[KATARIBE 28731] [HA06N] 小説『霧雨の風景』其の四

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Date: Thu, 5 May 2005 23:27:57 +0900 (JST)
From: いー・あーる  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 28731] [HA06N] 小説『霧雨の風景』其の四
To: kataribe-ml@trpg.net
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2005年05月05日:23時27分56秒
Sub:[HA06N]小説『霧雨の風景』其の四:
From:いー・あーる


ども、いー・あーるです。
やっぱりGW中には終わらないなーです。
改めて、久志さん、赤ペン先生+ちゃっとの会話、有難うございます。

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M-9 
---

 後からしみじみ思ったのだけど、やっぱり妹って……怖い。
 と……片帆を見て、思った。

「ねーさん、情報は全部抑えた」
 どうも寝てる時に限って来てたらしく、片帆と顔を合わせたのは起きた翌日、
丁度昼の頃だった。
「……は?」
「父さん達は、台湾に行ってる。兄さんとこにはあたしが連絡して、父さん達
には黙っとけって言ってある。本宮さんにもお願いしてあるし、今のところ通
りすがりに偶然やられたことになってる。怨恨等については、流れてない」
「……はあ」
 我ながらぼけた返事である。
 当然妹は睨んでくる。
「姉さん、判ってる、どういうことか?」
「…………通りすがりの女の人に刺されたってこと?」
「呆けまくりだね」
 遠慮会釈って、多分この子の辞書に無いよ。
「姉さん、よく聴いて」
 個室。今のところここには妹しか居ない。扉はしっかりと閉まっているし、
廊下の音は聞こえない。それでも片帆は一度扉に向かい、きっちりと締めなお
してから戻ってきた。わざわざと身体を屈めて、耳元で小声で言う。
「怨恨や遺恨、そういうものはこの件に限り流れない。有難いことに姉さんは
マスコミから見ても面白い存在じゃないし、下手に流せば姉さん、これ以降本
当に安全が保証されなくなる。そういう状況に於いては情報を伏せることは卑
怯でも何でもないからって」
「…………はい?」
 いやその、呆けてることは自分でも認める。ただどうしても情報がするっと
入ってこないのだ。

 情報を、伏せる。
 安全が保証されなくなる、から。

 ……って?

「……ぼけてないでよ、ほんっとに」
「いや、でも……」
「誰のせいで、姉さん刺されたと思ってんの?」
「誰の……って」
 そら刺したのは、あの女性で……って。
 言いかけて、止める。
 片帆が何を言いたいのか、そのことは流石に判るから。

「事実がどうかなんて知らない。でも相羽さんは犯行後数時間で容疑者引っ張っ
てきて、それがどんぴしゃだった。相手はつまり、相羽さんの……所謂知り合
いで、姉さんに勝手に恨みを抱いてたらしい」
「…………待ってよ」
 何でそんなこと、この子が知ってるんだ。
 視線を向けると、片帆は肩をそびやかした。
「……聞いて来たから」
「片帆……」

 どういう訳か、妹は全く場違いな中に入って、一切疑問を持たれずに居る才
能がある。パチンコ屋の、一番玉の出る台に座って30分ばれなければ勝ち、と
いうクラスの男子との賭けに勝ったのが中学1年の頃。その他教室でぼーっと
本を読んでいたら付き合ってた男女が目の前で痴話喧嘩を始めたとか、目の前
で他聞を大いに憚る話をされたとか、そういったことにはこと欠かない。つい
でに記憶力は恐ろしいくらい良いから、そういうネタをきっちり憶えてくる。
性格的に絶対に苛めに逢うぞって感じのこの子は、そういうネタを適当に使っ
て、学校生活を無事に乗り切ってきたらしい。

 ……に、しても。
「あんたそれ、どこで……」
「だから、聞いてきたんだって」
 苛々と、妹は言う。
「クスリとヤクザ専門の刑事のとばっちりで刺されたなんて、週刊誌に叩かれ
たら姉さん最後だし、それが事実なら余計にまずい。それもその刑事の弱味に
なるって判っちゃったら、どれだけ狙われるか判らな」
「片帆」

 傷が、痛んだ。
 妹がぴたりと口をつぐんだ。

「一つ、聞いていい?」
「何」
「それ……相羽さんが言ってたの?」
「…………」
 妹は肩までの長さの髪を、軽く揺らしてこちらを見ている。姉妹揃って染め
たことの無い真っ直ぐな髪が、鋭い線を描いている。
「違う。正確に言うと会議でもないと思う」
 
 ……流石に、ほっとした。

「それと、もう一つ」
「相羽さんには言うな?」
「……」

 思わず言葉に詰まる。
 視線の先で、にっと、妹が嗤った。

「代償は?」

 返事が、出来ない。

 妹の要求は、わかる。どういう方法でも良いから相羽さんと縁を切れ、それ
に尽きる。
 実際、片帆の聞き込んだことが正しいなら、そうしたほうが相羽さんの為に
もなるだろう。否、正しくなくてもいい、その可能性があると知ったら。
 同じことが起こる可能性が、示されるとしたら。

 多分。

「……言ったらいいよ、片帆」
 言葉が、ふとこぼれた。
「言ったらいい」

 結果は、全て同じだ。

「言えば遠慮会釈無く、相羽さんは友人辞めてくれるよ。あたしからどうこう
する必要なんかない」

 目を閉じる。
 今の片帆の顔を、見ていたくはない。
 
 身体中からゆっくりと、何かが流れ出してゆく感覚。
 たとえば気力とか……まあそういったもの、なのかもしれない。

「……どうして?」
「どうして、って?」

 こちらこそどうして、だ。どうしてあんたがそんなに泣きそうな声になる。

「どうして……どうしてそれでも友人よ?!」
 耳元で鋭く響く声に、思わず目を開ける。
 てか……どうしてそんな問いをするのだ、この子は。

「てか、片帆、訊いていい?」
「……何?」
「友人って、その程度で辞めるものなの?」

 数秒の沈黙。

「……真帆姉の、莫迦っ!」
「たっ」
 
 いあその、内容より何より、それを耳元で怒鳴らないで欲しかった。

「ほんっと、莫迦っ!」
 言うなり妹はだかだかと扉のほうに向う。それはそれは乱暴に扉を開けて。
「片帆!」
 呼び止めようとして……目が廻った。
「言いませんっ」

 最後の、それは捨て台詞。
 残像のような片帆の姿を断ち切るように。
 
 扉が、閉まった。



M-10
----

「お姉さん、大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫」
 GWに休みが無いとかで、弟は来ない。代わりに義妹が甥と姪を連れてお見
舞いに来てくれた。
 弟が来ない、ということは、確かに片帆はこちらの状況を、適切もしくは控
えめに伝えてくれたのだろうと判断。
 ……有難い、ことです。

「でも、本当に……通り魔なんですか?」
「うん、あたし見たことも無い人だったし」

 甥っ子は手の中に何枚ものカードを重ねて持っている。何でもポケモンにえ
らく凝っているらしい。
「のり君、何、また増えた?」
「うんっ、あんなぁ、真帆ねーちゃんな、このポケモンすき?」
 義妹の教育のえらいとこはここである。『おばちゃんじゃなくておねえちゃ
んだからね』と教え込んでくれたお陰で、未だに甥っ子はあたしを『真帆ねー
ちゃん』と呼ぶのである。
 嘘だ欺瞞だ、というのは弟妹二名の意見である(ほっとけよ)。

「うーん、おばちゃんポケモン知らないからなあ」
「あんな、もしおねーちゃんがすきやったらな、これおみまいやねん」
「あー」

 義妹をちょっと見る。
 うーん、あたしが貰うのは、何だかなあ……
「ポケモン、おばちゃん知らないから、のり君持っててよ」
「うん……」
「ありがとね」

 手を伸ばして、髪の毛を撫でる。
 真っ直ぐな髪がさらさらと指の間をこぼれる。

「おばちゃん、もー、痛ない?」
「うん、痛くない。すっかり痛くない」
 撫でていると、姪っ子のほうがわきゃわきゃ言い出す。お兄ちゃんと全く同
じ扱いを、言葉を横に置いて主張する子だ。
「あーちゃん、おいで」
 手を伸ばすと、姪っ子は笑いながらこちらに移ってきた。
 どん、と、ベッドの上に立つのを、少し避ける。流石にまだ抱っこは出来な
いな。
「あ、こら……お姉さん痛くないですか?」
「あーだいじょぶ」

 声をあげて笑う姪っ子を、それでも義妹は素早く抱き上げた。

「でも、お姉さん、どれくらいで退院ですか?
「あと、数日だって」
 有難い事に動脈を切ることも無かったし。GWを潰すくらいで治りますよー
とは、看護婦さんの言葉だったけど。
「それなら良かったですけど……お姉さん、うちに来ます?ご飯とかつくりま
すよ?」
「あーそれこそ、ほんとに大丈夫」
 大事にだけは、本当にしたくないのだ。

「なら、いいですけど」
 義妹は、そこで少し、躊躇した。

「……これ、基之さんが言ってたんですけど……本当に通り魔ですよね?」
「え?」
 どういうことだろうか。
「あの、片帆ちゃんから連絡があったんですけど」
「はい」
「片帆ちゃんが……これは、通り魔だから、絶対に何か遺恨とかは無いって」
「……はあ」
「でも……私、本当に、お姉さんに遺恨があるとは思ってなかったんですよ」
 あ、それはそうかもしれない。自他共に認める一般小市民、金も無ければ羨
まれる何物をも持っていない。当然ながら遺恨の生まれようが無い。
「なのに片帆ちゃん、とてもそれを強調してて……だから基之さんが不思議がっ
てたんです。片帆は遺恨があるとでも思ってるのか……って」
「あー」

 いまいち詰めが甘いぞ片帆。

「……いや、多分ね、遺恨があったりしたら、あたし速攻実家に戻されるから、
片帆は心配してるんだと思いますよ」
「あ……はい」

 その一言で、納得してくれるから有難い。
 5年前には彼女はもう弟と結婚していて、多少なりとあのごたごたを知って
いて……そしてかなりあたしに同情しててくれたから。
 
「それでですか」
「うん……まあ、過剰だとは思うけど」
 そうやって、誤魔化す。
 誤魔化せる範囲では、ある。

「お姉さん、退院なさったら教えてくださいね」
「あ、はい」

 ポケモンカードの説明に一心な甥っ子と、病室のあちこち、特にベッドの下
に興味深々な姪っ子を捕まえて、じゃあ、と、言ってから最後の最後に。
 義妹は少しだけ声を低めた。

「……お姉さん、あの」
「はい?」
「ここに来る時に……病室の外に、男の人が居たんですけど」
「へ?」
 ……男の人?
「何だか怖い顔してて……」
「ええっと……」
 怖い顔した男の人?
「……大きい人?」
「そんなに大きくは無かったですけど……前髪が長めで……多分女性にもてる
顔なんだけど、怖い顔の」
 あ、それは相羽さんだな。
「お姉さん知ってる人ですか?」
「……刑事さん。あれ」
「え?!」

 …………いやその、そこまで意外そうにする気持ちは、わかるけどええと。

「うん、だから別に大丈夫」
「……はあ……あ、でも」
 慌てたように義妹は言う。
「刑事さん、もしかしてお姉さんに何か訊きたいことでもあったんじゃ……」
「本当に訊きたいことがあるなら、入ってくると思うけど」
「あ、でも……声だけかけましょうか?」
「そですね。もし何かあればどうぞって」

 真帆おねーちゃん、元気になったら家にきてなー、と、甥っ子が手を振る。
 それに手を振り返して。
 
 扉のところで、やりとりをする声。
 そして。

「あ、やっぱ相羽さんか」
「……何?」

 紙袋を持ち直して、相羽さんは不思議そうにこちらを見た。



M-11
----

 そして本が枕元のテーブルの上に積み上げられる。

「お前さん読むでしょ」
「うわ、助かる」
「大概趣味、似通ってると思ったんで」
「うん、読みたかったー」

 片帆に頼もうと思ったんだけど、すっとんで帰っちゃったし、義妹に頼むっ
たって、甥っ子と姪っ子が一緒にうちの部屋入ったら恐ろしいことになるし。

 本を手に伸ばしかけて、ふと。

「……相羽さん仕事は?」
「すぐ戻るけどね」

 ありゃ。
 時計をちょっと見る。義妹達がここに居たのは……15分くらい?

「……先に渡してくれたら良かったのに」

 ただでさえ忙しい人なんだから。そしたら時間が無駄にならなかったのに。

「来てたの義妹達だし、甥っ子にポケモンの講義聞いてたくらいだし、声をか
けてくれて構わなかったのに」
「いや、そういうわけにもいかなくてね」

 ……何か、妙だと思った。
 何だか 歯切れの悪い言い方だ、と。
 こちらの疑問符に気がついたのか、相羽さんは言葉を足した。

「仕事柄ね、場違いなとこには入らないようにしてるから」

 ……仕事、柄?

「じゃあ、戻るから」
「あ、ありがとう」

 本当に、それだけで。
 相羽さんは仕事に戻ってゆく。

 本が山になって。枕元に並んでいて。
 ……有難いんだけど。

 妙に……落ち着かないものだけが、残った気がする。
 空になった紙袋の中に。

 忙しい時に、でも外で待たないとあかんくらい、仕事柄、場違い……ってこ
となんだろうか。
 捜査の中立性、とかいうもの?
 じゃあそもそもここに来て本を貸すってのが間違えてないだろうか。
 
 何だか。
 ぐるぐると考えるだけ……あまり宜しくない結末に行き着きそうで、それだ
と確かに貸して貰った本に申し訳無い、から。

 有難く、本を開いて………


 扉が叩かれるまでに、どれくらいあったろうか。

「あ、はい?」
「こんにちは」
「あ、どうぞ本宮さん」

 穏やかに……というと妙な形容かもしれないが、扉を開いて。
 やっぱりどこか穏やかな表情で、本宮さんが入ってくる。
 ……ああ、昨日の顔が相当自分にも強烈だったんだな、と。改めて。

「あ」

 ふと。本宮さんなら判るだろうか、と。
 思いついて尋ねてみた。

「あの、お見舞いに来て貰って、何ですけど」
「はい?」
「本宮さん、お仕事忙しいですか、今?」
「……ええ、まあそれなりに」
 とすると、やっぱり相羽さんも忙しい、のだろうけど。

「……被害者と取調べする人間が、友人だったらやっぱり困りますか?」
 え、と、本宮さんが首を傾げる。
「本、借りたりしたら、まずかったかな」
「……いえ」
 あっさりと、本宮さんは言う。
「そういうところに情を挟む人じゃありませんし」
「うん……」
「……本は、純粋にあの人の好意」
「うん……そう、思ってたんだけど」
「ええ」

 いや、そう思ってるんだけど。

「いや、忙しいのに本持ってきてくれたんだけど、丁度義妹達が来てて、待た
せてたらしくて」
「はい」
「……でも、じゃ、本だけ渡してくれれば良かったのにって言ったら、そうい
うわけにもいかないって言われて」
 いや、言葉もそうなんだけど……何というか。
「……歯切れが、悪かったんだよね、何だか」

 黙って聞いていた本宮さんは、小さく息をついた。

「……気に、してるんだと思います」
「へ?」
「……あの人なりに」
 でも、最初にちゃんと言ったのに。
「……気にするなって、言ったんだけど」
「気にしなくて良いといわれて、気にしないってできますか?」
 いや、それはそうなんだけど。
「……でも、情と仕事と、混ぜない人、でしょ?」
「ええ……」
「仕事柄、場違いなところには入らないって……言うし」

 言いながら、気がつく。つまり妙に座りの悪い感覚ってのは、そこに原因が
あるのだな、と。 
 あたしだって自分の友人が、多少であってもこちらの責任で怪我したら、そ
れは確かに気にする。するなったって気にする。
 でも、ならば仕事を持ち出して言い訳にすることはない。情と仕事を混ぜな
いならば余計にそうだ。

「……ええ、情と仕事を混ぜない人、でした」

 え?

「…………でした、って……『です』だよね?」

 妙な具合に過去形を使わないで欲しいぞ、本宮さん。
 と、思ったんだけど。
 
 本宮さんは何だか妙な……何か言いたそうな目で、こちらを見ている。
 何でしょうか、と、尋ねなおす前に……本宮さんは口を開いた。

「…………調子はどうですか?」
「あ、大分楽です」

 咄嗟に答えて……流石に判る。
 つまり、誤魔化されてるな、これは。

「……何かよくわからないけど、さ」
「はい?」
「ごめんなさい、と、伝えといて」

 よくは、わからない。けれども。
 本宮さんを問い詰めても……言わない、だろうし。
 
「……わかりました」
「……すみません」 

 
 まるで……補助線一本引けば判る問題の、その補助線が消えているようで。
 そしてその補助線の引き方が、どうやっても判らない……ようで。

 妙に居心地が悪かった。
 

0-6
---
 
 一日寝転がっていて、その上酒が飲めない。
 だからなかなか眠れない。寝付いた後も珍しいくらい夢を見る。
 少し熱もあったのかもしれない。


 夢の中で、あたしはやはり道に迷っていた。
 一面の灰色の濃淡の中、相変わらず道は延々と続いていた。
 灰色の、見たことの無い風景。
 そして灰色の風景を包む、灰色の細かい雨。

 歩いても歩いても尽きない道を歩く中で、あたしはずっと誰かに謝り続けて
いた。ごめんなさいごめんなさいゆるしてください。

 ごめんなさいごめんなさい。
 (どうしてわからないんですか)
 どうかゆるしてください
 (どうしてきがつかないんですか)
 (どうして)

   責めないで下さい。
   許してください。
   気がついたら、気がついてしまったら。


 さらさら、さらさら。
 
 灰色の道を、泣きながら歩いた。
 ごめんなさい、ごめんなさいと繰り返して泣いた。

 泣いても泣いても灰色の道。
 泣いても泣いても…………

 …………霧雨の中。


*******************************************
まあ、そんなとこです。
続きは…………ほんとどうしようこれ(汗)<おいっ

ではでは。




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