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Date: Thu, 24 Aug 2006 00:45:07 +0900 (JST)
From: 葉月知洋 <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 30091] ある雨の日の放課後
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200608231545.AAA53835@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 30091
Log: http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/30000/30091.html
2006年08月24日:00時45分07秒
Sub:ある雨の日の放課後:
From:葉月知洋
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小説『ある雨の日の放課後』
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登場人物
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唯鋼鋼洋(ただがね・こうよう)
：通常時の口調が猫な高校生。気分で変わったり。
蒼雅紫(そうが・ゆかり)
：
屋上で
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朝から雨が降っていた。
けれど午後からは弱くなり、今は小雨で振っている程度だ。
放課後のグラウンドには誰もいない。
どの運動部も今日は室内練習なのだろう。
私は今、少し雨の降る屋上にいる。
雨が音を吸い取ってくれ、周りはある程度静か。
今聞こえる音は雨音以外殆ど無く、逆にここからの音も消えてゆくだろう。
そう思考をめぐらせてから、私は天吹に口をつける。
そこからは、ただ私と雨音の演奏で、聞く人は誰も居らず、音を雨が吸い取
ってゆく。何も考えずただ音を奏で、演じる私の音を自らで聞くのみ。
別に、何したかったわけでもない。
雨が私を切なくさせたから、だから天吹を吹きたくなったのだ。だから、陣羽
織がぬれても、髪がぬれても、気にすることではない。
吹いているときに、ふと。
雨の日の屋上の扉を開ける、すこし錆びた金属音がした。
「唯鋼様？」
その声で私は笛を吹くのをやめた。そして振り返ると、昔から馴染んだ人がい
た。
「紫姉さんですか。相変わらず耳がいいですね。」
蒼雅紫。私にとっての姉のような人だ。
「いえ、たまたま屋上の近くを通ったら音が聞こえたものですから……」
ほかの人たちが気づいてないのに気づいてることを耳がいいというと思います
よ。
「少し夢中になりすぎましたね。聞こえてしまいましたか。それよりも姉さん
風邪を引きますよ？」
少しとはいえ、まだ雨は降っているのだ。雨にぬれて風邪を引く心配は十分に
ある。
「いえ、それでしたら唯鋼様も……」
いっつも心配してくれるのだが、自分も心配されてますよ、姉さん。
「私は大丈夫ですから。創作部にいってていいですよ。
そろそろ文化祭が近いですからいろいろあるでしょうし。」
「ええと、ですが…………」
「ほらほら、風邪を引くとまた巧兄さん達に迷惑をかけますから。それですと
私も困りますので」
さすがに私のせいで風邪をひかれたとあっては面目ないですし。
第一風邪を引いてもらいたくないですよ。
「わかりました、それでは」
そういって納得してくれて
姉さんが去って、少しの間笛をまた吹き続ける。
ふと気づくと、雨が止み、日が出ていた。
ふっと空を見上げると虹があった。
自分のなんとも言えない心の曇りも取れたことだし、そろそろ部活へ行こう。
とりあえず、私に出来る事は何もありませんね。
今、色々な想いが重なり交わっているようですが……
…………出来れば皆様が後味良く全てを終われますよう。
時系列
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夏休みのあけた文化祭が近づいてきた頃
解説
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雨で気分が沈んだ唯鋼。ちなみに、この口調は普通です
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えーと、リハビリテーションのための小説です。
まだあれですので久志さん修正箇所をお願いいたします。
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