[KATARIBE 32055] [HA21L] 『迷宮』ラギ女編:つぎはぎのドラゴン

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Date: Sat,  3 Jan 2009 02:23:36 +0900 (JST)
From: Subject: [KATARIBE 32055] [HA21L] 『迷宮』ラギ女編:つぎはぎのドラゴン
To: kataribe-ml@trpg.net
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2009年01月03日:02時23分35秒
Sub:[HA21L]『迷宮』ラギ女編:つぎはぎのドラゴン:
From:matuya


[HA21L]『迷宮』ラギ女編:つぎはぎのドラゴン
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登場人物
--------
乃依枝四深(のえぐさ・よみ)
  :落ち着いた突っ込みが持ち味の女子高生。突っ込み役少なすぎ。
稲浪睦生(いななみ・むつき)
  :冴え渡る天然ボケを使いこなす女子高生。進行中。
花咲弥生(はなさき・やよい)
  :七色の妄想を使いこなす女子高生。ポリビッチではまるでない。
千歳緑(ちとせみどり)
  :柔らかいフォローを使いこなす女子高生。たぶん一番大人。
クリス
  :『迷宮』の王子。鍵の守り手。天然ボケその2。しかも中二病風。


■ありのまま会談
----------------

[Toyolina] 放課後のマックでは起こったことをありのまま話すべきでしょうか 
[matuya]  それはもう。 
[matuya]  包み隠さず。 

 睦生     :「…………」 

[Hisasi]  ヨミを見てみた 
[Toyolina] 要約すると一つ屋根の下で一晩を過ごし、
      朝失神してたので介抱する必要があったので学校をさぼった。 

 睦生     :「大変だったんだね」 

[Hisasi]  好意的に解釈しました 

 四深     :「……」 

[Hisasi]  なれない土地だもの 
[Toyolina] #この子は……! 

 睦生     :「ほら、ヨミ。夕べ寒かったし、きっと疲れとかあったんだよ」 

[Hisasi]  ね、怒っちゃだめだよヨミ 

 千歳緑    :「でも、ずっとお部屋の隅で体育座りしてましたし……
        : ごめんなさいごめんなさいってブツブツと」 
 クリス    :「……すみませんすみません」(ぶつぶつ) 
 四深     :「ああ、まあ悪気はなかったんだろうし、もう怒ってない。
        : 私こそ悪かった、急に締め出したりして」 
 クリス    :「いいえ。私はいろいろと不用意でいけません……」 
 弥生     :「そんな、千歳ちゃんとクリスさんが冬の寒さから逃れるために
        : お互いを暖めあって、あまつさえちょめちょめがちょめちょめで
        : 不用意にちょめちょめまでちょめちょめしてしまったなんて!」 

[Toyolina] #弥生たんw 

 睦生     :「……ちょめちょめ?」
 クリス    :「……ちょめちょめ?」  
 四深     :「んなことしてたのか!?」
 千歳緑    :「してませんから^^」 
 弥生     :「最初は不慣れだったクリスさんが次第に目覚めて
        : ついにはちょめちょめがちょめちょめだったなんてー!」 
 クリス    :(翻訳機能がおかしくなったかなとスカーフをみおろす) 

[Saw]    #はい、マクドですよね 
[Toyolina] #マクドです 

 千歳緑    :「してませんから^^」 
 四深     :「……落ち着け、弥生。
        : ちょっと妄想しすぎだと思ういくらなんでも」 
        :「な、千歳もしてないって言ってるし」 
 弥生     :「なーんだ。びっくらこいた」(すとんと席につく) 
 四深     :「びっくらこいたのはこっちだ。びっくらってまた古いな
        : ……死語過ぎるだろ」 
 睦生     :「……えーと、それで……」 
 千歳緑    :「いろいろ思い出したそうなので、それについてお話したいと」 
 クリス    :「ええ。そうです」 
        :「ようやく大半思い出しました」 
 四深     :「……聞こうか」 

[kurov]   椅子に深く座り、膝に手を置いて身を乗り出す 
[kurov]   #そういえば異能発動のなんじゃこりゃあ混乱を
      やり忘れたなーと思った。いま。 
[Toyolina] #ヨミさんかっこいい!重鎮みたいよ! 

 クリス    :「ええ。何からお話したものか」 
 睦生     :「……(ヨミの隣でちょんと座ってる)」 
 クリス    :「とりあえず、私がこちらに何をしにきたのかというところから
        : 話すことに致しましょう」 
        :(シェイクを一口飲む) 
 千歳緑    :(フルリレロ) 
 クリス    :「私と連れは、こちらの世界に、奴――『つぎはぎのドラゴン』を
        : 追ってきたのです」 
 千歳緑    :「連れ? もう一方みえるんですか?
        : それと、つぎはぎのドラ……(メモをとる)」 
 四深     :「昨日のアレの、親なのか?そのドラゴン……ドラゴン?
        : ……ファンタジーだなあ」 
        :「……いまさらか。続けてくれ」 
 睦生     :「……ドラゴン」 

 クリス    :「連れと私、と言うべきかもしれません。
        : 有体に言って、戦力的には彼がメインです。
        : 私の古くからの護衛で、騎士です。名前はアストロフ」 

 クリス    :「ただ、こちらの世界に行こうと言ったのは私でした。
        : 封鎖された境界の扉を開くため、私とアストは王家の宝物庫から
        : 鍵を持ち出しました」 
 
[matuya]  さらりと。 

 千歳緑    :「はぁ……」 
 クリス    :「そもそもの発端は、王宮の地下の地下に、長い間封じられていた
        : ドラゴンの檻が空になっていたことでした」 
 千歳緑    :「逃げたんですか?」 
 クリス    :「檻は壊れておらず、そして空でした。
        :『迷宮』――私の住んでいる世界では、ものの入り口のつながりは
        : 時々勝手に入れ替わることがあります。
        : ですが、ドラゴンの檻はそんなことが決して起こらないよう、
        : 厳重に作られていたはずだったのです」
 四深     :「……」 
 クリス    :「王家づきの術師たちが調査して、わかったことは、檻の中に、
        : 穴が出来ていたことでした」 
 睦生     :「……逃げちゃった、んですね」 
 弥生     :(わくわくわくわく) 
 四深     :「穴?」 
 クリス    :「結果的にはそうなります。穴は、『迷宮』とは別の世界に
        : 繋がっているものでした」 
 千歳緑    :「……穴は、イレギュラーなもの……」 
 四深     :「こっちの世界、ってわけか」 

 四深     :「檻に問題はなかったと。その穴は自然に?」 
 クリス    :「ええ。どうして穴が開いたかは、まったくわかりませんでした」 
 四深     :「誰かが細工したりってことは? 
        : クリスはその鍵で自由にこっちに来られるんだろ」 
 クリス    :「いえ。この鍵はそうそう持ち出せるものではないのです。
        : 本来、『迷宮』とこちらの世界はほぼ断絶しています」 

 クリス    :「ともあれ、先遣隊が即座に組織されました。
        : 穴の中に一個兵団が突入し、そして5分たって、
        : 血まみれの何かがごろりと放り出されてきました」 
 千歳緑    :(血まみれ……) 
 四深     :「……」(腕を組む) 
 クリス    :「この結果を受けて、王家のお偉方は大変に迅速に方針を
        : 決定しました」 
 四深     :「あの犬みたいにか……」 
 睦生     :「また……ああいうものが……」 
 クリス    :「そうです。一日たたぬうちに、大量の漆喰が用意され、
        : 牢獄の在った洞窟の扉が塗り固められました」 
 弥生     :「それでめでたしめでたし?」 
 クリス    :「つまり。『迷宮』とはもともと関係ない世界のことなので
        : ほうっておこうというわけでした」 
 千歳緑    :「それで終わらなかった、ってことですか?
        : 穴がいっぱい開いたとか」 
 クリス    :「いえ。向こうの話はそれで終りです。
        : きっと今も変わらないでしょう」 
 四深     :「いや、独断、だろ。」 
 クリス    :「私はそれでめでたしだとは思えなかったのです」 
 四深     :「イイ奴だな、お前。クリス。
        : わざわざこんな見ず知らずの世界を救いに」 
 クリス    :「……私の乳母は、こちらの世界の人だったんですよ」 
        :「若い頃……そう。結婚して三日目の晩に、台所に行こうとして、
        :『迷宮』に踏み込んでしまった、とても運のわるいひとでした」 

 クリス    :「私のことは、本当の子供のようにかわいがってくれました」 
        :「だから放っておくのは我慢できなかったんです。
        : たとえ父がどう決めたとしても」 
 四深     :「……」 
 千歳緑    :「……じゃあ次にすることははっきりしましたね」 
 弥生     :「私感動しちゃったよ。ぜったいクリスさんを手伝う」 
 クリス    :「ありがとうヤヨイさん。
        : でもそれは、この先を聞いてから決めてください……」 


■『つぎはぎのドラゴン』
-----------------------

 クリス    :「『つぎはぎのドラゴン』の話をしましょうか」 
 睦生     :「はい」 
 クリス    :「それは名前どおりのものです――ドラゴンで、つぎはぎです」 
 睦生     :「…………(なんかファンシーな想像をしてる)」 

 睦生     :「ちょっと可愛いですね」 

[Hisasi]  #この子、、、 
[Toyolina] #パッチワーク的な 

 クリス    :「とんでもない。『迷宮』が多くの世界につながるように、
        : あれは多くの世界の『怪物』の集合なのです」 
 千歳緑    :「ぬいぐるみだったら……
        : そ、そういう意味のつぎはぎ、ですか……」 
 クリス    :「私はいちど眼にしたことがあります。
        : 名前こそドラゴンですが、あれは、トカゲにも鳥にも狼にも
        : 虫にも魚にも似ているしそのどれでもない」 
 睦生     :「……キメラさんみたいですね」 
 四深     :「アレか、花房博士。アトムの」 
 クリス    :「ああ。そういうべきなのかもしれません。
        : 雄でもあるし雌でもあり、必要を感じれば単体で増えます」 
        :「檻の中では自分の子供を自分で食らって生きていた、
        : そういうものです」 
 睦生     :(ぞく) 
 四深     :「……」 
 クリス    :「この間の不気味な鳥は、あれの落とし仔です。
        : おそらく、鳥と魚と虫の要素が組み合わさったものでしょう」 
 四深     :「まあ、こっちの世界にはいないな。見ればわかるってわけだ。
        : ……大きさはどのくらいなんだ?」 
 クリス    :「最後に見た時点で、この店のフロア程度には大きかったですね」 
 千歳緑    :(水の特徴と一致する点が多い……探る価値はある)
        :「へえ……大きいですね……戦うとか無理ですねそれは……」 
 クリス    :「まあ……アストはそれと戦ったわけなのですが」 
        :(ちょっとだけ誇らしげに笑う) 
 弥生     :「アストさんが好きなんだね?」 
 クリス    :「いや。アストは男ですよ?」 
 四深     :「弥生、妄想止まれ」 
 千歳緑    :「そのアストさんは、そんなに強いんですか?」 
 弥生     :「鼻血が……」 
 睦生     :「や、弥生ちゃんどうしたの?」 
 四深     :(胸ポケットからティッシュを取り出し弥生に渡す) 
 弥生     :「失敬……気にせず続けて欲しいでござる」(詰め詰め) 

[Suo]    #弥生さん腐女子なのかw 

 千歳緑    :(弥生さん可愛いなあ) 
 クリス    :「わかりました。ええと……アストは、そうですね。強いです。
        : 彼は騎士であり、魔術にも長けています」 
        :「こちらに着いて、最初に奴に遭遇したときにも、
        : 彼は、ほとんど互角に戦っていました」 

 クリス    :「……あのとき私が足手まといにならなければッ」 
 千歳緑    :「……クリスさん……」 
 睦生     :「……クリスさん、そんなこと無いです」 

[Hisasi]  だってこのあいだだって、、、 

 四深     :「お前がいなきゃこっち側はほったらかしだったんだろ?
        : 少なくとも私達は感謝してるさ。
        : そのアストだって足手まといだなんて思ってないさ……たぶん」 
 千歳緑    :「そうです。だったらなおさら、アストさんを探さないと……」 
 クリス    :「彼とは、あの時はぐれたきりです。手傷を負ったアストと私は、
        : 近くにあった池の水面を、鍵の力で門に変えて、逃げたのです」 

 クリス    :「そこからは、みなさんも知る通りです」 
 四深     :「じゃあ、そのアストは向こう側に戻ったってことか。迷宮に」 
        :「つまり、こっち側に残ってるのはお前と、ドラゴンだけ。」 
 クリス    :「いえ……。多分ちがいます。どういう訳か分かりませんが――
        : あるいは池の水面などという不確かなものを門に使ったためか」 
 千歳緑    :「……?」 
 クリス    :「ゲートは向こうには繋がらなかったのです」 
 千歳緑    :「向こうには、ってことは……
        : こっちのどこかに、ってことですか?」 
 クリス    :「おそらくは。どこかに。しかし彼がこっちにいたら、
        : どうしようもなく目立つと思うのですが……」 
 四深     :「……ドラゴンはどこかに隠れてるかもしれない。でもその
        : アストって奴ならどっかで目撃証言があるかもってわけか」 
 千歳緑    :「鎧着てたら、それは目立ちますよね」 
 四深     :「ドラゴンと違って見られたからって殺すとかはしないだろうしな」 
 クリス    :「馬にも乗ってますね」 
 四深     :「いや……馬は降りれるし鎧は脱げるだろ。」 
 クリス    :「不安だ……私が言うのも何ですが、
        : 彼、腕は立つんですが相当の世間知らずでして」 
 千歳緑    :「はぁ……つまり、馬に乗ったまま、鎧着たまま
        : うろうろしてるかもしれない、って……意味ですか?」 
 四深     :「……」 
 クリス    :「ので、探しに行かなければなあと思っていたのです」 
 四深     :「聞き込み、かな。……弥生、任せた。」 
 千歳緑    :「案外クラスの子とか見てる子いたりするかもしれないですよ?」 

[matuya]  #蕎麦屋がひっかかりそうだw 
[Toyolina] #鎧きてるしw 
[matuya]  #あとトーナメント部。 
[Toyolina] #ばっちりひっかかるw 
[Tihiro]  #あの蕎麦屋はw 
[kurov]   #問題はこれは06じゃないってことだけだw 
[Toyolina] #モブとしてならありじゃないかな!w 
[matuya]  #聞き込んだら紛らわしいものが引っかかった。でもちがうっぽい。 
[kurov]   #まあウル中の学生が馬登校してるのぐらいは目撃してておかしくないw 


■おまけ(結局採用されてません)
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[matuya]  ところでヤヨイさんは何かわすれてないか。 
[saway]   しまった。
      他のチャンネルに集中しすぎてこのあいだ見たことを言い損ねた! 

 弥生     :「ああ! そういえば騎士見てた!」 
 四深     :「うわ、なんだ弥生急に!は?見てた?どこで?
        : なんでさっき言わないんだ、千歳もう帰っちゃったぞ」
        :(携帯を取り出して電話し呼び戻す) 

時系列と舞台
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12月

解説
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尽きぬ思いは異界を超える
次回「銀のキーホルダー」
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Matuya


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