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Date: Thu, 7 Jul 2005 00:12:09 +0900 (JST)
From: 久志 <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 28898] [HA06N] 小説『 5 月 22 日……相羽〜２』
To: kataribe-ml@trpg.net
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2005年07月07日:00時12分08秒
Sub:[HA06N] 小説『5月22日……相羽〜２』:
From:久志
久志です。
ラストに向けて突っ走ってる先輩です、というか先輩走りすぎです。
ていうか、こっぱずかしいよ！おまえらなにやってんの！？(錯乱)
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[HA06N] 小説『5月22日……相羽〜２』
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登場キャラクター
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相羽尚吾（あいば・しょうご）
：吹利県警刑事課巡査。ヘンな先輩。
軽部真帆（かるべ・まほ）
：自称小市民代表。多少の異能あり。
縋るもの
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日が傾いてわずかに橙に染まった空。
アパート群の中でぽっかりと穴をあけたような位置にある小さな公園。
会ってどうする？
会って何を言う？
どうして会いたいのか、その理由すらまともに頭が理解していないのに。
それなのに。
「会えて……よかった」
「…………うん」
さらさらと、細かな霧のように降り積もってくる何か。
自分でも気づかぬうちに、いつの間にか、じっとりと体中を濡らすように。
そして、気づいたときには、身動きをとることも出来ないほどに降り積もっ
ている。それは……なにか。
「……俺ねえ、弱いよ」
積み重なったら、立ち上がれない。
走れなくなったら、やっていけない。
「すがるな、頼るな、必要とするな……ってさあ」
そうしなければ自分を保てないほどに。
「叫び続けないと、やってけないんだよ」
「……知ってた」
父親が死んで、一人きりになってすぐの頃。
誰もいない家で、滝のようなシャワーにうたれながら、パーカーの袖を噛み
締めて、ずっと自分の中で圧し殺していたもの。
「……だからね、怖いんだよ」
「…………何が？」
「すがりたい、って思うのが」
「……ばっか」
溜めた息を軽くはきだして、少し笑うようにつぶやいた。
「すがってそのまま座り込ませるほど、あたしは優しくないよ？」
「……厳しいね」
「すがりつくには理由がある。だからそれはわかる」
真っ直ぐに、見つめる目。
「でも、頃合見えたら、蹴っ飛ばして立たせるもの」
自分の中で崩れ落ちていった、ずっと引っかかっていたもの。
霧雨のあの日に思い知らされて、自分を愕然とさせていたもの。
それは。
「……真帆」
すぐ目の前で、じっと佇んでいて。
手を伸ばせば、すぐ。
ゆっくりと目の前で両手を広げる。
「お前が……必要だ」
降り積もった、なにか。
自分の中で、音もなく、何かがへし折れるのを感じた。
時系列と舞台
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2005年5月22日
解説
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自分の中に降り積もったなにかを認めた相羽。
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以上。
だあー（ごろごろごろごろ）
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