[KATARIBE 28650] [HA06N] 小説『腹ペコの問題』

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Date: Wed, 13 Apr 2005 17:05:46 +0900 (JST)
From: 夢の使者  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 28650] [HA06N] 小説『腹ペコの問題』
To: kataribe-ml@trpg.net
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2005年04月13日:17時05分46秒
Sub:[HA06N] 小説『腹ペコの問題』:
From:夢の使者


サキュバスのカナと憑かれている守人の設定って、小説になると随分変わります^^;
そろそろちゃんとキャラシートも書き直さないといけませんね。
やっぱり自分の小説にはちょいと面白味が欠けている様な気がしてなりませんが…。

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小説『腹ペコの問題』
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登場キャラクター 
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赤菱守人(せきびし もりひと)
:軟派好きな青年。カナに正座で座らされ、ちょっと恐怖気味。
赤菱カナ(せきびし かな)
:守人に取り憑いているサキュバス。腹ペコでイライラ気味、今日は実体化。

まずは正座で
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 サッキュバス…、魂の存在である妖魔で人の魂をあらゆる形で喰らっていく
存在、特に分かりやすい実例は人(主に男性)に性的な夢を見させ、その代償と
して魂を頂く。色々な姿に変化し、特に相手が気に入った姿で見える事が多い。
魂の存在の妖魔であるからして、誰かの魂を喰わなければ体調も悪くなるし
しまいには存在が消えてしまう。

「そういう訳よ…」
「はい…ごめんなさい…」
実体化して荒い息を吐きながら、顔色の悪くなったカナが目つき鋭く
フライパン片手に目の前に座る守人に説明し終える。
その光景に反射的に平謝りするしかない守人、顔にはフライパンの痕がくっきり
残っている。

ことのなりたちは簡単な事からだった…。

連続使用…
----------------
 朝、カナは目覚めるといつものように守人を起こす事に専念した。
魂の状態のまま大声で叫ぶが起きず、実体化しては揺すり起こし、また寝ようと
する守人を引っぺがし、殆ど毎日のような行動。

 起こした後はそのまま朝食の支度、勿論カナは食べないので守人の分だけだが
いちいち実体化したまま行動しなくてはならないので激しく疲れ、守人が食べて
いる最中は実体化をやめ休む…のが普段だったのだが…。

「お〜い、誰か来たぞ〜出てくれ」
「あ、テレビつけて」
「ありゃ〜…新聞取ってきて」
「バイトかったるいなぁ…もう一度ねよ…」
「お嬢さん、俺とこれから付き合わない?喫茶とか」
等など不必要な行動を…。
その度に実体化して力ずくで止めるまで粘る守人の行動に今日の行動は過ぎて行き…

 夜になり…散々疲れているのに…
「お、今日の晩御飯なんだ?」
この言葉で切れました…。

そして逆襲と説教
----------------
 そして持っていたフライパンで守人に思いっきり引っ叩いた後、正座で座らせ説教
を始め、今サキュバスの事について目を吊り上げながら説明し終えた所。

「大体ね!私はこれでも他の人間にあんまり迷惑かけないように、少しずつ…少しずつ
人の魂を頂きながら、生活ギリギリで過ごしてるの!!アンタと魂が同化しかけちゃって
まだ嫌でも離れられなくなっているってだけで、アンタの世話係でも何でも無いのよ!!」
フライパンを上下に振り回しながら、思いっきり迫ってくるカナの鬼の形相に
「はぃぃ!!すみません!ごめんなさい!」
流石にいつものように笑ってる場合ではなく、本当に平謝りする守人。

「……疲れたからもう今日はもう寝る…晩御飯は自分で作りなさいよ…」
「わ…分かった…」
「…絶対に起こさないでよ…それに凄くお腹だって空いたんだから…」
(それにそのお札の性でアンタの魂喰えないんだから…)
恨めしそうに守人が持っているお札の事を考える…。
どんなに守人の魂が灰色であろうとも今のカナにはご馳走に等しい…。

 カナはやっと目を閉じると、すぅ…と半透明になっていく。
この状態のカナを見えるのは守人と霊感が強い人くらいなものだ。
「……さてと、晩御飯作らないと…」
やっと解放された守人は背中にびくびくしながら、真っ赤に腫れた頬を冷やしがてら
夕食の準備をし始めた。

夜…誘惑の魂
----------------
 深夜になった…。
カナは真夜中に目を覚ましてしまい、寝惚けた目で時計を見る…3時。
相変わらずというか…お腹の空腹は取れない。
昨日あまりにも実体化しすぎたせいで、エネルギーを消費しすぎてしまっているのだ。
(誰かの夢にでも忍びこもうかしら…)
誰かの夢に入って、魂を削り食べるならば空腹がちょっとは収まるかもしれない…。
と、ふと守人を見るとぐっすりと眠っている守人のポケットからお札が飛び出している。

このお札はとある人から貰ったらしいお守りだと守人は言っていたが、それの性で守人
自体に夢を見させ、魂を奪う事が出来なくなっている。
(まぁ実際はまだ奪うつもりがないけど…でも…そのお札が無いとすれば…)
カナは唾を飲み込む、灰色がかっているが今日はまだまともな夢を見ているらしく
そんなにどす黒くない魂…、そして空腹…。

しばらく止まりながらカナは守人を見下ろし…そして…

翌日の朝
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「し…死ぬ……」
次の日、バイト先の店長にかかってきた電話はそう言うとガチャっと切れた。
「…赤菱は欠勤か…いい加減奴は首にしてまともな従業員でも雇ってやろうか…」
そんな事を言いながら店長はその逞しい腕で入荷してきた製品を陳列棚に並べながら
舌打ちをした。

そして守人は…顔を真っ青に染め、2,3日の間寝込んだそうだった…。

時系列 
------ 
 2005年未明
解説 
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 カナ、大した必要も無いのに実体化させられ腹ペコもあって切れ、守人の魂を食う。
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今回もこれで終わりです〜。お目見汚しすみませぬ…


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