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Date: Fri, 20 Jul 2007 16:36:43 +0900 (JST)
From: Subject: [KATARIBE 31216] [HA06N] 吹利ちょっと怖い話 その1
To: kataribe-ml@trpg.net
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2007年07月20日:16時36分42秒
Sub:[HA06N] 吹利ちょっと怖い話 その1:
From:久志
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吹利ちょっと怖い話 その1
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みのがしてやるよ
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語り手。橋本朱敏、伊吹大学三年。
えーと、なんかこないだ不思議な出来事があってさあ。
その日は何となく思い立って夜にバイクでばーっと霞山のほうを走ってたん
だけど。で、途中でちょっと一息入れようと思って、山の途中にある自販機で
コーヒー買ってぼんやりしてたんだけど。ちょっと離れた暗がりに細身のにー
ちゃんが立ってたんだよね、夏なのに革ジャンにごついブーツの重装備で。
そのにーちゃんがなんかこう見ててぜいぜいとちょっと息切らしてる風だっ
たから、何となく持ってたコーヒー差し出して疲れてるならどうぞって言った
んだよね。そしたら、お兄さん無言でコーヒー受け取ってひと口飲んで、
『見逃してやるよ』って
で……消えちゃったんだよね、そこで。今でも嘘みたいな話だけど。
んで、なんか俺もちょっと気味悪くなって、とんぼ返りで帰ろうと思って
バイクのって走ってたら、走ってる道の前方にぽつんと何かが置いてあって。
バイク止めてみてみたら……道路の真ん中においてあったの、お兄さんに渡し
た缶コーヒーと同じ奴が……
なんかさ、手にとって見たらまだ冷たくて、中身半分ほど残ってて。
……ふと周りみたら、道の端にお花が活けてあった。
見逃してもらったんかなぁ、夏は色々怖いよね。
笑い声
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語り手。斉藤瑞希、派遣システムエンジニア。
怖い話っていったら、あれね。
三年ほど前かな、出向先でコールセンターに渡すリスト作ってた頃のこと。
ギリギリまでリスト元の名簿出してもらえなくて、その日深夜に一人で残業
してたんだけど。あれこれ抽出とか作業しながら……丁度二時半ごろを回った
頃、かな。フロアに居るのはあたしだけ、あとは夜通しついてるマシンのうな
るような音が響いてる中で。
…………笑い声が聞こえたの、くすくすって。
最初、てんぱりすぎかなーとか思ってたんだけど。なんか部屋の隅から聞こ
えてくるよね、声。なんかもう、泣きそうになるやら間に合わなかったらセン
ター止まるとかいうもうギリギリ状態で、必死に自分で何もない何もない言い
聞かせながら、なんとかリストあげて逃げるように帰ったんだけど。
翌日、警備員さん曰く。地方センターとの無線通話回線誰かが切り忘れてて、
夜勤さんのおしゃべりがそのまんま入ってたってだけみたい。
あの夜は今思い出しても泣けるわ、いろんな意味で。
このタイミングで
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語り手。斉藤瑞希、派遣システムエンジニア。
そうね、怖かったというかなんというか。まだ入社してそんな経ってない頃、
納品でどっかのでっかい工場にいったんだけど。
まあ、石油関係のでっかい工場で、その中のン十台に片っ端からセットしま
くるっていう力仕事で、あたしやら上司やら同期やらでがんばってたんだけど、
なかなか最初がうまくいかなくて工場閉めるギリギリまで残って、作業員さん
に案内されつつあちこち入れてたのよね。
で、最後の事務所に向かう途中、でっかいタンクの脇を通ってる時。
「斉藤さん、知ってます?昔このタンクで事故があってねぇ、工事中に作業員
が五人ほど溺れて閉じ込められたんだよ」
ぽつり、と。
「……だからね、時々……中から叩く音が聞こえるんですよ、って」
それをタンクの隣横切ってるまっただなかで。
あんときのしてやったりとしたオヤジの顔が忘れられないわ。
……心底、蹴りをいれてやりたかったわよ、ほんと。
深夜零時の赤い文字
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語り手。三本柱登、システムエンジニア、瑞希の同僚。
怖い話……ですか。まあ、ありますね。
数年前の夏の日でした。その頃夜勤で業務用サーバの監視と障害管理と運用
などを担当していて、オフィスのサーバコーナーの端で作業していました。
早く朝にならないかと思いながら、ぼんやりしていると。ふと一台のサーバ
がぶぉんと低い音を立てるのに気づきました。
丁度時刻は深夜零時、何気なくコンソールに目をやると。
黒いウィンドウに一面に赤い文字が。
まるで滝のようにざざざざざっと次から次へと流れて。
ぶっちゃけると深夜に動く組み込みバッチでエラーが発生して(処理エラー
だと赤文字になる仕様)赤文字でログを吐いてるだけだったんですが。
泣くかとおもいました、二重の意味で。
時系列と舞台
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2007年7月
解説
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各々のちょっと怖い話OR経験を語るの図。
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以上。
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