[KATARIBE 31078] [KAU]バトル物ミニサプリ『百縁草子』

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Date: Thu, 14 Jun 2007 20:49:42 +0900
From: Subject: [KATARIBE 31078] [KAU]バトル物ミニサプリ『百縁草子』
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 ども、かなりお久しぶりのナギィです。
 新作小説を書くついでに、語り部のミニサプリなどを作ってみました。あんま整理できてないんですが、小説の方が詰んで(ぉ)これもお蔵入りになりそうなんで、MLに流してみることにしました(笑)
 基本は語り部ルールですが、技能に属性が付いたり、いわゆるエンゲージの概念があったりと、一部追加ルールを使用しています。戦闘っぽい事をするならこういうのもありなのかな、という感じで。

世界観
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ことのはじまり
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 ――古の人曰く、年経た器物は魂を得るという。
 ――生来の性を変えるに値する時間は、百年、或いは更に長く。
 ――だが、百年、千年に値する念を受けた器物は、人と契約し、人体を得るという。 

 ―-彼らの名は、縁具。そして、彼らと契約の印を結ぶ者を、縁主、エンジュと呼ぶのである。


 二十一世紀も半ばにさしかかろうとする頃、それは起こりました。
 人間たちが何気なく使ってきた器物。物言わぬはずの彼らが、次々に喋り始めたのです。
 彼ら縁具たちは、宿主、縁主と契約することで、人の姿を得て、人前に歩き回るようになりました。
 為政者たちは、人間と同じ知性を持つ、しかし人間と違う存在の対処に困惑し、更に、彼らを武器として扱う人間たちの戦闘能力に手を焼いていました。そこで、世界各地に“縁具特区”と呼ばれる土地が作られ、縁主たちはそこに移住する事になったのです。
 縁具と縁主たちの密集は、新たな問題を生みました。強力な戦闘能力を持つ彼らには、通常の警察機構の抑止力では対応できなかったのです。そこで作られたのが、“縁具法”と呼ばれる国際法です。
 “縁具法”では、縁具を利用した犯罪を行う者を“怨主(オンジュ)”と定め、その罪状に応じて賞金をかけることが可能になりました。また、“縁具特区”内では銃刀法が解除され、武装した市民は、“怨主”を捕縛(一応、殺してはなりません)し報奨金を得る事が出来るようになりました。
 “縁具法”が施行されて早幾年。各地の“縁具特区”はすっかり狩り狩られの無法地帯と化しています。それでも、街の中で生きる彼らはなんだか楽しそうです。だって、ストレス発散のサンドバッグが、ネギをしょってうろついているのですから……。


縁具と縁主
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 縁具と縁主は、強力な絆によって結ばれる、一心同体の存在です。縁主が傷つけば縁具も傷つき、その逆もありえます。縁具召喚のイニシアチブは縁主が握っている為、自分の目が届く時にのみ縁具を召喚している縁主がほとんどです。
 縁具と契約した縁主は、身体の一部に契約の為の印(刺青のようなものです)を刻まれます。契印と呼ばれるそれは、縁具が現世へと現れる門となる重要な印です(もっとも、縁主よりも巨大な縁具は、空間を割って現れる事が多いのですが)。契印を破壊された場合、縁主と縁具の契約は破棄されます。
 縁具の召喚には、別縁と結縁という二つの方法があります。別縁は、縁具を人間体で召喚し独自で行動させ、結縁は、縁具を道具体で召喚し、縁主が操ります。どちらにしても、同時に召喚できる縁具はひとつまでです。
 一般的に、縁主が契約できる縁具は七個までとされています。ただし、世界には七つ以上の縁具と契約した猛者も存在するようです。ただし、どの場合にも同時に召喚できる縁具は一つまで。二つ以上の縁具を同時に召喚しようとした場合、縁主は縁具に意思を乗っ取られ、縁具の欲望のままに行動してしまいます。また、意思の弱い者や心に隙がある者も、縁具に意思を奪われる事があるといいます。そういう縁主は“崩主”と呼ばれ、真っ先に倒すべき者として怨まれ、同時に恐れられています。

掃除屋
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 “縁具特区”特有の職業、それが“掃除屋(スイーパー)”です。
 “掃除屋”は元々、凶悪な怨主に対抗しうる賞金稼ぎたちを呼んだ名です。それが時代の変化と共に、怨具退治から猫探しまでを扱う何でも屋という扱いになっていきました。不都合を消すので“掃除屋”というわけです。
 一部の有名企業を除いて、“掃除屋”は個人または少人数で営業する零細企業です。細々と生活する彼らの最大の収入源は、やはり賞金稼ぎです。他の仕事は、その為の準備資金集めとも言えましょう。
 その仕事柄、街の人々にとって“掃除屋”は喧嘩屋程度にしか思われていません。総じて文化レベルの低い彼らは、食うに困って後ろ暗い仕事に手を出し、同業者から追われる事も少なくありません。もっとも、その騒々しさと危険度から言って、“縁具特区”を象徴する職の一つと言って差し支えはないでしょう。

第九特区『中洲』
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 福岡県の中心地区、天神と博多の間にある、川に隔たれた一帯を中州と呼びます。九州一の歓楽街として賑わっていた中州は、突如として”縁具特区”の指定を受け、九州北部の縁主たちの集積地となりました。
 中州が”縁具特区”に指定された理由は謎に包まれています。一説には、中州の地下に封じられた強力な”縁具”を監視し、またその”縁具”が”縁主”と契約を果たした際に住人を何らかの形で利用するために中州が選ばれたとも言われますが、真相は定かではありません。
 ともかく、中州と対岸を結ぶ橋は一部を残して破壊され、川の両岸には魔術的な物を含めた厳重な警備が施されました。もっとも、中州と対岸の距離はそう遠くないので、度々、境界を越え人や物が出入りします。
 それから幾年、中州も他の特区と同じく、無法地帯の道を歩みました。しかし、九州各地、あるいは遠い場所から中州へなだれ込んだ”縁主”たちは、しぶとく生活を続けています。

 中州の組織と言ってまず挙げられるのは『商工会』という組合です。中州で(表だって)商売を行う者はすべて商工会への参加が義務づけられ、商品の安全性や違法性の監査を受けます。また、中州と外との物流を握っているのも商工会です。その性質上、公正な運営が求められる商工会ですが、世代交代が進むにつれ、腐敗も目立ってきました。

 中州の治安を護る特区警察は、慢性的な人員不足に悩まされています。さほど緊急を要さない任務には、掃除屋に協力を要請することも多いです。また、留まる所を知らない犯罪の多さに、一部の盛栄を除く一般署員の士気は下がり、“怨主”と協力し犯罪を起こす署員も現れ始めています。

 中洲での生活は、住人たちの戦闘能力の高さと回復魔法の普及により、概ね安全(?)と言って良いでしょう。ただし、幼い子供や、中洲の中で生まれ未だ“縁具”との契約を行っていない住人にとって、中州は恐ろしい場所です。その為なのか、中洲の“縁主”たちの間には、『未契約者に“縁具”は向けない』という暗黙の了解があります。もっとも“怨主”にとっては、そんな口約束など無意味なのですが。

 商工会が生活必需品の管理を行っているため、普通に暮らすだけならば(お金さえあれば)不足するものはないでしょう。ただし、多少マニアックな品物や地方の特産物などはなかなか手に入りません。特区特有の商店といえば“縁具”を売り買いする中古縁具屋があり、掃除屋たちが“怨主”から奪い取った縁具を売り払う風景がよく見られます。また、遊戯施設の多さでは、中洲は他の特区に負けません。元は色町ということで、バーやスナック、それに風俗店も未だ多く存在します。

 最近中州では、“崩主”の目撃情報が今まで以上に報告されるようになりました。それは、中洲の地下深くに眠る“縁具”が原因なのか、それとも、何らかの組織や個人が関係しているのか。どちらにせよ、中洲の未来には、まだまだ波乱がありそうです。

キャラクター作成
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 百縁草子でのキャラクターは、縁主と縁具の二つの要素によって構成されます。
 基本的にはまず縁主を作成し、それに縁具一つのデータを足し合わせます。
 キャラクター作成方法は以下の通りです。

縁主作成
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・最高特徴値2 最高技能値13でキャラクターを作成する。
・武闘的技能を一つ、技能値13で取得する。属性(後述)を決定する。

縁具作成
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・縁具の名前とイメージを考える。
・契印の位置、縁具の形状、説明を決定する。
・キャラクターシートの縁具欄に名前などを記入し、対応記号(番号の横に付いた記号)を決定する。
・縁具のイメージに沿った特徴を一つ取得する。取得した特徴には対応記号を付与する。 

・縁具のイメージに沿った技能を三つ取得する。取得した技能には対応記号を付与する。 

・武闘的技能を一つ技能値13で取得する。属性(後述)を決定する。

その他未整理ルール
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縁主と縁具
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・縁主と縁具は余力を共有する別キャラクターとする。
・片方が対決に負けた場合も、もう片方は行動可能。
・余力が尽きた場合は双方が行動不能となる。
・縁主は、最大で七個までの縁具と契約ができる。

別縁と結縁
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・一行動を消費する事で、縁具を呼び出せる。
・縁具は同時に一つしか呼び出せない。
・縁具は、別縁と結縁のどちらかの状態で呼び出す事が出来る。
・別縁で呼び出した場合、縁主は通常の行動に加え、呼び出した縁具の対応記号の付いた特徴と技能で判定使用できる。
・結縁で呼び出した場合、縁主は自らの特徴値に縁具の対応記号の付いた特徴値を加えて判定できる(ただし、特徴値の合計が三を超えた場合は三とみなす)。また、縁具の対応記号の付いた技能を使用できる。

切迫状態
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 キャラクターとキャラクターが触れ合う距離に居る事を『切迫状態』という。接敵状態は、武闘的技能の攻撃範囲に関連する。
 切迫状態でないキャラクターと切迫状態になるには行動は必要ない。逆に、接的状態から離れる場合、切迫状態のキャラクターに妨害の意志があれば、一行動を消費しなくてはならない。

技能属性と判定
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・武闘的技能には、突、激、崩のいずれかの主属性と迫、遠、魔の副属性が付与される。 

・武闘的技能への防御は、同じく武闘的技能で行わなくてはならない。
・武闘的技能への防御に失敗した場合、キャラクターは行動不能になる。この行動不能は、他キャラクターが攻撃の強制力を難易度にした回復技能(治療できると思われる物なら何でも良い)に成功するまで続く。この際、後述する判定修正は適応されず、相手側が出した強制力が難易度となる。
・行動不能の相手に攻撃する場合。相手の残り体力または集中力を目標値に判定を行い、成功するとその余力を0にできる。
・武闘的技能の振り直しには、体力と集中力の両方が使用できる。ただし、同じ判定の振り直しに体力と集中力の両方を使うことはできない。

主属性
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・主属性には、『突』『激』『崩』の三つがある。
・突は通常の攻撃を表し、相手のトリックを打ち破れる。
・激は大仰な一撃を表し、相手の攻撃を打ち返せる。
・崩は小技によるフェイントを表し、隙のある相手を惑わせる。
・三つの属性には強弱関係があり、突→崩→激→突の順に強い。
・相手の攻撃を防御する際、相手の属性に対して強い属性の技能を使った場合は上手、弱い属性なら下手、同じ属性なら同手と判定される。
・上手の場合は、防御側にかかる強制力が一減少するされる。下手の場合は逆に一加算され、同手の場合は変化がない。

副属性
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・副属性には『迫』『隔』『魔』の三つがある。
・副属性は、技能を使用できる範囲に関係する。
・『迫』は白兵や格闘などを表し、切迫状態の相手にのみ使用できる。
・『隔』は射撃や投擲などを表し、切迫状態以外の相手にのみ使用できる。
・『魔』は魔術などを表し、すべての距離に攻撃が可能だが、技能を使用する毎に余力を一消費する。
・防御の際、攻撃可能な距離から外れた技能(迫突攻撃に隔激攻撃で防御する)を使用した場合、属性に関わらず下手となる。
・主属性と副属性は、副、主の順に記述する(例:迫突、隔激、魔崩、など)

補助属性
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・武闘的技能に任意で付与できる属性を補助属性と呼ぶ。
・補助属性は一つの技能に三つまで付与できる。
・補助属性を一つ付与する毎に、技能値が−1される。
・属性『縛』:相手の動きを鈍らせる。相手が対決に敗北した場合、行動不能の代わりに、相手に不利な影響を与える一時的特徴を付与できる。特徴のレベルは、強制力5以上なら1、10以上なら2、15以上なら3である。束縛の回復は、行動不能の回復と同じに扱う。
・属性『心』:相手の精神を攻撃する。この技能に対抗する場合、振り直しには集中力しか使えない。


見切り
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相手の行動や思考を読み、次の動きを予測する行動を『見切り』と言う。見切りを行うには、適切な技能(気を読む、知識と照らし会わせるなど、説明が付けば何でも良い)で、相手の残り余力の合計を難易度に判定を行う。判定に成功すると、相手への攻撃を行う、または相手からの攻撃を受ける場合、属性の強弱に関わらず判定が『有利』となる。ただし、攻撃を行う場合には、使用する技能の攻撃範囲内に相手が居なくてはならない。

キャラクターシート
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□□□□□□□□ 語り部 キャラクター記録用紙 電子版 □□□□□□□□
☆百縁草子:(タイプ名)                  (プレイヤー名)
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- 個人情報 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
☆氏名:          ☆性別:
☆身長:     ☆体重:
☆生年月日:    ☆年齢:
☆親族
 
☆経歴
 
☆補足:(用語)

☆公開されている設定
ランク1〜誰でも知っている。
・
ランク2〜親しい仲ならば知っている。
・
ランク3〜ごく一部のものしか知らない。
・
ランク4〜本人さえも知らない。
・
ランク5〜プレイヤーも知らない。
・
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= 余力 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
余力総計[15]  体力[] 集中力[]
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= 縁具 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
    縁具名 人体名  契印  形状         説明
○壱:
●弐:
◎参:
▲士:
■醐:
◆禄:
★七:
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= 特徴 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
社会的特徴:
身体的特徴:
精神的特徴:
その他特徴:
一時的特徴:
交友関係 :
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= 技能 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
複合的技能:(職能):
武闘的技能:
行動系技能:運動能力:10 自律:7
知識系技能:学業:  一般常識:  雑学:
生活技能 :
言語技能 :(母国語):10
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- 所持品 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
衣類:
道具:
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 とりあえず、ゲームバランス的にどうとかは全くもって謎なので(一人テストプレイはしてますが、なかなか。それに寂しい……)。武闘的技能の値(13)+特徴値(1〜3)+判定(−1〜+1)の合計値は13〜17なんで、召喚の形態や技能属性を使えばまあバランスは……てすとぷれいたりない(=◇=;
 まあその、面白そうだなと思ってくれる人が三人居たら、sfさんにコード化を相談するかもしれません。語り部で戦闘モノってあんま求められてない気がしますが(笑)
 それでは、またですー。 

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