[KATARIBE 31003] [HA06L] チャットログ『お嬢様と朴念仁狼』

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Date: Mon, 7 May 2007 11:58:02 +0900 (JST)
From: Subject: [KATARIBE 31003] [HA06L] チャットログ『お嬢様と朴念仁狼』
To: kataribe-ml@trpg.net
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2007年05月07日:11時58分01秒
Sub:[HA06L]チャットログ『お嬢様と朴念仁狼』:
From:久志


-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= 
チャットログ『お嬢様と朴念仁狼』
================================

登場人物
--------
 橋本朱敏(はしもと・あけとし)
    :ワーウルフな大学生。押しに弱く空気の読めない地雷踏み。
 ミチル:葛城女子短大の一年生らしい、真ラギ女なお嬢さま。

合コンの誘い
------------

[Hisasi] #朱敏、大学一年の頃。 

 友人     :「あっきー、よお!今日暇!?」 
 朱敏     :「うい?」 

[Hisasi] #大学構内で 

 朱敏     :「んー、バイトないから暇だけど」 
 友人     :「コンパこいよ!今日はなんとラギ女がくるんだぞ!」

[Hisasi] #らぎじょ、葛城女子短大。 

 朱敏     :「へー」 
 友人     :「へーってなあ、お前、もっと喜べよ!」 
 朱敏     :「んー、まあ、いくいく」 

[Hisasi] #飲み会は好きだからいく 
[Hisasi] #もともとお嬢様大学だったけど、最近は中流の子も増えて割りと
      普通な短大になっているらしい 
[Toyolina] #らしいですね。 

 友人     :「かーっ、ラギ女のお嬢様がくるぜー、おい、気合いれろ!」
 朱敏     :「おー」 

[Hisasi] #超ふぬけた声で 
[Hisasi] #でも一人でいって莫迦にされるのいやんだから同じく庶民代表の
      お前もこい>友人内心 


お嬢様登場
----------

[Hisasi] #飲み会会場 

 女子1    :「えー伊吹大?今日はずれっぽくない?」 
 女子2    :「なんだあ、他のいく?」 

[Hisasi] #いきなりダメだしモードです、せつなし 

 友人     :「……うぅ」 

[Hisasi] #聞こえてるよう 
[Toyolina] セツネー 

 朱敏     :「……うーん」 

[Hisasi] #背中に友人隠れてる 
[Hisasi] #とりあえず飲みにきたからにはなーとか思いつつ 

 ミチル    :「ねえ、早くすすめていただけない?」 

[Hisasi] #着飾ったおねーさん達の中で、ひときわお金とかかかってそうな
      お嬢さん一人 

 友人     :「あ、はいはい、おらーみんなーご案内して!」 

[Hisasi] #すっかり下手 
[Toyolina] #真ラギ女 

 朱敏     :「あ、どぞ、えーと何頼む?」 
 ミチル    :「……(値踏みするようにながめて)……ふうん、悪くな
        :いわね、隣に座ってもいいわよ」 
 朱敏     :「……え、は、はい」 

[Hisasi] #座らせてあげるんだから感謝しなさいオーラ 
[Toyolina] #お高い 

 ミチル    :「とりあえず、白ワインをいただこうかしら。メニューは
        :お任せするわ」 

[Hisasi] #きちんとバランスの取れた注文をするのよ?よくって 

 朱敏     :「あ、はーい、えーっと……なんにしよっかな」 

[Hisasi] #えーっと、一口ステーキとー 
[Hisasi] #わーいなんにしよー 
[Hisasi] #お任せ=好きなもんでいいよ、と判断 

 ミチル    :「時にあなた、車はなにを?」 

[Hisasi] #持ってないとは微塵も思ってない 

 朱敏     :「はい?……免許もってないっすよ」 
 ミチル    :「は?」 

[Hisasi] #ありえないわ!なんてことなの?! 
[Hisasi] #私と食事するのに車の用意もないなんて? 
[Hisasi] #相手が飲むとも思っていないようだ 

 朱敏     :「あ、いや、バイクならありますよ?」 

[Toyolina] #このかみあわない取り合わせwww 

 ミチル    :「バイクなんて、どうやって私を送るつもり?」 
 朱敏     :「え?飲み会なんじゃ?ていうか、バスか歩きで帰る積も
        :りだったんすけど」 

[Hisasi] #今日は 

 ミチル    :「ちょっと、レディを送らないなんてどういう教育を受け
        :ているの?」 

[Hisasi] #信じられないわ、どういう人たちなの 

 朱敏     :「あー、えーと、お家とおいの?帰り送ったほうがいいん
        :だったら遠回りで歩いてくけど」 
 ミチル    :「は?」 

[Hisasi] #私に歩けという気?7センチヒールで? 
[Toyolina] #気合入れすぎw 

 朱敏     :「……あー、歩くの辛いか……うーん、しょーがないなあ」

[Hisasi] #今日は食事とドリンクだけでバイクだそうかなあ 

 ミチル    :「……なんてことかしら」 

[Hisasi] #なんて野蛮人達なの、信じられないわ、という風情で 

 朱敏     :「あ、サラダきた?あーごめんこっち頼んでなかった、
        :あ、ちょっと分けてもらっていい?」 

[Toyolina] #これはw 

 ミチル    :「……(というか、この私が隣に座ってあげているという
        :のに何この男の余裕)」>むかつき 
 朱敏     :「はい、サラダ。あと適当にたのんじゃうよー」 
 ミチル    :「え、ええ、いただくわ」 

[Hisasi] #えーっといもだんごとーとか適当にメニューをえらびつつ 

 朱敏     :「あ、帰りさ、送るよ。バイクだすから、ウーロン茶頼ん
        :どくし」>メニューみながら 
 ミチル    :「……え?」 

[Hisasi] #バイク? 
[Hisasi] #のったこともありませんわよ、というか、私にバイクにまたがれ
      というの? 

 ミチル    :「……(なんなの、この男)」 

[Hisasi] #もっと私に気を使って丁重に扱いなさいよ!? 

 女子1    :「ミチルさん、まだこちらにいますの?」>こそこそ
 ミチル    :「……え?」 
 女子2    :「今日は最悪です、やっぱり伊吹大なんかじゃ話にもなり
        :ませんわよ」 
 女子1    :「これから紅雀院の知り合いに連絡して人を集めてもらう
        :かって話してたんです、こいつらより絶対ましですわ」 

[Hisasi] #こそこそと 

 ミチル    :「……そ、そう……かもね」 

[Hisasi] #でもこのまんま、舐められたまま他にいくのも負けた気がいたし
      ますわ 

 朱敏     :「うーい、白ワインきたよ。はい」 

[Hisasi] #無造作に渡す 

 ミチル    :「ええ」 

[Hisasi] #当然の用にうけとって 

 朱敏     :「あ、こっちビールまわすよー」 

[Hisasi] #さっさと他にいく 

 ミチル    :「…………(なんで私の顔色も伺わずに他にいくの?!)」
        :>むか 
 女子1    :「ミチルさん?」 
 ミチル    :「……もう暫く様子を見ますわ、あなた達はいってもよろ
        :しいわよ」 
 女子2    :「え?」 

[Hisasi] #あの失礼極まりない男が相応に礼をつくすまで退けませんわ 
[Toyolina] #負けん気。 

 ミチル    :「……早く戻りなさい、あの男っ」 
 朱敏     :「はいよ、きたきた」 
 友人     :「あ、こっちこっち」 
 朱敏     :「あ、俺ウーロン茶で、ちょっとバイク乗るから」 
 友人     :「は?お前バイク置いてくんじゃなかったん?」 
 朱敏     :「うん、ちょっと使うから」 
 ミチル    :「……(むぅ)」>私の隣に座っておきながらどうして
        :他の席にでばってるのよ、あの男。なんて失礼なの! 
 朱敏     :「ふぅ」>やっと戻ってきた 
 ミチル    :「あなた、チーズは頼んでいるんでしょうね?」 
 朱敏     :「え?」 
 ミチル    :「私が白ワインを頼んだのにどうしてチーズを頼まないの
        :よっ!」 

[Hisasi] #えええい、気の利かない男っ 

 朱敏     :「あ、ごめんごめん、じゃあ、えーっと、このチーズ盛り
        :合わせでいい?」 
 ミチル    :「……(ふんっ)」>そっぽをむく 
 朱敏     :「いらないの?」 
 ミチル    :「……っ(このっ)」 

[Hisasi] #機嫌をとりなさいよ、このっ 

 朱敏     :「……えーと、どしたの?」 
 ミチル    :「……いります」 

[Toyolina] #ナチュラルツンデレキラー…… 

 朱敏     :「あい、おーい店員さーん」 

[Hisasi] #なんかお嬢さんツンになってみた、大丈夫効いてない 
[Hisasi] #を繰り返し 


送っていきます
--------------

 友人     :「おつかれさまでした、みなさん」 

[Hisasi] #へこへことよくきてくださいましたと頭を下げる友人 

 朱敏     :「ういーす、おつかれ」 

[Hisasi] #ものっそ気軽に手をふる奴 

 女子1    :「……(はずれねえ)」 
 女子2    :「……(ほんっと、二度とこないわ)」 
 友人     :「いや、今日は忙しいところよくきてくれて」 

[Hisasi] #へこへこ 

 ミチル    :「…………」 
 朱敏     :「あ、そうだ、帰るんだっけ。ちょっと待ってて、バイク
        :持ってくるから」 
 ミチル    :「……(この男、なにこの余裕っぷり!)」 

[Hisasi] #むかむかむか 
[Hisasi] #へこへこ頭を下げる友人のような行動を取るべきだというのに

 ミチル    :「……気に入りませんわ、なんて男なの」 

[Hisasi] #むかむかむか 
[Hisasi] #でも、なんか普通のかしずく男共とはなんか違うなあとか思いつつ

 朱敏     :「お待たせ」 

[Hisasi] #バイクにまたがって、ライトをちかっと光らせる 

 ミチル    :「…………ええと、どうやって乗るんですの?」 

[Hisasi] #後ろに乗るとかいう発想がまずない 

 朱敏     :「後ろに……なんだけど、スカートだよねえ」 

[Hisasi] #どっかでジャージでも持ってくるかなとか考えつつ 
[chita] # 姫座りでいいじゃん 
[Toyolina] #ジャージw 
[Hisasi] #あぶなくないかなあ、それでもいいならそれでいこう 

 朱敏     :「まあ、横座りでもなんとか……しっかりつかまってれば」
 ミチル    :「つかまって?な、なんてことを」 

[Hisasi] #なんてこというのこの男っ! 

 朱敏     :「危ないし、ああ、それと」 

[Hisasi] #詰んであったパーカーを手にとって 
[Hisasi] #お嬢さんの足元にぐるっとまいて袖をしばって 

 ミチル    :「な、なんですの?」 
 朱敏     :「いや、裾あれだしこの時期だとまだ寒いし、ああ、靴、
        :脱いでこっちいれといたほうがいいよ、脱げるし」 
 ミチル    :「……ええと(もうなにがなにやら)」 
 朱敏     :「だいじょぶ?」 
 ミチル    :「だ、大丈夫に決まってます!」 

[Hisasi] #反射的 
[Hisasi] #というわけで靴ぬいでしまってもらって横すわりに後ろに座って

 朱敏     :「つかまっててね、えーと家は葛城市のほうだよね」 
 ミチル    :「……そ、そう、です」 

[Hisasi] #ひぃ、なんか車と全然違うよう! 
[Hisasi] #というか、バイクにのるのも 
[Hisasi] #無造作にあつかわれるのもはじめてだよう 

 朱敏     :「んじゃ、いくよ」 
 SE     :ぶぉん 
 ミチル    :(ひぃぃぃぃぃぃぃ) 

[Hisasi] #しっかとつかまりつつ 
[Hisasi] #お嬢様と狼 


大丈夫、跳ね返した
------------------

[Hisasi] #数日後 

 友人     :「…………おい、朱敏」 
 朱敏     :「んあ?」 

[Hisasi] #カレーパンをくわえつつ 

 友人     :「お前、あの、ミチルお嬢さんとなにがあったよ?」
 朱敏     :「え?バイクで送ってっただけだけど?」 
 友人     :「……あのな、幹事を通して……お前の連絡先を聞きたい
        :とゆーんだが、あと、話がしたいと」 
 朱敏     :「へー」 
 友人     :「お前、何をやった」 
 朱敏     :「……別に、これといって」 
 友人     :「と、とにかく、ミチルさんの連絡先はこれだ、わたした、
        :わたしたからな、後はお前にまかせた」 

[Hisasi] #メモをにぎらせて 

 朱敏     :「うい」 
 友人     :「……はー、ラギ女なんかと合コンするもんじゃねーなあ、
        :身分相応身分相応」 

[Hisasi] #はー 

 朱敏     :「お嬢さんがねえ」 

[Hisasi] #もふもふ 
[Toyolina] #気にされてるよ! 

 一方そのころ。

 ミチル    :「……」>腕組みをして携帯を見ている 

[Hisasi] #どうして即座に連絡をしないの、あの男 
[Hisasi] #丸一日たってる、電話番号を渡して 

 ミチル    :「無視する、と。この私のことを」 

[Hisasi] #今まで電話番号を教えた男は即座にお返し(時差最大一時間) 

 ミチル    :「なんて、なんて失礼なっ」 

[Hisasi] #きぃ、となったところで 

 SE     :ぷるるるる 
 ミチル    :「……」>すぐに出てはだめよ、ミチル 

[Hisasi] #3コールまってから出る 

 ミチル    :「はい」 
 朱敏     :『あ、どうも、橋本です。先日の飲みはどーも』 
 ミチル    :「あら、あなたなの」 

[Hisasi] #余裕をかもしだしつつ 

 朱敏     :『えーと、話ってなんすか?』 
 ミチル    :「……」>何を話そうとしたんだったか忘れた 
 朱敏     :『ミチルさん?』 
 ミチル    :「ええと、そう、送っていただいたお礼を……一応感謝し
        :ておりますのよ」 
 朱敏     :『ああ、いいっすよそれくらい別に』 

[Hisasi] #あっさり 
[Hisasi] #いきなり終了宣言 
[Toyolina] #ブフォー 

 ミチル    :「い……いえ、その」 

[Hisasi] #いきなり終了とは思わなかった 

 朱敏     :『じゃあ、俺今日夜勤なんで』 
 SE     :ぷつ 
 ミチル    :「………………」 

[Toyolina] #さらに切った。 
[Hisasi] #白 

 ミチル    :「あ、あの男っ!」 

[Hisasi] #きぃ 
[Toyolina] ゜Д゜ 

 ミチル    :「わ、わたしを莫迦にして莫迦にしてっ!」 

[Hisasi] #ぼふぼふと 
[Hisasi] #枕を 
[Hisasi] #神鎧ボクネンジンは半端じゃなかった 
[Toyolina] #凄い防御力。 


負けられませんわ
----------------

 更に数日後。

 友人     :「……お前、あのさ、ミチルさんとなにかあった?」 
 朱敏     :「ん?なんも」 
 友人     :「いや、その、なんかお前に会いたいらしいんだけど……」

[Hisasi] #悲しい連絡役 

 朱敏     :「……俺に?」 

[Toyolina] #会いたいーッ!? 
[Hisasi] #なんだろう? 
[Hisasi] #はて 

 朱敏     :「いいよ、ああ、金曜は塞がってるなあ、土曜の昼なら」
 友人     :「……つーかお前少しは焦れよ」 
 朱敏     :「え?」 
 友人     :「……なんで、こいつなんだよ、とほほ」 

[Hisasi] #がっくり 
[Hisasi] #数日後 

 朱敏     :「えーと、待ち合わせは」>時計を見つつ 

[Hisasi] #とりあえず、バイク停めてきた 

 ミチル    :(仁王立ちで待ち構え) 

[Hisasi] #ばっちり髪も服もきめてきましたわよ 
[Hisasi] #という意思が感じられます 

 朱敏     :「あ、どーも。ミチルさん」 

[Hisasi] #てこてこと手を振って 
[Hisasi] #ジーパンに気張ってないトレーナー 

 ミチル    :「…………(なんですか、その気合のまったく感じられな
        :い格好は)」 

[Hisasi] #むか 
[Toyolina] #ミチルさんってば 

 朱敏     :「えーと、ミチルさん今日はどうしたんすか?」 
 ミチル    :「……今日は……」 

[Hisasi] #考えてませんでした 
[Hisasi] #というか出かけるときは男性が誘ってデートコースは男が考える
      ものです 
[Hisasi] #それが常識 
[Toyolina] #あけとしフォーエバー 

 朱敏     :「……ミチルさん?」 
 ミチル    :「…………買い物をします」 
 朱敏     :「あ、はーい、いいっすよ」 

[Hisasi] #荷物もちならなれたもんだ 

 ミチル    :「…………(うぅぅぅぅ)」 

[Hisasi] #なんでこの男はこんなに余裕なの?どうして?悔しい 

 朱敏     :「えーと、何見ます?」 

[Hisasi] #へろへろとくっついていこう 

 ミチル    :「…………(うぅ)」 

[Hisasi] #どうして私が決めなければいけないんです 
[Hisasi] #むしろエスコートするのはあなたのほうではなくて? 
[Hisasi] #どうして腕のひとつも差し出さないのです、私はヒールを履いて
      いるのですよ?! 
[Hisasi] #天然ボクネンジンにオーバーフロー寸前のミチルお嬢さん 
[Tihiro] #あいてがわるかったな!!(何 

 朱敏     :「えーと、ミチルさん?」 
 ミチル    :「あ、あなたがいつも行く店にいきます!」 

[Hisasi] #そして自分で行動するということがさっぱりできない 

 朱敏     :「はーい」 

[Hisasi] #じゃあ行こうか、 
[Hisasi] #というか古着屋とかなんだけどいいのかなあとか思いつつ 
[Hisasi] #てこてこ歩いていく 
[Toyolina] #ヒィー 

 ミチル    :「ま、まちなさいっ」 
 朱敏     :「はい?」 

[Hisasi] #どうして、手を差し出すとか腕をどうぞとかしないの!? 
[Hisasi] #自分で言った事は一度もありませんが 

 ミチル    :「……あ、足」 

[Hisasi] #ヒールが、その、できればつかまりたいんですが 

 朱敏     :「ああ、靴から?」 

[Toyolina] #ちげえw 

 ミチル    :「…………」>私、燃え尽きそうです 
 朱敏     :「んじゃ、いこっか」 
 ミチル    :「……はい」 

[Hisasi] #えうえうとしながらついていく 
[Hisasi] #なんだかちょっと泣けてきそう 


靴屋にて
--------

[Hisasi] #そして靴屋にたどりついた 
[Hisasi] #というか、お嬢さんがはきそうな靴なんざ一足もおいてねえよう
      なちっこい靴屋 
[Hisasi] #スニーカーとかの品揃えはばっちりです 

 朱敏     :「えーと、ここらで俺よく買うけど」 
 ミチル    :「そ、そう、ですか」 

[Hisasi] #足いてぇ 
[Toyolina] #大変 
[Hisasi] #車使わないデートなんて初めてだよ?! 
[Hisasi] #あまつさえ支えてもくれない男なんて信じられないよ?! 

 朱敏     :「ミチルさん、どしたの?」 

[Hisasi] #あれ、様子おかしいな 
[Hisasi] #(最初から気づけよ) 

 ミチル    :「……あ、あしが」>うぅ 
 朱敏     :「え、痛い?」 

[Hisasi] #ああ、座って座ってと 
[Hisasi] #ヒールで歩いたせいで足に跡が 

 朱敏     :「あー、こんな踵高い靴はいてるから」 
 ミチル    :「……だ、だった、これを履かないと背が」 

[Hisasi] #背が160にとどかないんです! 
[Hisasi] #結構必死 
[Tihiro] #うにゃっw 
[Toyolina] #わ、ミニマル 

 朱敏     :「でも、ほら、赤くなってるし。一旦さ、別なぺたんこの
        :靴買って履きなおしたほうがいいよ」 

[Hisasi] #服売ってるとこはもっと遠いしな 
[Hisasi] #(歩く気まんまん) 

 ミチル    :「……そんな靴買ったことありません」 
 朱敏     :「んー、じゃあここらの試してみる?」 
 ミチル    :「…………」 

[Hisasi] #足が痛いのは本当、 
[Hisasi] #でもスニーカーとかそういう靴はいたことなんかありませんわよ

 ミチル    :「……はい」>うぅぅ 
 朱敏     :「んじゃ、そうだなあコンバースとか」 
 朱敏     :「サイズいくつ?」 
 ミチル    :「…………21.5」 

[Hisasi] #ちっせえなあ 

 朱敏     :「子供用さがしたほうがはやいね」 
 ミチル    :「っ」 

[Hisasi] #踏んだ 
[Toyolina] #踏んだ! 

 ミチル    :「私が子供っぽいといいますのっ!!」 
 朱敏     :「あ、いや、サイズ的に」 

[Tihiro] #流石じらいふみゃー。 
[Toyolina] #サイズ言った! 

 ミチル    :「ヒールを履いて!メイクも服装も大人っぽくしてるん
        :ですっ!どこが子供に見えるんですのっ!」 
 朱敏     :「いや、そんなこと言ってないって」 

[Hisasi] #わぁ、怒られたよう 

 ミチル    :「さっきからっ、腕も貸してくれない、案内もしてくれ
        :ない、しかも子供とかっ、その前からっ、失礼なことば
        :かりっ」 

[Hisasi] #もう泣いちゃいますよ、泣いてしまいますからね、いいんですの?

 朱敏     :「わあ、ごめん、あの、ほら、俺が悪かったから、泣かな
        :いで」 
 ミチル    :「ううぅぅ(みー)」 
 朱敏     :「あー、ほら、靴探すから。まず、足痛いのなんとかし
        :てさ、ほら」

[Hisasi] #とりあえず、言うこと聞いて何とか機嫌を直さないと 
[Hisasi] #根本的なことがわかってるわけではないのだが 
[Hisasi] #そして、子供用のやっすいスニーカーをゲットしたミチルお嬢さん
[Toyolina] #つД`) 

 ミチル    :「…………」>とんとんとつま先を叩いてる 
 朱敏     :「どお、履き心地」 
 ミチル    :「……悪くはありませんわ」 
 朱敏     :「おー、じゃ、それで」 

[Hisasi] #というかデート仕様の服にスニーカー 
[Hisasi] #眩暈がしそうになった、一瞬 

 ミチル    :「…………(なんて格好してるんですか、私)」 
 朱敏     :「うし、じゃあ、服みにいこかあ」 
 ミチル    :「あ」 

[Hisasi] #手を伸ばしそうになって止まる 

 ミチル    :(ぎゅっと両手をにぎりしめて睨み) 
 朱敏     :「ん?……あ」 

[Hisasi] #一応さっきの文句を思い出して 

 朱敏     :「はい」 

[Hisasi] #手を出して 

 ミチル    :「……(睨んだまま、手を握る)」 

[Hisasi] #内心ほっとした 

 朱敏     :「んじゃ、いこか」 

[Hisasi] #てくてく 
[Hisasi] #しかし弟妹感覚っぽいのは否めなかった 

 ミチル    :「…………(やればできるんじゃありませんの)」 

[Hisasi] #ちょっとだけ満足しつつ 


古着屋にて
----------

[Hisasi] #服屋 
[Hisasi] #というか、ジーパンとかシャツとかTシャツとかの古着を売ってる
[Hisasi] #リサイクルショップ 

 ミチル    :「…………」>唖然 
 朱敏     :「どもー」 
 店員     :「おー、あっきー。なに彼女?」 
 朱敏     :「ううん、コンパであった子」 

[Hisasi] #嘘はついてない 

 ミチル    :「…………」 

[Toyolina] #……w 
[Hisasi] #回復しておいてまた落す 

 朱敏     :「そんで、服見に来たんだけど、この子の」 

[Hisasi] 店員:「んー、そだねえ……二階にあるんじゃないかなあ」 
[Hisasi] #二階→レディース子供服 
[Hisasi] #あえて言わなかった、店員さんの優しさ 
[Hisasi] #子供服ならありそうだよね、と 
[Toyolina] #つД`) 

 朱敏     :「じゃ、いこ」 
 ミチル    :「……はい」 

[Hisasi] #てこてこと 
[Hisasi] #なんか色々満身創痍なミチルさん
      (18歳だとおもう、大学一年だし) 

 朱敏     :「えーっと、服、どんな感じの探してるんだっけ」

[Hisasi] #なんか当初のことを大分忘れてる 

 ミチル    :「……これ、値札が手書きのようですが」 
 朱敏     :「うん、リサイクル品だし」 
 ミチル    :「はい?」 
 朱敏     :「買い取った古着を手直しして売ってんの、結構掘り出
        :し物があってさあ」 

[Toyolina] #そういえばなんともおじいさまの骨董品のような匂いがしま
       すわッ 

 ミチル    :「は?人が着た服を着る!?」 

[Hisasi] #ありえませんわ! 

 朱敏     :「え?でも、ここらの服はみんなオーナーのおいちゃんが
        :全部丁寧に染み抜きとがっつり洗濯で綺麗にしてあるし」 
 ミチル    :「で、ですけど!この服なんて穴が開いているではありま
        :せんの!?不良品ですわ!」 
 朱敏     :「えーと、これはダメージジーンズっていって」 

[Hisasi] #破れてるほうが、ちょっとおしゃれってことでね、とか 

 ミチル    :「……(なんか色々いっぱいいっぱいになってきた)」
 朱敏     :「って、ミチルさん?おーい」 

[Hisasi] #ぺちゃんと椅子に腰掛けさせて 

 ミチル    :「…………はぁ」 
 朱敏     :「疲れた?」 

[Hisasi] #いや、疲れてはいるんだけど 

 ミチル    :「疲れてなんかいませんわ」>つーん 
 朱敏     :「そう?」 

[Hisasi] #じゃあ、適当に見繕ってくるから待っててーと 

 ミチル    :「……(そこでどうして私をおいていくんですのっ!?)」

[Hisasi] #足をばたつかせつつ 
[Hisasi] #ちやほやし慣れたお嬢さん、無造作な扱いにいらつきつつもなん
      か新鮮 

 ミチル    :「……変な男ですわ」 

[Hisasi] #うぅぅ 
[Hisasi] #ちっともこっちの思うとおりになりませんの 
[Hisasi] #狼だから(あまり関係ない気もしますが) 
[Toyolina] #お嬢様には新鮮ね 

 朱敏     :「はい、これなら合うんじゃない?」 

[Hisasi] #ストレートなジーパンとシャツとピンクのパーカー 

 ミチル    :「あ」 
 朱敏     :「ほら、このシャツセールスで50%オフだし、いい感じ」

[Hisasi] #お嬢様に値段なんかかんけえねえだろう 
[Toyolina] #1980円が980円に! 

 ミチル    :「……はい」 

[Hisasi] #もそもそとつぶやきつつ受け取って 
[Hisasi] #着てみた 

 ミチル    :「……」 

[Hisasi] #お嬢様、スニーカーとジーパン(裾一回折ってます)Tシャツに
      パーカーを羽織る 
[Hisasi] #生まれて初めて 

 朱敏     :「似あう似あう」>ぱちぱち 
 ミチル    :「…………そう、ですか」 

[Hisasi] #うー 
[Hisasi] #こんな格好したの生まれて初めてです 
[Hisasi] #というか今日みたいなデートは初めてです 
[Hisasi] #お買い物を済ませて 
[Hisasi] #結局全部買いました、というかひと揃えで5000円でおつりが
      きました
[Hisasi] #スニーカーは2000円でおつりが 
[Hisasi] #普段のお嬢様の靴一足より安い 
[Toyolina] #0一個少ない。 

 ミチル    :「…………」 

[Hisasi] #着替えた服の入った紙袋をてにとって鏡を見ている 
[Hisasi] #私だれ? 

 朱敏     :「うし、んじゃいこっか」 

[Hisasi] #紙袋は持ってあげる 
[Hisasi] #それくらいはできるようだ 

 ミチル    :「…………はい」 

[Hisasi] #で、そろそろと手を伸ばしてみる 

 朱敏     :「ん?ああ」 

[Hisasi] #手を握って 

 ミチル    :「…………」 

[Hisasi] #ぼーっと朱敏を見上げてみて 

 ミチル    :「……あの」 
 朱敏     :「なに?」 
 ミチル    :「………………今日は」 

[Hisasi] #えーとえーと 

 ミチル    :「……………………ありがとう」 
 朱敏     :「うい、いい買いもんできてよかったんじゃね」 

[Hisasi] #帰ろうかーと 

 朱敏     :「んじゃ、戻ってバイクで送ってくか」 
 ミチル    :「…………うん」 

[Hisasi] #駐車場で 
[Hisasi] #バイクもってくる朱敏を待ちつつ 

 ミチル    :「…………」 

[Hisasi] #ぼんやり空を見上げてる 

 朱敏     :「おーい、ミチルさーん」 

[Hisasi] #手を振って 

 ミチル    :「あ」 
 朱敏     :「そうそう、これ」 

[Hisasi] #手出して、と 

 ミチル    :「?」>一瞬ちょっと何かを期待しつつ手をだして 
 朱敏     :「はい、これ」 

[Hisasi] #手の上にのる黒いヘアゴム 

 ミチル    :「…………これ?」 
 朱敏     :「髪、くくったほうがいいよ」 

[Hisasi] #邪魔になるしーと 

 ミチル    :(がっくり) 

[Hisasi] #何期待したんでしょう、私…… 

 朱敏     :「ほら、乗って」 
 ミチル    :「……はい」 

[Hisasi] #ぶおおおん、と後ろにのって 

 ミチル    :「…………」>ぎゅ 

[Hisasi] #送り届けられた 

 朱敏     :「んじゃねー」 

[Hisasi] #しかしこの後、海外に留学することになったミチルさんとは会う
      ことはなかったのだった 
[Hisasi] #ボクネンジン狼、お嬢様をきりきり舞い 
[Hisasi] #Fin 
[Toyolina] #Fin。 

おまけ
------

 友人     :「コンパいきてーなあ」 
 朱敏     :「出会いないねー」 

[Hisasi] #相変わらずだった(大学一年) 
[Hisasi] #以上 
[Hisasi] しかし適当に動かしたら予想以上に面白かったよミチルお嬢さん 
[Hisasi] かわいそうな人 
[Toyolina] 振り回され倒しでしたね 
[Toyolina] そのうち出てきそう。 
[Hisasi] ひぃ 
[Hisasi] しかし、案外妙な方向でモテているらしいことが明らかになった 
[Toyolina] やっぱり墓穴掘らなかったら 
[Toyolina] 地雷踏まなかったら 
[Toyolina] 相手の好感度がそれで揺るがなくなる前に、踏んじゃうから…… 
[Hisasi] かち 
[Tihiro] ちゅどーん 


時系列と舞台
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 2005年5月くらい。
解説
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 http://kataribe.com/IRC/HA06-01/2007/05/20070505.html#220000
 空気読めない朴念仁狼、お嬢さまをキリキリ舞い。
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以上



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