[KATARIBE 29388] [HA06N] 小説『なんでもない日』

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Date: Sun, 16 Oct 2005 20:45:35 +0900 (JST)
From: いー・あーる  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 29388] [HA06N] 小説『なんでもない日』
To: kataribe-ml@trpg.net
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2005年10月16日:20時45分34秒
Sub:[HA06N]小説『なんでもない日』:
From:いー・あーる


ども、いー・あーる@へれっ です。
毎度へれってます。
というわけで、へれっている遠因を話にぶち込んでみました。
ログを継いではいで書いてみてます。
***************************************
小説『なんでもない日』
=====================
登場人物
--------
 相羽尚吾(あいば・しょうご) 
     :吹利県警刑事課巡査。ヘンな先輩。ヤク避け相羽。
 軽部真帆(かるべ・まほ) 
     :自称小市民。多少毒舌。ネズミ騒動以来相羽宅に移住。 
 形埜千尋(かたの・ちひろ)
     :吹利県警総務課職員。県警内の情報の元締め
 本宮史久(もとみや・ふみひさ)
     :吹利県警刑事課巡査。屈強なのほほんおにいさん。昼行灯。
 石垣冬樹(いしがき・ふゆき)
     :吹利県警刑事課巡査部長。恐らく常識人。
 
本文
----

 味噌汁が少々塩気がきつかったのでそう言うと、ああ喉が痛いからそのせい
かな、と実に呑気な言葉が返ってきた。
 顔色が妙に赤かったから、慌てて熱を測らせると37度5分。大丈夫だから、
心配ないから、と色々言うのをベッドに押しやって、眠るように言いつけて。

 翌日朝の食卓に、きっちり並んだ御飯と。

「……ごめん、お弁当までちょっと手がまわらなくて……」
 熱で真っ赤な顔に、申し訳無さそうな表情を浮かべた真帆と。

 いいから寝るように、今日も御飯の用意をしないこと、と、厳命してから家
を出たものの。
 それを素直に聴く相手かどうか、という点においては……『当てにならない』
と、即答出来てしまう程度には、相手を知っている。

(まったく、ね)

 溜息が出る。
 
           **

「………………」

 県警、刑事課。
 処理の終わった書類を片手に扉を開けた千尋は、首を傾げた。

「……あ、形埜さん」
「はい、書類……あ、中村さん、お嬢さんと奥さんの誕生日抜けてますよ」
「あ……形埜さん知りませんでしたか」
「知ってますけど、一応自分で書いて下さいな」

 書いといてくれればいいのに、と、ぼやく相手に書類を突きつけて。

「そこ書けば問題無いんで、こちらから提出しときます。そんで本宮君」
「はい?」
「扶養者情報を、或る程度きっちりフォーマットに即してこっちに渡しといて
くれると、事務はとっても有難いんだがな」
「……あ、はい」
 
 知っているじゃないですか、と、これもまた怨めしげな視線をきっちりと無
視して。
 千尋は手元の書類を、まるで確認するように眺める。
 無論、口実である。

(ふむ……)

 眉間に縦皺。相当の難事件でも追っているのか、と、部外者ならば勘違いし
そうな厳しい表情。
 ただ、そういう勘違いをするには、千尋も相手を知りすぎていると言える。

(なんだろう、ね)

 向かいの席に座る石垣は、どうも落ち着かないらしく、書類から顔を上げる
度に妙にびくびくと表情をひきつらせている。その横で、半端に納得したよう
な、それでいて困ったような表情をしている本宮。
 そしてその原因であろう……えらい厳しい顔の相羽。
 千尋は首を傾げる。
 仕事が厳しい、とは思わない。そも厳しいなら彼等はここには居ない。現場
で被害者に会う時こそ……或る意味一番辛い時であるのだろうし。
 そして、その問題が解決しないとしても、相羽が眉間に縦皺を寄せることは
無い。解決しなければしないほど、外面を強化しかねない相手であることは、
流石に判っている。

 ……と、すると。

(……あ)

 季節の変わり目。この時期に自分もよく怖い顔で事務処理を行って、周りの
女の子達から怯えられたものである。
 と、すると。

「相羽君」
「あ、はい。なんですか?」
 返事と同時に顔を上げる。少し驚いたような表情で……でも相変わらず険し
い顔のまま。
(勘、だけど……さてどうかな?)

 内心、ちょっと躊躇しながら……しかしそうは絶対見えない辺りは、年の功
である。

「相棒さんが風邪でも引いた?」
「え?」
 目を丸くした表情を見て、大当たり、と、千尋は意を強くする。

「季節の変わり目だからね」
 うんうん、と頷いたのに、相手も一つ釣られたように頷く。
「ええ、ちょっと風邪気味で」
 あっさりと言った一名と。
 向かい側で目を丸くする人と、頭を抱える人と。

 無論、ここまで情報が提示された場合、千尋が遠慮する筈が無い。
「日頃薬とか使う人かな?」
 不思議そうな顔になる相手に、付け加える。
「漢方薬とスタミナドリンクみたいなのなら、結構副作用が無くて良いみたい
だよ」
 冬になると、学校は風邪の『促成ビニールハウス』と化す。過去、それなり
に効き目があった方法をあげてみると、相手はおぼつかなそうな顔になった。

「薬……ですか、自分飲まないんでそういうのはさっぱり」
「そら相羽君、ちゃんと薬買ってってあげないと」
「……まあ、ちょっと薬局で聞いてみますわ」
「うん、そのほうがいいよ」

 言いながら、千尋はちろっと視線を動かす。
 やはり呆然と……しつつ、妙にわたわたしている一名と。
 何だか完全に、頭を抱えるの状態に突入している一名と。

(ったって、ねえ)

 7月頃から、家に帰る前に必ずどこかに電話をしているらしい、と、言った
のは、ここでわたわたしている石垣である。
(帰る前に誰かに必ず電話して帰るってのは、つまり家に誰かが居るってこと
だよねえ)
 自分もしょっちゅうそうやって電話しているのだから、確かである。
 そして、誰が家に居るのかというと。
(そら、『彼女』だろうね)

 居酒屋で見た彼女。
 黒っぽい服装にひっつめた髪。化粧っ気の無い顔に少し低めの声。
 第一印象は、決して悪くない。

「ってことは……そうか、相羽君は、風邪を引かないか」

 ふむ、と、千尋は顎を撫でる。
 その口元がにんまりと笑いを含んで。

「風邪って、ねえ、熱が出たりすると、てきめんに関節が痛くなったりするん
だよね。うちの子達もよく痛い痛いって泣いてたわ」
「なるほど」
「ころころ動いてる間は、しんどいんだなーとかね、結構学習させてもらった
もんよ」
「ころころ動く?」
「痛かったりしんどかったりするとね、楽になるまで姿勢を変えようとするら
しいのね、無意識に」
「……なるほど」

 気が付くと、後の二名の間で無言のやり取りがあったようである。
 何かを言おうとして一瞬伸び上がった石垣と……ちらっと視線をやった本宮
と。
(あれで沈黙させるから、本宮君だわね)

「まあ……薬くらい買ってったげなさいな。じゃね」

 言うだけ言って、部屋を出て。

(ふむ)
 廊下をほてほてと歩きながら。
(ふむ、やっぱりあの彼女……同居人なのか)
 くすくすと、笑う。
(へえ……仕事関係のおネエちゃんの誰かに捕まるかと思ったら)

 本宮の表情から、彼女のことがある程度伏せられていることは判る。その表
情はまた、居酒屋で偶然遭った時の、彼の表情と共通している。

(なーーるほどっ)

 くすくすと笑いながら、他の部屋に持ってゆく書類を抱え直す。
 情報としては……相当に面白そうである。

           **

「じゃ、帰るわ」

 水曜日は定時退庁。省エネのせいか、あちらこちらで言われている言葉では
あるのだが、実行する人間はまず滅多に居ない。
 ……筈、なのだが。

「なんかあったら電話して」
「あ、はい……」
「じゃ」

 椅子に引っ掛けてあった上着を取り上げるなり、そそくさと帰る。
 無論、誰にでも在り得る光景なのではあるが。
 
 が。

(やっぱり相棒というのは……)
(……先輩、もう少し考えてくださいよ、、、)

 約二名。
 書類から目を上げて、考え込んでいるのと。
 書類に目を落として、溜息をついているのと。

 ま、色々とあるもので。

           **

「ただいま」
 いつものように鍵を開けて、いつものように声をかける。と。

「わっ」

 いつもとは少々違う反応が返ってきた。

「何、どうしたの」
「ご、御飯作ってないっ」

 赤と青のベタがふよふよと、少々元気無く飛ぶ、その後ろから。

「ごめんなさい、今まで寝ててっ」
 熱のせいか、まだ真っ赤な顔のまま慌てて出てくる。
「ど、どうしよう、買い物行かないと」

 もう買い置きないし、と言いかけるのを遮る。

「寝てていいから。メシくらい買ってすますし」
「……買ってすますたって、苦手じゃないか」
「一日二日くらい平気だから」
 うう、と、小さくうめいて……流石にしかし、文句が返ってこない。
「……すみません、お弁当か何か、買って食べて下さい」
「インスタントのかゆでいい?買ってくるから」
「……あ、てか、あたしはごはんいらない」
 自分の分だけ買って来て、と、ぱたぱたと手を振って言う。
「薬は?」
「……そいえば、酒が尽きた」
「…………」

 百薬の長かもしれないが……ここまで使う必要も無いだろう、と、顔に出た
かもしれない。

「……なんか薬お願いします」
「んじゃ、それも適当に買ってくるわ」
「……はい」
「寝てなさいって」
「うん……」

 何となく躊躇っているような背中を押して、ベッドまで連れてゆく。眼鏡を
外して横になるのを確認して、布団をかぶせて。
 ベタ達が枕元にいるのを確認して、額をそっと撫でる。

「じゃ、行ってくるから」
「はい」

 言って、真帆は目をつぶった。

           **

 熱が出てくると、関節が痛む。
 布団を被れば熱い。布団から出れば寒い。
 肩が痛い。腕が痛い。背中が痛い。

「…………しーんーどーい」

 ベッドの上でころころと転がってみる。
 現在一人だと思うから、出来ることでは、ある。
 はたはた、と、柔らかくて冷たいものが額を打つのに、目を開けてみると、
ベタ達が額の上でほてほてと浮かんでいた。

「ありがと」

 ひんやりとした、柔らかな鰭。あやかしの魚の身体は、どれほど抱えていて
も熱を持たない。昼間は寝ている間中、どうやらこの二匹が額を冷していてく
れたようなのである。
 それにしても、と、真帆はまた転がる。
 日頃肩の凝る仕事をしているせいか、こういう時に肩が妙に痛くなる。熱が
出ているから仕方ないと良く判っているのだが。
「いたいー」
 言っているうちに莫迦らしくなって、諦める。一人だから出来ることかもし
れない。
「……って、相羽さんに言えるもんじゃないし、ねえ」
 何となく、目の前のベタ達に言ってみる。と、二匹が一斉にぱたぱたと動き
出した。
「何、なんか問題ある?」
 ぷっくー。ぱたたたたっ。
「なによー」
 そっと手を出して、真帆は二匹のベタを撫でる。

 何が言いたいのかな、とは思った。
 でも、何だかそういうことはもうどうでもよくて、ただ二匹がひらひらと此
処に居ることが……

(何だかな)

 弱っている時に誰かが近くに居る。
 そのことに、どうして慣れてしまったろうか。

 何だかそれも情けないな、と苦笑しかけて、真帆はまたころりと転がる。
 玄関の鍵が音を立てた。と同時に、頭上のベタ達がひゅん、と、飛んでいく。

「あ、おかえり」
「具合、どう?」

 よいしょ、と、起き上がりかけたところで、風邪薬を持った相羽が入ってく
る。

「寝てなさいって」
「……あ、薬ありがとう」

 ぽん、と、箱ごと手渡された薬を飲むべく、水を汲みに立とうとすると、肩
を軽く抑えられた。

「寝てなさいって」
「だって水無いと、薬飲めないし」
「……あ」
「丁度水飲みたいとこだったから……」
「持ってくるから、寝てなさい」
「……いや平気なんだけど」
 言う前に部屋から出て、そのままコップに水を入れて戻ってくる。
「…………ありがとう」

 薬を含んで、そのまま水を飲む。
 飲んでみて初めて、相当喉が渇いていたことに気が付いた。
 一気に飲み干して、息をつく。
 ひょい、と、その額に手が伸びた。

「……熱、下がってないじゃん」
「いや、薬飲んだってそう一気には」
「朝と比べて」
「…………そう言われても」
 寝てたんだけどな、と、真帆は肩をすくめる。
「寝てなさいって」
「……御飯食べてきて」

 妙に噛み合わない会話であるが、双方妙に譲らないまま数瞬。

「ちゃんと寝てるから……ご飯食べてきて下さい」
「寝てるね?」
「うん」

 実際に、まだかなり熱が残っているのか、関節が痛い。
 寝ないでいろといわれるほうが多分しんどいだろう。
 扉が閉まる。と同時に、ベッドに引っくり返る。

「…………なんか、なあ」

 呟いて、また真帆は向きを変える。
 背中が、痛い。

            **

 実際に、子供の腹痛や頭痛は、手で撫でてやることで軽減することが多いら
しい。それが精神的なものかどうかはともかく、効き目があるのは確かのよう
である。
 ただ、残念ながら真帆は、そんなに度々そういうことを経験した記憶が無い。
小さい頃は一年の半分を風邪とその他の病気で寝込んでいたのだ。そうそう親
も、相手をしていられないというのが実情だったろう。

 ……で、あるので。

「……相羽さん……」
「ん?」
「あの、平気だから」

 どっか痛む、肩とか背中?と確認してから肩と背中、そして腕、と、ずっと
さすり続けている。心地よいのは事実だが、申し訳無いのも相当に事実である。

「手、くたびれない?」
 丁度肩をさすっていた手に手を重ねて止める。
 相羽がじっと目を見据える。

「……熱が出たら、しんどいのは当たり前だし。こんなことしてたら、相羽さ
んのほうが疲れちゃうよ」
「……俺は、平気だけどね、、」
「ほんっと、普通の、風邪だから……薬飲んで寝てたら治るし」
 言われると、今度は相羽のほうが沈黙する。
 そもそも普通の風邪というのがわからない。
「慣れてるからね、平気」
 言いながら、それでも真帆は、またころんと向きを変える。
 相羽は一つ溜息をついて、そっと真帆の頭に手を伸ばした。
 まだ熱の残る頭を、撫でる。
「でも、ねえ」
「……ん?」
「心配だね」
 苦笑して、真帆は少し肩をすくめた。
「風邪なんて、前は、一年まるまる引いてたことあるよ」
 それから考えれば、それこそ大したことは無いのだ、と言われて。
 今度は相羽が肩をすくめる。
「俺はどうにも頑丈でね……そういう感覚わかんなくてさあ」
「相羽さんが考えるほどに、辛いことじゃないから」

 それでも。
 何度も頭を撫でる。指から不健康な熱が伝わる。
 真帆は気持ち良さそうに目をつぶっている。

「……おやすみ」
「うん……」
 語尾がそのまま溶けるように小さくなる。ゆっくりと頭を撫でていると、そ
のまま呼吸音が静かに、ゆっくりとなって。
「…………」

 そっと額から手を離す。
 子供のような顔をして、真帆は眠っている。
 もう一度額に手をやると、やはりまだ熱が残っている。

「…………」

 ベッドの端に、両腕をついて頭を乗せる。静かな寝息が聞こえる。
 そのまま……目を閉じた。

           **

 そして夜中に起きた途端、真帆としては……驚くわけで。

(お水……)
 よいしょ、と、起き上がりかけて……思わず一瞬固まる。
 横で、ベッドにもたれ掛かるようにして、相羽が熟睡している。
(ちょ、ちょっと……)
 
 とりあえずそろっと、起こさないように立ち上がり、水を飲みに行く。
 相羽はぐっすり眠っている。
 
 起こそうかでも寝てるしなあ、と一瞬考えたものの、どちらにしろこの体勢
で寝ても、明日が辛そうな気がする。
 なので。

「相羽さん、風邪引くよ」
「…………ん?」
 肩をそっと揺すると、もそっと顔をあげたが、途端に
「あ……風邪は?」
 すっと手を伸ばして、額にあてる。
「……寝てきて」
 苦笑して、真帆は繰り返した。
「寝るだけだから、こちらも」
「そう」
 額に触れていた手がするりとすべり、頬をそっと撫でた。
「あんま無理せんようにね」
「……寝てますから」
「わかった」
 そう言いながら、立ち上がる。
「無理してメシつくらなくていいからさあ。ちゃんと直してよ」
「…………はい」

 こっくりと頷いた真帆の頭を一度撫でる。そのまま顎の線を辿るように手を
すべらせて、同時に少し身をかがめて唇を重ねた。
 ほんの一瞬。

「おやすみ」
「…………おやすみなさい」



 扉の閉まる音に、今まで枕元で転がっていたベタ達がむくっと起き上がる。
少し寝ぼけたようにうろうろと動き回る二匹を真帆はそっと撫でた。
「寝てなさいな」
 何となく心細いような目つきで、二匹はつくつくと真帆の掌をつつく。
「大丈夫だから」
 その仕草が愛らしくて、ついつい笑みをこぼしながら。
「風邪……治すから。そしたら遊ぼうね」
 手の下で小さな魚たちはこくこくと小さく頷いて、そのまままた枕元に横に
なった。そっと撫でながら、真帆はふと小さく笑った。

 五年前。
 一度は呼び返された家から、半ば逃げるように独り暮らしに戻った頃に、風
邪を引いたことがある。
 熱のある身体で風呂に入り、長い髪を丹念に洗った。生乾きの髪をそのまま、
安いワインをかっ食らって寝た。
 死にたい、と。
 壊れるものならとことん壊れてしまえ、と。

 あの時、本気でそう願い、そう行動した奴が。
 今は早く良くなるから、と、約束しようとしている。
 明日はご飯が作れるように、買い物にいけるように、この子達に心配をかけ
ないように。

(相羽さんに、心配かけないように)

 早く良くなろう、と、自然に思っている。
 
 五年前のそのことを。
 仮に言ったらどうだろうと真帆はふと思う。
 怒られるのか、いつもの無表情でじっと見据えられるのか。
 ただ。

(生きててよかったとは思ってくれるから)

 五年の間に。それでもその一点だけは。


 真帆は少し笑って目を閉じた。


時系列
------
 2005年9月下旬頃

解説
----
 なんてことのない日、なんてことなく過ぎる日のうちの一日。
 そんな日の、あちこちの風景を少しずつ。

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 てなもんです。
 ではでは。



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