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Date: Tue, 14 Jun 2005 01:42:58 +0900
From: gallows <gallows@trpg.net>
Subject: [KATARIBE 28848] Re: [HA06N]小説:『ホームステイに繋がる徒然』
To: kataribe-ml@trpg.net
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gallowsです。知恵さん登場のあと、彼女が無道さんちに落ち着いて転校して
きたころですかね。そのあたりの愚痴をレスとして。
ホームステイから繋がる徒然
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彼が女の子を連れてくるのは日常的ではないけれど、定期的に起こる変化で
はある。自分だって元々そうやって彼と知り合ったのだから文句を言う権利も
傲慢さも持ち合わせてはいない。それが自分の美徳だと思うつみきは飲み屋の
親父にくだを巻く代わりに、親友にジュースを奢り先日の出来事とその後の顛
末を話した。こういう事を軽く話すにはうってつけの相手。
頼子 :「ふーん、また新しい子が。しかもイギリス産ナァーイス
:バディの転校生か」
つみき :「変なトコ強調するとぶつよ」
頼子 :「あーいやいや、困ったもんだねえ。困ったもんだ」
つみき :「本当何考えてるんでしょうね、うちの執事は」
頼子 :「ありゃま、執事に降格?」
つみき :「建前と自尊心の保護よ」
頼子 :「面倒くさいやつ。でもいつものことなんだろう」
つみき :「そりゃそうだけど、面白くはない」
自販機で買った果汁1%のオレンジジュースに口を付ける。
頼子 :「そりゃそうだろうとも。ま、話だけ聞く限り何かヤバイ
:仕事に関わってるか妙な性癖があるとしか……」
つみき :「……後者は聞かなかったことにしてあげる。ヤバイ仕事
:かぁ」
頼子 :「いや、そんな真面目に考えられても」
ヤバイかどうかはともかく、つみきのあずかり知らぬ仕事をしてるのは間違
いなかった。つみきは自分からそこに深入りするつもりはない。だけどそろそ
ろ説明義務もあるんじゃないかと思ってしまう。
頼子 :「ま、泣きたくなったらいつでもおいで。胸は開けといて
:あげよう」
つみき :「よくそんな台詞真顔で言える。大江に頼るまでもなく
:他にアテはいくらでもあるもん」
頼子 :「お、大きく出たね。しかし寂しいなあ、頼子ちゃんの
:『より』は頼られるの『ヨリ』なのに」
つみき :「よく言う。下心が透けて見えてるのよ、射撃部主務さん」
頼子 :「ハッハ、権力欲むき出しの生徒会長候補さまにはかない
:ませぬよ」
つみき :「人聞きの悪い。数少ない理解者だからそういうとこも見
:せてあげてるの。」
わざとらしく唇を尖らせてみせる。リップサービスも兼ねて本心も見せてや
る。裏表があることを当然として見てくれる同世代の友人は貴重だ。
頼子 :「嬉しいこと言うね。それじゃ、執事殿の件については無
:償で相談に乗ってあげよう」
つみき :「話聞いてくれりゃそれでいいよ。大江に貸しなんて作っ
:てやるもんですか。それに、もう信用はしてるんだ」
最後の言葉に頼子は少々馬鹿らしくなったが、自己完結した話を聞くのがそ
もそも愚痴ってもんだと思い聞き過ごすことにした。
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