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Date: Tue, 4 Mar 2008 00:30:29 +0900 (JST)
From: Subject: [KATARIBE 31566] [HA06L] チャットログ『月の秘密基地』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <20080303153029.6B79F30680A@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 31566
Web: http://kataribe.com/HA/06/L/
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2008年03月04日:00時30分29秒
Sub:[HA06L] チャットログ『月の秘密基地』:
From:久志
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チャットログ『月の秘密基地』
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登場人物
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橋本保鷹(はしもと・やすたか)
:ワーモグラな少年、のほほんとした、天才くん……だったはずが。
ナントカ・カントーカ
:セレスティアル財団の人。物凄くうそ臭いけど本名らしい。
橋本芳弘(はしもと・よしひろ)
:保鷹の三兄。ワーフェレットな熱血さん。
橋本朱敏(はしもと・あけとし)
:保鷹の長兄。ワーウルフな地雷踏み。一番保鷹が懐いている。
ある日
------
[Hisasi] #橋本家、休日。
保鷹 :(きゅっと靴紐結んで)
芳弘 :「保鷹、出かけるのか?」
保鷹 :「うん、塾であったお友達の家に」
芳弘 :「そっか、風強いから気をつけろよ」
保鷹 :「うん、ちょっと……遅くなるかもしれないから、帰りに
:電話するね」
芳弘 :「そうか? なんだったら朱にい夜からバイトだから迎え
:に行ってもらうか?」
保鷹 :「ん、大丈夫。もう中学だから、遅くても平気だよ」
芳弘 :「……そうか?」
保鷹 :「うん、じゃあ、いってきます」
芳弘 :「おう、いってらっしゃい」
[Hisasi] #手を振って
[Hisasi] #家を出て、歩いていく
[Hisasi] #少し離れて大通りを抜けて、少し細い小道に入る
保鷹 :「…………(きょろきょろ)」
[Hisasi] #視線がとまる
[Hisasi] #一台の黒い車、ガラスは濃いスモークで中は見えない
保鷹 :(ててててて)
[Hisasi] #近寄っていって
[Hisasi] #近づくのを待っていたように車のドアが開く
ナントカ :「どうぞ」
保鷹 :「ありがとう」
[Hisasi] #もそもそと車の助手席に乗り込んでシートベルトをしめて、
カバンを膝の上に置く。
[Hisasi] #車が発進する
[Hisasi] #腕がいいのかサスが聞いてるのか、特に揺れもせず、車を走らせる。
ナントカ :「IDカードも新しくご用意できました、今回は所員に
:紹介ということでお話をつけてあります」
保鷹 :「はい」
[Hisasi] #ぷらぷらと足を揺らしながら、膝の上の荷物を抱きかかえてる。
ナントカ :「きっとすぐに馴染めますよ。貴方は人の輪に溶け込む術
:を心得てる」
保鷹 :「ありがとうございます」
ナントカ :「俗に言う、マッドサイエンティストという人は……たと
:え優秀な研究者であっても、優秀な仕事仲間とはいえない
:場合も多いですから」
保鷹 :「……」
[Hisasi] #車が走ってゆく
[Hisasi] #何処かの建物へと入ってゆく。
[Hisasi] #セレスティアル財団出資、科学研究所
保鷹 :「…………(車の窓にぺたっと頬をつけて眺めている)」
[Hisasi] #見えるのは数名の研究員らしき姿
ナントカ :「つきました、ご案内します」
保鷹 :「はい」
[Hisasi] #スーツ姿の男のあとをとことことついていく保鷹。
ナントカ :「貴方の才能を生かし伸ばす最高の場と信じております。
:さ、これが貴方のIDカードです」
保鷹 :「……ありがとう」
[Hisasi] #家族にも内緒でなにか大きな流れに飛び込んでいる保鷹。
[Hisasi] #セレスティアル財団の目的とはなにか、保鷹の望みとは
[Hisasi] #以下次号(久志先生の次回作をお楽しみに。)
[Toyolina] 打ち切られとんやん
[Hisasi] よくあること
[miburo] サブストーリーがいまいち不人気で超むりくり軌道修正してバトル
ものに
[miburo] たぶん来週あたりから天下一武道会のようなものがスターツ。
[Hisasi] そして、研究所のボスはスタンドを使って戦いを挑む
[miburo] ンゴゴゴ
[Hisasi] 対する保鷹は、ウルフスタンドあけとすぃで応戦だ
[miburo] チュミミーン
[Hisasi] 獣人の底力を舐めるなよ!
[gombeLOG] 擬音がえらいことに
遠い昔の秘密基地
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[Hisasi] #むかしむかし。
保鷹@ちび :「あけにーちゃ、こっち」
[Hisasi] #三歳くらいのちび保鷹が兄貴の袖をひっぱってる
朱敏@ガキ :「どした?保鷹」
[Hisasi] #てくてく
保鷹@ちび :「あのね、ひみつきちつくったの。あけにーちゃんにはね、
:とくべつにおしえてあげる。ないしょだよ?」
朱敏@ガキ :「お、すごいな。よし、にーちゃん絶対内緒にする」
[Hisasi] #お口チャックで
保鷹@ちび :「うん、こっち」
[Hisasi] #なんかどこぞの雑木林とかあるらへんの片隅にダンボールとか
拾ってきたカゴとかでつくったちゃっちぃ基地
朱敏@ガキ :「お、立派じゃんか。俺はいれるかな」
保鷹@ちび :「だいじょぶ、ほらここ」
[Hisasi] #がさごそを中に
[Hisasi] #中には拾ってきたと思われるボロ布、ボール紙の箱がおいて
あって、中にノートとかちび鉛筆とか折り紙とか入ってる
朱敏@ガキ :「すごいぞ、保鷹の隠れ家だな」
保鷹@ちび :「えへへ」
[Hisasi] #褒められると嬉しい。
保鷹@ちび :「あのね、もっとね、立派な秘密基地にするの。
:あけにーちゃんだけは、特別で入れてあげるね」
朱敏@ガキ :「おう、絶対内緒な。秘密基地だもんな」
[Hisasi] #そんな思い出
[Hisasi] #しかし、
[Hisasi] #それからしばらく経って
[Hisasi] #看板
[Hisasi] #ビル建築予定地
[Hisasi] #ロープが張られ、立ち入り禁止の立て札が立っている
保鷹@ちび :「…………」
[Hisasi] #木は既に切られ、片隅に工事用のやぐらが組まれ、おっさん連中
が何かを話しながらあーだこーだやってる
朱敏@ガキ :「……ほら、保鷹。入っちゃダメ……なんだぞ」
[Hisasi] #手をひいて
保鷹@ちび :「…………基地が」
朱敏@ガキ :「……基地、また作ろうな?今度は絶対壊されないとこ
:に、内緒で」
保鷹@ちび :「……ぼくの基地」
朱敏@ガキ :「保鷹、な?泣くなよな。にーちゃんも一緒に作って
:あげるから、な?」
保鷹@ちび :「……(ふぇ)」
朱敏@ガキ :「もう、暗くなっちゃうから、帰ろうな?たこ焼き食べて
:帰るか? じーちゃんがさ、お小遣いくれたんだぞー五百
:円だぞ、たこ焼き買ってお釣りきちゃうぞ」
保鷹@ちび :「……にーちゃ(ぐすっ)」
朱敏@ガキ :「ほら」>しゃがんで背中を
保鷹@ちび :「……うん」
[Hisasi] #よいせと、背中に負ぶさって。
丸い月
------
[Hisasi] #帰り道。
[Hisasi] #だんだん日が落ちていく。
[Hisasi] #近くの公園でちょこんと座って
朱敏@ガキ :「ほら、保鷹。熱いからよくふーふーするんだぞ」
[Hisasi] #片手にたこ焼き入れた箱をもって
保鷹@ちび :「うん」
[Hisasi] #ふーふー
[Hisasi] #もう日は落ちて、だんだん夕闇に染まっていく
[Hisasi] #たこ焼きをもふりつつ
[Hisasi] #公園のベンチに座った二人
[Hisasi] #まだ低い位置で丸い月が出ている。
朱敏@ガキ :「月だぞ、ほら。だんだん明るくなってくるぞ」
保鷹@ちび :「たこやきみたい」
朱敏@ガキ :「ほんとだ」
保鷹@ちび :「…………にーちゃ」
朱敏@ガキ :「ん?」
保鷹@ちび :「あそこなら、誰も基地を壊したりしないかなあ」
[Hisasi] #たこ焼きをもふりつつ、視線は空にかかった月
朱敏@ガキ :「月?」
保鷹@ちび :「僕とにーちゃんの秘密基地」
朱敏@ガキ :「お、そうだ、保鷹しってるか?月の裏って、地球から
:見えないんだぞ」
保鷹@ちび :「え?」
朱敏@ガキ :「いつも同じ方向からしか見えないんだって、クラスの奴
:がゆってた」
保鷹@ちび :「じゃあ、月の裏に基地を作れば見つからない?」
朱敏@ガキ :「うん、絶対絶対」
保鷹@ちび :「……ホントに」
[Hisasi] #たこ焼き手にもったまま、ぽかんと口を開けて空を見上げてる。
[Hisasi] #丸い月
保鷹@ちび :「…………」>視線はまっすぐ空に
朱敏@ガキ :「保鷹?」
保鷹@ちび :「…………」>頭の中で何かが物凄い勢いで回転してる
朱敏@ガキ :「保鷹、どした?」
保鷹@ちび :「……にーちゃ」
朱敏@ガキ :「うん?」
保鷹@ちび :「ぼく、月に基地作る。絶対内緒の秘密基地、にーちゃん
:だけには教えてあげる」
朱敏@ガキ :「おう、秘密基地だもんな」
保鷹@ちび :「うん!」
[Hisasi] #ぱくっとたこ焼きを口にいれて
保鷹@ちび :「……」
[Hisasi] #月を見上げる。
[Hisasi] #橋本保鷹、小さな野望。
[Hisasi] #後にセレスティアル財団に見出され、その道を歩き出す。
[Hisasi] #最初の一歩だった。
はらぐろいひとたち
------------------
[Toyolina] 秘密基地が
[Hisasi] 月に基地を作る→宇宙にいく→色々やること一杯→まずは宇宙に
行くための下地とか資金繰りとか知識とか技術とか身につけない
といけない
[hari] #なんか、キケンな香りが
[Hisasi] 人脈とか資金援助とか、利害の一致するセレ財団とも交渉しないと
いけない、
[hari] ひさにゃのことだから、超長期的プランで挫折を……
[Hisasi] 自分の技術と頭脳を売り込んで、評価を得て、資金と研究要員も
ゲットしないといけない。
[Hisasi] いつかいけるよ
[Hisasi] 髭のおじいちゃんになる頃にはきっと
[Hisasi] 最初はほんのささやかな夢だった
[Hisasi] それを実現しようと歩んでいくほどに
[Hisasi] 巨大な組織に振り回されてゆく。
[hari] 「これが……これがわしが夢見た秘密基地か……こんな物が、わしの
夢の結果だというのかっ!」とか
[hari] 超軍事基地風味の物件を前に叫んでるじい様が幻視されますが
[Hisasi] 月の裏に建設された軍事基地、その創設者に名を連ねた日本人が
いた。
[hari] キノセイデスヨネ
[Hisasi] キノセイダヨ
[hari] 遺言は、「わしの名前を削ってくれ」
[TK-Leana] 月から放たれた破壊光線で地球人類を粛正する
[TK-Leana] そんな未来
[Hisasi] いーやー
[hari] ひさにゃ、たのしそー(ぉ
[Toyolina] 武力介入される
老保鷹 :「……みんなでしあわせでいたかった……内緒の基地で
:……いつまでもあそんでいたかった…………こわされたく
:なかった、それだけだったのに」
[Hisasi] #膝をついて崩れ落ちる
[Hisasi] #バットエンド自重
[TK-Leana] 大丈夫ですよ
[TK-Leana] 月には吸血鬼帝国が建国されるって話もあったから
[Toyolina] そういえば。
[TK-Leana] きっと、有用に使われる
[Hisasi] ひい
[Hisasi] 吸血鬼帝国と協定を結んで、基地建設や環境改善とかで
[hari] 改造獣人軍団を率いて
[TK-Leana] ああ
老やすたか :「ククク……ここはわしの基地だ、誰にも、誰にも渡すも
:のかぁ!!」
[Hisasi] ひええ
[TK-Leana] 朱敏から流出した寺井さんの資料が有効活用されるわけですね
[TK-Leana] 辞書借りに来た時発見しちゃいました
老やすたか :「より強く進化した新人類たる我々こそが、残るべき生命
:なのだ!迫害され、弄ばれし同胞の怒りを知るが良い!!
:(グハハハハハ)」
[hari] てっかいします
[Hisasi] そんなやさぐれた子になっちゃいやあ(涙)
[TK-Leana] 延命で体に大量のチューブ生やした如何にも悪の親玉な老保鷹と、
姉さんのパートナーとして吸血鬼化した朱敏と、クマゾの三つ巴
の戦い
[Hisasi] なぜクマゾがww
[Hisasi] 問答無用でクマゾラスボスじゃないか
[Toyolina] 忘れた頃にw
[TK-Leana] 狭間2108.お楽しみに
[Toyolina] 冨野節が炸裂しそうだぜ
[hari] あらゆる環境に対応する究極の一(アルティメット・ワン)
[Hisasi] 保鷹相手には死ぬ気で説得するくせに
[Hisasi] クマゾ相手には容赦なく本気で殺る気モードなあっきーさん
[TK-Leana] 「その時、マゾが発動した」「全てはマゾの導きだったんだ」
[TK-Leana] みたいな話ですか
[Toyolina] イデw
[hari] 方向がどんどんアレになって来ましたね。誰のせいでしょう
[hari] クマゾさんですか
[Toyolina] 宇宙で三つ巴ときたらもう
[TK-Leana] あれですかね、ノートに染みついた寺井の悪意に憑かれて
[TK-Leana] 徐々に変化していく保鷹
[Hisasi] 寺井の悪意とかじゃなくて
[Hisasi] だんだん財団の意思に翻弄されて
[TK-Leana] そっちか
[hari] 妥協と状況に
[TK-Leana] 保鷹にはまだヒロインいないもんな
[hari] 気が進まない研究だけど、アレを進めるためにはこれで結果を出さな
いと。とかいうのの積み重ねとかかにゃ
[TK-Leana] 家族愛方向でブレーキかけんとやばい。でも、血液型とかでちょっ
とした猜疑心が膨れ上がって亀裂ができたりする
[Hisasi] 多分、なんとかできるのはあっきーなんだろうとは思うが
[Hisasi] そこであっさりなんとかするわけがない
[Hisasi] (久志が)
[Toyolina] ^^
[Hisasi] あまつさえ、あっきーは卒論とかの勉強の為にまたヨーロッパいっ
ちゃったり、日本帰ってきてもりんねえんとこ顔出してたり、
高橋達と卒論あーだこーだやってたり
[Toyolina] ちょっとした歯車のずれとかでいろいろ運命改変されるという
[TK-Leana] もう一人の兄はマゾだし
[TK-Leana] ていうか、よくよく考えると、どんなグレてもクマゾよりマシ
なんじゃないかと思ってきた
[Toyolina] あれが底辺
[Hisasi] 逆にあれよりはマシというのがあるせいで
[Hisasi] 他がまともにみえてしまう弊害が
[TK-Leana] 哀れクマゾ。最初は恋する男の子だったハズなのに
[TK-Leana] あれ、なんであんなことなったんだっけ
[matuya] 悪魔の魂を持つ少女が少年の無垢な心をもてあそんでふみにじった
んだよ。
[Toyolina] そうだった。
[Hisasi] でも悶えて喜んでるあたり
[Toyolina] まんざらでもないというか
[matuya] ていうかこう書くと普通は比喩なんだが全部本当なのだった。
[Toyolina] むしろ願ったりかなったり。
[Hisasi] そして弄ばれて踏みにじられるのが快感になって
[Hisasi] 毎月悪魔の日を心待ちにするひびが
[TK-Leana] その内悪魔の体をもつ青年と知り合い、さらなる堕落の道を歩む
わけですね
[Hisasi] 悪魔好きにもほどがある。
[Toyolina] それだけ見ると超危険人物ですね
[Toyolina] 悪魔好きで日々堕落して身もだえてるだなんて。
[TK-Leana] 最近はセリフも(ああ)だけに
[TK-Leana] セリフっていうか鳴き声
[Hisasi] もう、奴は生まれ変わったものとして
[Hisasi] クマゾに^^
[Toyolina] 元晴なんて居なかったんだよ
[TK-Leana] かわいそうに
時系列と舞台
------------
2008年2月末くらい
解説
----
小さい頃のささやかな夢。
子供だけの秘密基地、その夢を月に託して……保鷹が望むものは。
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
以上
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