[KATARIBE 29265] Re: [HA06P] エピソード『吹利学校高等部学園祭 2005 Never Forget Memories 』

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Date: Mon, 26 Sep 2005 21:34:18 +0900
From: 月影れあな <tk-leana@gaia.eonet.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 29265] Re: [HA06P] エピソード『吹利学校高等部学園祭 2005 Never Forget Memories 』
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 おいっす、れあなです。
 時系列を少々変更したり、ちょっとややこしいと思った名前を変えたりで、
一部修正して台風発端編を流しなおします。

 えらく長くなってしまいました。反省。

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エピソード『吹利学校高等部学園祭2005 Never Forget Memories』
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登場人物
--------
沖田勘九郎(おきた・かんくろう)
    :服飾文化研究部部長。コスプレマニア。
嶋隆造(しま・りゅうぞう)
    :木工技術部部長。釘と金槌がやたら似合うバンダナ男。
笹井絵里(ささい・えり)
    :超常現象研究会会長。オカルト好きの女子高生。
燕間亮介(えんま・りょうすけ)
    :古武道部部長。なんとか流剣術の伝承者とか、そんなん。
赤目菊衛門(あかめ・きくえもん)
    :忍者部部長。ござる口調の忍者
川上芳子(かわかみ・よしこ)
    :地域文化研究同好会会長代行。役職は副部長。普通の人。
神居炉壇(かみい・ろだん)
    :天体観測部部長。常にだれてる。
村瀬宏治(むらせ・ひろなお)
    :実践呪術愛好会会長。うさんくさい。
賀川弘実(かがわ・ひろみ)
    :人間観察倶楽部部長。人を観察して面白おかしく記録するのが趣味。
徳間茂政(とくま・しげまさ)
    :地下探険部部室に住み着く、自称高校五十年生の老人。
楽鈴寺稔(がくりょうじ・みのる)
    :地域文化研究同好会会長。謎が多い。名前が怪しい。多分犯人。


昼なお暗き地下探検部部室
------------------------
 わずか一つの裸電球の下、風体も、様相もバラバラな男女が円卓を囲んで座
り込んでいる。学園祭を目前に控え、緊急収集された小規模部活動連絡会代表
者会議の面々は、かつて無いほどに深刻な面持ちで向かい合っていた。

 服飾文化研究部部長・沖田勘九郎(以下『眉なしの沖田』と略記)
        :「諸君! これは由々しき自体ですぞ」

 口火を切って発言したのは。服飾文化研究部、俗称コスプレ研部長の沖田勘
九郎。人呼んで眉なしの沖田である。彼の言葉を皮切りに、それまで鬱々と押
し黙っていた他の面子も、徐々に口を開いていく。

 木工技術部部長・嶋隆造(以下『杭打ち嶋』と略記)
        :「確かに、このままではかなり不味い自体になりそうだな」
 超常現象研究会会長・笹井絵里(以下『怪談エリー』と略記)
        :「迂闊……だったよね。うん、マジやばいかも」
 古武道部部長・燕間亮介(以下『辻斬り閻魔』と略記)
        :「とにかく、状況を打開しない事にはどうしようもないだ
        :ろ! こんなところで管巻いてる暇があったら、まずは何
        :かしないと!!」
 眉なしの沖田 :「で、何をするんでかな? 燕間氏(うじ)」
 辻斬り閻魔  :「ぐぅッ!! そ、それは……」

 問い返されて、辻斬り閻魔は口ごもる。考えなしにとにかく行動しようとい
うのは彼の悪い癖だった。

 忍者部部長・赤目菊衛門(以下『手向け菊』と略記)
        :「燕間殿、然様に焦っても始まりますまい。先ずは話し合
        :い、次いで行動を決定するのが、一見遠回りのように見え
        :ども一番の近道で御座ろう」
 地域文化研究同好会会長代行・川上芳子(以下『川上』と略記)
        :「そうよね、それでどうしましょっか?」
 天体観測部部長・神居炉壇(以下『星のロダン』と略記)
        :「ふにゃ〜」

 実践呪術愛好会会長・村瀬宏治(以下『ペテン師村瀬』と略記)
        :「ハハハ、お任せあれ。私の手にかかれば桜居津海希が如
        :き小娘、単なるじゃじゃ馬に過ぎん。たちまちに呪い殺し
        :て全てを有耶無耶に……」
 辻斬り閻魔  :「へッ。やれるもんならやって見ろってんだ。このうらな
        :り野郎が」
 ペテン師村瀬 :「う、うらなり! この私を、よりにもよってうらなりィッ!?
        :訂正したまえ! このような侮辱我慢ならん!!」
 辻斬り閻魔  :「はッ! なんどでも言ってやるさ。このうらなり野郎!!
        :大体オレっちは昔からオカルトなんて下らねえもんは虫が
        :好かんのよ!」
 怪談エリー  :「ちょっと、燕間くん!? 下らないってなによそれ。その
        :下らないオカルトなんてのを真面目に信じてるあたしに喧
        :嘩売ってんの?」
 辻斬り閻魔  :「あ、いや。絵里ちゃんのことじゃなくて。このうらなり
        :野郎が……」
 ペテン師村瀬 :「また言った! 三度目も言った! もう我慢ならんッ!!」

 地下探検部部長・乃藤礼門(以下『はちみつレモン』と略記)
        :「まぁ、三人とも。喧嘩はよして、ちゃんと話し合おうよ」
 怪談エリー  :「なによ! そう言うレモンくんだってさっきからなんに
        :も意見言って無いじゃん」
 はちみつレモン:「え、私?」
 辻斬り閻魔  :「そーだ、レモン。テメエもなんか意見言え」
 はちみつレモン:「いや、あの。それじゃ、意見というほどのものでもない
        :んだけど……」

 と、そこで。小規模部活動連絡会会長であり、本会議の議長でもある地下探
検部部長乃藤礼門が、筆者の方を向いて言った。

 はちみつレモン:「ところで、賀川さんはさっきからなにを書いてるのかな?」

 その言葉(と、このあたりから文字が乱れ始める)に、一同の視線が一斉に筆
者に突き刺さる。

 人間観察倶楽部部長・賀川弘実(以下『筆者』と略記)
        :「え? いや。なんでもないよ」

 素早く当手記と万年筆を持った両手を後ろに回し、言い逃れを図るも、一同
さらにいぶかしげに眉根をしかめ、追及の手を伸ばす(物理的に)。

 辻斬り閻魔  :「なんだ、これは? 議事録か?」
 筆者     :「ああ、返せよ!」
 ペテン師村瀬 :「なになに……貴様! この私がペテン師だと!?」
 怪談エリー  :「なによ『怪談エリー』って! これじゃあたしが怪談み
        :たいじゃないの」
 眉なしの沖田 :「ま、眉なし! よく見て下され、賀川氏(うじ)。私はちゃ
        :んと眉ありますぞ! 薄いだけで。ひどい言いがかりです」
 杭打ち嶋   :「杭打ち……」
 辻斬り閻魔  :「ああん!? 辻斬りってなんだよそれ。オレっちは辻斬り
        :なんてしねえッ!」
 筆者     :「た、ただ思ったことかいてるだけだろ! いいから返せっ
        :てば」
 手向け菊   :「ほほう、これが拙で御座るか。中々風流な名で御座るな」
 川上     :「ちょっと! 賀川くん? なんで私だけなんも無しなの
        :よ! 逆に腹立つわ」
 星野ロダン  :「にゃあ」
 はちみつレモン:「私のには何の意味が……」

 そこでようやく、筆者は果敢にも辻斬り閻魔へと跳びかかり、えいやとばか
りにこの手記を取り戻す。

 辻斬り閻魔  :「おわっ! やりやがったな、賀川!」
 怪談エリー  :「逃げたわ。追え、追えーッ!」
 眉なしの沖田 :「ええい、こなくそ」
 ペテン師村瀬 :「取り押さえたぞ!」
 杭打ち嶋   :「あ、こいつ! まだ何か書いてやがる」

 そこで杭打ち嶋、手記を取り上げかけるも筆者はしっかり掴んで離さず。星
のロダンが筆者のわきの下を不意打ちでこそばす、あひゃひゃひゃ。それでも
筆者はしっかり掴んで離さず。ああ、筆者死すとも報道の自由は死せず。今、
辻斬り閻魔が右手をペンにかけました! ものすごい力です! いよいよ最期!
さようならみなさん、さような――


 閑話休題。



再び地下探険部部室
------------------
 昼なお暗き地下探険部部室。
 わずか一つの裸電球の下、小規模部活動連絡会の面々が厳粛な姿勢で円卓を
囲み、座っている。
 ただ一人、人間観察倶楽部の部長賀川だけが、まるで押さえ込まれたり、引
きずり倒されたり、くすぐられたり、耳を引っ張られたり、頭を踏まれたり、
挙句の果てには電機あんまをかけられたりしたといった風体で、ぐったり伏し
ていたりするのだが、理由については推して知るべし。
 大方の予想は付くであろうから、その詳細な過程については省略しておく。

 沖田     :「さて、不届き者も成敗したところで話を戻しましょうか、
        :諸君!」
 礼門     :「あの、沖田くん? その話のことなんだけど」

 沖田が話し始めたところで、礼門がおずおずと申し訳無さそうに口を挟んだ。

 沖田     :「なんです、乃藤氏。便通ですかね。仕方ありませんな、
        :手早く済ませてきてください。厠の場所は分かりますね?」
 礼門     :「いや、別にトイレに行きたいわけじゃなくて」

 一言のうちに否定した後、今回の会議に当たって各部に配られた赤紙の収集
礼状を取り出し、首を捻る。

 礼門     :「私はまだ、今回の緊急会議の召集理由について聞いてな
        :いんだけど。それに、なんで私が議長ってなってるの?」
 川上     :「え? レモンくん、聞いてないの?」
 礼門     :「うん」
 燕間     :「連絡ミスかよ、沖田」
 沖田     :「いやはや、困ったものですな。まあ、それはそれとして、
        :話を戻しましょうか。さて、諸君!」
 礼門     :「いや、待てよ」

 あっさり無視して話し始めようとする沖田を、礼門は再び制止する。

 沖田     :「なんです、乃藤氏。便通なら――」
 礼門     :「だからトイレじゃないって! 説明を求めたいんだけど」
 沖田     :「聞きたいですかな?」
 礼門     :「なんとなく、さっきからいやな予感がしてならないんだ」
 沖田     :「ははあ、良い勘ですな」
 礼門     :「……で、なんなんだよ?」
 沖田     :「さて、先日来の生徒会による不当な部活動弾圧をなんと
        :か乗り切り、我々はようやく文化祭にまで至ったわけです
        :が――」
 礼門     :「不当かなあ。生徒会としては真っ当な対応だったような」
 沖田     :「――よりにもよって、あの桜居津海希などと称する小娘
        :は、文化祭実行委員長にまで就任して我々の活動を阻害し
        :ようとしてきたわけです」
 礼門     :「いや、生徒会長が文化祭実行委員長も兼ねるのは例年通
        :りのことでしょ」
 沖田     :「即ち、我々が真っ当に例年通りの研究発表を行おうとい
        :うのに対して、あの小娘は、
        :『あまり気の抜けた発表であれば、生徒会としても部の存
        :続について考え直さねばならないかもしれません』
        :などと婉曲な皮肉を込めて我々を恫喝し――」
 礼門     :「要するに、使いまわしの発表内容についてやんわりと忠
        :告されたんだね」
 沖田     :「あまつさえは――て、乃藤氏! さっきから水ばかり挿
        :して、あなたは一体どっちの味方なのですか」
 礼門     :「う〜ん、強いて言うなら公平の味方かな」

 そこで、さらに生徒会に対する文句を続けようとする沖田を押さえ込み、取
り成すように古武道部の燕間が割って入ってくる。

 燕間     :「まあ、このアホの言う事は置いとくにしても」
 沖田     :「アホ呼ばわりとは失敬ですね」
 燕間     :「――話聞いてみたら、大体どこの部も似たような状況だっ
        :たんだ。それなら一つ全員でどでかい出し物をして、生徒
        :会長の度肝を抜いてやろうって、非常収集かけたわけだ」
 礼門     :「なるほど」

 納得しかけて、ふと礼門の脳裏に疑問が過ぎる。
 それだけでは、礼門が知らぬ間に議長に据えられたことの説明にも、そもそ
も礼門の耳にだけ話が入ってきていなかったことの説明にもなっていない。
 先ほどから腹の奥に沸き立っていた嫌な予感が、段々と強まって来るのをふ
つふつと感じた。

 燕間     :「ああ、うん。その、だな……」

 こちらの様子を察したのか、不意に燕間が言葉を濁らせ、視線を外す。それ
に代わって、押さえ込まれていた沖田が前に出てきた。

 沖田     :「で、合同企画の取りまとめを地下探検部にお願いしよう
        :と決定したわけです」
 礼門     :「ちょっと待った! 困るよ。うちは『吹利に現存する地
        :下水道とそれに関連する治水の歴史』研究発表で、暫定的
        :にだけど実行委員会の許可も……」
 赤目     :「その点、抜かりは御座らん」

 やけに堂々と、忍者部赤目が言い切った。

 赤目     :「その書類なら正式に受理される前に、拙が抜き出してお
        :きましたが故に」
 礼門     :「なんて事を!」Σ( ̄□ ̄;
 沖田     :「まあ、これも運命と思って諦めるんですな」
 礼門     :「うう、運命って言うか人災だろ」
 赤目     :「許せよ。このちゃんぽんな連絡会を取り仕切る事の出来
        :る人材は、レモン殿を於いて他に居らんので御座る」
 沖田     :「頼られて断れる人ではありませんでしょう、あなたは」

 図星である。

 礼門     :(ため息)「分かったよ。やればいいんだろ」

 まんまと厄介ごとを押し付けられた気がしてならない礼門だった。


小規模部活動連絡会
------------------
 礼門     :「はぁ、それじゃあ仕切らせてけど。みんなもう集まって
        :いるのかな?」
 神居     :「のぉ〜」

 気を取り直して仕切りなおす礼門。見回せば、その場に集う人数は全て合わ
せて丁度十人。小規模部活動連絡会所属部活動全て合わせた数には明らかに足
りていなかった。

 川上     :「漫研と鉄研、特撮研、TRPG研、それにサブカルチャー関
        :係の愛好会が軒並み来てないみたいだけど……」

 小規模部活動連絡会。そこに名を連ねる部は意外に多い。
 と、いうのもこの吹利学校、生徒の自主性が重んじられる校風からか、部活
動に関しても意欲的で、毎年一人二人は新しい部を設立しようと試みる生徒が
出てくるのだ。
 学校側にも『やらないよりまずやってみる』というような風潮があるらしく、
今の代の生徒会が興るまでは、よくわからない部が乱立しているような状態に
あった。
 桜居生徒会長の『大掃除』により、半端な部が随分数を減らしたとはいえ、
それでも結構な数のマイナー部活動が存続したままなのである。

 村瀬     :「漫研は大手になったからな。TRPG研は例年通りコンベす
        :るみたいだし、どちらも来ないのではないか?」
 賀川     :「鉄研は、部長がなんか文化祭実行委員引き受けちゃった
        :とかで、混乱してるみたい」
 絵里     :「特撮研は映研と合同で映画作ってるらしいよ。付き合い
        :悪ー。サブカル系は?」

 絵里の問いかけに、事情を知るらしい数人がなんとも言い難いような苦笑を
浮かべ、お互いに目配せし合う。

 絵里     :「なになに? みんななんか知ってるの?」
 嶋      :「サブカル系はなあ、今回の締め付けで分派争いが表層化
        :したみたいだぜ。大丈夫か、あそこ?」
 燕間     :「あいつら、似たようなことしかやってないくせに、妙に
        :独立意識強いからな」
 赤目     :「拙の入手した情報によれば、漫画映画研あたりが今年中
        :に消滅するか、アニメ研に併合されるかするようで御座る」
 川上     :「へーそんな部あったんだ」
 賀川     :「まあ、部員も掛け持ちが多くって、実質既に併合してる
        :ようなもんだってさ」
 礼門     :「あー、つまり文化祭どころじゃないんだね」
 沖田     :「そういうことですな。SF同好会とかの大手は各個でなん
        :とかするでしょうし」
 村瀬     :「そういえば川上さん。あなたのところの部長は何処に?」
 川上     :「部長ならバイトで忙しくて出席できないかもしれないか
        :らって、私に代行任せる連絡がありました」
 礼門     :「まあ、仕方ないか。生活費自分で稼いでるんだし、そん
        :な暇も無いんだろう」
 燕間     :「あいつ、しょっちゅう居ないけど出席日数大丈夫なのか?」
 沖田     :「ギリギリのようですな。留年すると奨学金を取り消され
        :るとか言ってましたよ」
 絵里     :「みんな大変ねえ」

 しみじみと、オカルト研の絵里が頷いた。


会議は踊らない
--------------
 礼門     :「さて、と。じゃあ、これで全部か」

 呟いて礼門は手元の名簿をめくる。

 礼門     :「ひい、ふう、みい、よ……ええと、十の部活で合計の部
        :員数が百余人か」
 絵里     :「え、そんないるのッ!?」
 燕間     :「へー、スゲエじゃねえか。そんだけいりゃかなりでっか
        :い事も出来そうだぜ」
 沖田     :「そうですな。確かに、いれば大きい事が出来そうですが」

 沸き立つ燕間と絵里に、苦々しく笑って沖田が言う。礼門もそれに応えてた
め息をついた。

 礼門     :「まあ、半分以上が幽霊部員だろうなあ。実質動員できる
        :のは、一クラスよりちょっと多いくらいだろ」
 燕間     :「へ? それっぽっち?」
 絵里     :「でも、そんだけいれば。結構大手の部活よりたくさんい
        :るじゃん」
 赤目     :「いや、単純な算数で考えられる程甘くは無いので御座ら
        :ぬか?」
 礼門     :「そうだね。他の部に比べると、意思統一もまばらだし。
        :濃い面子も多いし……まあ、方向性が決定すれば、これだ
        :け数がいれば大丈夫だとは思うけど」
 村瀬     :「難しいところだ」
 神居     :「むい〜」
 沖田     :「まあ、唸ってても仕方ありますまい。まずは何をするか
        :決めてしまわなければ」
 赤目     :「そうで御座るな。議長」
 礼門     :「ああ。それじゃ、なんでも良いからみんなに一つずつ意
        :見を出してもらおうかな」

 言って、礼門はぐるりと全員を見渡した。きょとんと、目を開いて川上が問
う。

 川上     :「え、みんなに? 思いついた人が言うんじゃダメなの?」
 礼門     :「うん、その方法だと一部の人任せになってしまいがちだ
        :し、無理矢理にでも全員から聞いたほうが多様性が出るか
        :ら。え〜と、五分後に聞くから少し考えて」

 説得力がありそうなことを言って、礼門は時計を見る。そういう風に言われ
れば誰も考えないわけにはいかない。
 皆が唸り、臨席の者と相談し始めたのを確認して、礼門はその間に、部室の
奥で埃を被っていた移動式の黒板とチョークを取り出してくる。ちなみに、何
処から紛れ込んだのかは不明である。
 そうして五分間の間を置いた後、改めて礼門は訊ねた。

 礼門     :「なにをすれば良いと思う? まずは沖田くんから――」
 沖田     :「万国メイド蝋人形展。世界各国のメイド服を着た蝋人形
        :を一面に並べて――」
 礼門     :「却下」
 沖田     :「一考の余地もなく!」Σ( ̄□ ̄;
 礼門     :「企画が通るはずがない。そんなもの用意する費用もない。
        :人が集まる見込みもない」
 燕間     :「ていうか、そんなのやりたがるのおまえだけだろ。オレっ
        :ちは嫌だぜ」
 絵里     :「あたしもやーよ」
 赤目     :「拙も遠慮したく存ずる」
 沖田     :「満場一致で!?」Σ( ̄□ ̄;
 礼門     :「残念だね、それじゃ次、川上さん」
 川上     :「え、私? ええと、それじゃあ。喫茶店、とか……」
 嶋      :「待った。喫茶店は今年多くなかったか? きついんじゃ
        :ないか?」
 炉壇     :「ぐー」
 村瀬     :「私の知る限り既に六ヶ所はあるな」
 沖田     :「ならばメイド喫茶を」
 赤目     :「それも既に二つの学級が企画しているように御座る」
 礼門     :「ちょっときつそうだなあ、それは。じゃ、次――」

 黒板に意見を書きながら、礼門は次々と名指しで指名していく。
 カツカツとチョークを動かすたびに、黒板を白い文字が走る。喫茶店に始ま
り、お化け屋敷、射的、ゲームセンターに綿菓子屋、焼き蕎麦屋。文化祭の定
番とも言える出し物が列挙されていく。

 嶋      :「木組みの大仏とか作ったらどうだ」
 礼門     :「大仏か……予算もアレだし、文化祭で作るのだと普通張
        :子くらいじゃないかな」(カツカツ)
 村瀬     :「大量の空き缶を組み上げて。とかか」
 礼門     :「ああ、そういうのもあるよね」(カツカツ)
 川上     :「カラオケ大会とかどうかしら?」
 礼門     :「カラオケ大会、と」(カツカツ)
 燕間     :「賭場だ」
 礼門     :「賭……カジノと被ってるよ、それ」(消し消し)
 沖田     :「メイド殺し油地獄!」
 礼門     :「もう何をするところかすら分からないから」

 数巡したところでわけの分からない意見や、重複した案が目立ちはじめてく
る。丁度黒板が白い文字で埋まりきったところで、礼門はチョークを置いた。

 礼門     :「ま、こんなものかな」
 燕間     :「結構大量に出るもんだな」
 沖田     :「では、この中から決めるんですな」

 礼門は、しかし、どこか納得行かないという風に低く唸る。

 礼門     :「そうだけど、う〜ん。何か足りない気がして」
 声      :「いんぱくとじゃあ!」

 突然声が割って入った。
 全員が一斉に驚いて振り返る。声は、がらくたの摘んである暗がりの奥から
聞こえてきた。
 カツン、カツンと足音が近づいてくる、裸電球一個で照らし出された光の空
間に、現れ出でたのは一人の老人であった。年のころは六〇を越えたところだ
ろうか。髪と口元を覆う髭は紙のように白く、年に似合わぬ古めかしい学ラン
を着込んでいる。

 老人     :「なんじゃあ? この気の抜けたソーダみたいな企画群は。
        :さぷらいずが足りん! 儂らが若いころの学生は、もっと
        :冒険心に満ちていたというのに。嘆かわしい! これが最
        :近の若者というもんか」
 礼門     :「徳間さん!」
 燕間     :「誰?」
 川上     :「さあ?」

 そこで、それまで他の面子と同じようにいぶかしげな表情をしていたオカル
ト研の絵里が、突然何か思い出したように目を見開いて、すごい勢いで礼門の
方を振り返った。

 絵里     :「徳間さんッ!? じゃあ、この人があの徳間茂政?」
 老人     :「いかにも、儂が徳間じゃ」
 嶋      :「なんだとッ!?」
 赤目     :「本物で御座るか!」

 絵里の言葉に、どうやら徳間の名前を知っていたらしい赤目と嶋が驚きの声
を上げる。
 事情を出来ない数人は、不思議そうに首をかしげた、燕間が「なんだよ」と
呟いて凄んでみせる。

 燕間     :「徳間だかヒグマだか知らねえけどよ、爺さん。嘆かわし
        :いってなんだ。部外者がいきなり現れて好き勝手……」
 嶋      :「このバカ! 誰に口答えしてるか分かってんのか」
 燕間     :「は、知らねえよ。誰だよ」
 嶋      :「申し訳ありません、徳間さん。コイツがとんだ無礼をし
        :てしまって」
 老人     「なに、気にはせんよ。若いもんはそのくらいの反骨心くら
        :いないと面白みが無い」

 応用に頷く老人に嶋がさらに深く頭を下げる。赤目はそこで厳かにへの字口
を開き、とつとつと語りだした。

 赤目     :「徳間茂政は高等部に伝わる怪談の一つ、特に七不思議の
        :三番目に語られる事が多い謎の人物。百年以上もの長きに
        :渡り、この高校に在学し続けてる拙どもの大先輩と聞く。
        : その正体は学校最大の謎であり、噂に寄れば文部省の草
        :であるとも、妖怪ぬらりひょんであるとも言われ、定かで
        :は御座らん」
 燕間     :「な、なんじゃそりゃ」
 絵里     :「眉唾物の話だと思ってたわ。実在したなんて――」
 老人     :「カッカッカ。百年は言いすぎじゃて。精々その半分くら
        :いじゃあ」
 賀川     :「それでも十分すごいし……」
 神居     :「ぐー」
 嶋      :「レモン、おまえ徳間さんと知り合いだったのかよ」
 礼門     :「いや、知り合いって言うか。部員? 住んでるんだよ、
        :うちの部室に。座敷わらしみたいに」
 川上     :「あの、ちょっといいですか?」
 老人     :「なんじゃ、お嬢ちゃん?」
 川上     :「五〇年前から在学って。うちの学校の在学年限六年なん
        :だけど」
 老人     :「…………」
 礼門     :「…………」
 嶋      :「…………」
 絵里     :「…………」

 川上の何気ない一言に、空気が凍りつく。真っ当に考えれば、そりゃそうだ。
五〇年も長い間在学している事なんて認められるわけが無い。っていうか、そ
もそも五十年前に吹利学校は無い。
 なんとも微妙な空気の漂う円卓の前で徳間、老人はなにかを思案するように
顎鬚を掻き、厳かに口を開いた。

 老人     :「――で、話を戻すとじゃな」
 川上     :「え、スルー!?」Σ( ̄▽ ̄;


そして彼らは如何にして心配するのをやめ、巨大迷宮を作ることになったのか
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 礼門     :「まあ、実際にインパクトが薄いのは問題だよね」

 本日何度目かのため息をつきながら、礼門が言った。

 絵里     :「なんで? お化け屋敷でも、喫茶店でも、別に良いじゃ
        :ん。みんなやってるよ」
 礼門     :「クラスとか、運動部の出し物だとそれでも良いんだろう
        :けどね」
 絵里     :「ダメなの?」
 礼門     :「文化祭は、文化系の部にとっては大事な活動アピールの
        :場所でもあるわけだから。本来、創作系の部なら作品の展
        :示で、研究系の部ならレポートの発表で、部としての活動
        :をアピールしなきゃいけない。
        : 今回、そこをダメだしされて見返してやろうってみんな
        :集まったんだろうけど。そうするにしても、各自部として
        :の個性を出し切った出し物を催さないと意味が無い」

 礼門の説明に、嶋はパイプ椅子に深く背をもたせ、赤目は片目を閉じて小さ
く唸る。そこまで都合のいい出し物は、誰も思いつかない。
 重い沈黙の中で絵里は、深刻そうに眉根を寄せて口を開く。

 絵里     :「……つまり、どういうこと?」

 皆一斉に椅子からずり落ちた。

 礼門     :「……ええと、聞いてた?」
 絵里     :「だって、難しくて分からないんだもん」
 沖田     :「参加する部の良いところを全部出したものにしないと、
        :部のアピールにならないということですな」
 絵里     :「アピールになら無かったらダメなの?」
 沖田     :「そりゃあそうでしょう。そもそも、生徒会長が我々の出
        :し物に対して因縁をつけてきたのは、我々の発表が部が正
        :常に活動しているアピールとして弱いという理由からなん
        :ですからね」
 絵里     :「そんな、困るじゃない!」
 沖田     :「……ええ、困りますね」
 絵里     :「どうすればいいのよ」
 川上     :「演劇、とかどうかな? ほら、部にちなんだ役でアピー
        :ルするとか」
 燕間     :「脚本書ける奴がいないからなあ?」
 川上     :「あ……」
 赤目     :「仮にいたとしても無理で御座ろう。講堂の使用は事前の
        :申請が必要で御座る」
 礼門     :「……やっぱり、各部無難に研究発表を見直したら?」

 礼門の無難な提案に、円卓のあちこちからため息が漏れる。実際、それが一
番現実的な結論だろう。
 早々に諦めムードの漂い始めた部員たちをぐるりと見回して、徳間老人はこ
れ見よがしにため息をついた。

 老人     :「なんじゃあ、もう諦めるんか。年に一度しかない文化祭、
        :もっと後先考えず弾けんかあ!」
 燕間     :「じゃあ爺さん。あんたならどうするって言うんだ」
 老人     :「ふむ、そうじゃの」

 考え込むように、徳間老人は髭を掻く。

 老人     :「巨大迷路じゃな」
 燕間     :「迷路? 迷路なんてしてどうするんだ。木工部と探検部
        :のアピールくらいにしかならねえじゃねえか」
 老人     :「バカモン! だからお主らは考えが足らんと言うんじゃ」
 燕間     :「んだとッ!?」
 老人     :「迷路の中に、関門を設ければ良いじゃろう。それぞれの
        :部の個性を表した、あとらくしょんをのう」
 礼門     :「なるほど、スタンプラリーみたいに出来れば面白いかも
        :しれない」

 天啓を得たように、ハッと礼門が顔を上げる。

 絵里     :「スタンプラリーかあ。クリアしたタイムによって賞品が
        :出るっていうのはどうかな?」
 川上     :「タイムか……回転率の問題もあるし、制限時間があった
        :方が良いかも」
 礼門     :「制限時間内に、いくつのスタンプを集めて、ゴールにた
        :どり着けるか。賞品はスタンプの数で決めればいいか」
 神居     :「いひひ〜」
 赤目     :「しかし、十の部にもなれば教室では狭くはありませぬか?
        :体育館か、或いは運動場か……」
 沖田     :「体育館は無理でしょうな。あそこは初等部の都合もあり
        :ますし、準備期間中には平常授業も行われます」
 嶋      :「しかし、建材はどうするんだ? うちにはそんな置いて
        :ないし、暗幕を使える数は限られてるぜ」
 礼門     :「ああ、それなら丁度心当たりが……ていうか、昨日文化
        :祭の準備のために備品整理してたとき、大量の暗幕を見つ
        :けたんだけど」
 燕間     :「……なんでそんなもんが地下探検部に」
 礼門     :「さあ?」
 赤目     :「さすがは部室棟の暗部で御座る」
 燕間     :「そういう問題か?」

 礼門は黒板の文字を一気に消し去ると、迷路製作の方向で案を次々と書き、
まとめていく。他の面々も先を争うように提案を投げかけ、様々な事項が立て
板に水を流すようによどみなく決定されていく。

 老人     :「うむ、これこそ青春じゃあ」

 俄かに活気付き始めた連絡会の面々を眺めて、徳間老人は満足そうに頷いた。


そして迷宮へ
------------
 日は傾き、西の空が薄朱と紫の濃淡に分かれる時刻。
 昼下がりから行われていた連絡会議は成功に終わり、喧々諤々と意見を飛ば
していた生徒たちも帰路に着いた。昼も夜も関係なく薄暗い地下探険部部室に
残っているのは、最早礼門ただ一人である。
 書き物をする万年筆の音だけが、狭い部室を支配している。礼門が手前に広
げ、書き綴っているのは古い造りの紐綴じ冊子。
 この冊子こそが、歴代二十七の地下探検部部長によって脈々と書き伝えられ
てきた地下探検部の部史であった。礼門は部長に就任して以来、一日としてこ
の部史に記す作業を怠った事はない。
 義務から来る作業ではない。純粋に、好きなのだ。
 いつか自分はここからいなくなってしても、自分がここにいたという事実は
永遠に残る。その感覚が、強く実感できるこの瞬間が。
 終わりでもなく、始まりでもなく、ただ続き続いていく歴史の一部となる作
業。それこそが、礼門の魔法名にも記された、礼門を礼門足らしめている部分
の最も奥底に根付いた誓いなのだ。

 声      :「レモン、会議はもう終わったんだな」

 突然声が聞こえた。礼門は一瞬ペンを止め、再び動かし始める。知っている
声だった。わざわざ顔を上げて確認するほどでもない。

 礼門     :「今ごろ来たって仕方ないよ、稔」

 梯子を降りて、部室に入ってきたのは地域文化研究同好会の会長、楽鈴寺稔
だった。

 稔      :「全く顔を出さないのも悪いと思ってな」
 礼門     :「そう思うなら会議にも出てくれよ」
 稔      :「すまん、バイトが忙しくて」
 礼門     :「苦学生をやるのは良いけど、それで学校に出てこなかっ
        :たら本末転倒だろ」
 稔      :「成績は下げないよう気をつけてるさ」
 礼門     :「出席日数は?」
 稔      :「……忠告は肝に銘じておこう」

 無愛想に言って、稔は出しっぱなしにされたパイプ椅子に腰をかける。

 稔      :「出し物、巨大迷路に決まったんだってな」
 礼門     :「あれ、誰から聞いたの?」
 稔      :「さっき表で川上に会った」
 礼門     :「そう。出し物としての名前は『ラビュリントス』だって
        :さ。生憎、ネーミングセンスのある人がいなくって」
 稔      :「いい名前じゃないか。迷宮らしくて」
 礼門     :「チープすぎると思うけど。まさか、適当に言ったのが採
        :用されるとは思わなかったよ」
 稔      :「シンプルなものは好きだ」
 礼門     :「そう言ってもらえるとありがたいけどね」
 稔      :「…………」
 礼門     :「…………」

 会話が止まり、再び室内を万年筆の音が支配する。
 稔の口が何か言いたげに開かれ、そして何も言わないまま閉じられる。礼門
は俯いて字を書いているため、その様子には気付かない。
 目を瞑り、稔は礼門に気取られないよう、ゆっくり大きく息を吸い込んで吐
き出した。意を決したように瞳を開き、言葉を紡ぐ。

 稔      :「なあ、レモン」
 礼門     :「なに?」

 丁度礼門も部史を書き終え、顔を上げたところだった。

 稔      :「……いや、迷路の設計はお前がやるのか?」
 礼門     :「そのつもりだけど」
 稔      :「俺にやらせてくれないか?」
 礼門     :「へ、なんで?」
 稔      :「大変だろう。どうせお前現場指揮も押し付けられるだろ
        :うし」
 礼門     :「いや、確かにそうだけど。いいよ、お前ずっと忙しいだ
        :ろ。気を使わなくても……」
 稔      :「手伝いたいんだ。俺は時間が合いそうにないから、学校
        :まで来ての準備はあまりできそうに無い。迷路の設計なら、
        :学校まで来なくても時間を作って何とかできるから。頼む」
 礼門     :「稔……いや、それなら言葉に甘えるよ。迷路の設計はお
        :前に任せる」

 礼門が言うと、稔は口元をきっと引き締め、深々と頭を下げた。

 稔      :「……すまない、レモン」
 礼門     :「そんな謝らなくても。むしろ、私としては仕事が減って
        :感謝したいくらいで――」
 稔      :「いや、ほんとうにすまない」

 稔はしかし、いっそうに頭を深くし、上げようとはしなかった。
 その時礼門は知る由も無かった。稔の謝罪の本当の意味も、これから自分た
ちのつくる迷宮が、どのような道を辿るのかも。

 稔      :「何かあったら連絡は……そうだな、銀三角の連絡帳に書
        :き残しておいてくれ」
 礼門     :「稔、まだ携帯持ってないの?」
 稔      :「そんな金は無い」

 キッパリと稔は首を振った。
 銀三角とは、大学通りにある喫茶店の名前だ。そこは昔から部室の無い部や
サークルの溜まり場になっていて、地域文化研究同好会の連絡ノートも部が開
設された当初から置かせてもらっていた。
 とは言え、最近は通信ネットワークの発達によって、アナクロな書置きより
便利な連絡手段はいくらでもある。実際に連絡手段として重用しているのはこ
の男ぐらいで、他の人々にとっては遊び半分の共用落書き帳と変わらないもの
になっていた。

 礼門     :「さて、それじゃあ私は帰るけど。稔は?」
 稔      :「いや、この後もバイトがある」
 礼門     :「……お前、前から気になってたんだけど、何のバイトし
        :てるの?」
 稔      :「秘密だ」
 礼門     :「秘密て……いや、いいよ。とりあえずお天道様に顔向け
        :出来ないようなバイトはしないようにね」
 稔      :「努力はしよう」

 この日を境に事態は動き始め、礼門と地下探検部の部員たちはあの台風に纏
わる一連の出来事に巻き込まれていくのだが……
 誰もが来るべき文化祭への期待に気をとられ、その背後に蠢く不穏な影に気
づく事は無かった。
 ただ一人を除いては。


時系列と舞台
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 八月終わり。化祭準備期間中。地下探険部部室にて。

解説
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 礼門と地下探検部が巨大迷路の企画開催に至るまでの一幕。


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 / 姓は月影、名はれあな
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