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Date: Mon, 24 Nov 2008 22:19:49 +0900 (JST)
From: Subject: [KATARIBE 31944] [HA21L] チャットログ『解放の日』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <20081124131949.AAAFE49DB02@www.mahoroba.ne.jp>
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Web: http://kataribe.com/HA/21/
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2008年11月24日:22時19分49秒
Sub:[HA21L] チャットログ『解放の日』:
From:久志
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チャットログ『解放の日』
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登場人物
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ウヤダ
:腕利きのハンター、元吸血鬼狩り組織に身を置いていた。
アイリス
:吸血鬼狩り集団エキドナ・ファミリーの娘。祈りのアイリス。
マム・エキドナ
:吸血鬼狩り集団エキドナ・ファミリーの長。包帯女。
解放
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[Hisasi] #見上げる鉄格子
ウヤダ@虚ろ :「…………」
[Hisasi] #しかしいつもと違う何かを感じる
ウヤダ@虚ろ :「…………」>目をかすかに見開いて
[Hisasi] #苔の匂いに混じって
[Hisasi] #血のにおい
[Hisasi] #火薬の匂い
[Hisasi] #そして続けて響く轟音
ウヤダ@少年 :「……!」
[Hisasi] #振動が響く
[Hisasi] #日はまだ高い
[Hisasi] #撃ち込まれたのは、大砲?
ウヤダ@少年 :「…………」>じゃらっと手かせ足かせのまま鉄格子の窓
:を覗こうとしてる
[Hisasi] #もちろんみえない
ウヤダ@少年 :「…………」
[Hisasi] #響く銃声、悲鳴、響き渡る足音
[Hisasi] #絹を裂くような悲鳴に混じって固いものがぶつかる音、何かを
切り裂いたような音、斬撃の音
ウヤダ@少年 :「…………」
[Hisasi] #固唾を飲んで
[Hisasi] #突然起こった出来事に
[Hisasi] #何も出来ず佇んでいる
[Hisasi] #響く銃声、悲鳴、更に濃くなる血の匂い
SE :ガシャン
ウヤダ@少年 :「……!」
[Hisasi] #破られたドアの向こう
アイリス :「……まだ隠れているつもり?」
[Hisasi] #響く女の声
ウヤダ@少年 :「…………」
[Hisasi] #そこには
アイリス :「……これは」
[Hisasi] #そこにいたのは栗色の長い髪の女
アイリス :「……家畜、か」
[Hisasi] #吐き捨てるような声と共に、手にした斧を牢の鍵にたたきこむ
[Hisasi] #数度斧を打ち込み、牢の扉が開いた
ウヤダ@少年 :「…………」
[Hisasi] #起こっている状況が把握できない
アイリス :「動かないで」
ウヤダ@少年 :「…………」>ぴた
[Hisasi] #振り下ろした斧、
[Hisasi] #両手の枷、そして続けて両足の枷を叩き壊して
アイリス :「いらっしゃい」
[Hisasi] #手を差し伸べた
ウヤダ@少年 :「…………」
[Hisasi] #女の顔と手を交互に見て
アイリス :「早く」
ウヤダ@少年 :「…………」>のろのろと女の手を取った
アイリス :(太陽を浴びてない青白い腕をみてかすかに眉をひそめて)
:「マムの所へ行くわよ、貴方はここに居なくていいの」
[Hisasi] #そのまま手を引かれて
ウヤダ@少年 :「…………」
[Hisasi] #なすがままについて行く
[Hisasi] #解放されました。
[Hisasi] このとき手を差し伸べてくれたのが、エキドナ・ファミリーの
アイリスさん(現在絶賛モローのオモチャ)です
マム
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[Hisasi] #昔の光景
ウヤダ@少年 :「…………」
[Hisasi] #何も映すことの無い死んだ目をした少年。
[Hisasi] #それは生まれた時から死ぬことが定められた者だった。
[Hisasi] #それを疑問に思ったこともなく
[Hisasi] #そういうものなのだと、神が与えた運命なのだと。
[Hisasi] #同じく、死ぬために生きる大勢の者達と共に。
[Hisasi] #誰一人、抗うこともなく
[Hisasi] #希望も生きる糧も何もかも流れ落ちた残骸のごとく
[Hisasi] #血と臓器の詰まった腸詰のように、ただ『生きて』いた。
声 :「……キースとアリアスは?……そう、残念ね」
[Hisasi] #遠くで声が聞こえる
[Hisasi] #低い女の声と数人の若い男女の声
アイリスに手を引かれ、つれてこられた先にいたのは全身を包帯でぐるぐる
巻きにした女。
エキドナ :「……それで、これは……奴らの糧の?」
アイリス :「ええ」
ウヤダ@少年 :「…………」
エキドナ :「……いい目だ、あたしら『ファミリー』によく合う」
ウヤダ@少年 :「…………」
[Hisasi] #地面にへたり込むように座った少年の顎を靴のつま先でぐいと
上向ける
エキドナ :「腐ったいい目をしてるよ、ボウヤ」
ウヤダ@少年 :「…………」
アサド :「マム、でもこんなガキが」
アイリス :「いいじゃない、この子だって復讐する権利はある」
エキドナ :「キースとアリアスの代わりとまではいかないけど……
:こういう空っぽなのは詰め込めるだけ詰められるからね、
:いい『子』に育つかもしれないよ」」
アサド :「……ですが」
エキドナ :「これが死んだところであたしらは痛くもかゆくも無い。
:こういう腐った目をした鉄砲玉は、居たらそれなりに
:便利さ」
[Hisasi] #足をのけて、鷲掴みに顎を掴んで
ウヤダ@少年 :「…………」
エキドナ :「ボウヤ、あんたの命はこのマム・エキドナが拾ったよ。
:今日からエキドナ・ファミリーの一員さ、拒否するならそ
:れもいい、ただ……ここに居ればあんたは奴らを殺れる
:機会と手法を得ることができる」
ウヤダ@少年 :「…………」
[Hisasi] #ぴくり、と反応した
エキドナ :「……どうだい?」
ウヤダ@少年 :「…………」>じっと女を見上げて
[Hisasi] #ひとつ、頷いた
エキドナ :「決まりだ、あんたは今日からエキドナの末っ子だ。あと
:で名前をつけてやるよ」
ウヤダ@少年 :「…………」
[Hisasi] #唇を噛み締めたまま、空っぽの目でじっと女を見上げている
[Hisasi] #エキドナ・ファミリー、かつて吸血鬼狩りの急先鋒として名を
馳せた一団
[Hisasi] #リーダー、マム・エキドナと名乗る女を中心に孤児や吸血鬼に
恨みを持つ者らを集め、徹底した対吸血鬼訓練を積んだ
[Hisasi] #戦時中の影で、政治の影や貴族らの庇護にあった吸血鬼を追い
詰め徹底的に狩っていったという
[Hisasi] #今はもうその存在は歴史にしかない
[Hisasi] #ほんの僅か、生き残り以外は
[Hisasi] #そんな設定を今作った
[Toyolina] #苦労なさってるのね
[Hisasi] #名前、ウヤダ・エキドナ・84
[Hisasi] #本当の名前はウヤダ本人も知らない
[Hisasi] #エキドナファミリーの84人目の子
[Hisasi] #きっとウヤダは適当に辞書めくって頭の文字繋げてつくったとか
いうんだろう
時系列と舞台
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今から百年近く?昔の何処かの光景。
解説
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ウヤダ解放、そしてエキドナとの出会い。
http://kataribe.com/IRC/KA-06/2007/05/20070529.html#230000
http://kataribe.com/IRC/HA21/2008/11/20081104.html#230000
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以上
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