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Date: Sat, 17 Sep 2005 13:59:20 +0900
From: 月影れあな <tk-leana@gaia.eonet.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 29191] Re: [HA06P] エピソード『吹利学校高等部学園祭 2005 Never Forget Memories 』
To: kataribe-ml@trpg.net
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おいっす、れあなです。
晶ちゃん恋物語とは別方向ですが、ちょびちょび流す。
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> エピソード『吹利学校高等部学園祭2005 Never Forget Memories』
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> 登場人物
> --------
乃藤礼門(ないとう・れいもん)
:地下探検部部長にして、小規模部活動連絡会会長。
小規模部活動連絡会の面々
:有象無象。
昼なお暗き地下探検部部室
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わずか一つの裸電球の下、風体も、様相もバラバラな男女が円卓を囲んで座
り込んでいる。学園祭を目前に控え、緊急収集された小規模部活動連絡会代表
者会議の面々は、かつて無いほどに深刻な面持ちで向かい合っていた。
服飾文化研究部部長・沖田勘九郎(以下『眉なしの沖田』と略記)
:「諸君! これは由々しき自体ですぞ」
口火を切って発言したのは。服飾文化研究部、俗称コスプレ研部長の沖田勘
九郎。人呼んで眉なしの沖田である。彼の言葉を皮切りに、それまで鬱々と押
し黙っていた他の面子も、徐々に口を開いていく。
木工技術部部長・嶋隆造(以下『杭打ち嶋』と略記)
:「確かに、このままではかなり不味い自体になりそうだな」
超常現象研究会会長・笹井絵里(以下『怪談エリー』と略記)
:「迂闊……だったよね。うん、マジやばいかも」
古武道部部長・燕間亮介(以下『辻斬り閻魔』と略記)
:「とにかく、状況を打開しない事にはどうしようもないだ
:ろ! こんなところで管巻いてる暇があったら、まずは何
:かしないと!!」
眉なしの沖田 :「で、何をするんでかな? 燕間氏(うじ)」
辻斬り閻魔 :「ぐぅッ!! そ、それは……」
問い返されて、辻斬り閻魔は口ごもる。考えなしにとにかく行動しようとい
うのは彼の悪い癖だった。
忍者部部長・赤目菊衛門(以下『手向け菊』と略記)
:「燕間殿、然様に焦っても始まりますまい。先ずは話し合
:い、次いで行動を決定するのが、一見遠回りのように見え
:ども一番の近道で御座ろう」
地域文化研究同好会会長代行・川上芳子(以下『川上』と略記)
:「そうよね、それでどうしましょっか?」
天体観測部部長・神居炉壇(以下『星のロダン』と略記)
:「ふにゃ〜」
実践呪術愛好会会長・村上宏治(以下『ペテン師村上』と略記)
:「ハハハ、お任せあれ。私の手にかかれば桜居津海希が如
:き小娘、単なるじゃじゃ馬に過ぎません。たちまちに呪い
:殺して全てを有耶無耶に……」
辻斬り閻魔 :「へッ。やれるもんならやって見ろってんだ。このうらな
:り野郎が」
ペテン師村上 :「う、うらなり! この私を、よりにもよってうらなりィッ!?
:訂正したまえ! このような侮辱我慢ならん!!」
辻斬り閻魔 :「はッ! なんどでも言ってやるさ。このうらなり野郎!!
:大体オレっちは昔からオカルトなんて下らねえもんは虫が
:好かんのよ!」
怪談エリー :「ちょっと、燕間くん!? 下らないってなによそれ。その
:下らないオカルトなんてのを真面目に信じてるあたしに喧
:嘩売ってんの?」
辻斬り閻魔 :「あ、いや。絵里ちゃんのことじゃなくて。このうらなり
:野郎が……」
ペテン師村上 :「また言った! 三度目も言った! もう我慢ならん!
:貴様、髪の毛一本よこせ」
地下探検部部長・乃藤礼門(以下『はちみつレモン』と略記)
:「まぁ、三人とも。喧嘩はよして、ちゃんと話し合おうよ」
怪談エリー :「なによ! そう言うレモンくんだってさっきからなんに
:も意見言って無いじゃん」
はちみつレモン:「え、私?」
辻斬り閻魔 :「そーだ、レモン。テメエもなんか意見言え」
はちみつレモン:「いや、あの。それじゃ、意見というほどのものでもない
:んだけど……」
と、そこで。小規模部活動連絡会会長であり、本会議の議長でもある地下探
検部部長乃藤礼門が、筆者の方を向いて言った。
はちみつレモン:「ところで、賀川さんはさっきからなにを書いてるのかな?」
その言葉(と、このあたりから文字が乱れ始める)に、一同の視線が一斉に筆
者に突き刺さる。
人間観察倶楽部部長・賀川弘実(以下『筆者』と略記)
:「え? いや。なんでもないよ」
素早く当手記と万年筆を持った両手を後ろに回し、言い逃れを図るも、一同
さらにいぶかしげに眉根をしかめ、追及の手を伸ばす(物理的に)。
辻斬り閻魔 :「なんだ、これは? 議事録か?」
筆者 :「ああ、返せよ!」
ペテン師村上 :「なになに……貴様! この私がペテン師だと!?」
怪談エリー :「なによ『怪談エリー』って! これじゃあたしが怪談み
:たいじゃないの」
眉なしの沖田 :「ま、眉なし! よく見て下され、賀川氏(うじ)。私はちゃ
:んと眉ありますぞ! 薄いだけで。ひどい言いがかりです」
杭打ち嶋 :「杭打ち……」
辻斬り閻魔 :「ああん!? 辻斬りってなんだよそれ。オレっちは辻斬り
:なんてしねえッ!」
筆者 :「た、ただ思ったことかいてるだけだろ! いいから返せっ
:てば」
手向け菊 :「ほほう、これが拙で御座るか。中々風流な名で御座るな」
川上 :「ちょっと! 賀川くん? なんで私だけなんも無しなの
:よ! 逆に腹立つわ」
星野ロダン :「にゃあ」
はちみつレモン:「私のには何の意味が……」
そこでようやく、筆者は果敢にも辻斬り閻魔へと跳びかかり、えいやとばか
りにこの手記を取り戻す。
辻斬り閻魔 :「おわっ! やりやがったな、賀川!」
怪談エリー :「逃げたわ。追え、追えーッ!」
眉なしの沖田 :「ええい、こなくそ」
ペテン師村上 :「取り押さえたぞ!」
杭打ち嶋 :「あ、こいつ! まだ何か書いてやがる」
そこで杭打ち嶋、手記を取り上げかけるも筆者はしっかり掴んで離さず。星
のロダンが筆者のわきの下を不意打ちでこそばす、あひゃひゃひゃ。それでも
筆者はしっかり掴んで離さず。ああ、筆者死すとも報道の自由は死せず。今、
辻斬り閻魔が右手をペンにかけました! ものすごい力です! いよいよ最期!
さようならみなさん、さような――
閑話休題。
時系列と舞台
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九月初め。文化祭準備期間中。地下探険部部室にて。
解説
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礼門と地下探検部が巨大迷路の企画開催に至るまでの一幕。
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/ 姓は月影、名はれあな
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