス    :「慣れなきゃ、いけません」 
 四深     :「今日はいい天気だしなー、
        : どこまでも飛んでいけそうな気がするよな」 
 クリス    :(くらり) 

 クリス    :(なんとか立ち直り)
        :「……その想像はかなり危険でした」 
 四深     :「あ、そうか。悪い。
        :(吸い込まれそうな青空とかもまずいんだな)
        : ええと。まあ、綺麗だよな?」 
 クリス    :「そうですね。怖くても、綺麗だ」 

 クリス    :「ヨミさんにはあまり怖いものはなさそうですね」 
 四深     :「んー?まあ、な……」(ちょっと言葉尻が濁る) 
 
[matuya]  #そこをつっこんでいけるようなクリスだったらw 

 クリス    :「……怖いのですよ」 
 四深     :「ま、ムリすんな。どうせしばらくはこっちにいるんだろ?
        : 徐々に慣れてけばいいさ」 
 クリス    :「いえ。空を見あげて思うよりも、昨日の晩
        : ――みなさんに何かあったらと。
        : そう思ったらずっと怖かった」 
 四深     :「……まさかあんなことになるなんてな」 

 四深     :「ま、皆無事だったんだ。過ぎたことを言ってもしょうがない。
        : クリスは悪くないんだしな」 
 クリス    :(首を振る)「……アストに何が起きたのかはわかりません。
        : ただ、私が、アストに頼り切っていたことはわかりました」 

 クリス    :「今度のことも、アストさえ戻ってくれば
        : どうでもなると思っていた。
        : 私がはじめたことなのに、無責任です」 
 四深     :「……」(手すりに肘をついて背中をもたれ掛ける) 
 クリス    :「そして、今度は……私はみなさんに頼ろうとしている」 

 クリス    :(空を睨んだまま)「自分が情けない」 
 四深     :「別に構わないさ。
        : 人間一人でなんでもできるわけじゃない。そうだろ?」 
 クリス    :「……四深さんは、やさしい。
        : いや……みんな、本当に……やさしい。私は……」 

 クリス    :(空を睨んだまま、開いた目から涙がにじむ) 
 四深     :「だから気にすんなって。私らだってお前に頼ってるぜ?
        : クリスがいなきゃ手探り状態だもんな」(背中バシッと叩く) 
 クリス    :「――ありがとう、四深さん」(微笑) 

 クリス    :「しばらく、ここでこうしています。もう少しで、慣れそうだ」 
 四深     :「そっか。じゃ私は洗濯物取り込んでるからさ。
        : なんかあったら呼びなよ」 

[kurov]   ぽんとサッシを飛び越えてベランダから部屋に戻り、
      とんとんと階段を下りて行く 

 クリス    :「ありがとう。四深さん――」 

 クリス    :(頬の涙に気づく) 

 クリス    :「なぜだろう……涙は見られたくなかったな」 

------
 
[matuya]  開所恐怖症克服のために修行中。 
[Toyolina] 一週してヨミさんちに戻ったんだな 
[matuya]  ぽりびっちさんちが微妙に跳んでますw 
[Hisa_goro] ほら、なんというか、危機的な意味で? 
[Saw]    トばされた! 
[Toyolina] わあひどい

 四深     :「……弥生んちはなんか危なそうだよな。逆の意味でさ。
        : そろそろ父さんも帰ってくるからウチ来なよ」 

[Hisa_goro] 爽やかにひどいw 
[Toyolina] 毒舌やw 
[matuya]  父さんにどう紹介されたかが気になる。 
[kurov]   わりと包み隠さず。そして普通に受け入れる父。 

[Toyolina] 拾ったんだ そうかい 
[Toyolina] ほらホームレスになられても困るだろ そうだね 
[Toyolina] 睦生とか警戒心ないから任せると危険だし そうだね 
[Toyolina] 千歳も一人暮らしだし、やっぱなんかあったら危険だし まったくだね 

[kurov]   わあw 
[kurov]   超アバウトw 

[matuya]  なんというおおらかさ。 
[Toyolina] 弥生さんは? 
[Hisa_goro] ゴーストがやめとけとゆった 
[Saw]       なんで! 
[Hisa_goro] ポリビッチは秘密のヴェールで包まれてる方が 
[matuya]    冷たいガレージに青いシートを掛けられて横たわっていたら泣けますね。 

 四深     :(家だと案外だらしなかったりしそうだしな……案外でもないか) 

[Tihiro]  風呂上がり腰に手当ててビール飲んでそうなイメージが(ぉぃ 
[matuya]  きっと明日あたり、ずるいずるいと叫ぶ弥生の手で誘拐されて
      強制お泊りな予感。 
[Toyolina] うらやましw 


時系列と舞台
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12月

解説
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少女? は禁断の扉を開く
次回「禁じられた酒」
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Matuya


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