[KATARIBE 29700] [HA06P]エピソード『プロジェクト、進行す』

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Date: Mon, 23 Jan 2006 14:43:18 +0900
From: 葵一 <gandalf@petmail.net>
Subject: [KATARIBE 29700] [HA06P]エピソード『プロジェクト、進行す』
To: ML <kataribe-ml@trpg.net>
Message-Id: <20060123144201.0CDC.GANDALF@petmail.net>
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Web:	http://kataribe.com/HA/06/P/
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 こんにちは葵でっす。
 いやぁ久姐さん、引き金引いちゃうんだもんなぁ(笑
 The die is cast. で御座います。
 と言うわけで、企画会議後半戦いってみよう(ぉ

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[HA06P]エピソード『プロジェクト、進行す』
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登場キャラクター
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 薗煮広矢(そのに・ひろや):『プロジェクト・マメシバン』の首謀者、県
               警内でついた綽名が「必殺企画人」誰を、何
               を必殺なのかは追々明らかになっていくだろ
               う。

 県警の大きなお友達:県警各セクションに散らばる有志たち。
           別名『趣味の人達』。


会議は続くよどこまでも
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 会議終了予定時刻間際に出された薗煮の案。
 ダレ切って「もー、てきとーでいいじゃん」という雰囲気が満ちていた会議
室が。
 薗煮の一言で変った。

 薗煮     :「そう、プロジェクトマメシバンだ」

 静かに言い切ると、お茶を一口飲み乾いた喉を潤す。

 薗煮     :「我々は……忘れていたんだ、警察官になった時に抱いて
        :いたあの熱い正義の志を! それを思い出すんだ! 子供
        :たちの未来を俺たちで守ってやるんだ! 我々が真剣に魂
        :で語れば子供たちもきっとわかってくれる!」

 雰囲気が変るのは良いんですが、方向性がかなりアレな方向に。

 広報1    :「そう……か……俺たちは」

 眼をつぶり、天井を仰ぎ。

 広報2    :「日々の仕事に流されて……大事な物を忘れてたのかも知
        :れんな」

 冷え切った茶をひとすすり。

 広報3    :「熱い……」

 退屈紛れに落書きしていたメモ帳をパタリと閉じ。

 広報1,2,3:「正義の心を!」

 いや、同調せんでも。

 広報1    :「よし薗煮その案で行くぞ、任せるからおまえ指揮を取れ」
 薗煮     :「もちろん、このプロジェクト俺以外の誰にも仕切らせん」

 といいつつ、『交通安全・防犯運動キャンペーン企画案』と書かれた表題を
×印で潰して、その下に真っ赤な極太マジックで『プロジェクト・マメシバン』
と一気に書き付ける。

 広報2    :「ヒーローといっても色々あるが……どれで行くつもりだ?
        :戦隊物か?」
 薗煮     :「確かに最初は戦隊物で行こうかとも思ったんだが、人数、
        :コスト、その他の理由でボツにした」
 広報2    :「その他の理由?」
 薗煮     :「戦隊物は、敵との対決もさることながら、隊内での友情
        :関係、とりわけ『熱いレッド』と『クールなブルー』の確
        :執、さらにそれにピンクを絡めた恋愛関係を主軸にドラマ
        :を展開する事が多い。 単純コピーならいざ知らず、オリ
        :ジナルストーリーの上に、時間制限のあるショーでそれを
        :見せるのは不可能に近いと判断した。」

 極めて冷静に、かつ勢い良くホワイトボードの「・戦隊物 ボツ理由」の下
に理由を羅列していく。
 かなりマニアックである。

 広報3    :「戦隊物がダメとなると……じゃぁ……あれか?」
 薗煮     :「ああ……『アレ』だ」
 広報1    :「……アレ? とは……」
 広報2    :「鈍いですねぇ……我々は『警官』ですよ?」

 ホントか?。

 広報1    :「戦隊物以外、警官……そうか! 宇宙刑事か!」
 薗煮     :「御名答」

 にやり、と。

 薗煮     :「登場人物を絞れる宇宙刑事物は我々のように低予算でや
        :らねばならん場合は極めて有りがたい、その上、ヒーロー
        :そのものが警官だから尚更好都合だ」
 広報1    :「なるほど……プロジェクト名で気付くべきだったな、私
        :とした事が」

 いえ、普通のおまわりさんなら気付きません。

 薗煮     :「急いては事を仕損じる、限りある予算の中で最大限の効
        :果を発揮させるためには綿密な計画とそれを遂行する的確
        :な人選が必要だ、各位にはまず関係各部署に檄を飛ばして
        :有志を募って欲しい、いかんせん広報の4名だけではこの
        :プロジェクトを遂行するには手不足だ」
 広報1    :「よし、俺はまず車両の協力を得るために交機と特車課に
        :あたろう」
 広報2    :「特撮技術関係は、鑑識と科捜研に同期がいるから俺があ
        :たる」
 広報3    :「衣装関係は総務部の女の子に頼もう」
 薗煮     :「俺は……」

 いったん言葉を切り、手早くファイルやメモ帳をまとめ全員に背を向ける。

 広報2    :「俺は……?」
 薗煮     :「出演者に出演交渉をする」

 ぐっと虚空を睨み全身からオーラを立ち上らせた薗煮の気迫に飲まれる一同。

 後に作られるマメシバン設定資料集「パメシバンのひみつ」には、この日、
マメシバンが誕生したと記載されていた。

$$

時系列 
------ 
 2005年末ごろ。

解説 
---- 
 企画会議の後半。
 広報s'に熱く語る薗煮君。
 もうダレも止められない。

 ……頼む、誰か止めて(笑

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葵 一<gandalf@petmail.net>


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