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Date: Sun, 11 Feb 2007 21:44:51 +0900 (JST)
From: Subject: [KATARIBE 30791] [HA21L] チャットログ『面影のある女』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200702111244.VAA56159@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 30791
Web: http://kataribe.com/HA/21/
Log: http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/30700/30791.html
2007年02月11日:21時44分51秒
Sub:[HA21L]チャットログ『面影のある女』:
From:久志
久志です。
FROZEN ROSESにて、思い出の女と似た人にあうギリちゃん。
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チャットログ『面影のある女』
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登場人物
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片桐壮平(かたぎり・そうへい)
:吹利県警巡査、魂の無い不死身の男。
東宮竜子 (とうぐう・りゅうこ)
:背中に睡蓮如来の刺青を持つ女、鬼を追っている。
面影
----
[Hisasi] #----FROZEN ROSES
片桐 :(店の前に立って)
SE :カラン
[Hisasi] #いつもの女主人が迎えてくれるだとうと思いながら、店へと足を
踏み入れる片桐
竜子 :「いらっしゃいませ」
竜子 :(薄柔らかい照明の向うで上品に微笑んでいる)
片桐 :「……(おや?と思った)」
[Hisasi] #いつものマスターと違う
片桐 :「おう、邪魔するのう」
竜子 :「はじめてのお客様でしょうか?」
[Hisasi] #で、目が合って
片桐 :「…………」
[Catshop] # 遠い昔、どこかで聞いた覚えがある声。
[Hisasi] #一瞬、目を見開いた
片桐 :「……や……(康子、といいそうになった)」
竜子 :「なにか?」
片桐 :「…………ああ、いや。すまんの」
[Hisasi] #軽く首を振って
[Hisasi] #でもまだ動揺している
片桐 :「……いつものマスターとちゃうようじゃがのう、新しい
:人かの」
[Hisasi] #マスターは奥で頼まれたお仕事とかしてます、たぶn
竜子 :「はい。先月からカウンターに立たせていただいておりま
:す。お見知りおきを」
片桐 :「そうか……まあ、ワシもつい最近出入りするようになっ
:たもんじゃ、よろしうな」
[Hisasi] #動揺する自分に驚きつつ
[Hisasi] #カウンターの前の椅子に座る
片桐 :「ギムレットで、頼むわ」
竜子 :「承りました」
竜子 :(ぱっぱっ、と作り出す)
片桐 :(ぼんやりと、竜子さんを眺めてる)
[Hisasi] #脳裏に浮かぶ影
竜子 :「どうぞ」
[Hisasi] #ああ、でも髪が違う。もっと護ってあげたい雰囲気で、でも声は
どことなく似ている、
竜子 :(すっと、ギムレットを出す──と見せて、脇によける)
片桐 :(一瞬、はっとした)
竜子 :「お客様、ギムレットには早すぎるようでございますね」
竜子 :(にこにこと)
[Hisasi] #動揺がばれた、と思ったようだ
片桐 :「ほう、まだ青いっちゅーことかいのう」
[Hisasi] #小さく笑ってみる
竜子 :「他の女性の顔を思い浮かべられながら人の顔を見る、
:というのはいかがなものでしょうか?」
竜子 :(笑顔のまま)
片桐 :「これは、痛いのう」
[Hisasi] #肩をすくめて
片桐 :「……アンタによう似た女が、おったんじゃ」
[Hisasi] #それ以上は言わない
竜子 :「どうやら私とはずいぶんと違った方のようですね」
片桐 :「そうじゃな、だが面影がよう似とる……すまんの、つい
:知ってる女のほうと比べてしまうんじゃ」
竜子 :「先ほどから、少しでも違うところを探そうと──そんな
:風に見えました」
片桐 :「はは、往生際の悪い男での。違うと言い聞かせて安心し
:たいだけなんじゃ」
[Hisasi] #微かに自嘲するように
竜子 :「──」(ふと思いついたように何かカクテルを作り出す)
片桐 :(なんとなく、見てる)
竜子 :(グラスの縁に塩を擦り付けて)
竜子 :「マルガリータでございます。まずはこちらを干してから
:ギムレットをどうぞ」
竜子 :(にっこりと)
片桐 :「……なるほど」
[Hisasi] #その意味くらいはわかりますのう
[Hisasi] #苦笑してマルガリータを手にとって
[Catshop] # もしかしたら、今までのHA21で、もっともアダルティなシーンか
もしれない(笑)
竜子 :(眺めている)
片桐 :「……」>傾けて、しばし目を閉じて
[Hisasi] #薄暗い店内、空になったグラスが音もなくカウンターに置かれる。
片桐 :「……なかなかの腕じゃの」
[Hisasi] #にっと笑って
竜子 :「つまり、私と似てる方というのはもう故人なのですね」
竜子 :(笑顔のまま)
片桐 :「ああ、もう大分経つがの」>あっさりと答えて
[Hisasi] #ギムレットを手に取る
竜子 :「大切な方だったんですね」
片桐 :「…………そうじゃの」>ふっと、笑う
竜子 :「ぶしつけなことを申し上げて失礼いたしました」
片桐 :「いや、確かに人の顔を見て、他の女を思い浮かべるっ
:ちゅーんは、ルール違反じゃ」
[Hisasi] #軽く手を上げて
片桐 :「すまんのう、悪いことしたわい」
竜子 :「三杯目は私にお任せいただいても?」
片桐 :「頼めるかのう、腕をみせてもらおうかい」
[Hisasi] #にやっと笑って
竜子 :(ロンググラスと三本の酒瓶を取り出して)
竜子 :(グラスを冷やした後、それぞれの瓶から酒を少しずつ慎
:重に注いで三層を作る)
竜子 :「ベルモットのルビー、シャトリューズのエメラルド、
:ジンのダイアモンド」
竜子 :「三大宝石をちりばめたこちらのカクテルはビジューと申
:します」
[ER] ##えええっ?!>ビジュー
[ER] ##な、何語か元ってある?
片桐 :「綺麗なもんじゃな……」
[Catshop] # フランス語、じゃないかなぁ。
[ER] #あ……そなのかああっ(ぐっ)
[ER] #どもです
竜子 :(ギリちゃんが見とれている目の前で、ロンググラスを
:ぱっと取り上げ、ミキシンググラスに注ぐ)
片桐 :(ほう)
竜子 :「そして、三つの宝石が交じり合って生まれるのは幾千幾
:万の時の降り積もる太古の夢──」
[Catshop] # ショートグラスに注がれた琥珀色の酒。
竜子 :「アンバードリームでございます」
片桐 :「鮮やかだのう」
[Hisasi] #ふっと、背筋を伸ばして丁寧に受け取って
竜子 :「想い出、という名の古い夢は美しく暖かいものです」
片桐 :「…………」
[Hisasi] #ふっと笑って
片桐 :「いただくわい」
[Hisasi] #グラスかるく掲げて
竜子 :(空いたグラスを片付けつつ、静かに)
片桐 :「…………還ってくる者、か」
[Hisasi] #ぼそっと
[Hisasi] #少しだけわからなくもないと思ったが
[Hisasi] #それはやはり戻ってはいけないもんなんじゃろうな、と
竜子 :「(──還ってくる者?)」
[Hisasi] #そのうち竜子さんが旦那さんの影によろめくところも
竜子 :「(いやいや、いけねェ。今日はちょいとでしゃばり過ぎてる)」
[Catshop] # うきゃー
[Hisasi] #演出しないとね
[Catshop] # 彼までもが帰ってくるっ!?
時系列と舞台
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2007年1月。FROZEN ROSES。
解説
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片桐壮平。FROZEN ROSESにて、かつての恋人の面影のある女と出会う。
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以上。
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