[KATARIBE 29256] エピソード『吹利学校高等部学園祭 2005   Never Forget Memories 』

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Date: Sun, 25 Sep 2005 15:58:46 +0900 (JST)
From: 久志  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 29256] エピソード『吹利学校高等部学園祭  2005   Never Forget Memories  』
To: kataribe-ml@trpg.net
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2005年09月25日:15時58分45秒
Sub:エピソード『吹利学校高等部学園祭 2005   Never Forget Memories 』:
From:久志


 久志です。
メイド喫茶でのひとコマ。
知恵さんと蓉子のログから起こしました。

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エピソード『吹利学校高等部学園祭2005 Never Forget Memories』
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登場人物
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  中村蓉子(なかむら・ようこ)
     :SS部所属。秋風秦弥の彼女。常識人だがちょっと気が弱い。
  奈良井・トレース・知恵(ならい・−・ちえ)
     :SS部所属。実は強化型ホムンクルス。
  中里嘉穂(なかざと・かほ)
     :姐御肌の同人誌作成者。上二人と同じクラス 
  その他生徒色々
     :色々趣向があるようで。

メイドのたしなみ
----------------

 教室では、あちこちで掛け声が飛び交っていた。

 嘉穂     :「こっちテーブル準備終わったから、窓枠のほうの装飾の
        :ほうに移って」
 女子生徒A  :「メニュー表のほうは大体こんなものかな?」

 英国風メイド喫茶。
 蓉子らメイド達の礼儀作法と立ち居振る舞いの指導から、内装のデザイン、
出品する紅茶はもちろん、お茶受けの調理にまで怖いくらいのこだわりを見せ
ている。

 蓉子     :「……なんだか、皆さんすごいやる気ですね……」 
 知恵     :「メイド喫茶は流行ですか」

 あまりの熱気に、半ば置いていかれ気味のメイド二人。

 蓉子     :「私もよくわからないんですが……なぜかメイドさんが流
        :行っているようですね」

 不思議そうに首を傾げる。

 女子生徒A  :「やっぱり関口くんいいわあ〜蒼雅先輩と並ぶとお似合い
        :よねえ」
 女子生徒B  :「そういえば見た見た?蒼雅先輩の軍服姿。カッコよかっ
        :たよー♪関口くんとツーショットとってみたーい」
 女子生徒C  :「でもでも、桃実くんとの絡みもいいよね、こう三角関係
        :な感じが〜」

 周りでは、歓声混じりに飛び交う少々危険な会話。

 蓉子     :(・_・)

 色々処理がついていけないようだ。

 知恵     :「……」
 蓉子     :「なんだか、私。世の中についていけてないんでしょうか」

 思わず額を押さえて悩む蓉子。
 いや、ついていけなくていいそこは魔界だ。

 知恵     :「……あのような会話が普通ですか?」

 危険だ。普通に会話できるように頑張ろうとしているぞ。

 蓉子     :「あ、いえ、そんなことはないですっ!」
 知恵     :「わかりました」 
 蓉子     :「……(だめ、しっかりしなきゃ。知恵さんを危険な道か
        :ら守ってあげないと)」 

 ダメ、ダメよ蓉子。知恵さんが道を踏み外すようなことを教えてはいけない。
 と、握りこぶしを作って自分に言い聞かせる。

 知恵     :「……(ぽん)」
 蓉子     :「知恵さん?」

 気合を入れてる蓉子のとなりで、ふと、何かを思い出したように知恵が手を
叩いた。ごそごそとカバンの中を探る。

 知恵     :「蓉子さん。これを」
 蓉子     :「え?」

 手渡されたのはシークレットホルスター、太ももに装着するタイプである。

 蓉子     :「…………(汗)」
 知恵     :「どうしました?」

 一瞬止まった蓉子と不思議そうに首を傾げる知恵。

 蓉子     :「…………これは」
 知恵     :「身嗜みです」

 きっぱり。

 蓉子     :「……ええと(汗)」
 知恵     :「?」

 困惑する蓉子を見て、首をかしげて何か考えてる知恵。一瞬おいて小さく手
を叩く。再びカバンをごそごそと探る。

 蓉子     :「……どうしたんですか?」 
 知恵     :「これもどうぞ」 

 手渡されたのは一丁のデリンジャー。

 蓉子     :「……ええと」
 知恵     :「どうぞ」
 蓉子     :「……ありがとうございます」

 あまりにも自然な知恵の行動に思わず流される蓉子だった。

 知恵     :「……(ごそごそ)」

 自然に自分のスカートをまくり始める。

 蓉子     :「…………あの(汗)」 
 知恵     :「こうです」

 右足をついっと出して、てきぱきと太ももにシークレットホルスターを巻き
つけて、ぱちんと止める。

 蓉子     :「はい……」

 真似してそろそろとスカートを持ち上げて、右足にホルスターを巻きつける。

 蓉子     :「えっと……」

 慣れないせいか(当たり前だが)うまく行かない。
 巻きつけて止めようとして、ずれる。

 知恵     :「……」
 蓉子     :「……あ」

 ひょいと、しゃがんで蓉子の足にホルスターを巻きつけて、ぱちんと止める。

 知恵     :「きつくないですか」

 締めてからきちんと確認しつつ、ちらりと見上げる。

 蓉子     :「……はい……大丈夫、です」

 なぜか顔を赤らめる蓉子に、立ち上がって無表情に親指を立てる知恵。

 知恵     :「これでバッチリです」 
 蓉子     :「……ありがとうございます、知恵さん」

 なぜか頬を染める蓉子と無表情に見つめる知恵。

 男子生徒A  :「……なぁ」
 男子生徒B  :「いいな、あの二人……」
 男子生徒C  :「うん、すごくいい」

 一部、別方向で盛り上がってる。

 嘉穂     :「こっちの方向でもいけるわね……」

 何がだ。

時系列
------
 2005年9月初め
解説
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 文化祭準備中のひとコマ。あやしいよあんたら。
************************************
倒錯的ないち風景でした。

部長が見てなくてよかったね。



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