[KATARIBE 31017] [HA21L] チャットログ『若長の贖罪』

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Date: Thu, 10 May 2007 17:02:42 +0900 (JST)
From: Subject: [KATARIBE 31017] [HA21L] チャットログ『若長の贖罪』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200705100802.RAA24228@www.mahoroba.ne.jp>
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2007年05月10日:17時02分42秒
Sub:[HA21L]チャットログ『若長の贖罪』:
From:久志


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チャットログ『若長の贖罪』
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登場人物
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 フィクサー  :仕事を仲介する口入屋。かつて瞳の一族の若長だった。
 本宮友久(もとみや・ともひさ)
        :瞳の一族の一人。純血ではなく隔世遺伝。

訪問者
------

[Hisasi] #夜 

 フィクサー  :「…………」>パイプをくわえて 

[Hisasi] #ふぅっと、煙を吐いて 
[Hisasi] #机に向かい、鍵つきの引き出しからたくさんある仕事の書類を取
      り出し

 フィクサー  :「……」>割り振れそうなハンターのあてを考えながら

[Hisasi] #仲介業は大変 

 SE     :コンコン 

[Hisasi] #ドアを指先で叩く音 

 フィクサー  :「どうぞ」 
 SE     :ガチャ 
 友久     :「…………」 

 本宮友久。
 同じく、瞳の一族の生き残りの一人。
 かつて駆け落ちして一族を抜けた娘の孫。隔世遺伝で両目に一族の証である
魔性の瞳を持っていた為、家族の安全と引き換えに一族に招き入れた男。

[TK-Leana] # うわあ 

 フィクサー  :「…………」>無言で硝子の目を友久に向ける 
 友久     :「……久方ぶりですね、若長」 
 フィクサー  :「もはや若長ではない……恨み言なら聞こう、少し待って
        :くれ、雑務を片付ける」
 友久     :「言いたければ既に言っている、今のあんたを責めてどう
        :となるものでもないことくらいは理解している」 

[Hisasi] #手を止めて 

 フィクサー  :「……同情か?」 
 友久     :「まさか」 
 フィクサー  :「……哀れまれるほどには、落ちぶれたくはない」 
 友久     :「……若長、あんたがまた”水”と関わってると聞いてな」
 フィクサー  :「そうだといったら?」 
 友久     :「あの頃は誰一人、水の恐ろしさをしっかりと理解してい
        :なかった。あの頃ならば」 

[Hisasi] #自分も水を追ってたし 

 仕方がなかったんじゃないかと言おうとしたのを遮って。

 フィクサー  :「理屈ではないのだよ」 
 友久     :「…………」 
 フィクサー  :「……我ら……いや、お前はそうではないか。我が一族は
        :……もともとはこことは違う他の界から来たものなのだ」 
 友久     :「……他界?」 
 フィクサー  :「そう」 
 フィクサー  :「詳しくは私も知らない。だがその移住は一族には不本意
        :によるものだったとは……幼い頃から幾度と無く聞かされ
        :ていた。うまく言えないが……故郷の記憶すらないはずの
        :私でさえ時折夢に見る、かつての見たはずのない風景を」
 友久     :「隠れ住んでいたのは、その為?」 
 フィクサー  :「そう、我ら悲願はただ一つ……かつての故郷へ帰ること。
        :我々は支流よりはずれた行き場のない者だ、と」 
 友久     :「…………その為に、水を?」 
 フィクサー  :「そうだ」 
 友久     :「…………」 

 境界を溶かす水。
 この世と他界との境界を溶かし、かつての故郷へと望んだ結果。

[Hisasi] #それが 
[Hisasi] #一族ほぼ全滅 

 フィクサー  :「……」 

[Hisasi] #デスクの上でひじをついて指を組んで 

 友久     :「…………」 
 フィクサー  :「……なぜ、この地に根を下ろそうとしなかったのか……
        :もう、そんなことを考えても詮無いことだ」 
 友久     :「…………」 
 フィクサー  :「これは……唯の私情だ、お前が付き合うことではない。
        :この地に根を下ろせたお前には……」 
 友久     :「……そうか」 

[Hisasi] #少し目を細めて 
[Hisasi] #踵をかえす 

 フィクサー  :「……友久」 
 友久     :「なんだ」 
 フィクサー  :「…………すまない」 
 友久     :「……恨みはしたさ。だが今はそれでよかったと思ってる」

[Hisasi] #野枝実ちゃんや鬼李、晃一に会えたしな 

 友久     :「さらば、若長。貴方の幸運を祈っている」 
 フィクサー  :「……ああ」 
 SE     :バタン 

[Hisasi] #遠ざかる足音 
[Hisasi] #過ぎる時間 

 フィクサー  :「…………」 

[Hisasi] #デスクの上で手を組んで、無言 

 硝子の瞳、瞬きすることも無くただ冷たく光っている。

 フィクサー  :「命燃え尽きるその時まで……我が心永遠に焼き尽くされ
        :よ……我が一族の無念を胸に」 

[Hisasi] #ふと 
[Hisasi] #お仕事再開 
[Hisasi] #かつて得るものより多くのものを失った人でした。 


お仕事紹介しますよ
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[Hisasi] #そして”水”関係の仕事を斡旋してくれる人です、お仕事したい
      人はいらっしゃい 

 女子高生   :「すいません、ここでお水関係のお仕事紹介してもらえる
        :って聞いたんですけどー」 

[Hisasi] おみずはちげえw 
[Tihiro] 違うw 
[Toyolina] ありそうw 
[TK-Leana] そして、いつの間にか一流の戦士に育つ女子高生A 
[Hisasi] なにがあった? 
[Hisasi] #時代劇の口入屋みたいなもんだね 
[hari] #改造は、解し屋に御用命を(ぉ 

 フィクサー  :「ええ、そうですね。このような依頼ならばありますが
        :……腕に覚えがあるならば、こちらなどは」 

[Hisasi] #こんな風に 
[hari] つまり 
[hari] 危ない仕事をそ知らぬ顔で回すような狸親父(ぉ 
[Hisasi] 表情読めないんだもん 
[Hisasi] 目が義眼で顔も表情なくて 
[Hisasi] でも高性能義眼なんで一応見えます 
[hari] お水の仕事を求めてきた女子高生に 
[Hisasi] 不気味なだけで 
[hari] そ知らぬ顔で、”お水”の仕事を 
[Hisasi] まあ、お水の仕事を求めて気軽にこれない事務所ということで 
[hari] 商売繁盛 

 安西     :「ククク」 


フィクサーの罪、というか久志ひでえ
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[Hisasi] かぷ 
[ER] (きゃー 
[ER] でも、なんで、フィクサーさんは友久氏にごめんなさいなの? 
[Hisasi] ある意味一族にひきずりこんだうちの一人 
[ER] ほむ 
[Hisasi] そして一族はみんな溶けてしまったよ 
[Hisasi] (ひでぇ) 
[ER] きゃー 
[Hisasi] 利用した奴も 
[ER] (えうえう 
[ER] フィクサーさんは帰りたい人なのかしら>自分の昔の世界へ 
[Hisasi] 帰りたいのかもしらんが 
[Hisasi] 一族全部を犠牲にして 
[Hisasi] それで一人でかえれねえ 
[ER] ……ほむぅ…… 
[Hisasi] というか、何も考えず水を使おうとする者は 
[Hisasi] もろとも 
[ER] ……(きゃー 
[Hisasi] そしてウヤダさんみたいなバリバリやっちゃう人に仕事を振る
[Hisasi] ウヤダさん容赦ない 
[ER] (確かに 
[Hisasi] そして仕事にムラがない 
[ER] (うむ 
[hari] 安西は、ムラがあるので声がかかりません 
[hari] バリバリやっちゃうけど(ぉ 
[hari] お金で動く仕事人じゃないとダメでせうね 
[Hisasi] 無論、一見さんにもちゃんと仕事を仲介しますよ 
[Hisasi] きついものはこの仕事はつらいですよ、と 
[Hisasi] この仕事ならばできるでしょう、とか 
[Hisasi] あと、水に対して警戒薄い人とかは重要そうな仕事は回せないなあ
     とか 
[hari] 真面目さんだ 

 安西     :「四輪レーサーの改造とか売れない舞台俳優の改造とかの
        :仕事はないか」 
 フィクサー  :「表通りを三つ目の角をまがったところのビルの三階のほ
        :うが詳しい、そちらに行ってくれ」 

[Hisasi] #真面目に答えてくれました 
[hari] ブラックゴースト団吹利支部 

 安西     :「行ってみよう」 
 フィクサー  :「……腕は確かだが少しムラがあるな」
        :>出て行ったドアを見つめて 

[hari] かなりあります>ムラ 
[ER] とってもあります>ムラ(つっこみ 

 安西     :「自分に正直だといってくれ」 
 花澄     :(うんうん) 

[ER] #深く頷いている 


時系列と舞台
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 2007年5月
解説
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 http://kataribe.com/IRC/HA21/2007/05/20070509.html#230000
 過去の霞ヶ池の影で動いた組織の末路。
 水の恐ろしさを誰よりも知る故に仲介人として立つ。
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以上。


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