Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage
Date: Wed, 5 Mar 2008 11:44:31 +0900
From: Subject: [KATARIBE 31573] [HA06L] 葉島貞我
To: kataribe-ml <kataribe-ml@trpg.net>
Message-Id: <2f58daf20803041844u7cfc9f01w84479f243a8cf3bb@mail.gmail.com>
X-Mail-Count: 31573
Web: http://kataribe.com/HA/06/L/
Log: http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/31500/31573.html
[HA06L] 葉島貞我
================
登場人物
--------
須臣賢吾 吹利県立北高等学校の生徒会長(2007年度)
紙飛行機の濫造癖がある
オワタ
りまりま
会長さんに名前がついた
----------------------
[Hisasi] ..名前3
[Morris] Hisasi:『ボホヤ』。
[Hisasi] ..名前3
[Morris] Hisasi:『スオミ』。
[Hisasi] 須臣賢吾(すおみ・けんご) 北高会長
[Hisasi] オワタとは、小中同じだったりするらしい。
[Toyone] 会長に名前がついた
[Hisasi] 同じクラスになったことはあまり無いが、昔から知っている様子。
[Hisasi] オワタが葉島貞我だった頃を唯一知っている
クローバー
----------
須臣 :「……ふむ(剣道部部室にて)」
オワタ :「……うーん」
[Hisasi] 部室(用は着替えスペース)
[Hisasi] 片隅に置かれた机の上に広げられたTomTom見開き
オワタ :「……やっぱシンプルなのがいいかなあ」
須臣 :「そうだねえ……ほら、普段から身につけることを考えると」
[Hisasi] きゅっきゅとメモ帳で紙飛行機を折りながら
オワタ :「……値段的にも」
須臣 :「手ごろと入っても安くはないからね」
[Hisasi] 開いてるページはシルバー特集
[Hisasi] 礼によってホワイトデーのプレゼント選びです。
オワタ :「……会長……は、雨梟さんに何か、あげるの?」
須臣 :「考えてはいるよ」
オワタ :「……例えば?」
須臣 :「彼女には色々スケジュールを任せてるからね、グリップの
:しっかりしたボールペンにイニシャル刻印を入れて進呈
:しようと思ってるよ」
オワタ :「……」
須臣 :「まあ、悩みすぎもよくないよ。よくイメージして考えて
:みるといい。ああ、それとか彼女が手にはめた状態で手を
:繋いだときに邪魔にならないとかも」
オワタ :「……手っ」
[Hisasi] ひゅっと涼しげな顔で紙飛行機を飛ばす会長。
[Toyone] 重要だ
須臣 :「君の予算的に考えても、石なしの細いシンプルリング
:あたりがいいラインなんじゃないかな?」
オワタ :「……やっぱり?」
須臣 :「あとは、君のセンスだね」
オワタ :「……(うーむ)」
須臣 :「大切なのは、気持ちだから」
オワタ :「……うん」
須臣 :「でもまあ、薬指のリングともなると女の子には意味深
:だからね、納得するまで吟味するといいよ」
[Hisasi] くつくつと
[Toyone] 吟味するんですね
[Hisasi] もちろん
[Hisasi] 吹利近鉄ショッピングセンターの売り場で
[Hisasi] あーでもないこーでもない
オワタ :「……かいちょー」
[Hisasi] 微妙に情けない声
須臣 :「なにかな」
オワタ :「……俺のセンスって当てになるかな」
須臣 :「さあ、君のセンスが当てになるかならないかは彼女次第
:じゃないかな」
オワタ :「……う」
[Toyone] よく考えたらオワタセンスを体感していない
須臣 :「(扇で顔を隠して笑いつつ)……よっぽど奇矯なものを
:選ばない限りは大丈夫じゃないかと思うけどね」
[Toyone] 母者から受けついだ天然センスとかありですか
[Hisasi] 幸い天然センスはオワタには受け継がれなかったようだ
[Toyone] それはよかった。
オワタ :「……この、クローバーの奴、とか……いいかなぁ」
[Hisasi] シルバーリングにクローバーの葉っぱがデザインしてある風な奴を
須臣 :「ふむん、いいんじゃないかな。幸福のシンボルでもあるしね」
[Hisasi] とりあえずブツは決まりそうです。
[Toyone] よかったよかった
須臣 :(ふうむ……まあ、いい傾向なんじゃないかな、彼には)
[Hisasi] ふと
[Hisasi] 昔のオワタを思い出すような目で
[Hisasi] そして、オワタは部室を出て行った様子。
[Toyone] 昔はもっと気を遣ったり遠慮したりだったのか
[Hisasi] ここで、オワタがいない隙に
[Hisasi] りまこさんを召還
[Toyone] 呼ばれた
[Hisasi] オワタさがしにきたらいなかったヨという図で
[Toyone] ウイス
葉島貞我
--------
りまりま :(ノック)
[Toyone] 男子更衣室だから
須臣 :「どうぞ」
りまりま :「すみません、てーがくん居ますか?」
[Hisasi] 優雅に椅子に座って扇子片手に
須臣 :「ああ、箕備瀬さん。御羽くんならちょっと先生の手伝いに
:いってるよ」
りまりま :(……いつ見てもこの人なんかすごいなあ)
:「あ、そうなんですか……戻ってきます? くるんだったら、
:ここで待たせてもらってもいいですか?」
須臣 :「じきに戻ってくるから、待ってるといい」
りまりま :「あ、はい。じゃ、失礼します」
須臣 :「むさくるしいところだけれど、どうぞ、そこにかけて待ってて」
[Hisasi] 椅子を勧めつつ
りまりま :「あ、はい、ありがとうございます」
須臣 :「先生も何かと部員達に手伝いをお願いする人だから……
:まあ、彼も人がいいから」
[Hisasi] ぱちん、と扇を閉じて。
りまりま :「そうですね、てーがくんいい人だから。会長さんは……
:今はお一人なんですか?」
[Toyone] いつも秘書が隣にいるイメージがある
須臣 :「ああ、今日は彼女にはお使いを頼んでいるから、戻るまで
:僕は待機しているんだよ」
[Hisasi] 二年ショートカット知的眼鏡秘書を常に
須臣 :「彼は……うん、いい人、だね。昔からそうだった」
[Hisasi] なんか昔のオワタを知ってる風な感じ
りまりま :「会長さん、てーがくんのこと、よく知ってるんですか?」
須臣 :「ああ、彼とは小中と一緒なんだよ」
[Hisasi] 割と近所に住んでるようです
須臣 :「特に同じクラスだったり、いつも遊んだりしたわけじゃあ
:なかったけど、昔から知ってる」
りまりま :「え、じゃあもう十年くらいなんですか。わー、なんかいい
:ですね、そういうの……」
[Toyone] うらやましーぃ
須臣 :「そうだね、高校まで一緒となるとやっぱり少ないからね」
須臣 :「ああ、昔は……クラスメイトだった頃はあったね。あの
:頃は……まだ、葉島くんだったけれど」
りまりま :「昔の、てーがくんってどんな感じだったんですか?
:今みたいにいい人でした?」
須臣 :「可も無く不可も無く……かな、普通に子供らしい子だった
:と思う、よく遊んでふざけてじゃれて……」
須臣 :「特にいいやつだった、という印象よりも、普通な子だった
:……って感じだったね。あの頃は、まだ」
りまりま :「まだ……?」
[Toyone] 普通の子と今の間に何が。
須臣 :「葉島くんが、御羽くんになってから、かな。今の御羽くん
:らしくなったのは」
りまりま :「もしかして、ちょっと悪い子路線入ってたとか……?」
須臣 :「そんなことはないよ、ただ……とても『いい子』になった」
りまりま :「えっと……その、名字変わったのって何年生くらいの」
須臣 :「小学二年だったかな、夏休み前までは彼は葉島くんだった
:……そして夏休み明けには家庭の事情で御羽くんになっていた」
須臣 :「なんだろうね、何が変わったとはうまく言えないけれど。
:彼はすっかり変わっていた」
りまりま :「……小学二年……ですか……?」
須臣 :「……何があったかは、彼も語らなかったし、当時の先生
:方も腫れ物に触るような様子だったしね、子供心に聞いては
:いけないことなんだろうなということは、何となくわかった」
[Hisasi] きゅきゅ、と紙飛行機を折って
りまりま :(お父さんが居なくなったとき、の話……)
須臣 :「……その頃から、彼は本当に模範的な『いい子』になった」
[Hisasi] ひゅっと、紙飛行機を飛ばして
須臣 :「勉強をして、妹の送り迎えにいって、子供らしく遊んで、
:家のことをやって」
りまりま :「……あの、それって突然そうなって……ずっと、そうだっ
:たんですか? 今まで……」
須臣 :「真面目すぎず、不真面目すぎず……家事をやって、妹の
:面倒を見て、でも自分は子供だから子供らしく遊んで、親に
:心配をかけないようにって、ね」
須臣 :「……多分、僕が見ている限り、ずっと」
りまりま :「(この前オワタくんが言ってたのを思い出した。存在価値とか)
:……十年くらい……ずっと、そうしないと、って思ってた……
:ってことですか」
須臣 :「多分ね、彼は自分がすごく不幸だったって事に自分で自覚
:してないんだと思う」
りまりま :「……自覚……そうなっちゃったからしょうがない、って
:思っちゃってるってことですか」
須臣 :「たぶんね、きっと寂しいとか辛いとかそういうことを自分で
:認めちゃいけないと思ってるんじゃないかな」
須臣 :「母親がすごく苦労して育ててくれて、自分はそれを助け
:ないといけない」
須臣 :「……だから、辛いとか苦しいとか思うのは間違っている」
りまりま :「……そう言われたら……なんかいつも、そんな感じでした。
:おばさんのこととか……」
須臣 :「……以前ね、彼に相談されたことがある、母親のことでね」
りまりま :「最近ですか?」
須臣 :「うん、職場の同僚の人のことで、ね」
[Hisasi] きゅきゅ、と紙を折って
りまりま :(坂本、って人のことだ……)
[Toyone] むろん折り紙もちょっと気になってはいるが
須臣 :「母親が望むなら、再婚を認めるのは当たり前で……それを
:どうして話してくれないんだろう、ってね」
[Hisasi] しゅっと
[Hisasi] ひょろひょろと飛ばして
りまりま :「そんな感じのこと、言ってました……頭ではわかってる、
:って……でもなんか、納得できてないみたいで」
須臣 :「彼の……脆いとこでもあるように見えて、ね」
りまりま :「脆いところ……」
[Toyone] ちょっと弱気になってるときとかは危険
りまりま :「……あたし、その……てーがくんには、楽になってほしい
:って、思ってるんです……」
須臣 :「うん、彼は……自分のことをいつも後回しにしてる、自分
:自身を省みることが……多分今までできなかったんだろうね」
須臣 :「でも、そんな彼を君みたいな子なら……ゆっくり息抜き
:させてあげられるんじゃないかなあって思う」
須臣 :「……今でも大分抜けてるっぽいし」
[Hisasi] くつくつと
[Hisasi] 扇で顔を隠して
りまりま :「え。あの……(今、誉められた……の? かな?)」
りまりま :「……ちゃんと、楽に……させてあげられてる、んでしょ
:うか……」
須臣 :「……うん、いいんじゃないかな。多分、彼にとってはすごく」
りまりま :「……よかったあ……あ、ありがとうございます」
須臣 :(ばさっと扇を広げて)「ある意味、彼にとっての……親離れ
:だと思う、いい意味で」
りまりま :「じゃあ、あたし、ちゃんと……てーがくんの助けに、
:なれてる、なれてます、か?」
須臣 :「そうだね、とても健全に」
[Hisasi] 健全な男女付き合いとして、いい意味で。
りまりま :(健全……)「あ、はい……」
[Hisasi] そしてそろそろオワタが帰ってくる
[Hisasi] ぱたぱたと
お互いさま、だろ
----------------
須臣 :「そろそろかな」
[Hisasi] 時計をみつつ
りまりま :「え?」
[Toyone] 足音を聞きつける
SE :がらっ
オワタ :「会長、いまもど……あ」
[Hisasi] ドアから顔を出したオワタの姿
りまりま :「あ、てーがくん、お帰りなさい」
オワタ :「りま? 待ってた?」
須臣 :「お帰り、御羽くん。僕はまだ雨梟さんの戻りを待ってる
:から、部室は僕がしめるよ」
オワタ :「あ、はい……」
[Hisasi] りまりまを見て
オワタ :「ごめん、待たせてた?」
りまりま :「ううん、会長さんとお話してたから、全然」
オワタ :「そっか、じゃあ、途中まで送ってくから」
りまりま :「うん、ありがと。じゃ、帰ろ?」
須臣 :「それでは(ちょいちょいと片手を振って)」
オワタ :「じゃあ、お先に(ぺこっと頭をさげて)」
りまりま :「ありがとうございました、失礼します」
[Hisasi] で、一緒に歩いてるわけだ
オワタ :「会長と、なんか話してたの?」
りまりま :「え、うん……えっと、てーがくんの話、ちょっと聞いてた」
オワタ :「……え?」
りまりま :「……最近、なんかいい感じだって。誉められちゃったよ
:(えへへ)」
オワタ :「え、あ……(どきぃ)」
:<主にシルバーなリング的なことでどきぃと
りまりま :「実はね……あたしもしかしたら、ダメなんじゃないか、
:って思ってて、あ、ちょっとだけなんだけど」
オワタ :「え、ダメって……俺が?」
[Hisasi] びくぅ、とした
[Hisasi] やっぱりヘタレはだめなのか
りまりま :「え? ち、ちがう、違うって。あたし、あたしの方。
:てーがくんは全然ダメじゃないよ、っていうかかなりいい、
:ううん相当いいって!」
オワタ :「いや、だって……色々へたれというか……」
りまりま :「え、ヘタレ? てーがくんが? どのへんが……?」
オワタ :「あ、いや……その、行動力というか」
[Hisasi] いざというときの
りまりま :「こ、行動力……えっと……その……き、気にしてた、
:んだ……?」
オワタ :「……そりゃあ」
[Hisasi] 男としては
りまりま :「……べつに、へたれじゃないって思うけど……その……
:えーっと……あたしの方が、その、暴走ぎみ、ってだけで……」
りまりま :「てーがくんは、その、あたしのこと、ちゃんと大事に
:してくれてる、ってわかってるから」
オワタ :「……うん」
りまりま :「なのに、その、あたしテンションあがると……ダメな子
:だから……反省しないとな、って思ってて」
オワタ :「いや、そんなことは……ないから、むしろ、俺のほうが
:考えすぎてたりへタレだったりするから」
りまりま :「……てーがくん……(えへへ)」
オワタ :「……お互いさま、だろ?」
[Hisasi] こう、肩に手を
りまりま :「……うん。お互い様、だね(素直に抱き寄せられてぴったり)」
オワタ :「……うん」
[Hisasi] お前ら、、、
[Toyone] そんな肩抱いたりするから……
りまりま :「……会長さんがね、あたしといるから、てーがくん、
:ちょっと楽になってる、みたいなこと言ってくれて。ホント
:だったら、すごく嬉しいなって」
オワタ :「……あ……うん、会長とは……結構長い付き合いだから……」
オワタ :「……りまには、ホント……救われてる」
りまりま :「うん、そう言ってくれて、すごく嬉しい。てーがくんが、
:楽になるんだったら、何だってするからね」
オワタ :「ん……ありがと、りま」
[Hisasi] きゅっと、肩にまわしたてに力をこめて
[Hisasi] てめえら! みたいなラブっぷりで歩いてゆく二人だつた。
[Toyone] きゃ
次回予告
--------
[Toyone] 子供の頃の話を聞いた事はすべきかどうか迷ったので触れない事に
しました。言ってもりまこさん何が出来るわけでもないし
[Hisasi] そして、この次はオワタと母とが
[Toyone] ケンカを……
[Hisasi] 離婚後に初めて親子喧嘩を
[Toyone] オワタのぷち家出
[Hisasi] 離婚後はじめて
[Hisasi] 母に不満をぶちまけてしまったオワタさん
[Hisasi] あやまろうと思いつつも家に帰りたくない
[Hisasi] しかもコート家に忘れてきた上に雨までふってきました
[Toyone] なんてことだ
[Hisasi] りまさんに発見され、ほっとけなくて凹地へ
[Hisasi] おうち、
[Toyone] すごい変換w
[Hisasi] 風邪引いちゃうからお風呂はいって!
[Toyone] お風呂 ご飯(夜食的) いたれりつくせり
[Hisasi] なんか、オワタさんの様子もいつもと違います、しかも湯上りで
[Hisasi] 他の部屋にいるわけにもいかないので、りまこさんのお部屋で!
[Hisasi] つづく
[Toyone] wktk
[Toyone] りまこさんのお部屋でりまこさんがお風呂上がるのを待たざるを
得ないわけです
[Hisasi] dkdk
[Hisasi] 楽しみですね^^
時系列と舞台
------------
3月初旬
解説
----
ほめられてるんだけど、どこがいいとかは会長さんに一切触れられてなかった件。
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
Toyolina
---------------------------------------------------------------------
http://kataribe.com/ 語り部総本部(メインサイト)
http://kataribe.com/ML/ メーリングリストの案内
http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/ 自動過去ログ
Log: http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/31500/31573.html