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Date: Wed, 27 Jul 2005 23:29:01 +0900
From: 瑠奈(るな) <luna-web@jcom.home.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 28972] Re: [HA06P] エピソード『無明の天使』編集版
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ども、瑠奈です。
EP回しに挑戦。久しぶりのもの書きは難しいです。
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エピソード『無明の天使』
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登場人物
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氷川美琴(ひかわ・みこと)
:狐狗狸の霊に取り憑かれ、第三の目を持つ女子高生。彼氏あり。
月下の夜道にて
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人気のない夜道を女性が一人で歩いている。
暦の上では夏至を過ぎれば、日没の時間が少しずつ早くなっていく。
そうして少しずつ夜の時間が長くなっていく。
美琴 :「この時間でもうこんなに暗くなって……」
ふっと夜空を見上げる。
空に浮かぶ月はほんのりと橙色に染まっている。
闇のような夜空に浮かぶ月の美しさに思わず足が止まってしまう。
美琴 :「啓介さん……」
ふとそんな言葉が口をついで出る。
啓介さん。たいせつなひと。
名前を呼ぶだけでみるみる頬が赤くなっていく。
これだけは、どんなにどんなに一緒にいても変わらない。
むしろ想えば想うほどますます赤くなっていく。
美琴 :「待って、いますよね……」
待ち合わせ場所で待ち合わせ時間よりも早く到着しているであろう啓介のこ
とを思ってまた顔が赤くなる。
土用の丑の日。世間一般ではうなぎを食べる日で定着してる日。
美琴の家でも毎年、土用の丑の日には一家揃ってうなぎを食すことになって
いる。
そういう彼女の家の事情を知った上で、土用の丑の日をはずして二人でうな
ぎを食べにいこう、というのが美琴の彼、啓介の提案であった。
そして今日は約束の日。
美琴にとっても啓介にとっても二人っきりで会うのは久しぶりになる。
美琴 :「啓介さん……すぐ、行きますね」
急ぎ足で啓介との待ち合わせ場所に向かう。
少しでも早く到着できるように裏道を通る美琴。
しかしその道の先に、行く手をさえぎるような影が一つ。
少女 :「魔性の者……」(ぼそ)
そう呟く少女の背では一対の羽根が月の光を受けて、美琴の行く手を阻むよ
うに大きく広がっている。
美琴 :「……だ、だれ?」
少女 :「貴様に名乗る名などない。魔性の者め」
美琴 :(ぴく)
魔性、そうよばれて美琴は動揺する。
狐狗狸と呼ばれる霊に憑かれ、第三の目の魔力を秘める者。
それが美琴のもう一つの姿である。
しかしその異能ゆえに、美琴には常人には見えないモノが見え、聞こえない
モノが見える。
美琴 :「そんな偽者の羽根をつけているヒトにそんなこと言われ
:たくありませんっ」
少女 :(ぴく)
美琴の目には、少女の羽根は彼女自身のものではなく、別の何かによって作
られたものが無理やりつけられたように映った。
少女 :「それも貴様の魔の力か……面白い」
少女 :「その魔の力、頂こう」
少女が手に何かを持った。。
美琴は身構えた。
美琴 :「(啓介さんっ!助けてっ!!)」
少女 :「神の名の下に、魔を滅する!」
その刹那。
少女が美琴のそばに駆け寄り美琴の額に何かを突き刺す。
それはちょうど第三の目の……
美琴 :「うわああああぁぁぁぁ」
美琴の身体に激痛が走る。
少女 :「ふっ」
突き刺したものを一気に引き抜く少女。
その先には一滴の血もついてはいない。
その代わりに狐狗狸の霊力がまとわりついている。
しかし、今の美琴にはそれを見るだけの力はなかった。
少女 :「お前の内にあった魔の力はここにある」
美琴 :「……ぅ……ぁ……」
少女 :「そのうち身体の痛みは消える。気にするな」
もう一度少女の姿を見ようと顔を上げたが、既に少女の姿はなかった。
気配を手繰ろうとするが、第三の目を奪われた美琴はできなかった。
美琴 :「け、けいすけ……さん……」
激痛に耐え切れなくなった美琴は、崩れ落ちるように倒れてしまった。
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美琴さんの異能「第三の目」を少女に奪わせました(何
当然彼氏(本文参照)の反応があるかと思いますが……(どきどき
これで少女はだいぶパワーアップしましたねぇ。どうなることやら。
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