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Date: Tue, 26 Jun 2007 16:43:41 +0900
From: Subject: [KATARIBE 31162] [BZ01P]エピソード『御風の新しい縁具』
To: 語り部 <kataribe-ml@trpg.net>
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液体窒素です。
縁具を手に入れるためにエピを一本書きました。
登場人物
・水夜御風:剣客用心棒
・長光:掃除屋を営む刀工
・マナミ:長光が御風へ持ってきた縁具
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???:「や、ミカゼちゃん。おひさしぶり〜」
扉を開けると目の前で軽薄そうな男が人懐っこそう笑顔を浮かべながらひらひら
と手を振っている。
両耳にピアス、首からはチョーカーを下げており髪の毛はさらさらの金髪。
風貌だけ見ればただのナンパヤロウにしか見えない。
御風:「久しぶりだ、長光殿」
御風は挨拶をして長光と呼ばれた男を中にあげる。
長光:「も〜 その名前は堅いから本名で呼んでって言ったじゃん」
御風:「すまない、忘れた」
ぴしっ、と笑顔のまま固まる長光。
長光:「はは……うん、まぁいいや…」
御風:「そうか。で、ここに来たということは何かを『説得』して持ってきてくれたの
か?」
とても「まぁいいや」というようには見えない長光に対して御風は何もなかったよう
に尋ねる。
長光:「ああうん。だから届けにきたんだ」
長光は持っていたスポーツバッグを開けると白い布に包まれた何かを取り出した。
包みを解くと、それは白い柄・鞘の日本刀であった。丸い鍔の側面には赤・青・白
・黒の宝石のようなものが埋め込まれている。
長光:「さ、出ておいで」
長光が刀を抜く。
と、そこから刀身は姿を現さなかった。
つまり、柄しかないのである。
そしてその柄は淡く光ると、巫女装束を着た一人の少女が現れる。
その右腕には鍔に埋め込まれていた宝石と同じような物がついた腕輪をしていた。
長光:「彼女がうちにある縁具のうちの一つ『四神御奉』。愛称はマナミちゃ〜ん。
カワイイでしょ?」
自慢げに言うが、「ししんおんたてまつる」の名前のどの辺りからマナミという愛称
が出てくるかはわからない。
そして続けて
長光:「申し訳ないけど、誰が作ったかは不明。ただ、能力は保証するよ」
御風:「いや、私の方こそ突然無理を言ってすまない」
最近は周りの縁主が力を付けてきている。
そこで御風は銘家四刀工のうちで最も仲の良い「長光」に連絡を取ったのだ。
長光:「なになに、ミカゼちゃんの頼みならどこにでも駆けつけてお話にはせ参じる
よ〜」
にこにこしながら応える長光。どこまでが本気なのかわからない。
長光:「そうそう、これはあんまり攻撃向けじゃないから注意してね。あと扱いもシビ
アだから。何なら少し使ってみるかい? 僕が相手してね」
御風:「それは心強い。では…マナミ殿、よろしいか?」
マナミ:「はい。宜しく御願い致します」
礼儀良く頭を下げるとマナミは空気に溶けるように消え、呼応するように御風の右
手甲の印が淡く光る。
長船:「じゃ、どっかに移動してやろうか。久しぶりだな〜ミカゼちゃんと手合わせす
るの」
彼は刀工としても一流だが、同時に掃除屋も営んでいる。その腕は御風に引けをと
らない。
御風:「お手柔らかに頼むぞ」
長光:「いくらミカゼちゃんだからって手加減はしないよ? したら僕が危ないもん」
クスクスと笑いながら言う長光。
御風:(何を。まだ本気を出してはいないのだろうに)
こうして二人は部屋を出て空き地へ向かった。
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解説
・長光も登場。御風は新しい縁具を手に入れました。
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