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Date: Tue, 14 Oct 2008 23:25:04 +0900
From: Subject: [KATARIBE 31809] [HA06L]チャットログ『バカな子』
To: <kataribe-ml@trpg.net>
Message-Id: <ED798AD1F8CC4AA6880D952561358B63@RomeoPC>
X-Mail-Count: 31809
Web: http://kataribe.com/HA/06/L/
Log: http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/31800/31809.html
Sawです。
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チャットログ『バカな子』
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登場人物
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首藤 弦音(すどう・つるね)
:http://kataribe.com/HA/06/C/0789/
三島 壱耶(みしま・いちや)
:http://kataribe.com/HA/06/C/0360/
里見 ぎぐのまい トリ(さとみ・-・-)
:http://kataribe.com/HA/06/C/0792/
帰宅途中
--------
夕刻、部活の終わった生徒達が一斉に帰り始める時間。
愛馬にのって帰宅中の弦音は、同じく下校中のトリを見つける。
弦音 :「トリー、今帰り?」
トリ :「あ、弦音さん……」
弦音 :「どしたの? なんか浮かない顔じゃん」
トリ :「な、なんでもないです。ちょっと眩暈がしただけで」
弦音 :「大丈夫? あんまりムリなダイエットよくないよ」
トリ :「そ、そうですよね。それじゃあ今日辺り帰ったらビフテ
:キでも食べちゃおうかなっ」
弦音 :「ビフテキって……実際に使ってる人初めて見たよ。それ
:より乗ってかない? 送るよ」(プロミネンス指差し)
トリ :「え、いいんですか?」
弦音 :「うん、トリならいつでも!
トリ :「では……遠慮なく」(引き上げてもらい横座りになる)
弦音 : 「最近、プロミネンスが急に優しいんだよね、制服で学
:校から帰れる幸せ……」
先祖霊との一件以来、プロミネンスは弦音を乗り手として認めたらしい。
もう肥溜めに蹴落とされることもなさそうだ。
二人になるのは久々
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[kurov] #ここ最近はお互い二人きりの状況を避けてました
弦音 :「なんか、二人きりなのも久しぶりだね。あ、変な意味
:じゃなくて!」
トリ :「そうですね、なんか色々ありましたし……」
弦音 :「うん……。……あ、そ、そうだ。トリ、今日おじさんい
:る? ちょっと聞きたいことがあってー」
トリ :「へ? お父さんですか? いると思いますが……」
弦音 :「あ、ううん、大したことないんだ、その、新しい帽子が
:欲しくて」
[kurov] #とってつけたような理由。弦音さんあのときのトリの倒れ方と、ダ
イエットという割にはやつれ気味なのが大変気になっているようです
[kurov] #ていうかあんな馬のマスクムリヤリ被せられたのにその言い訳はか
なり奇怪な趣味な気がする
トリ :「あ、そうなんですか。それはお父さん喜ぶと思います。
:『我輩の店にはどうしてだか客が来ぬ……』っていつも
:ぼやいてますから」
弦音 :「あはは、アレじゃね……」
トリ :「アレ?」
弦音 :「あ、ううん、なんでもない。あたしは結構雰囲気好きだ
:けどな──その、表部分は。」
トリ :「そうですよね。すごくいい店だと私も思うんですが」
弦音 :「だよね……」
[kurov] #帽子屋の前で馬を降り、トリに手を伸ばす
[kurov] #別にやましい気持ちはないんだよ。ただ降りるのを手助けするだけ
ですからね。
[Saway] #その発想はなかったw
トリ :(手を取って下りる)
弦音 :「んじゃお邪魔します、プロミネンス、おとなしくしてて
:ね」
プロミネンス :(小さくいななく)
帽子屋
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トリ :「お父さん、ただいまもどりましたー」
壱耶 :「む。むう……?」(うたたねしていた)
トリ :「駄目ですよ、お父さんそんなところで寝たら。風邪引き
:ます」
壱耶 :「おや、珍しい。きみもいるのか……」
弦音 :「お久しぶりです、おじさん」
壱耶 :「いやいや。気楽にしてくれて結構」
トリ :「それじゃあ、お茶入れてきますね」
弦音 :「あ、うん、お構いなくー」
キッチンに向かうトリ。
壱耶 :「それで、本日はどういった御用かな。お嬢さん」(うや
:うやしく頭をたらす)
弦音 :(トリの背中を見送り、姿が見えなくなったのを確認)
:「……あの、おじさん。今日はちょっと聞きたいことが
:あって」
壱耶 :「ふむ……というと?」
弦音 :「あの、トリって、ひょっとして何か、……病気、とか…
:…あったり、するんですか」
壱耶 :(片目を大きく開く)「……なぜそう思うのかね?」
弦音 :「この間、あたしが助けてもらったとき……その、急に倒
:れたんです」
壱耶 :「足がすくんだだけでは?」
弦音 :「そんな感じの倒れ方じゃなかったんです! 汗、いっぱ
:いかいて、凄く苦しそうだった」
壱耶 :「ふむ……(よく見ているな)」
弦音 :「それに、最近ダイエットって言ってるけど、前より顔色
:が悪いし、やつれたように見えるし。あたし、心配で」
壱耶 :「わかった。少し待っていてくれ」(キッチンに向かう)
壱耶 :「トリ! すまんがそのお茶はなしだ。今日は特別な日ゆ
:え、いつもの店でダージリンの特級物を買ってきてくれた
:まえ」
トリ :「へ? 今からですか?」
壱耶 :「至急頼む」
トリ :「かまいませんけど……弦音に変な事したら許しませんか
:らね?」
壱耶 :「なるべくないようにする」
トリ :(しぶしぶと出て行く)「それじゃあ、行って来ます」
弦音 :(手を振って見送る)
[kurov] #なるべくwwww不安wwwww
真実を問う
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弦音 :「……」(真剣な眼で壱耶を見つめる)
壱耶 :「……ふむ。とりあえずそこの荷物をだな」
いつぞやと同じように高い所の荷物を取ってくれという壱耶。
(参考:http://kataribe.com/IRC/KA-01/2008/09/20080914.html#020000)
弦音 :「茶化さないでください!……あたし、ほんと、トリが心
:配で」(涙がぽろり)
壱耶 :(びっくり)「……いや、すまなかった。申し訳ない」
弦音 :「……ひっく、ひっく」
壱耶 :「そうだ。お茶を。うむ。まずはお茶だ」
困り果てた壱耶はとりあえず出がらしのお茶をいれ、弦音を落ち着かせる。
トリについて・弦音の場合
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壱耶 :「……何から話そうか。君はあれの何を知っている」
弦音 :(涙袖で拭う)「え、あの、体が弱いのかな、としか。あ
:と、甘いものが好きで、いつも静かで、笑ってて……。」
壱耶 :「ふむ……君はトリとは親しいようだが、どういった仲な
:のかね」
弦音 :(壱耶を真っ直ぐ見ながら)「友達……親友です。」(自
:分で言って少し胸が痛む)
弦音 :「一番、大事な、……友達、です」
壱耶 :(そんな様子をつぶさに観察する)「ふむ、君は恋をして
:いるのか?」
弦音 :「え、え!そ、そんな、こと」(瞳はイエスと言ってい
:る)
壱耶 :「我輩、少女の心を汲むのが仕事にて」
壱耶 :「しかし……いや、妙な事を聞くが、トリになのか?」
弦音 :「……は、はい。あの、ごめんなさい。……トリには、
:はっきり言われてますから。そういう風には見れないって。
:あたしも、あきらめてます、から。だから、友達として」
:(ズキズキ)
[kisito] #つるねとくっついたら、大喜びしそうですね。このおやj(脱兎
[kurov] #婿(女子)に手を出す舅?
壱耶 :「……うーむ。うーむむむむむ……」
壱耶 :「それは、いや……親としてどう捕らえれば」(悩)
弦音 :「あの、それは、その、いいんです、あたし、ただ心配
:で」
壱耶 :(いや、それは本人の問題か。我輩が口を出す領域ではあ
:るまい……)「とりあえず良い友人であるのはわかった」
弦音 :(少し恐縮)
壱耶 :「一つ聞きたいのだが、トリは学校でどうなのかね。馴染
:めているのか、というあたりなのだが」
[Saway] #何故このタイミングでこんな事を聞かれるのかさっぱりわからない、
というのが常識的な反応と思います
トリについて・弦音の場合2
--------------------------
弦音 :「は、はい。友達も多いし……輪の中心にいる感じです。
:あたしも、皆もトリのことが好き、だと思います。あの、
:それが……何か?」
壱耶 :「これは、重要な問題であるからして……ふむ、ではその
:皆に好かれているトリの性格を君はどう捕らえている?
:あれはそんなにいい子か。」
弦音 :「ええと……人当たりがよくて、誰にでも優しくて、頼ま
:れたら嫌とはいわなくて。たまに気を使いすぎじゃない
:かって、心配に……なります。でも、芯は強いと思います。
:行動力もあるし……あたしも、いつも助けてもらってばか
:りで」
壱耶 :「気を使う。何故そんな真似をするのかね。あれは」
弦音 :「え?……考えたこと、ありませんでした。…………。…
:…嫌われたく、ないから?でも、トリを嫌うような人…」
壱耶 :「いくらでもいるだろう。人間生きていれば嫌われないな
:どということはおよそありえない」
弦音 :「そう、ですよね。」
壱耶 :「たとえばそう、相手がいかに聖人君主だろうと、自分の
:命を奪おうとしているものを憎まぬことなどできようか」
壱耶は少し言葉を溜め、弦音に言う。まるで突きつけるかのように。
壱耶 :「トリは先日の件で確実に憎まれたのだ。その首藤某に」
弦音 :「あ……。……。」
壱耶 :「それはそうだろう。トリはどうやら真正面からそのもの
:に何か言ったようだからな。あれは本来そういうことをし
:ないはずなのだ」
[kurov] #鷹葦が最後恨みのこもった目でトリをにらみつけたのは記憶に残っ
ている
壱耶 :「するとしたら……いや、いい。それは過ぎた事」
トリについて・弦音の場合3
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弦音 :「……憎まれたから、なんですか?トリが、倒れたの。そ
:れ、だけで?」
壱耶 :「……これ以上聞くときみは引けなくなるが。それでも構
:わぬか。我輩のする話、いささか重い故」
弦音 :「構いません!あたし、トリのためなら何だって……!」
壱耶 :「……ふむ」
壱耶 :「君の言うとおり。あれはそれだけの事で死ぬ生き物だ。
:故に誰にも嫌われぬように振舞っている。それこそ死に物
:狂いでだ」
壱耶 :「信じられぬだろうが、それが全てだ」
弦音 :「……そんな」(嘘……じゃ、ないんだよね)
:「あ、あたしになにかできる事は!それ、治らないんです
:か?」
壱耶 :「君に霊が憑いているように、アレには蟲が寄生しておる。
:治すという質のものではない」
壱耶 :「ゆえに、我々にできる事はあれを脅威から遠ざける事。
:万が一の際に迅速に対応する事。それだけである」
弦音 :「……わかり、ました。あたし、ずっとトリの傍に居ます。
:絶対、守りますから」
壱耶 :「そうして頂けると大変に助かる。が、そう気張る必要は
:ない。あれには既に浦島君がついておるゆえ」
弦音 :「……シュウマツが?あ!……戦場、って、そういう」
[kurov] #保健室で立ち聞きした会話が頭を過ぎる
(参考:http://kataribe.com/IRC/HA06/2008/09/20080918.html#010000)
壱耶 :「彼はよくやってくれている」
弦音 :「……ありがとうございます、おじさん。あたし、シュウ
:マツと話してみます。トリが、絶対に大丈夫なように、し
:ます。」
弦音 :「それと、ごめんなさい。……最近トリが調子悪かったの、
:あたしのせい、だったんですね。」
弦音 :「トリに、ムリさせちゃって。もう二度と、あんなこと起
:こさせません……」
壱耶 :「……すまぬ」(深々と頭を下げる)
弦音 :「いいえ!トリのためですもん、あたし、何だって出来ま
:す。」
[kurov] #目頭をぎゅっと押し、顔を上げ笑顔を作る
帽子屋の後悔
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壱耶 :(言う必要があったのか。この子に。この子はどう見ても
:腹芸ができるタイプではない。それでは何故だ。我輩、ト
:リのことでこの子を恨んでいるのか……この子にも重荷を
:背負わせたいと思ってしまったのではないか?)
壱耶 :(罪悪感で目を逸らす)「ありがとう。よろしく頼む」
弦音 :(真剣な目をして頷く)
壱耶 :「もうすぐあれも帰ってくるだろう。今日はうちで食べて
:いかれるが良い。その、問題がなければだが」
弦音 :「あ、はい。ありがとうございます。ご馳走になります」
おまけ
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[kurov] #バカな子はプロミネンスのことをすっかり忘れている。
[Saway] #プロミネンスご立腹ですね
時系列
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2008年10月
解説
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バカな子はまっすぐ泥沼にはまる。
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