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Date: Wed, 19 Jan 2005 00:18:21 +0900
From: Motofumi Okoshi <motoi@mue.biglobe.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 28278] [HA06P] エピソード:『怖がり天使とサトミマンション』
To: KATARIBE ML <kataribe-ml@trpg.net>
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Web: http://kataribe.com/HA/06/P/
Log: http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/28200/28278.html
MOTOIです。
エピソードを書いたのですが、長くなった上に詰まってしまいました(爆)。
仕方がないので、できたところまで流してみます。
一部、↓のチャットログから引用しております。
http://kataribe.com/IRC/HA06-02/2004/11/20041129.html#220000
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エピソード『怖がり天使とサトミマンション』
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登場人物
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白神知佳(しらかみ・ちか)
:(紹介作成中)
豊川火狐(とよかわ・かのこ)
:(紹介作成中)
桜木達大(さくらぎ・たつひろ)
:(紹介作成中)
ダミアン
:(紹介作成中)
坂本麻依子(さかもと・まいこ)
:(紹介作成中)
天井とか(てんじょうとか)
:(紹介作成中)
雨の土曜日
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ある土曜日。
知佳 :「ぜーんぜんやまないなー」
外は冷たい雨が、朝から勢いを減ずることなく降り続いている。普段はこの
時間になると飛ぶ練習のために森へ出かける知佳も、この雨では出かける気に
なれない。
知佳 :「雨のときに空飛んでもぜーんぜん気持ちよくなれません
:から、残念っ」
TVのモノマネをしても天候が回復することはない。
知佳 :「そうだ、火狐ちゃんのお家に遊びにいこっと」
さっそく自宅の電話を取り、学級連絡網を見て電話をかける。
知佳 :「もしもしー、豊川火狐ちゃんのお家ですかー?」
達大 :「はい、火狐さんのお友達の方ですか」
電話に出たのは、大人の男の人だった。
知佳 :「えっと、もしかして、火狐ちゃんのおじさんですか?」
達大 :「はい、そうです」
知佳 :「えっとえっと、わたし白神知佳っていって、火狐ちゃん
:の友達なんですけど、火狐ちゃんいますか?」
達大 :「火狐さんは、今、お菓子を買いに外出しています。もう
:少ししたら帰ってくると思いますが」
知佳 :「それじゃ、今からあそびにいってもいいですか?」
達大 :「どうぞどうぞ。火狐さんも喜ぶと思います」
知佳 :「はーいっ」
元気よく挨拶をして電話を切る。そして、早速、レインコートに身を包んで
表に出て行った。
知佳 :「あそびにいってきまーす」
マンションの廊下で
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元気良く表に出た知佳だったが、歩いている間に雨はだんだん強くなり、風
も出てくる。それでも知佳は傘をさして元気良く歩き続けた。
知佳 :「ついたっ」
知佳が着いた先は、立派ではあるが、どこか古めかしい感じの洋風な建物。
火狐たちが住んでいるサトミマンションである。
知佳 :「えっと、たしか2階の202だったよねっ」
玄関のドアを開け、建物の中へ入っていくと……なんとなく、違和感。
知佳 :「?」
なんとなく寒くて。
なんとなく見られてる感じがして。
なんとなく落ち着かなくて。
知佳 :「なんとなく、怖いなぁ……」
そう思いながら、階段を上り、2階の廊下を歩いていくと……
SE :たったったったった
背後から足音のような音。それも、急速に近づいてくる。
知佳 :「な、なにっ?」
そして……何かが飛び掛ってくる!
知佳 :「きゃーーーーっ」
何か :「わんわんっ」
知佳 :「……え?」
……犬だった。
知佳 :「あー、びっくりしたー」
知佳の胸に飛び込んできた黒い犬。突然のことでびっくりした知佳だったが、
動物は好きなので、なつかれて悪い気はしない。
知佳 :「よしよしっ」
犬 :「おふんおふん」
知佳 :「あはは、くすぐったいよー」
知佳の胸の中でなつきまくる犬。そこへ。
麻依子 :「ダミアン、いい加減にせんかい」
やってきたのは、ラフな服装の女の人。犬をひっぺがして首輪を掴む。
マンションの管理人、坂本麻依子である。
麻依子 :「あんた誰? 部外者が勝手に入っちゃ困るね」
知佳 :「あ……あの、豊川火狐ちゃんのお家に遊びにきたんです
:けど……」
麻依子 :「豊川……あー、桜木さんとこのね。ここまっすぐいって
:奥から2番目の部屋だから」
知佳 :「はい、ありがとーございますっ」
麻依子 :「でも、次来たときは一応管理人室に一言かけといてよ」
知佳 :「はーい、すみません」
そして、ダミアンと呼ばれた犬を引きずるようにして下に降りていった。
ダミアン :「くーん」
ダミアンの鳴き声が、どこか名残惜しそうだった。
ゲーム占領中
------------
そんなこんなで、202号室に到着。早速呼び鈴を鳴らす。
少々して、ドアが開く。
火狐 :「あっ、知佳ちゃん、いらっしゃい」
知佳 :「火狐ちゃん、遊びに来たよ」
火狐 :「うん、待ってたよ。あがってあがってー」
家に上がっていく火狐と、それについていく知佳。
火狐 :「達っちゃーん」
達大 :「おや、お友達が来ましたか?」
火狐 :「うん、だからゲーム替わってよー」
達大 :「もうちょっと待ってください。あと少しでボスのところ
:まで到達しますから」
火狐 :「もー、達っちゃんばっかりゲームして〜」
達大 :「このために、昨日は3時まで仕事をしていましたからね」
火狐 :「しょーがないなー、知佳ちゃん、私の部屋に行こっ」
知佳 :「あ、うん」
……子供のゲーム占領してどーするんですか。
天井とかのおはなし
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火狐 :「はい、お菓子だよっ」
知佳 :「わぁ、ありがとう」
火狐 :「いいのいいの、達っちゃんのおごりだから」
お菓子とおしゃべりで、ゲーム機が空くのを待つ二人。
天井とか :「しかし、達っちゃんのゲームは、なかなか終わらないの
:だった」
いきなり、上のほうから声が聞こえてきたような気がした。
火狐 :「!」
知佳 :「……へ? 火狐ちゃん、何かいった?」
火狐 :「ううん、ちょっとまって」
火狐はそう言うと、立ち上がって天井を見上げる。
火狐 :(じーっ)
天を仰ぐ火狐だが、何もいない。
天井とか :「いないと言うに」
しかし、声はする。
知佳 :「なにかいるの?」
火狐 :「うーん」
天井とか :「お嬢ちゃん。何も無いところを見つづけていると、あり
:もしないものが見えてしまうよ」
火狐 :「(知佳ちゃん、お化け苦手だったよなぁ──って話しか
:けてきたっ!)」
天井とか :「ないないしてしまうか」(天井の隙間に潜りこむ)
火狐 :「いるじゃんっ」
今度は、はっきりと火狐と何かが会話してる。知佳にもはっきりと聴こえた。
知佳 :「ふえええええぇっ!?」
知佳は基本的に臆病である。びっくりして声にならない声を上げた。
火狐 :「……あ、えっと……いまのウソ」
知佳 :「うそ?」
火狐 :「うん、うそ。だから気にしない気にしなーい」
知佳 :「きにしなくていいのかー」(ころっと)
火狐 :「(ふぃーっ。知佳ちゃんがたんじゅんでたすかったぁ)」
必死のごまかしが成功し、密かに胸をなでおろす火狐。
知佳 :「?」
火狐 :「……あっ、なんでもないっなんでもないっ。あはははー」
明らかな誤魔化し笑いである。
知佳 :「? ……ま、いっか」
天井とか :「めでたし、めでたしだ」
うむ、めでたしめでたし……で終わるわけがない。
火狐 :「……って、出てくんなってばぁっ!」
天井とか :「いかんいかん。余計なことを言う癖がついたようだ」
:(天井の隙間に潜る)
知佳 :「……やっぱりなんかいるーっ」
再びびびる知佳。
火狐 :「あ、あれだよぅっ。猫丸っ、猫丸が出てきたのっ」
知佳 :「ねこまる? って誰?」
火狐 :「達っちゃんとわたしの友達」
知佳 :「……でも、わたしたち以外に誰もいないよ?」
きょろきょろと部屋内を見回す知佳。
知佳 :「声はすれども姿は見えず、っていうのかなぁ」
火狐 :「猫丸、猫よー、ちゃったぁっ。猫だからっ
:(あぶないあぶないっ。猫妖精っていっちゃうところだっ
:たっ)」
知佳 :「猫はしゃべらないよっ」
火狐 :「しゃべったように聞こえただけだよぅ」
知佳 :「きこえただけ? ……そっか」
納得いかない点はあるが、火狐が必死なので、何とか納得しようとする知佳。
天井とか :(天井裏でぼそぼそ)
知佳 :「(なにかいるような気がするんだけど……気のせいだよ
:ね)」
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続きは浮かんだら書きます(大汗)。
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