[KATARIBE 31132] [BZ01E]エピソード『歓楽街で二人』

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Date: Fri, 22 Jun 2007 22:10:39 +0900
From: Subject: [KATARIBE 31132] [BZ01E]エピソード『歓楽街で二人』
To: 語り部 <kataribe-ml@trpg.net>
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液体窒素です。
戦闘ではほとんど別縁召喚されないソウカさんと御風さんのお話。
ソウカを出したかったので内容設定はてきとーですが…
読んでもらえれば幸い。

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空間に割れ目ができた。
そこから一振りの刀が現れる。
鍔、柄、鞘とすべてが淡い紫色の刀―――想縁花散である。

さらに、想縁花散は一層輝き、人の形となった。

御風:  「久しぶりだな、ソウカ」

水夜御風は彼女の縁具に話かけた。

ソウカ: 「……主が妾を別縁で呼ぶとは、何ぞあったかえ?」

紫陽花柄の着物を着崩した女性である。
年齢は御風と同じくらいであろうか。
髪はショートカット。
眠たげな目つきで薄っすら微笑む姿は、どこか遊女のような妖艶な雰囲気を漂
わせている。
凛とした侍然とした御風とは正反対である。

御風:  「理由がなければ呼んではいけないのか? たまには一緒に飲まない
      か?」
ソウカ: 「ふふ、気まぐれかい… よかろうて。断る理由もないでな」

くつくつ笑うソウカ。
二人は夜の歓楽街へ移動した。

ソウカ: 「ほぅ、賑やかなところよ」

珍しそうにあたりを見ながら歩くソウカ。
その隣を歩く御風はそんなソウカに言う

御風:  「自分の出身地だろうに」
ソウカ: 「確かにそうらしいがのぅ。だが妾が縁具になったは別な場所でな。
      ここが故郷という感じはせんわ」

そんなやり取りをしつつ歩く二人。
だが、一人は着物を着崩した遊女のような雰囲気を漂わせた美女であり、もう一
人は凛とした美貌の美人である。

そんな二人が夜の歓楽街を歩けば、男達が放っておくはずがない。
先ほどから視線は集めっぱなしである(最も二人とも気づいてはいないが)。

男A:  「よう、お二人さん。暇してるのかい? 俺達とどーよ?」
男B:  「そそ。女の子二人きりじゃつまんないでしょ? 遊び行こーぜー」

とうとう絡んでくるやつが出てきた。
どう見ても頭が足りなそうな2人組みである。

御風:  「すまないが、あなた方に付き合ってる暇はないんだ。どいてくれないか」 


御風が適当にあしらおうとするが、男達は相手にされて喜んでいるようすである。

男A:  「お〜 かっこいいねぇネエチャンだねぇ。俺のタイプ〜」
男B:  「んじゃ俺はこっちの着物のねぇちゃんっと。 ひゅ〜 いいじゃんー」

男の一人が顔を見ようとソウカの顎に手を当てた。

ソウカ: 「…たれか、かような汚き手で妾に触れてよいとゆうたか?」

パシンッと手を払うソウカ。

男B:  「おぉ怖… いいの〜? これでも俺ら縁主よ? 調子に乗ると痛いこと
      になっちゃうよ?」
ソウカ: 「…御風や。かような下衆でも縁主になることができるのかえ?」
御風;  「縁主になることはできるだろう。確かにこのような人間がなるのは好ま
      しいとは言い難いが」

女性二人の会話に男達はさすがに頭にきたらしい。

男A:  「さっきから調子のりやがって。あったまキタ」
男B:  「だな。もー謝っても許さないよ〜」

そう言って縁具を召喚しようとする男達。
それぞれの印が光りはじめたそのとき。

ガスッ
ゴフッ

御風が仙酔花の柄で男の顎を打ちつけた。
と同時にソウカがもう一人の首筋に手刀を叩き込んだ。

御風:  「こんなに人がいるところで敵意むき出しにて縁具を召喚しようとしてどう 

      する」
ソウカ: 「妾も縁具故大きな声では言えぬが、何も考えてはおらぬのであろう」

彼女達はさほど力を入れたつもりはなかったのだろうが、男二人は完全に伸びて
いた。

そんな二人を軽く一瞥して、ソウカは再び歩き出した。

御風:  「おい、こいつらは…」
ソウカ: 「放っておけばよかろう。よもや死んだわけでもあるまいし、勝手に目が
      覚めるなり何なりするだろうて」

やれやれと首を振るも、確かに最初に絡んできたのは向こうである。
それに誰か親切な人が介抱してくれる……かも知れない。

ソウカ: 「何をしておる、御風。酒を飲みにゆくのであろう? 早よう行くぞえ」
御風:  「わかっているから待て。まったく…」

こうして二人は再び酒屋を目指した。
この後入った酒屋で二人は、日本酒の瓶を五本開けシラフ同
然で夜明けまであれこれ語り合ったのであった。

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時系列
・夜の歓楽街

解説
・二人とも、日本酒好きです。


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