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Date: Tue, 14 Feb 2006 21:45:36 +0900
From: asakura <guilsn@boat.zero.ad.jp>
Subject: [KATARIBE 29771] [HA06N]小説『強さにあこがれて』
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どうも輝士都です。
なんと言うか……いくらでもかける気がする……
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小説『強さにあこがれて』
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登場人物
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風祭 優一(かざまつり・ゆういち)
：ベクトル操作の能力を持つ中学生、まじめでやさしく怖がり。
：http://kataribe.com/HA/06/C/0606/
あこがれるもの
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化け物と呼ばれた、あの日の戦い……いや、ケンカか、あの日の事を思い
返す。
あの時は、びっくりしたけどその後すぐに逃げるつもりだった振り払うくら
い楽勝だし、その後追いつかれないように走るのなんてわけないと思ったか
ら。
だが、そこに戸萌さんが来てしまった……
助けるつもりだったみたいだけど、あの時はすぐに交番に走って行ってほし
かったかなぁ……それはともかく。
戸萌さんが来てしまったので逃げるわけにはいかなくなった。
目の前の人たちはやる気満々みたいだし。
話し合いで解決するような状況でもないし。
穏便な道は無いかと模索しながらも心の中では別の事を思っていた。
戸萌さんという助けたい人がいる。
相手はやる気満々だけど僕よりもかなり弱い。
力を使えば戸萌さんに怪我させずにこの状況を切り抜けられる。
ヒーロー願望とかそういうものなんだと思う。
力があるなら、それを生かす場所がほしい。
そう思って、力を使い技を使い不良たちを退けた。
そこまでは良かった。
僕達が帰ろうと振り返った瞬間、不良の1人がこっちにナイフを持って
走ってくるのが"視"えた。
なので、思わずすべての力を持って跳ね返してしまった。
僕は……そう触れただけ。
力を導くとかそういうことなしに不良を数ｍ吹っ飛ばした。
それが、怖いと思うのはやっぱり弱いからなんだろうか。
強くなれば、怖がらずにうまくやれるんだろうか。
もしそうだとするなら。
……強くなりたい。
と、ここまで考えて我に返る。
「……はぁ……強くなってどうするよ……もっと敬遠されやすくなるだけ
じゃないか……」
はぁ……とため息を付く。
戸萌さんは化け物なんかじゃないと言ってくれたけど、やっぱり気になって
しまう。
「この力は何のために、なぜ僕が持ってるのか……」
生来の能力では無く、しかも自分の手に余る力……
使わなければ良い、ただそれだけなのだが
「……」
たとえ、忌み嫌われる力であろうとも……
何かあったときに誰かを助けられるなら……
「……はぁ……」
戸萌さんを助けた自分を回想してよろこんだ事を後悔する。
「他人を危険に巻き込んで喜ぶやつがあるかよ……」
先ほどよりも深いため息をついて、落ち込むのだった。
時系列
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2006年2月
解説
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過去を回想し、悩む優一。
答えはまだ出ていない。
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