[KATARIBE 30759] [HA21L] チャットログ『境界の向こう』

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage


Index: [Article Count Order] [Thread]

Date: Tue, 6 Feb 2007 18:08:09 +0900 (JST)
From: Subject: [KATARIBE 30759] [HA21L] チャットログ『境界の向こう』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200702060908.SAA68899@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 30759

Web:	http://kataribe.com/HA/21/
Log:	http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/30700/30759.html

2007年02月06日:18時08分09秒
Sub:[HA21L]チャットログ『境界の向こう』:
From:久志


-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
チャットログ『境界の向こう』
============================

登場人物
--------
 片桐壮平(かたぎり・そうへい)
     :吹利県警巡査。通称・世話焼きギリちゃん。捜査零課専任。
 若戸謙二(わかと・けんじ)
     :吹利県警警部。出世命のゴマすり男、通称・馬鹿殿。
 本宮史久(もとみや・ふみひさ)
     :吹利県警巡査。通称・人間戦車。捜査零課兼任。
 相羽尚吾(あいば・しょうご)
     :吹利県警巡査。通称・ヤク避け相羽。片桐と同期。
 本宮和久(もとみや・かずひさ)
     :吹利県警巡査。通称・豆柴。

嗅ぎまわる男
------------

[Hisasi] #吹利県警 

 若戸     :「……どうなってるんだ」 

[Hisasi] #資料とか色々漁っている馬鹿殿 

 若戸     :「……片桐の奴、どうしてどこにもいなかったことにされ
        :ているんだ?何がおきてるんだ?」 

[Hisasi] #うっとおしい奴が出されたのはせいせいするが 
[Toyolina] #よりによってコイツが感づいたw 
[Hisasi] #なんかわからないのはイヤな様子 

 若戸     :「……別課にとりあげられた事件との関わりは」
 若戸     :「くそ、本宮の昼行灯野郎といい薗煮の奴といい……人の
        :知らんところでこそこそとっ」 

[Hisasi] #そして 


秘密裏の会話
------------

 片桐     :「馬鹿殿がのう……」 

[Hisasi] #お茶すすりつつ 

 史久     :「……ええ」 
 片桐     :「うざいのがおらんようになったなら、おとなしく出世の
        :根回しでもしとればええじゃろが」 

[Hisasi] #溜息つきつつ 

 史久     :「ええ、調べまわるのはいいのですが……」 
 片桐     :「いらん首つっこんでくるのは、注意じゃのう」 
 史久     :「……片桐さんの場合、僕とも違うようですから」 

[Hisasi] #微妙に言葉を選びつつ 

 片桐     :「……おう、わかっとる」 

 同じ零課でも立場がだいぶ違うらしい>史兄と片桐


決定的な違い
------------

[Hisasi] #某所 
[Hisasi] #走る片桐 
[Hisasi] #無人の廃屋で 

 片桐     :「雑魚がっ」 

[Hisasi] #警棒を振るって 

 SE     :ざしゅっ 
 片桐     :「……分身……本体はちゃうな」 

[Hisasi] #視線をめぐらせて 
[Hisasi] #駆け出す 
[Hisasi] #その頃 

 若戸     :「……なんで、こんな廃屋で」 

[Hisasi] #ざっと、現れる 

 若戸     :「……張り込みとも思えない、持ち主はとうにいない、奴は」 

[Hisasi] #そっと入り口から中を覗く 

 片桐     :「このっ!」 
 SE     :ぐしゃっ 

[hari_2nd] #やっちまった? 
[Hisasi] #奇妙に腕の捻じ曲がった敵を打ち据えて 

 片桐     :「……ふぅ」 
 SE     :がたがたっっ 
 片桐     :「!」 
 若戸     :「ぎゃあああああっ!」 
 片桐     :「な!」 

[Hisasi] #慌てて飛び込んで言った部屋の中 

 若戸     :「ひいぃぃっ!」 

[Hisasi] #鉤爪もった首の捻じ曲がった男に捕まえられている若戸 

 鉤爪男    :(口から濁った水を吐きつつ) 
 片桐     :「若戸!?なんでオノレがここに!」 
 若戸     :「か、か、かたぎりっ」 

[Hisasi] #顔面蒼白で 

 鉤爪男    :「ゲ、ゲググ」 

[Hisasi] #ゆらりと、若戸の首にてをかけたまま片桐に向き直る 

 片桐     :「……くそ」 

[Hisasi] #ぎゅと、警棒を握り締めたまま 

 若戸     :「な、な……なんなんだ……なんなんだ……っ」 
 片桐     :「……(タイミングをとりつつ)」 
 鉤爪男    :「ガァッ」 

[Hisasi] #若戸の喉にあてた手を離して片桐に向ける 

 片桐     :(もらった!) 

[Hisasi] #だんっ、と踏み込んで鉤爪の腕めがけて警棒を振るう 

 SE     :ごきっ 
 鉤爪男    :「ギャウウッ!」 
 SE     :ごとん 
 若戸     :「ひぃっ」 

[Hisasi] #ちぎれた腕、噴き出す血 

 片桐     :「はなさんかいぼけぇっ!」 

[Hisasi] #鉤爪男の腹に蹴りを入れる 

 鉤爪男    :「ゴオアアア」 
 若戸     :「うぉっ」 

[Hisasi] #蹴り飛ばされる男、離されて転がる若戸 

 片桐     :「おう!無事か!」 
 若戸     :「か、か、片桐っ」 
 片桐     :「話は後じゃ!」 

[Hisasi] #その一瞬の隙に 

 鉤爪男    :「ガァッ!」 

[Hisasi] #一閃 

 片桐     :「!」 

[Hisasi] #片桐のわき腹から吹き上がる血 

 若戸     :「ひっ」 
 片桐     :「ぐっ」 

[Hisasi] #噴き出す血、はみ出た何かを押さえて膝をつく 

 鉤爪男    :「ウガアアアアッ」 

[Hisasi] #更に鉤爪を突き出してきて 

 片桐     :「この……」 

[Hisasi] #警棒を振りかぶって 

 SE     :ざしゅっ 
 若戸     :「ぎゃああっ」 

[Hisasi] #片桐の胸に突き刺さる鉤爪 

 片桐     :「……逃がさんわい」 

[Hisasi] #その手を掴んで 

 SE     :ぶんっ! 

[Hisasi] #叩き伏せるように脳天から警棒を振り下ろす 

 SE     :ガッ!ゴスッ! 
 若戸     :(びくっ) 
 片桐     :(ふんっ) 

[Hisasi] #飛び散る血 
[Hisasi] #片桐のわき腹から溢れる血と半分はみだした中身 
[Hisasi] #胸に鉤爪が突き刺さったまま、血で染まった警棒を何度も振り下ろす 

 若戸     :(ひ、ひぃ……) 
 SE     :ガッ 
 片桐     :「……は」 

[Hisasi] #ずるり、と抜ける爪 
[Hisasi] #もはや真っ赤な肉と化した鉤爪の男 
[Hisasi] #ぐしゃりと崩れ落ちる鉤爪の男 

 片桐     :「……おい、若戸。無事かい」 

[Hisasi] #血まみれのまま振り向く 

 若戸     :「……ひ、ひぃっ」 

[Hisasi] #じりっと後ずさり 

 片桐     :「…………」 

[Hisasi] #返り血とわき腹から溢れた血で真っ赤な自分の姿を思い出して 

 若戸     :「……ば、ばけ、もの……」<蒼白 
 片桐     :「…………」 

[Hisasi] #その日から、若戸は二度と片桐と目を合わせることはなかった。 

 相羽     :「馬鹿殿、妙におとなしいね」 
 和久     :「ええ、なんだか……何かに怯えてるような。どうしたん
        :だろう、って」 
 相羽     :「……ふーん」 

[Hisasi] #ちらっと誰かを見る 

 片桐     :(もくもくと定食を食べてる) 

[Hisasi] #誰とも目を合わさずに 

 片桐     :(……ばけもの、か。そうじゃのう……) 

[Toyolina] つД`) 
[Hisasi] かつていがみ合った小憎たらしい奴が、怯えて目をそらす


化け物
------

[Hisasi] #自宅にて 

 片桐     :(ベッドに転がってる) 

[Hisasi] #ようやく休みがとれた 
[Toyolina] よかった つД`) 

 片桐     :(目を閉じて) 

[Hisasi] #がたがたを震える男 
[Hisasi] #少し前までは肩書きを鼻にかけてえらそうにしていた

 #若戸    :「……ば、ばけ、もの……」 

[Hisasi] #がちがちと震えて、見ているのは 

 片桐     :(……ワシ、か) 

[Hisasi] #もそもそとふとんをかぶって 

 片桐     :「……しゃあないじゃろ、な」 

[Hisasi] #そして二度と目を合わせることはなく 

 片桐     :(寝よ) 

[Hisasi] #もそもそ 
[Hisasi] #孤独な不死者 
[Hisasi] #泥のように寝る 
[Toyolina] せつなし 


時系列と舞台
------------
 2007年1月
解説
----
 かつていがみ合った県警の同僚に恐れられる片桐。不死者の孤独。
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
以上。

 こういう苦悩や落差が書きたい(げへげへ)


 ---------------------------------------------------------------------
http://kataribe.com/ 語り部総本部(メインサイト)
http://kataribe.com/ML/ メーリングリストの案内
http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/ 自動過去ログ
Log:	http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/30700/30759.html

    

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage