[KATARIBE 31678] [HA06L] 強い女性と弱い二人

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Date: Tue, 17 Jun 2008 21:37:04 +0900
From: Subject: [KATARIBE 31678] [HA06L] 強い女性と弱い二人
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[HA06L] 強い女性と弱い二人
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登場人物
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 トオクさん
 アリスン・クーネルダール
 山形かずこ


アリスン、ひまわりの家へ
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[Hisasi]  夕暮れ時
[Hisasi]  さらさらと金の髪を風にそよがせて

 アリスン   :「……」

[Hisasi]  どっかの建物のてっぺんで
[Hisasi]  ぼんやり街を眺めている

 アリスン   :「……檻は、弱きものを守る為……また、危険なものを出
        :さぬ為」

[Hisasi]  ふっと、視線が一つの建物に向く
[Hisasi]  古い建物、広い校庭のような庭先で遊ぶ子供達
[CorDrink] 建物のてっぺんが好きなのは遺伝ですか?
[Hisasi]  その周囲には、見えない何かが張り巡らされている
[Hisasi]  きっと遺伝

 アリスン   :「……子供達は檻の中……護られるのか、閉じ込められる
        :のか」

[Hisasi]  呟くように口ずさんで
[Hisasi]  そのままふわっとビルから飛び降りて……
[Hisasi]  風に乗るように、ふわりと宙を泳ぐ
[CorDrink] ひまわりの家を観察してたっぽい
[Hisasi]  ひまつぶし
[Hisasi]  抑圧された子供達は
[Hisasi]  ある種同胞のようなものだしな
[Toyolina] そうですね
[Hisasi]  ひまわりの家、夕暮れ過ぎ
[Hisasi]  一人の魔女が広い庭の中央で周囲を見ている

 山形     :「……ひとまずは問題ないようですね、後は満月の前までに
        :もう一度張り直して、あとは託しましょう」

[Hisasi]  護りよーしとか見てると

 山形     :「……(きゅっと目を細める)出ていらっしゃい」

[Hisasi]  一点を見て

 声      :「やっぱりね、お前にはすぐわかると思っていたけれど」

[Hisasi]  光学迷彩解除風なエフェクトで

 アリスン   :「……ほんの数日だというに、随分と力をつけているようね」
 山形     :「……やはり、貴方でしたか。アリスン・クーネルダール」
 アリスン   :「真の姿で会うのは初めてね……」

[Hisasi]  くっと笑って
[Hisasi]  雲を踏むような足取りで

 山形     :「……なぜここへ?」
 アリスン   :「さあね、何となく気が向いただけよ……それより」

[Hisasi]  ちら、と山形を見て


山形とアリスン
--------------

 アリスン   :「私に言うことは? ……報復もあるでしょうね、それ
        :だけのことをしてきたのだから」
 山形     :「……その為にここへ?」
 アリスン   :「館の方に出向くには人が多すぎてね、あちらは……姉の
        :気質を継いだものが多いから……」
 山形     :「……私は報復など考えていません、市原がどう動き、
        :けじめをつけるかは我がグランドマスターの意思に従う
        :のみです」
 アリスン   :「綺麗ごとを言うな、理性のみで全て片がつくものか。
        :そうやって理詰めで物事を当てはめ続けてきたからこそ、
        :根底の歪みは蓄積し、修復しようもない溝になったのだ」
 山形     :「……」

 アリスン   :「自分のしたことはわかっている、どれだけのことをした
        :か、お前が命に代えても護りたいと思ったものを危機に
        :さらしたのも、私だ、それは事実だろう、私は逃げも隠れも
        :しない」
 山形     :「……アリスン、あなたは……」

[Toyolina] アリスン男前だぜ

 アリスン   :「綺麗事など聞きたくない、素直にぶつければいいでは
        :ないか! 何故、そうやって……言うべきことを言わずに
        :押し隠すのだ! 私の為か? そんなものありがたくも
        :なんともない! なぜ壁を作る! 己を見せないのだ!」
 山形     :「……」

[Toyolina] そうだそうだ!

 アリスン   :「……父も、姉も……お前達も……同じだ。うわべの心遣い
        :などいらぬ!」
 山形     :「……アリスン、私は……あなたを恨んでなどいません。
        :これは本当です」
 アリスン   :「嘘だ! 私は市原の女達を混乱に陥れ、多くの不幸を撒い
        :た! 何故恨まずにいられる!」
 山形     :「恨みはありません、ただ、あるのは……我が使命のみです」
 アリスン   :「……」

 山形     :「この家を……行く当てのない子供達を護る最後の砦を
        :護る、私が望むものはただ一つ。恨みなど入る余地もあり
        :ません」
 アリスン   :「……何故そこまでできる、何故命を賭してまで血も繋が
        :らぬ身寄りのない子を護れる? ……その覚悟はどこから
        :来るのだ」
 山形     :「アリスン、あなたは……この家の子供達と同じ。世界を
        :知る前に……善きこと悪しきことを知る前に悪意の限りに
        :触れてしまった」
 アリスン   :「……」
 山形     :「救いたいなどと傲慢なことは言いません、誰が為に何の
        :為にと問われても、きっと答えられません。ただ……私は
        :境界の守護者……この世と相容れぬ者と世界を繋ぐ絆」

 山形     :「この世は、世界は、様々な闇や理不尽に満ちている。
        :それは事実です、しかし同じだけまた光もある」

 山形     :「その交わりたる現実の中で何を選び何を目指すか……
        :それがたとえ悪しきもの善きもの定まらずとも、私は境界を
        :照らす光であるべしと決めました」
 アリスン   :「……(ぎゅっと唇を噛んでいる)」
 山形     :「ただ、かくあるべしと決めるのではありません。人生と
        :向き合い、その過酷さと美しさを知り……その末で私が
        :決めた道です、」
 アリスン   :「……」

[Toyolina] 負けないでアリスン!

 山形     :「人を満たすのは時だけではありません……あなたもきっと、
        :見つけられるはず」
 アリスン   :「……(なにか言い換えそうとして、言えない)」

[Hisasi]  時間では圧倒的にこっちの方が長く在るというのに
[Hisasi]  なにこの敗北感
[Hisasi]  完全に負けているわ、アリスン

 アリスン   :「……(だめだ、完全に負けている、メンタル的な意味で)」

[Toyolina] これはアリスンかわいそす
[Hisasi]  主に泣きつくしかない
[Toyolina] ドラえもんだと想ってたらのび太だった説

 山形     :「あなたのことは、偉大なる父の決断にお任せしています。
        :市原のこと、私のことで己を傷つけるのはおやめなさい」
 アリスン   :「……わかった」

[Hisasi]  しょぼん

 山形     :「また、気が向いたらこちらに顔を出しなさい。待って
        :います」
 アリスン   :「……(ふんっと背を向けて走り出して)」

[Hisasi]  そのままふわっと風にのって消える


強くなりたい主従姉妹
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[Hisasi]  わーん、あるじー
[Hisasi]  やっぱりダメな子ですか、そうですか

[Hisasi]  おうち帰って速攻
[Hisasi]  がばちょと抱きついて
[Hisasi]  何も言わないでそのまんまなんですね
[Toyolina] そのままベッドに寄り倒したりしないだけまだよかった

 アリスン   :「……主よ」

[Hisasi]  むぎゅーっと抱きついて胸に顔をうずめたままで(薄いけど)

 トオクさん  :「うん」
[Hisasi]  (余計なお世話です)
[Toyolina] ()がひどいw

 アリスン   :「……私は……未熟だ、それが痛いほど身にしみる」

 アリスン   :「……心を深めてその人となりを熟すのは……長く生きた
        :ことだけではないのだ」
 トオクさん  :「ちゃんと生きてきた人……はそうなんだね、きっと」
 アリスン   :「……そうだ、私は……自分の薄っぺらさが辛い……私は
        :長く在った、だが、それだけなのだ……何も変わっていない、
        :何一つ成長していないのだ……」

 アリスン   :「……あの女性の強さに、何一つ言葉が出ないのだ」
 トオクさん  :「……そんな人、いたんだ……」

[Hisasi]  で、ぽつぽつと
[Hisasi]  自分がしでかした騒動とか市原のこととか、山形園長のことを話す
[Toyolina] 頭の中で繋がる程度には詳しく話してくれますか
[Hisasi]  うむ
[Hisasi]  むしろすげー細かく説明してくれそうです、
[Hisasi]  べったりくっつきつつ

 トオクさん  :「山形って人は……アリスンのことも、よくわかってた、
        :のかもしれないね」
 アリスン   :「……そうだな……強い、人、なんだろう……どうして
        :あんなに強く在ることができるのだろう」

 アリスン   :「……私は弱い」

 アリスン   :「力の強さ弱さではないのだ、心の強さが……その意志の
        :強さが……うらやましい」
 トオクさん  :「……そうだね、私は、もっと弱いから……強くなりたい
        :……なり方はわかんないけど……」
 アリスン   :「……どう強くなればいいのだろう、護るものがいるから?
        :善きこと悪きこと、世界を知ることか?」

 アリスン   :「……私には、わからない」
 トオクさん  :「わかんない同志だね、私たち……でも、弱いままでいい、
        :って想ってなかったら……強くなれる、って、信じたい」
 アリスン   :「そうだな……私は強くありたい、弱いままで……いたく
        :ない」

[Hisasi]  きゅっと、トオクさんの手を握って

 アリスン   :「一人では、ないのだから」

[Hisasi]  ここでちゅーですか、そうですか

 トオクさん  :「うん……強くなろうね」

[Toyolina] ちゅーなんですねこいつらですね


おまけ
------

[Hisasi]  でも当分、アリスンのことは友人には内緒にしといてあげてください
[Hisasi]  なんか魔道書が人になってちゅーして添い寝する仲なんですとは、
[Hisasi]  どうにも説明しづらい
[Toyolina] 金髪のお姉さんと同棲してる時点で口にしづらいです……w
[Hisasi]  学校行ってる間は、おうちでお留守番モードですから

[Toyolina] セーラーの襟に長い金髪がついててバレるフラグ
[Hisasi]  いやーん、なんか浮気ちっく
[Toyolina] 旦那の浮気みたいなバレ方だ
[Toyolina] 金髪のロン毛と付き合ってるという噂が流れるフラグ
[Hisasi]  あやすぃ

[Hisasi]  そして、吹高の子と二股疑惑
[Hisasi]  可愛い顔してあの子やるもんだね、と
[Toyolina] そんな懐かしいフレーズまで!?
[Toyolina] でも二股疑惑はかなり
[Tihiro]  昔過ぎてその部分しか分からないっw
[Hisasi]  ちひろんうまれてないぜ、多分
[Tihiro]  でも多分聞いたことありますー。これまた昔にw
[Toyolina] 僕だってそこしかしらんw
[Tihiro]  変な所でへんな事を知っているのは親のせいですね、きっと(こら
[Toyolina] 流れとはいえトオクさんがどんどん無自覚ダメな子になっていく
      いいぞもっとやれ

時系列と舞台
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?日目

解説
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このまま共依存になりそうなアリスンとトオクさん

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Toyolina
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