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Date: Wed, 7 May 2008 00:53:36 +0900 (JST)
From: Subject: [KATARIBE 31638] [HA06L] チャットログ『生き馬の目を抜く』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <20080506155337.052823067E5@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 31638
Web: http://kataribe.com/HA/06/L/
Log: http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/31600/31638.html
2008年05月07日:00時53分36秒
Sub:[HA06L]チャットログ『生き馬の目を抜く』:
From:久志
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チャットログ『生き馬の目を抜く』
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登場人物
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橋本保鷹(はしもと・やすたか)
:ワーモグラな少年、のほほん天才くん。実は相当な隠れブラコン。
ナントカ・カントーカ
:セレスティアル財団職員。『調整者』
セレラボの人達
:野心的。
立ち話
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[Hisasi] #連休前
[Hisasi] #セレスティアルラボの一室にて
[Hisasi] #二人の研究員がなにやら話をしている
男1 :「……瀬座さんの助手とはね」
男2 :「そう邪険にしたもんじゃないさ、確かにまだ子供では
:あるけどね」
男1 :「しかし……いくら、金の卵として研究所入りしたとして
:も……」
[Hisasi] #明らかにちょっと嫉妬混じってる風な
男2 :「……そこは、うまく立ち回るべきさ」
男1 :「なんだ?」
男2 :「あの少年は使える、これは事実だ」
[Hisasi] #ぼそり
男1 :「…………ああ」
男2 :「わざわざ敵視して他の戦力として取られるよりは、こち
:ら側の味方につけたほうがよくないか」
男1 :「…………それは」
男2 :「あの子供はまだ未成年だ、そして学生としてラボに所属
:している限り……特許や権利は全て財団のもの」
男1 :「ああ……」
男2 :「しかし、彼がチームに属していたとしたら、その功績は
:チームの者だ」
男1 :「……(なるほど)」
[Hisasi] #そういう考えもあった
男2 :「幸いあの少年は、天才にありがちなズレや知恵のある
:子供にひねくれもない。御し安い相手だろう」
男1 :「なるほど、な。まだ疑うこともしらない子だ」
男2 :「付け入る隙は」
男1 :「充分にある」
男2 :「そういうことだ」
[Hisasi] #にっと笑いあう大人二人
[Hisasi] #セレラボ内でも
[Hisasi] #陰謀に巻き込まれてゆく
[gombeLOG] #一度は(とは限らず)通る道。
[Hisasi] #物陰で
保鷹 :「…………」
[Hisasi] #小さいのでしゃがんで資料さがしてたら
[Hisasi] #聞いちゃった
保鷹 :「……」>でるにでれない
[Hisasi] #ぎゅっと資料を抱えたまま息を潜める
男1 :「そうだな、今度……サッチャー女史を通じて面通しをし
:たいものだね」
男2 :「なに、女性職員の間じゃあえらい人気だよ、素直ないい
:子だってね」>明らかに子供を見下した風に
保鷹@しゃがんで息を潜めて:(僕は空気僕は空気しずかにしずかに)
[Hisasi] #ひとしきり話した後、男二人は去っていく
[Hisasi] #なあに、金の卵とはいえ、中身はお子様じゃないか(HAHA)
[Hisasi] #とかいう会話をしながら
[Hisasi] #そして
保鷹 :(ぽつん)
[Hisasi] #薄暗い部屋でぽつんと残った保鷹
保鷹 :「……」>よろよろと立ち上がって
[Hisasi] #ほこりのついた白衣を片手で払って
保鷹 :(すぅ……はぁ)
保鷹 :「……そういう、世界なんだ」
[Hisasi] #自分が飛び込む世界は
保鷹 :「……にーちゃ」
[Hisasi] #ぎゅっと資料を抱きしめて
[Hisasi] #にーちゃ、約束の場所、すごく遠い。
[CorDrink] #薄汚い連中も潜んでる。救いは斯様な輩が大多数ではない事、
かな?
[Hisasi] #叶えたい夢の為に、自分を利用する人も利用して
[Hisasi] #のしあがっていかないといけない
保鷹 :「……寮に、もどらなきゃ」
[Hisasi] #よろっと立ち上がって
[Hisasi] #とぼとぼと
[gombeLOG] #君は運がいい。艱難辛苦が待ってはいるが、救いはそれが予め
見えていることだ。
[Hisasi] #資料を抱きかかえたまま廊下を歩く
[Hisasi] #そこに
ナントカ :「橋本君」
保鷹 :「……あ」
[Hisasi] #振り向く
[Hisasi] #ハシバミ色の髪、夜でもサングラスの黒スーツ
保鷹 :「ナントカさん」
ナントカ :「こんな時間まで残っていたのですか?明日は連休だとい
:うのに」
保鷹 :「すみません……調べておきたい資料があって……明日
:から実家だから、どうしても」
ナントカ :「……無理は禁物ですよ?」
[Hisasi] #手にした資料を半分もってあげよう
保鷹 :「すみません……」
[Hisasi] #廊下を歩いて、研究員ゲートへと
ナントカ :「本当に……熱心ですね。喜ばしいことですが、君はもう
:少し基礎体力というものを考慮したほうがいい」
保鷹 :「はい……」
ナントカ :「何かありましたか?」
保鷹 :(ぎく)「……え、なにも」
[Hisasi] #嘘のつけない子ですね
[Hisasi] #これからコンナ世界で生きていくにはちょっと色々嘘のつき方を
学ばないといけないな、と。ナントカさんは想いました
ナントカ :「君はすぐ顔に出ます……この世界で登っていくには、
:少々考え物ですよ」
保鷹 :「……ごめんなさい」
ナントカ :「いえ、あなたの歳から考えれば、無理もないことだと思
:います。ただ、ここではあなたは歳相応の子供としては見
:てもらえない」
保鷹 :「はい」
ナントカ :「……君は聡い、それを理解している、だが人の心という
:ものはそう簡単に理のみで割り切れるものではない。特に
:若い者であるほど」
保鷹 :「はい……わかってます、わかってるんです。子供だとい
:う免罪符も、子供だという侮りも、全てが慌てて今の僕に
:与えられたギフトだって。それをどう生かして、どう扱っ
:ていくか……それを学んでいく必要があるん、です」
[Hisasi] #金の卵という、子供というギフトをどう使うか
[gombeLOG] #慌てて>併せて、かな
保鷹 :「望む道は遠い、僕は認められていても万能にはなれない。
:ひとりではどうしようもできない、だから人脈も資金もそ
:れを行使できる地位を得る為には、敵を作らず……いえ、
:敵さえ引き込んで自分の利とするために行動していかなけ
:ればいけない」
ナントカ :「……はい」
保鷹 :「子供でいたくない、けれど……僕はやっぱり子供で、
:こんな時どうしようもない気分になる……でもそれじゃ
:ダメなんです」
ナントカ :「……焦らなくてもいいんです」
[Hisasi] #肩に手を置いて
保鷹 :「……でも!僕は!」
ナントカ :「……」
[Hisasi] #そう、あっという間に君は歳をとってしまう
[Hisasi] #この言葉を飲み込んで
保鷹 :「…………ごめんなさい」
ナントカ :「焦ってはいけない、自分を追い詰めても望む結果はでま
:せん。今は……よき味方を得るべきです。幸い、貴方に
:好意的な研究員も多い……そして見極めていくのです、
:この先の為に」
保鷹 :「……はい」
[Hisasi] #というわけで、サッチャー女史を味方にしよう
[gombeLOG] #かもーん
ナントカ :「早く戻りましょう、明日は朝から実家へ戻るんでしょう」
保鷹 :「はい、ありがとうございます、ナントカさん」
[Hisasi] #歩いていく
[Hisasi] #霞中生徒と研究員の二束のわらじを
時系列と舞台
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2008年5月上旬、連休前。
解説
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ラボにて。研究員達の会話を聞いてしまった保鷹は。
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以上
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