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Date: Sun, 19 Oct 2008 13:45:43 +0900
From: Subject: [KATARIBE 31839] [HA06N] 小説『正秋の正義』
To: 語り部 <kataribe-ml@trpg.net>
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輝士都です。
久し振りに小説形式を書いて見ました。
……う、うーむ。
書けば書くほどPLに似合わない言葉がばんばんと。
もだえ苦しみそうです。(主に俺が)
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小説『正秋の考える正義』
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登場人物
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端山 正秋 (はやま・まさあき)
:http://kataribe.com/HA/06/C/0799/
ウル中一年の正義の味方(自称)
本文
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放課後の屋上で特に何をするでもなく、校庭を見下ろしている正秋。
「あ、転んだ……怪我したかな……」
以前なら一も二も無く飛び出して行ったが、今は飛び出して行かない。
もちろん、腕の骨折の事もあって激しく動いたりしない方がいいのだが。
なにより。
「ん、別にたいした事なさそうだ。俺の手もいらなそうだし。」
様子を伺って、誰かと保健室に向って歩いていくのを見て安堵する。
いつからか、何にでも手を差し伸べるという事は無くなった。
最初のころは駆け出そうとしているのを抑えようと苦労していたが、今では
駆け出そうとすらしていない。
自分達で何とかできる事まで手を出したりはしない。
無理そう、もしくは手を貸してくれる誰かが居なかったら手を貸す。
自分はいつでもどこでも何人でも手を貸せるわけではない。
誰でも何でもどんな事でも助けられるわけじゃない。
万能なんてほど遠い。
武術を習って何か居ないから喧嘩で誰かに勝てるわけでもなく。
誰かを連れて逃げる事は出来ても、それだけ。
人の心に鈍いから、無言から察してあげられる事も出来ない。
仮に察してあげられても、多分自分なりの答えしか言えない。
強いて出来る事といえば勉強くらい。
いや、自分のためだけなら十分なんだけど。
「今まで俺がまともに役になったのって、道案内とか勉強教えるとかそれ
くらいなんじゃ……弦音のときも役に立てなくて怪我ばっかりだし」
実際は、時間稼ぎやみんなの力を集めたという所で役に立っているはず
なのだが、正秋は気づいていない。
些細な怪我に飛び出していく正秋を見て苦笑はしても迷惑と思っている人は
少なかったはずだ。
「俺に出来る事は全然無い、だけど俺の仲間なら出来る事がいっぱいある。
だから俺は困っている人を見つけて一時凌ぎをして仲間に力を借りて何とか
する。……ほんと駄目だな俺は。ちっともかっこよくない。」
屋上を降りて校舎を周る。とりあえず外は問題ないようだから中を見て
周ろう。
困っている人が一人でも少なくなるように。
そして、助けを求められないで居るかもしれない誰かのために。
自分の周りの平和を守る、正秋の正義のために。
時系列
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2008年10月
解説
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正秋の考える、正義と自分に出来る事。
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