[KATARIBE 29040] [HA06P]エピソード『夏の風物詩〜あるいは秦弥君の受難〜』

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Date: Wed, 10 Aug 2005 17:10:23 +0900
From: gandalf@petmail.net
Subject: [KATARIBE 29040] [HA06P]エピソード『夏の風物詩〜あるいは秦弥君の受難〜』
To: kataribe-ml@trpg.net
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Web:	http://kataribe.com/HA/06/P/
Log:	http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/29000/29040.html


 こんにちは葵@自キャラのキャラチャはログ切ろうキャンペーン中 でっす。

 7/4に流れた浴衣ログを切って、EPに仕立てて見ました。
 やはり、このイベントはお約束のようです(マテ
 元ログにだいぶ手を入れましたので関係各位チェックよろしゅう〜(w

元ログ:http://kataribe.com/IRC/HA06/2005/07/20050704.html#210000
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[HA06P]エピソード『夏の風物詩〜あるいは秦弥君の受難〜』
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娘'sの着付け教室
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 それは7月の暑い日の夕方。
 今夜は夏祭り。
 ってんで。
 娘達が集まって花屋の二階で着付け大会開催中。

 尊      :「いい〜見ててね? まずはこーやって、タオル巻いてウ
        :エスト調整して(下着姿でタオル巻きのお手本)」
 蓉子     :「ほんとに、この浴衣借りていいんですかー(嬉しそうに)」
 知恵     :「……浴衣(矯めつ眇めつ見ている)」

 壁にズラリと並べられた五色の浴衣。
 蓉子ちゃん用は若草色の地に、足元に流麗な柳の葉がデザインされた爽やか
な浴衣。
 知恵ちゃん用は水色に風鈴の涼しげなデザイン。
 夾ちゃん用は黄色地に金魚の可愛らしいデザイン。
 そして尊用は濃紺に、蒼い蝶が染め上げられたシックなデザイン。

 ちなみに、夾ちゃん用は氷我利さんがわざわざ持ってきた一品である。

 尊      :「いいわよ〜、で、いいかな? ちょっと暑いけど我慢し
        :てね〜……んしょっと(下着姿の蓉子ちゃんにタオル巻き
        :巻き)」
 蓉子     :「奇麗な色(わくわく)」
 知恵     :「……(じーっと下着姿で、観察してる)」
 尊      :「蓉子ちゃんは、よしと、じゃ、次は知恵ちゃんね、しっ
        :かり覚えてね〜」
 蓉子     :「はい」
 知恵     :「わかりました」
 尊      :「一人で着れないと困ることあるからね〜(知恵ちゃんに
        :タオル巻き巻き)」
 知恵     :(解析記憶)


幸福な災厄
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 秦弥     :「あー、そう言えば。如月さんが遊びに来てと言っていた
        :よなぁ……部員つれて(ぐでー)」

 SE:ピンポーン

 夾      :「はーい、どなたですのー(ぱたぱた)」
 秦弥     :「よぉ」
 夾      :「あぁ、秦弥さんですの」
 秦弥     :「元気でやってるか?」
 夾      :「はいです! 遊びに来たんですの? じゃあ、ちょうど
        :知恵さんも中村さんもいるのです。こっちですの」
 秦弥     :「あ、あぁ。って、まてまて手を引っ張るなって」

 この時、秦弥はまだ気づかなかった。
 この先に待ち受ける過酷な運命を(笑)。

 尊      :「はい、じゃ蓉子ちゃん、浴衣羽織ってみて〜」
 蓉子     :「はーい」
 知恵     :(じーーー)
 蓉子     :「あ、あの、知恵さん。そんなにジッと見なくても」
 知恵     :「……大丈夫です。がんばります(蓉子ちゃんを、じーっ
        :と)」
 蓉子     :「……(そんなに着替えを見られるとなんだか困ります)」
 尊      :「知恵ちゃんも浴衣羽織って見てね〜」
 知恵     :「はい」
 尊      :「じゃ、次は丈を合わせ……」

 SE:ガチャ

 夾      :「秦弥さんが来たですの〜(秦弥の手を引きずってくる)」

 嗚呼、絶妙のタイミングで開いてしまうドア。
 いくらタオル巻いているとは言え、前も合わせていない浴衣では。
 艶姿がとってもタイヘンです。

 蓉子&尊   :「え? (ハモって)」
 夾      :「あ(汗)」
 蓉子     :(ぴしぃ:硬直っ)
 尊      :(こきーん:硬直っ)
 秦弥     :「どわったったった(瀑布汗)」
 知恵     :「………こんにちわ、部長さん(ぺこり)」

 知恵ちゃん、ご挨拶は前を合わせてからにしましょう。

 秦弥     :(くるっとまわって)
 尊      :(すぅぅぅぅぅぅぅぅぅっと大きく息を吸って)
 蓉子     :(すぅぅぅぅぅ)
 秦弥     :「ま、まて! 見、見てない何も見てない!」
 蓉子     :「きゃああああああああああああああああ!!」
 尊      :「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
 知恵     :「……(すぅぅぅぅ)……きゃああああああああ」
 秦弥     :(きぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃん)

 窓ガラスをビリビリ震わせる3人の悲鳴。
 絶妙に共鳴し、大きなうねりの衝撃波となった悲鳴が秦弥を襲う。

 秦弥     :「うーん(くらくらばたっ)」
 蓉子     :「な、な、な、なんで部長さんがっ!! (慌てて前を合
        :わせて)」
 知恵     :「……部長さんは叫ばないのですか」
 尊      :「知恵ちゃん、良いこと?殿方に着替えを見られたら、叫
        :んで良いからね(真っ赤)」
 知恵     :「……判りました」
 夾      :「く、くらくらするのですぅ〜」
 尊      :「あぁ夾ちゃん、 ゴメンね〜ビックリさせちゃったね〜
        :(なでなで)」
 夾      :「いえぇ〜、だいじょうぶなのですぅ〜(頭く〜らくら)」
 尊      :「と、とりあえず今のうちに着付けちゃいましょう」
 知恵     :「(ごそごそと丈を合わせて)……此処から先がわかりま
        :せん」
 蓉子     :「(部長さんに見られた部長さんに見られた部長さんに……)」

 CDの音飛びのよーにループに突入するよーこちゃん。
 さもあらん。

 尊      :「じゃ、知恵ちゃん見ててね、えーと、丈を合わせたら、
        :帯を……(蓉子ちゃんの帯を締め締め)」
 知恵     :「……(じーー)」
 尊      :「あ、夾ちゃん、秦弥君を隣の部屋に引っ張ってって、お
        :でこに氷嚢でも当ててあげて〜(蓉子ちゃんの帯締めなが
        :ら)」
 夾      :「はいなのです……秦弥さんは身長の割に軽いので何とか
        :運べるのです(ずるずる)」

 SE:ガン、ゴン、カン

 秦弥     :「ぐ、げ、ご(きゅー)」

 なかなか容赦なく秦弥君を運ぶ夾ちゃん。
 部屋の敷居でどこか当たったようだが気にせずにズルズル。

 尊      :「で、こーやって、帯を結んで……(むすびむすび)」
 知恵     :(じーっと解析記憶)
 蓉子     :「(ああ、あんまりウエスト細くないし、胸だって……)」

 暴走思考は更に加速してるようで。

 尊      :「(蓉子ちゃんの耳元で)こーら、 よーく覚えておいて
        :ね、一人で着れないと……脱いだ後、困るわよ?(くす)」
 蓉子     :「えっ(ぼっ)」

 それがどんな時かはさて置いて。

 知恵     :「浴衣……完了です……練習してきます」

 秦弥君が引きずっていかれた隣の部屋へトコトコ行く知恵ちゃん。
 何故か手にはもう一着、予備にと置いてあった浴衣が。
 それも女物の薄桃色の可愛い浴衣が。

 尊      :「(知恵ちゃんに気付かずに、蓉子ちゃんの襟元整えて)
        :よし、蓉子ちゃんも、オッケーかな?」
 蓉子     :「(ううう……み、見られたかなあ……)」
 尊      :「じゃ、後はあたしが……(自分の帯を締める)」
 蓉子     :「……(ああ、でも浴衣姿は見て欲しいし……でも顔あわ
        :せづらいし……)」


知恵ちゃん大暴走
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 知恵     :「夾さん……ちょっと手伝ってください(隣の部屋から)」
 夾      :「はい?何をですか?」
 知恵     :「(秦弥を指差して)持っていてください」
 夾      :「はいなのです」

 ごそごそ。

 知恵     :「タオルは不要のようです……」
 夾      :「秦弥さんは男の子ですからねぇ〜」
 知恵     :(ごそごそ、帯巻き巻き)
 知恵     :「できました」
 夾      :「なんだか、いやに似合ってますねぇ……秦弥さん男らし
        :い顔してないから」

 いや、夾ちゃんそういう問題でなく。

 珠魅     :「(一階の入り口から)それにしても秋風、遅いな……お
        :や、扉が開いている……おーい!」
 夾      :「はーい!どちらさまですー!知恵さん、お客さんみたい
        :なのでちょっと行ってきます」
 知恵     :「わかりました」

 SE:トントントン

 一階の入り口へ降りていく夾ちゃん。

 珠魅     :「ここに、いかにも苦労人そうな少年が来なかったか?」
 夾      :「……はぁ、苦労人そうな少年? 秦弥さんのことですか?」
 珠魅     :「ああ、そうだ、そいつだ。先に来ているのか」
 夾      :「秦弥さんなら今二階で寝ていますです」
 珠魅     :「そうか、世話のかかるやつだ……まあいい、如月さんに
        :挨拶に来た、居るか?」
 夾      :「はい、いらっしゃいますです」
 珠魅     :「そうか、上がらせてもらっていいか?」
 夾      :「はいなのです」
 珠魅     :「(二階にとんとんとんと)すみません、如月さんはおら
        :れますか……って、中村じゃないか(肩ぽん)」
 蓉子     :「きゃっ、あ……副部長(ぽっ」
 珠魅     :「ほお、浴衣か、綺麗だな(微笑)」
 蓉子     :「そ、そうですか(赤面)」
 尊      :「あら、いらっしゃい、えっと……副部長さん?」
 珠魅     :「どうも、弧杖珠魅です」
 尊      :「あたしの方はご存知よね、如月尊です(にこ)」

 カラリと隣の部屋の戸が開いて。

 知恵     :「完成しました」
 尊      :「ん? 完成って……え゛(汗)」
 蓉子     :「…………(汗)」

 尊、蓉子、珠魅の三人の視線が一点に集まる。
 そこには。
 部屋の奥に横たわる浴衣を着込んで目を回してる……秦弥君。

 知恵     :「……タオルは要りませんでした」
 尊      :「(蓉子ちゃんと思わず顔見合わせて)もしかして……練
        :習って……(滝汗)」
 珠魅     :「(秦弥見て呆れ顔)誰だ、これをやったのは」
 知恵     :(挙手)
 珠魅     :「またお前かっ(頭抱えて)」
 知恵     :「男性はブラジャーをしないのですね」
 蓉子     :「……ち、知恵さんっ(汗)」
 秦弥     :「うーん……(何だか……すうすうするなぁ……)」
 尊      :「だぁぁ……ち、知恵ちゃん、男の人はこういう浴衣は着
        :ないのよ〜」
 知恵     :「……では、どういう浴衣を着るのでしょう」
 尊      :「これからお祭りに行けば見られるわよ」
 知恵     :「わかりました」
 秦弥     :「うぅ……頭が痛い……(むくっと起きあがる)」
 尊      :「秦弥君、ごめんなさい知恵ちゃんが……」
 秦弥     :「……ん?どうかしたのか?」

 みんなの微妙な視線を辿り。
 自分の姿を確認してみて、一言。

 秦弥     :「……な、なんだこりゃあ!」

 松田勇作もーど。

 尊      :「着付の練習って、浴衣を……」
 秦弥     :「勘弁してくださいよ……」
 尊      :「ゴメンね〜、ま、さっきの罰ゲームと思ってその格好で
        :一緒にお祭り、行く?(くす)」
 秦弥     :「って、罰ゲーム……何で罰ゲームなんて……あ(真っ赤)」
 尊      :「ごめんね(てへ)じゃ、とりあえず秦弥君は着替えても
        :らって、みんなでお祭りいきましょ(にこ)」
 蓉子     :「部長……あの、その……(真っ赤)……(部長と顔をあ
        :わせて真っ赤)」
 秦弥     :「……(し、しまったぁ、思いっきり見ちゃったじゃない
        :か)」
 蓉子     :「……(か、顔あわせられない)」
 秦弥     :「……(どうしよう、嫌われたかな……)」
 蓉子     :「(うつむきつつ)……(部長と目をあわせられない)」
 知恵     :「……副部長は、浴衣を着ますか」
 珠魅     :「ふむ。浴衣なら、家にあるのだがな……」
 知恵     :「……(じーー)」
 珠魅     :「ん、どうした?」
 知恵     :「浴衣を着ましょう」
 珠魅     :「まあ、着付けは慣れているからな。着れる浴衣があれば
        :いいのだが」
 知恵     :「……(部長を指差す)」
 珠魅     :「……いや、それは」
 知恵     :「部長の浴衣はいやですか」
 珠魅     :「嫌とかそういう問題ではなくてな(頭抱えて)」
 秦弥     :「……そりゃあ、普通は嫌じゃないのか?」
 尊      :「そうよねぇ(笑) 家に行って着てくる?」
 知恵     :「……(練習できない)」
 珠魅     :「そうだな、一旦家に戻るか……ん? 中村に秋風、どう
        :した?」
 蓉子     :「え、あ、そん、なんでもないです(真っ赤)」
 珠魅     :「ふむ、ならいいが」
 蓉子     :「……(ああ、その、副部長に知られちゃったらどうしよ
        :う)」

 と。
 ……微妙なヲトメ心のよーこちゃん。

 尊      :「知恵ちゃん、着付けの練習は今度あたしが練習台になっ
        :てあげるから、人を着せ替えるのはダメよ〜(頭痛堪えつ
        :つ)」
 知恵     :「……わかりました」

 いろいろ心労が重なる、保護者。
 そんな夏の夕暮れ。

時系列と舞台
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 2005年7月、舞台は花屋の二階。
 知恵ちゃん、夾ちゃんとの同居後しばらくしてから。

解説
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 七夕前に流れた浴衣ログで『お約束』のイベント発生。
 この段階では秦弥君はまだ告白イベントをしてませんね。


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オチちゃえミ☆

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葵 一<gandalf@petmail.net>

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