[KATARIBE 29840] [HA06P] エピソード『ぷらしーぼ効果』

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Date: Tue, 4 Apr 2006 00:50:30 +0900 (JST)
From: 久志  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 29840] [HA06P] エピソード『ぷらしーぼ効果』
To: kataribe-ml@trpg.net
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Web:	http://kataribe.com/HA/06/P/
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2006年04月04日:00時50分30秒
Sub:[HA06P]エピソード『ぷらしーぼ効果』:
From:久志


 久志です。
溜まってるログをちょっぴりEP化してみる。
キャラ説明よろ>きしとん&もといどん。

-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
エピソード『ぷらしーぼ効果』
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登場キャラクター 
---------------- 
 戸萌葛海(ともえ・かつみ)
     :戸萌家当主の孫娘。ボクっ子眼鏡な中学三年生。
 十川学
 風祭優一

塾にて
------

 吹利のとある塾の教室にて。

 学     :「う〜〜〜〜ん」 

 模擬試験の成績表を眺めながら唸る学。側の席で単語帳をめくっていた葛海
が顔をあげた。

 葛海    :「どしたの、学クン」 
 学     :「下がりもしないけど、上がりもしないんだよなぁ……」 
 葛海    :「あー、今回はちょっと上がったけど、まだまだこれから本
       :番だもんねえ」 

 ひょいと覗くと、全体的に可もなく不可もなくというなかなかコメントしづ
らい成績である。

 葛海    :「うーん(なかなか評価しづらいなあ)」
 優一    :「うーむ(……バランスが悪い……)」

 かたや少し離れた席で同じく模試の成績を眺めてる優一。
 典型的な理系に偏った成績である。

 葛海    :「やっぱり基本スペックもあるのかもね」

 両手で頭を押さえつつむむむと眉をしかめる葛海。

 学     :「ボク、本番にあまり強い方じゃないんだよねぇ」 
 葛海    :「あー、学クン緊張するタイプ?」 
 学     :「そうなの」 

 溜息つく様子はなんだか頼りなさげオーラがにじみ出ている。

 葛海    :「あれだよ、手の平に人の字三回書いて飲み込む、
       :やってる?」 
 学     :「あれって、効かなーい」 
 優一    :「なるようにしかならんよー、気にしてもしょうが
       :無いってー」 
 葛海    :「そこ!気持ちの問題だぞ!」 

 びしぃ、と。人差し指を学の鼻先につきつける。

 学     :「うっ」 
 葛海    :「効く!って信じて気合を入れなきゃ」 
 学     :「カツミちゃん、気合はいってるなぁ」

 おどおどしつつも妙に感心している学だった。

 葛海    :「学クンはちょっとおとなしすぎるぞ」
 学     :「そう、かなあ」 
 優一    :「なら、緊張し難くなる薬とか」 

 言うが早いか制服のポケットから紙に包まれた謎の粉末を取り出す。

 学     :「く、くすり?(汗」 
 葛海    :「なにそれ(汗」 
 優一    :「だいじょうぶだって、毒じゃないから。」 

 あっけにとられる二人を見て、こそっと葛海に耳打ちする優一。

 優一    :(ひそひそ)「実は小麦粉」
 葛海    :(ひそひそ)「それってプラシーボ効果ってやつ?」
 優一    :(ひそひそ)「そうそう」

 微妙に違うような気もするが。

 学     :「なに二人でひそひそやってるのさー」 
 優一    :「何でも無い、何でも無い。」 
 葛海    :「ね、ね、ためしてみなよ?」 
 学     :「ぇー?」 
 優一    :「飲んで見たけど、意外と効果があるもんだよ?」 
 学     :「……本当かなぁ」 

 イマイチ信用ありません。

 葛海    :「ほらぁ!そこで効くんだって思わないと効くものだってき
       :かないじゃないかっ」 
 学     :「わ、わかったよぅ」 
 優一    :(戸萌さん……それ言ったらおしまいじゃ無いかなぁ?) 
 葛海    :「信じなきゃ」 
 学     :「う、うん」

 少しおっかなびっくりの表情で紙に包んだ粉を口に含んでお茶で流し込む。

 優一    :「どう?」 
 学     :(ごっくん) 
 葛海    :「……」>じー 
 学     :「……なんか、パンみたいな味だね」 
 優一    :「苦いより良いでしょ?」 
 学     :「でも、なんとなく気分が楽になったような……なってない
       :ような……」 

 なんだか優柔不断だ。

 優一    :「そんなに強い薬渡さないよ。」 
 葛海    :「なるって思うのっ」 
 学     :(びくっ) 
 優一    :「それと、あんまり脅さない。」 
 葛海    :「うん、てかもう、優柔不断なんだから」 
 学     :(ぐさ) 
 優一    :「以外にきつい事言うね……」 
 葛海    :「しゃんとしないとダメだぞ」 

 びしっと指先を鼻先に突きつける第二弾。

 学     :「……はいぃ」 
 優一    :「まぁ、もうちょっとしっかりしても言いと思うよ」 
 葛海    :「そうそうっ」
 優一    :「頑張れ」 
 学     :「が、がんばります」 

 なんだか流されっぱなし。

 葛海    :「本番までもうすぐなんだから。がんばってお勉強したのに
       :試験で緊張してダメだったじゃお話にならないぞ」 
 優一    :「やるだけやったと、思えるようにならなきゃ駄目だよ」 
 学     :「うん、い、いっしょうけんめいにやりますっ」 
 優一    :「どうせなら、皆一緒に合格したいし。」 
 学     :「……うん、そうだね」
 葛海    :「そーだよ」 
 学     :「やれるだけ、がんばってみるよ」 
 優一    :「そうそう、その意気。」 

 ぷらしーぼ以前に気合で負けてます、学くん。

時系列 
------ 
 2006年01月後半。
解説 
----
 塾にて、学を元気づける?葛海と優一。
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
以上。

 力関係が良くわかる三人です。


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