[KATARIBE 32007] [HA21L] チャットログ『捧げられた生贄』

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Date: Sun, 21 Dec 2008 18:33:54 +0900 (JST)
From: Subject: [KATARIBE 32007] [HA21L] チャットログ『捧げられた生贄』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <20081221093354.5086049DB02@www.mahoroba.ne.jp>
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2008年12月21日:18時33分53秒
Sub:[HA21L]チャットログ『捧げられた生贄』:
From:久志


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チャットログ『捧げられた生贄』
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登場人物
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 レニー
    :かつて吸血鬼狩り組織にいた少女。その心は既に壊れている。
 ロストマン
    :壊れたセカイの残骸
 ウヤダ
    :腕利きのハンター、元吸血鬼狩り組織に身を置いていた。

屈しない目
----------

[Hisasi] #薄暗い部屋 
[Hisasi] #ボロ雑巾のように転がされているなにか 

 ウヤダ    :「…………」 

[Hisasi] #両手両足はナイフで縫いとめられて、全身傷だらけ 
[Hisasi] #あちこちにこびりついた血、その全身に丁寧に太い血管や臓器を
     避けてつけられた傷跡 

 レニー    :「…………(鼻歌を歌ってる、ウヤダの傍らで)」 
 ウヤダ    :「…………」
        :>虚ろな目で天井を見ている、だが屈してはいない 
 レニー    :「……ふふ、頑固だよね、ウヤダ」 

[Hisasi] #手にしたナイフで頬を撫でて 

 ウヤダ    :「…………(ぎり)」 
 レニー    :「いつも、そうやって……冷たい目をしてる、いつもいつ
        :もいつも……誰も受け入れない」 
 ウヤダ    :「…………(睨む)」 
 レニー    :「だったら、なんであのゴキブリのことをあんな目で見る
        :の? あの小娘をかばったの?」 

[Hisasi] #もちろん銀ちゃんとキャリーのことです 

 ウヤダ    :「…………(睨みつけたまま)」 
 レニー    :「許さないよ……ウヤダ」 

[Hisasi] #つっと、頬をナイフで撫でる 
[Hisasi] #一筋の傷、赤い血 

 レニー    :「ずっと、許さない……ずっと……あの男も娘も、マリア
        :もエイミーもクレアもアマリアもリタも……マムにだって
        :渡さない」
 ウヤダ    :「…………」>ずきり 

[Hisasi] #レニーは狂っていた 
[Hisasi] #改造される、その前から 
[Hisasi] #その事実が 

 ウヤダ    :「…………レニー」 

[Hisasi] #俺はレニーの何を見ていたのか 
[Hisasi] #信じていたレニーの姿は、全て偽りだったのか 
[Hisasi] #どうして、レニーが壊れてしまったのか 

 レニー    :「……拒まないで、ウヤダ……」 

[Hisasi] #血のついたナイフをぺろりとなめて 
[sawdead] #あとでウヤダさんとちょっとサシで話してみたいです。 

 レニー    :「わたし、あなたの側にいたい、ずっと居たかった……
        :だから、たくさん、殺したのに」

[Hisasi] #おけ、レニーはシャワー浴びて着替えておいでとかで 
[Hisasi] #素直にきくよ 
[sawdead] #ありがとうございます。 
[Hisasi] #花嫁衣裳とタキシードとかもってきてくれうと 
[Hisasi] #くれると 
[Hisasi] #血まみれですが 
[Hisasi] #とても喜びます、彼女 
[sawdead] #用意しましょう 
[Hisasi] #わーい 
[Hisasi] #ウェディングドレス着て、ウヤダにタキシードきせて 
[Hisasi] #血みどろの結婚式だ 


捧げる覚悟
----------

[sawdead] #はいっても大丈夫ですか? 
[Hisasi] #おk 

 ロストマン  :「レニー、ほら。いいものを持ってきたよ」
        :(そりゃあもう大きな包みを抱えて戻ってくる) 
 レニー    :「なに?ロストマン」 

[Hisasi] #ひょこっと顔を上げて 

 ロストマン  :「じゃーん」 

[Hisasi] #子供のように 

 ロストマン  :「ロストマンはレニーに結婚式をプレゼントするんだ」
        :(ウェディングドレスをみせる) 
 レニー    :「わぁ!」 

[TK-Leana] # てっきりキャリーが出てくるかと思った 
[Hisasi] #歓声 
[Hisasi] #嬉しそうです 
[ER] #そこでキャリーがでてきたら、下手すると死体になってそうだよ(汗)
    >れあなん 

 レニー    :「綺麗……ウエディングドレスだ……」 

[Hisasi] #キラキラと顔を輝かせて 

 ロストマン  :「ほら、その血だらけの手を洗っておいで。せっかくの
        :純白が汚れちゃうよ」 
 レニー    :「うん! わかった!」 

[Hisasi] #きゃっきゃと 
[Hisasi] #弾む足取りで 

 ロストマン  :(レニーの後姿を嬉しそうに見守る) 

[Hisasi] #それだけをみれば、本当に可愛い娘で 
[Hisasi] #ちょっと手と顔と全身が血まみれなだけの 

 ロストマン  :「ウヤダ、レニーとっても嬉しそう。ロストマンもこんな
        :ハッピーエンドなら大好き」 
 ウヤダ    :「…………(ぜぇぜぇ)」 

[Hisasi] #動けない、けど睨む 
[Hisasi] #屈しない 

 ロストマン  :「……いたい? 可哀想……痛み止めを打ってあげるね」 
 ウヤダ    :「…………いらん(ぜぇぜぇ)」 
 ロストマン  :「あんまり痛いのが続くと慣れてしまうからね」
        :(にっこり笑って注射する) 
 ウヤダ    :「……っく」 

[Hisasi] #痛みは引いた 
[Hisasi] #けど、なんかへんな成分まざってますか? 
[sawdead] #いえ、きっちり2時間効きます。ゆえにその後やってくる痛みは
      また鮮烈なものです。 
[Hisasi] #ひぃ 

 ロストマン  :「お話しようか。レニーの事……ロストマンはウヤダの
        :本当の気持ちが知りたいの」 
 ウヤダ    :「……お前は……レニーを、どうするつもりだ」 

[Hisasi] #痛みが和らいだけど、縫いとめられた手足はそのまんまだし、
     傷はざっくりでうごけねえ 

 ロストマン  :「ロストマンは今はレニーの味方をしてあげるつもりだよ。
        :だってレニーの物語はとっても可哀想なのだもの」 
 ウヤダ    :「……レニーは……」 
 ウヤダ    :「…………俺が、拾った」 

[Hisasi] #呟くように 

 ロストマン  :「そうなんだ。うん、やっぱりウヤダの意見も知っておき
        :たいな。その方が公平だ♪」 

[Hisasi] #なんか、かなり精神的にギリギリっぽくなってきて
     (痛みがないから精神を保つための刺激がない) 
[Hisasi] #何かをしゃべることで己を保とうとしているようだ 

 ウヤダ    :「……誰も、いない……吸血鬼に全てを奪われた……
        :レニーに、手を差し伸べたのは、俺だ……」 

[Hisasi] #記憶の中 

 ロストマン  :「なるほど……?」 

[sawdead] #そして生い立ちをざっと話してくれるわけですね 
[Hisasi] #うむ 

 ウヤダ    :「…………レニーを……狂わせたのは」 

[Hisasi] #俺なのか? 

 ウヤダ    :「……モローでは……なかったのか?」 

[Hisasi] #自問自答 

 ロストマン  :「レニーはね、一生懸命なだけなんだよ。君の愛が欲しい
        :んだ。君がそれに答えない限りあの子はずーっとあのま
        :んま」 
 ウヤダ    :「…………(ぐっ)」 
 ウヤダ    :「…………俺の……せい、なのか、レニー」 

[Hisasi] #ずしりと、来た 
[ER] ##罪悪感で恋愛はでけないと思うが(ぼそぼそ) 

 ロストマン  :「ロストマンはとっても悲しいな……ウヤダが一言愛して
        :いるって言ってあげるだけであの子は救われるし、君の周
        :りの子達も救われるのに」 
 ウヤダ    :「……狂ったのも……仲間を殺したのも……元は俺なのか
        :……レニー」 

[Hisasi] #それをレニーが信じるだろうか 
[Hisasi] #でも、愛してるといったところで 
[Hisasi] #銀二やキャリーに向ける殺意は変わらないだろう 

 ロストマン  :「でもロストマンは知ってるんだ。君はレニーを満足させ
        :られないって♪」 

[Hisasi] #完全に狂った目をしていた 

 ロストマン  :「だってウヤダの心はここにないんだもん」(満面の笑み)
 ウヤダ    :「…………」 

[Hisasi] #ダッテ心は 
[Hisasi] #あの二人のものだもの 
[ER] #もう、心はあの二人のとこにあるのですね。 
[Hisasi] #うむ 

 ロストマン  :「ねえ、ウヤダ。もしもウヤダが本当の本当に、本気で
        :レニーを好きになる努力をするのなら、ロストマンはもう
        :何もしないよ?」 

[Hisasi] #どんなにレニーがあがいても 

 ウヤダ    :「…………(ぎり)」 

[Hisasi] #でも、愛そうと思って愛せるかっちゅーと 
[Hisasi] #そんなにうまく行くはずがない。 
[ER] #そりゃ無理だ 

 ロストマン  :「時間をかければ気持ちが変わる事だってあるし、レニー
        :を騙すくらいは出来るかもしれない」 
 ウヤダ    :「……レニーから、手を引くか?」 
 ウヤダ    :「……俺が、レニーのものになれば、あいつらからも手を
        :引くか?」 

[Hisasi] #ならば、俺がレニーと死ねばいい 
[Hisasi] #刺し違えてでも 
[Hisasi] #あとはロストマンが手を引くならば 

 ロストマン  :「ウヤダがちゃーんと約束してくれるなら、ね」
        :(にいっと笑う) 

[Hisasi] #銀二とキャリーに害が及ぶことはなくなる 
[ER] #……そんな、うやだんにこやかに死亡るーとまっしぐらな(滅

 ウヤダ    :「………………」 

[Hisasi] #銀二のことを考えた 
[Hisasi] #キャリーのことを考えた 

 ウヤダ    :「……レニーを、解放してくれ。俺が……レニーのものに
        :なる」 
 ロストマン  :(ほう、と声を上げる)「
        :ウヤダはもう二度とレニー以外に目を向けてはいけないし、
        :レニーを不安にさせてはいけない……うん、勿論連中と会
        :うなんて論外だ。それでも?」 
 ウヤダ    :「…………それでも」
        :>なんか目が屍のように、死んでいく

[Hisasi] #なんだか死ぬより痛い 
[Hisasi] #ようやく手を伸ばしたいものが見つかったのに 
[ER] #だいじょぶだよ。だって死んだらそれまでだから。 
[Hisasi] #手放さなければならないのか 

 ウヤダ    :「約束する」 

[Hisasi] #さらば、銀二 
[Hisasi] #さらば、キャリー 

 ロストマン  :(涙をぽろぽろと流しだす)
        :「そうなんだ。そうなんだ……ウヤダはそうまでして守り
        :たい彼らともう会わないことを誓うんだ……」 
 ウヤダ    :「…………」>死んだような目で 

[Hisasi] #もう会うことはないのか、銀二と、キャリーと 
[Hisasi] #せめてレニーを道連れに 

 ロストマン  :(涙を流しながら)
        :「フ……フフフフ……ウフフフ……わかった、わかった。
        :約束する。もうロストマンはあの子達にもウヤダにも、
        :そしてレニーにも何もしないよ」 
 ウヤダ    :「…………」 

[Hisasi] #ただ、聞いているだけ 
[Hisasi] #心を殺して 

 ロストマン  :「それじゃあ、これは誓いの徴だ」
        :(心臓のある場所にキスをする) 
 ウヤダ    :「…………」>無感情にロストマンを見てる 
 ロストマン  :「もしもウヤダが約束を破ったらロストマンはがっかり
        :する。がっかりするんだ……」 

[sawdead] #手足を自由にします 

 ウヤダ    :「……」>でも動かない、抵抗はしません 

[Hisasi] #逃げ出そうともしない 
[Hisasi] #レニーのものになる、と。 
[Hisasi] #己を殺すことにしました 

 ロストマン  :「さあ、まずはレニーとの結婚式の準備をしてあげて。
        :身体を洗って、髪を撫で付けて、ヒゲを整えるんだ」 
 ウヤダ    :「…………わかった(無感情な声)」 

[arca] #どうなるどうなる 
[Hisasi] #大人しく言うことをきくよ(もう死んだ目で) 

 ロストマン  :「……だめよ、それじゃ」(女の声になる) 
 ウヤダ    :「…………?」 

[Hisasi] #急に声が変わった?と 
[sawdead] #発声法が変わったレベルですが、雰囲気ががらりとかわります。
     さっきまで性別どっちかわかんないやつだったのが明確に女性に 
[arca] #そーさん、隠れ家に気付かれない様に侵入ってできますか 

 ロストマン  :「嘘をつくのは構わない……けど騙すのならちゃんと騙し
        :てあげて。それでなければ嘘に意味なんてない」 
 ウヤダ    :「…………お前は」 

[Hisasi] #誰だ、と思った。 

 ウヤダ    :「あいつは……嘘で、納得できるのか……」 

[Hisasi] #本当に愛してやれといわれても 
[Hisasi] #たぶん出来ない 
[Hisasi] #そも銀ちゃんとキャリーをどうして愛してるかすらわからない 

 ロストマン  :「無理でしょうね。あの子にはもうそれ程先がない。
        :だから、せめてこの夜はちゃんと過ごしてあげて」
        :(がらんどうの瞳でウヤダを見る) 
 ウヤダ    :「………………わかった」 

[Hisasi] #それは同情か?己の中で崩れ落ちた幻想の妹に対する 
[Hisasi] #だが、その同情すら、レニーには必要だったのか 

 ウヤダ    :「…………レニー、お前は…………」 

[Hisasi] #そこまで 

 ウヤダ    :「…………そこまで、追い詰められていたのか?…………
        :俺は、気づいてやれなかったのか?」 
 ロストマン  :「これから気付いてあげればいい。本当は、あなた達の
        :結婚式を見届けたかったけれど、私は舞台を降りるわ」 
 ウヤダ    :「…………お前は、何者だ」>ただ聞いてみたかった 

[Hisasi] #素直に 

 ロストマン  :「私はロストマン、あなたと同じように愛されて、それに
        :応えられなかった殺人鬼」 
 ウヤダ    :「…………愛されて、応えられないことは、苦しいか?」 

[Hisasi] #遠い目 

 ロストマン  :「いたたまれないわ。お幸せに」
        :(邪魔なごてごてした衣装を脱ぎ、すっきりした格好で
        :出て行く) 
 ウヤダ    :「…………」>がくり、と 

[Hisasi] #ロストマンは退場? 
[sawdead] #します。ここでの彼女の役割は終わったと思います 
[Hisasi] #まあ、ウヤダンはもう抵抗しないので。大人しくタキシード着せ
     られて結婚式してるでしょう 
[Hisasi] #あとは、皆が攻め込んでくれるのを待つ 
[Hisasi] #レニーが二人を殺しに行かないうちに来てください、早めに、、、 


追跡者
------

[arca] #攻め込む前にお話したいんだぜ。逃がすとかはしないけど 

 ロストマン  :「さて、殺人鬼は殺人鬼らしく、人を殺すことで筋を通し
        :ましょうか……レニーの邪魔はさせない。出てきなさい」
        :>蒼助 
 蒼助     :「……」 

[arca] #暗闇から白いワイシャツの部分だけが現れる 

 蒼助     :「バレたか」 

[arca] #小さくため息をつく 

 蒼助     :「ウダヤと話したいんだが…通してはくれないか?」 
 ロストマン  :「……さようなら、あなたの物語に興味はない」
        :(中空に無数の、そして一つ一つ別の目的で作られた刃が
        :浮かぶ) 

[sawdead] #さて、ロストマンは一晩はこの場を守ろうと戦い続けます。 

 蒼助     :「…そうか。式に参列する気はない。退散しよう」 

[sawdead] #判定でガチの殺し合いをしてもいいし、痛みわけでこの場は引い
     てもらっても結構です 
[arca] #銀二がどう言うつもりか伝えにきただけなので損なにバチバチした
    くはないです 

 ロストマン  :「……逃がしたか」 

[sawdead] #では逃がした、ということで 

 ロストマン  :「さて……ここから先は貴女次第。せめてハッピーエンド
        :を迎えられることを祈ってましょう」
        :(悲しそうに立ち去る) 


時系列と舞台
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 2008年11月末
解説
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 狂い病みきったレニーに自らを捧げる覚悟を決めたウヤダ。
 http://kataribe.com/IRC/HA21/2008/11/20081129.html#230000
 http://kataribe.com/IRC/HA21/2008/11/20081130.html#000000
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以上



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