[KATARIBE 29107] [HA06L]チャットログ:『酒飲賛歌』

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Date: Fri, 26 Aug 2005 17:29:27 +0900
From: gandalf@petmail.net
Subject: [KATARIBE 29107] [HA06L]チャットログ:『酒飲賛歌』
To: kataribe-ml@trpg.net
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Web:	http://kataribe.com/HA/06/L/
Log:	http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/29100/29107.html


 こんにちは、葵@自キャラのキャラチャはログ斬ろうキャンペーン中 でっす。
 割烹居酒屋 の一コマ。
 お客さんは朱さんと真帆さんです。

元ログ:http://kataribe.com/IRC/HA06/2005/07/20050710.html
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[HA06L]チャットログ:『酒飲み賛歌』
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登場人物
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十六夜静音(いざよい・しずね)
 http://kataribe.com/HA/06/C/0525/
 最近、帆川神社と吹利市総合庁舎の間で小さな割烹居酒屋『味噌路』を
 始めた、味噌料理マスターな妙齢のお姉さん。
 実は結構呑み助

朱晃(あけ・あきら) 
 http://kataribe.com/HA/06/C/0257/
 喫茶店「あげは」のマスター。
 一見怖いが、実際も怖い。

軽部真帆(かるべ・まほ)
 http://kataribe.com/HA/06/C/0480/
 違いの判るほんわかお姉さん。
 でも呑み助。


『割烹居酒屋 味噌路』
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 夏の夕暮れ。
 残照も落ちきる頃、入口両側に綺麗に整えられた盛塩。
 軒行灯に明かりが灯ります。

 SE      :カララ……(引き戸を開ける音)

 朱      :「ごめんよ……」

 格子戸をカラリと引き開けうっそり入ってくる朱さん。

[hari]   # とかやってみるー(ぉ

 静音     :「はーい、いらっしゃい、ごめんなさい、今カウンターし
        :か空いてないんだけど……いいかしら?」
 朱      :「ああ、別にかまわねぇよ(カウンターの隅に座る)」
 静音     :「お飲み物はなんにいたします?(にこ)」
 朱      :「冷酒(ひや)をくれ」
 静音     :「はい、承知いたしました(奥の冷蔵棚から一升瓶を)」

 SE      :きゅぽん……とくとくとくとく

 静音     :「お待たせしました、剣菱、辛口だけどよかったかしら?」
 朱      :「ああ」

 平皿に載せて塩と共に出される真新しい檜枡。
 酒と檜の芳香が混ざり、鼻腔をくすぐる。

 静音     :「あと、こちらお通し(ことん)」

 小鉢に盛られたモツの味噌煮込み。
 味噌に絡んだモツの中に半透明のゼラチン質が見えるのはスジも入れている
為か。

 朱      :「(ぱく)…………(ぐび)……いい腕だな」
 静音     :「あら、どうも(にっこり)こちら初めてですね、ここの
        :女将の静音と申します、今後ともごひいきに(ふかぶか)」
 朱      :「朱だ(ぐび)……近所で喫茶店をやってる」
 静音     :「そう……そちらにもまた、伺わせていただきますね(ころ
        :ころ)」

[H_Aoi]   # まー判るだろう(w ゴツイ人がやってる妖しい喫茶店と聞けば(w
[hari]   # 普通の人に聞けば、止められる
[H_Aoi]   # でも、気にせず行くよなきっと(わはは

 朱      :「ふん(ふっ)……なんか、腹にたまるモンを貰おうか」
 静音     :「そうねぇ……田楽なんか如何?」
 朱      :「それでいい」

[H_Aoi]   # 蒟蒻、豆腐の山椒味噌、柚子味噌田楽
[hari]   # おいちそう

 静音     :「少々お待ちを……(場所をずらして擂り鉢で味噌をあ
        :たって柚子味噌、山椒味噌を作りだすと同時に七輪で豆腐
        :と蒟蒻をあぶりだす)」
 静音     :(出来上がった味噌タレを手早く塗って再び炭火で炙る)

 七輪の中で炭がオレンジ色に熾り、ちりちりと焼ける味噌の焼ける芳ばしい
香りが漂う。

 朱      :「(くいっ、と酒を飲みつつ)ふん……いい味噌を使って
        :ンな」
 静音     :「(焼き加減を見ながら)あら、お解りになりますか、一
        :応、自家製なですのよ(にっこり)」
 静音     :(焼きあがった田楽を皿に盛り付けて、ちょっと木の芽を
        :あしらう)
 静音     :「お待ちどうさまでした(こと)」
 朱      :「……(くんっ)……(がぶっ)」
 静音     :(良い呑みっぷりにたべっぷりだこと……)
 朱      :(ぐびっ……がぶ、もぐもぐ)
 静音     :「お酒、もう一献、如何?」
 朱      :「……もらおう」
 静音     :「はい、承知しました」

[ER]    # うーむ、ここ入っていい?
[H_Aoi]   # ご新規一名さまご案内〜(w
[ER]    # あはは

 SE      :きゅぽん……とくとくとくとく
 SE      :からから

 真帆     :「…………(少し頭を下げて入ってくる)」
 静音     :「お待ちどうさま(こと)……あ、いらっしゃいませ、ご
        :めんなさい、今カウンターしか空いてないんだけど、よろ
        :しい?(ことんと小首かしげて)」
 真帆     :「あ、はい」
 朱      :(ちらっと、視線を投げて、またすぐ酒に戻る)

 朱から3つほど離れた席に座る。

 静音     :「お飲み物はなんにしましょう(にこ)」
 真帆     :「冷酒(ひや)を……お勧めのがありましたら」
 静音     :「そうねぇ……甘口、辛口、どちらがよろしい?」
 真帆     :「強いて言うなら辛口……あんまり癖の無いのがあれば」
 静音     :「分かりました、じゃ……これなら(保存棚開けて)」

 SE      :きゅぽん……とくとくとくとく

[H_Aoi]   # ガラスのグラスに注がれた 真澄生絞り 『あらばしり』 (笑
[ER]    # おおう(笑

 真澄は辛口と言うわけではないんですが。
 飲み口スッキリなので。

 真帆     :「有難うございます」
 静音     :「はい、お通しはこちらに(こと)」
 真帆     :「あ、すいません」

[ER]    # 朱さんと同じのだね
[H_Aoi]   # んむ、二日ほどかけて煮込んだモツ煮(w
[ER]    # わーい

 静音     :「モツなんだけど……お嫌じゃなかったかしら?(小首こ
        :とん)」
 真帆     :「好きです(笑)」
 静音     :「よかった(ころころ)」
 真帆     :「(ぱく、と食べて)……あ、おいし」
 静音     :「嬉しいわ、ありがと(にこ)」
 真帆     :「(めにゅー見て)……あ、焼き味噌お願いします」
 静音     :「はい、承知しました(にっこり)」

 通常メニューのほかに黒板に書かれた本日のオススメ。
 焼き味噌はその筆頭でして。
 内心、「わーい、オススメ入った〜♪」な静音さん。
 作りつつ思わず鼻歌なんか出ちゃったり。

 静音     :「……♪(合わせ味噌を擂り鉢で当たって、粉鰹と味醂を
        :ちょっと混ぜてゴリゴリと)」
 真帆     :「……(ちょっと辺りを見回して)……タコのぶつ切りを
        :くれえって言いたくなる(独り言のように)」
 朱      :(ぐびり)
 静音     :(練りあがったら薄い杉板に塗り伸ばして七輪の炭火で炙
        :る)

[ER]    # (出典:厄除け詩集/井伏鱒二(笑)>タコのぶつ切りをくれえ)
[hari]   # わ、わからん(w
[ER]    # いや、何か呑み仲間が酒屋に集まる『初恋をしのぶ夜』の詩なのだ
[H_Aoi]   # 井伏先生ですか(w
[ER]    # そそ。よしの屋で酒を呑む……ってやつ。
[H_Aoi]   # 酒飲みには「うんうん」 とうなづきながら読む(w>井伏先生
[ER]    # うむうむ(笑

 静音     :「……♪(焼き加減を見つつ、ちょっと焦げ目が付いたと
        :ころで)……はい、お待ちどうさま、ちょっと熱いから気
        :をつけてね」

 とん、と、お皿に乗せて差し出す。
 まだ、焼け目のところがぶしゅぶしゅと泡立ちいい香りが。

 真帆     :「有難うございます……ぱく(あ、やっぱお酒に合うなー
        :(ほこほこ))」
 静音     :(にこにこ)

 ほこほこと。
 美味しそうに食べる真帆さんを眺める静音さん。

 静音     :「朱さんも、もう一献如何?」
 朱      :「ああ、そうだな……(ちら、とメニューを見る)酒と、
        :焼き味噌にぎりも貰おう」
 静音     :「承知しましたわ、じゃ、お酒はこちらの方がよろしいか
        :もしれませんわね(とくとくとく)」

 もう一献。
 枡の縁、すり切り一杯ピタリと注いで。

 静音     :(おひつを開けて、おにぎりを握りだす)
 朱      :(カウンターの中の様子を眺めながら、杯を傾ける)
 真帆     :「…………(味噌をつつきつつ、お酒を呑みつつ、ぼんや
        :りと)」
 静音     :(おにぎりを握り終えたら、冷蔵庫から違う味噌を取り出
        :して予め取ってあっただし汁で伸ばす)
 朱      :(くいっ)
 静音     :(炭火でおにぎりの両面を軽く炙ってからだし汁で伸ばし
        :た味噌を塗って炙る)
 真帆     :「……(静音さんの手元を見てる)」
 静音     :「(火加減見つつ)……(ことん)」

 朱さん、真帆さんの目の前に出される吸い物。

 真帆     :「……あ、すいません」
 朱      :(碗を開けて、香りをかぐ)

 透明な昆布出汁の中にふわりと漂う蕪骨と梅。
 梅は表を剥いてへぎ梅にしてある。

[H_Aoi]   # 極薄い昆布出汁にへぎ梅とかぶら骨を浮かべた吸い物
[ER]    # 流石だ
[H_Aoi]   # 箸洗いです(w

 真帆     :「……(くぴ)……おいし」
 朱      :「随分洒落たモンを出すな……」
 静音     :「お酒召し上がったら、何か汁物が欲しくなりますでしょ?
        :(ころころ)」

[H_Aoi]   # 大根の浅漬けを添えた焼きおにぎりをトンと
[ER]    # おー
[H_Aoi]   # しずねぇもみこちと互角以上の酒飲みですから(w

 静音     :「もう良いかしらね……(焼き加減みつつ)はい、お待ち
        :どうさまでした」
 朱      :「(吸い物を一口すすって味わい、おにぎりをがぶり)
        :まぁ、美味いな……」
 静音     :「ありがとうございます(にっこり)」
 真帆     :「ええ(笑)……美味しいです、このお吸い物も(相羽さ
        :ん連れてきたら喜びそうだな(メニュー見つつ))」
 静音     :「そう言って頂けると嬉しいですわ(ころころ)」

 供した品が美味いと言われれば。
 そりゃー嬉しい料理人冥利。

[ER]    # 和食の人だから
[Hisasi]  # そらもう喜びます
[Hisasi]  # 酒のめないけどw
[ER]    # わはは

 真帆     :(あ、でも、『こんどああいうの作って』言われたら、流
        :石に手に負えないぞ)
 真帆     :「(焼き味噌終了して)…………(メニュー見て悩んでる)」

 一応、普通のメニューもあるんですが。
 メインは味噌料理なんで。

 朱      :「……勘定だ」

 少しづつ人が入りだしたのを見てスッと席を立つ朱さん。
 込む前にサッと帰るなんざぁ、なかなか粋です。

[hari]   # 自分の店とは大違い(ぉ
[ER]    # ぶわはは

 静音     :「はい、毎度ありがとうございます(にっこり)」
 真帆     :(……うーん、戻っても用事が無いし:人が入りだしたの
        :を見ながら)

 手許の焼き味噌がそろそろ終了の真帆さん。
 次のご注文は。

 真帆     :「……あ、茄子の田楽、お願いします(静音さんの手が少
        :し空いたくらいを見繕って)」
 静音     :「はい、承知しました、今日はちょうどいい茄子が入った
        :から美味しいですわよ(茄子洗いつつにっこりと)」

 まるまるした艶やかな米茄子を流しで洗って。

 静音     :「♪〜(洗いあがった茄子を使い込んだ菜切り包丁で、す
        :ぱすぱっとヘタを落として二つ割に)」
 静音     :「(繊維に沿って包丁の先端で隠し包丁をつつつーっと)」
 静音     :「(形が崩れないように、先に皮側を強火で一気に炙って
        :から味噌を塗って身側を炙る)」
 真帆     :(手元をじーーーっと見てる)

 若干一名。
 和食にうるさい人がいるので、作り方を勉強しようと手許を見ています。
 で。

 静音     :「はい、お待ちどうさまでした(とん)」
 真帆     :「あ、どうも」

 薄い鶯色の着物の袖を押さえてスッと出される茄子田楽。
 柔らかな茄子の身に甘味噌がトロリとかかっております。

[ER]    # あれだ、真帆、これからここに来るたびに、カウンター席を確
      保するな(笑
[H_Aoi]   # 手元観察(w
[ER]    # うむ
[ER]    # 一名和食好きを餌付けしているので(まて)
[kisito]  # 何のためにかは聞かなくてもあれか。
[ER]    # てゆか、先輩だと、結構うるさそうなんで>味とか色々
[Hisasi]  # ……うるさそーだなあ
[ER]    # 自分じゃ作らないくせに(笑)
[Hisasi]  # 自分はまったくつくれやせんのに
[ER]    # まあ、作れない奴ほどうるさいものだ(しみじみ)

 真帆     :「……(ぱく)……あ、おいし」
 静音     :「……(真帆見つつじーんと料理人冥利)」
 真帆     :「やっぱ、美味しいなあ(茄子を丁寧に食べつつ)」
 静音     :「お口に合えばよろしいんですけど、味付け濃くなかった
        :かしら?」
 真帆     :「いえ、茄子と合わせると丁度いいです」
 真帆     :「米茄子って、何だか久しぶり(笑)」
 静音     :「そう(ほっ)よかった、お客様にお出しして食べていた
        :だいたの、こちらが初めてなんですのよ」
 真帆     :「え、それでこんなに美味しいんですか?!」
 静音     :「そんな……おだてないでくださいな(照)まだまだ修行
        :が足りませんわ(にこ)」
 真帆     :「でも、ほんっとこの茄子美味しいです……おだてじゃな
        :くて(笑)」
 真帆     :「……以前、茄子の料理作ってて、何だか苦くなっちゃった
        :ことがあって(苦笑)」
 静音     :「それは、皮を焼きすぎちゃったんですわ、皮は遠火で焼か
        :ないと(にこにこ)」
 真帆     :「あ、なるほど……」
 真帆     :「(かち、と、箸を揃えて置いて)……ご馳走様でした」
 静音     :「お粗末さまでした(にっこり)お口に合いましたかしら」
 真帆     :「美味しかったです、ほんとに……またお邪魔します(笑)」
 静音     :「また是非いらして下さいね(ころころ)」
 真帆     :「はい(にこ)」

 割烹居酒屋『味噌路』。
 割と繁盛のようです。


時系列と舞台
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 2005年盛夏。
 割烹居酒屋『味噌路』(http://kataribe.com/HA/06/M/0030/)

解説
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 ハリさんと、なんとは無しに駄弁っている時に出てきた
 三十路の誤変換、味噌路。
 発展したら妙齢な女将の居る居酒屋が出来てしまいました。

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葵 一<gandalf@petmail.net>

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