[KATARIBE 29326] [HA06P]迷路でも。

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Date: Sun, 09 Oct 2005 21:08:45 +0900
From: asakura <guilsn@boat.zero.ad.jp>
Subject: [KATARIBE 29326] [HA06P]迷路でも。
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えー、がんばって見ました。
これを気に他人のキャラになれて行きたいと思ったり。


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「吹利学校高等部学園祭2005 迷路でも。」
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登場人物
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 秋風秦弥(あきかぜ・しんや)
  :SS部部長、とりえは直球な性格。風と冷気を操る事の出来る魔術師で
  :もある。
 中村蓉子(なかむら。ようこ)
  :SS部部員、秦弥の彼女。ただし、秦弥よりも強いとのうわさあり。
 秋風ひかり(あきかぜ・ひかり)
  :秦弥の妹、ややブラコンの気がある家庭的な女の子。
 秋風灯(あきかぜ・あかり)
  :秦弥の姉、楽しみは趣味の薙刀と弟をからかうこと。
  

巨大迷路に挑戦! ……と背後に忍ぶ影
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 グラウンドに鎮座する巨大迷路の前で秦弥と蓉子は呆然と立ち尽くしていた


 秦弥     :「は、話には聞いていたが……」
 蓉子     :「大きいですねー」
 秦弥     :「これはやりがいがありそうだ、じゃあ行くか、蓉子」
 蓉子     :「はいっ」

 意気揚々と迷路に入って行く秦弥と蓉子。
 だが、その後ろをつける影があった。

 灯      :「秦弥の彼女というからどんな子かと思ったけれど……か
        :わいい子ね」
 ひかり    :「ね、姉さん……やめませんか? あとをつけて観察する
        :だなんて……」
 灯      :「いい? ひかり、これは秦弥のためなのよ? こんな迷
        :宮なんてほとんど二人っきりになっているような場所で、
        :間違いが起こらないようにという姉心なんだから」
 ひかり    :「単に、ここであったことを兄さんに話してからかうだけ
        :でしょ」
 灯      :「何のことやら、さっぱりねっ」

 わざわざ、このときのために一度先に入ってこの迷路を完全攻略した姉であ
 る、弟いじりもここまで来るとやりすぎである。


裏技? 
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 それはそれとして、秦弥は秦弥で別のことを考えていた。
 秦弥     :(ご、ゴールへの道のりがなんとなくわかる……)

 迷路とは入り口と出口が存在するもの。ゆえに入り口から出口に向かってわ
 ずかながら風の流れが発生する。加えていうなら秦弥は風と冷気の属性を持
 つ。
 まぁ、要するに秦弥の周りではほんの少し風が吹いてるというわけで。
 風から、いろいろなことを感じ取れる秦弥は裏技みたいなものである。

 秦弥     :(ここは、気づかないことにしたほうが面白いよな。)
 蓉子     :「どうしたんですか? 秦弥さん」
 秦弥     :「あ、いや何でも無い何でも無い。面白そうだねー」
 蓉子     :「はい、がんばりましょう」

 そうして、正解を避けるということは一番時間がかかるというわけで。

 灯      :「あぁー、もうっどうしてそっちに行くの! 出口はこっ
        :ちなのに! それになんで手をつながないの! 」
 ひかり    :「姉さん、むちゃくちゃ言ってる」」


迷った(それが普通です)
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 答えがわかっているのにもかかわらず適当に進むこと20分。
 二人は完全に迷っていた。


 蓉子     :「秦弥さん、結構時間たっちゃいましたね……」
 秦弥     :「け、結構難しいね。(まずい、現在位置見失った……)
        :」
 蓉子     :ぎゅっと、袖を握る。
 秦弥     :「あ、ご、ごめん」
 秦弥     :手を握る。
 蓉子     :真っ赤
 秦弥     :「よ、よーしがんばろー! 」



 ひかり    :「……兄さん……なんか駄目です」
 灯      :「もうっ、おそいわよ秦弥、何でもっと早くつながないの
        :? 」
 ひかり    :「兄さんですから」
 灯      :「納得してしまった私が負けなのかしら……」


ようやく出口
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 秦弥     :(……よし、風が詠める。)
 秦弥     :「さすがに、そろそろ出られるんじゃないかな」
 蓉子     :「こんなに長いとは思いませんでした……」

 そんなこんなでようやく出口が見えた。
 
 秦弥     :「おー、ゴールだー! 」
 蓉子     :「ようやく出られましたね」

 二人はゴールに向かって歩いて行く、しかしその油断は禁物だった。

 SE     :ずぼっ
 秦弥     :「……うそぉ! ? 」
 
 反射的に蓉子さんの手を離して軽く押す。
 
 SE     :どす
 秦弥     :「いてて……最後の最後にこんな罠が」
 蓉子     :「し、秦弥さん大丈夫ですか! ? 」
 秦弥     :「あー、大丈夫大丈夫。怪我は無いよ。よっと」
 蓉子     :「びっくりしました」
 秦弥     :「ものの見事に罠作った人の思惑には待ってしまったな。
        :」
 蓉子     :「ですね」
 秦弥     :「でもまぁ、面白かったね」
 蓉子     :「はいっ」

 なんとなくそのまま見つめあう二人。
 
 ひかり    :「うわぁ……」
 灯      :「なんというか、胃もたれしそう」
 ひかり    :「同感」
 
 秦弥     :「あ、で出ないと」
 蓉子     :「あ、そ、そうですねっ」
 
 あわてて迷路を出る二人。
 
 灯      :「う〜、秦弥の癖に〜」
 ひかり    :「ね、姉さん落ち着いて……私はそろそろ部の出し物にも
        :どりますから」
 灯      :「あぁ、もうそんな時間だったかしら。行ってらっしゃい
        :がんばってね」
 ひかり    :「ありがとう姉さん」


ダンスのお誘い
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 秦弥     :「あ、そういえば蓉子」
 蓉子     :「はい、なんですか? 」
 秦弥     :「フォークダンスの……ことなんだけど……えと」
 蓉子     :「はい、一緒に踊りましょう」
 秦弥     :「あ、う、うん。じゃあ……またね」
 蓉子     :「はい、部のほうがんばってください、私も時間が空いた
        :ら行きますから」
 秦弥     :「わかった、互いにがんばろうな」
 
 そんな感じの休憩時間。

時系列
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2005年の文化祭

解説
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秦弥の文化祭デートの一部。

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