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Date: Fri, 14 Jan 2005 00:11:52 +0900
From: Motofumi Okoshi <motoi@mue.biglobe.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 28218] [HA06P] エピソード:『野球バカに効くゲーム?』
To: KATARIBE ML <kataribe-ml@trpg.net>
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MOTOIです。
最近知佳の話が多かったので、ちょっと目線を変えるというか。
ぶっちゃけバカ話です(爆)
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エピソード『野球バカに効くゲーム?』
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登場人物
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西久保史雄(にしくぼ・ふみお)
:吹利学校高等部の1年生。野球部のレギュラーで、大変な野球マニア。
橋本元晴(はしもと・もとはる)
:吹利学校高等部の1年生。野球部部員で史雄と仲がいい。
倉崎月下(くらさき・げっか)
:吹利学校高等部の1年生。時々毒を吐くが、悪気はない。たぶん。
榎愛菜美(えのき・まなみ)
:吹利学校中等部の3年生。野球好き、かつゲーム好き。
趣味
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史雄 :「今年の注目は、やっぱり交流試合だな。巨人対西武とか、
:ヤクルト対千葉ロッテとか」
元晴 :「へぇ〜」
史雄 :「あとは、新規参入した東北楽天が、どこまで上に行くか、
:それも注目だよな」
年明け。この時期の野球ファンは、とにかく今年の展望をしゃべりたがる。
野球部のレギュラーの史雄も、ご多分に漏れず、同じ野球部の元晴を相手に
しゃべりまくっていた。
元晴 :「ダイエーは今年どうかな?」
史雄 :「オーナーがものすごく金を出していい選手獲ってるから
:今年もかなりの上位候補だな……あっと、福岡ダイエーは
:今年から福岡ソフトバンクにチーム名が変わったんだよ」
史雄の野球談義は続く。と、そこへ。
月下 :「何の話ですか?」
元晴 :「うわわっ」
いつものように、元晴の背後からいきなり声をかける月下。
元晴は元晴で、いつものように、飛び上がるほど驚く。
史雄 :「(いい加減に慣れろよ……)」
元晴 :(どきどき)「げ、月下さん、今日はなに?」
月下 :「いえ、何の話をしているのかなー、と思って」
元晴 :「いや、史雄くんから今年のプロ野球について聞いてたん
:だよ……」
月下 :「ふーん、史雄君はいつも野球の話なんですねー」
史雄 :「まー、好きだから」
月下 :「ほかにしゃべることないんですかー?(くすくす)」
史雄 :(ぴくっ)
史雄の表情が一瞬引きつる。
月下の方は、フツーに笑顔である。
なお、月下に悪気はない。たぶん。
月下 :「史雄君って、野球の話しか聞いたことありませんしねー」
史雄 :「………」
繰り返す。月下にはまったく悪気がない。いや、たぶん。
後輩のアドバイス
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その日の放課後。部活終了後、史雄はIC水島に立ち寄った。
そこで、意外な人物に遭遇した。
愛菜美 :「あっ、史雄くん、久しぶりー」
史雄 :「あ、愛菜美ちゃん」
中学時代のマネージャーである榎愛菜美。もちろん、史雄の後輩である。
史雄 :「愛菜美ちゃん、受験勉強はいいの?」
愛菜美 :「推薦で合格が決まったの。4月から、史雄くんや健二郎
:くんと同じ高等部実験科の1年生だよ」
史雄 :「へえ、そりゃめでたいな」
愛菜美 :「そしたら、また野球部に入るからね」
史雄 :「ああ……野球部、か」
愛菜美 :「? ……どうしたの?」
史雄 :「いや、ま、ちょっと」
史雄は、愛菜美に学校での話を聞かせた。
愛菜美 :「そんなこと言われたの?」
史雄 :「確かに、野球以外ちょっと話題が弱いからな……」
愛菜美 :「つまり、いろいろな話題が知りたいんだね?」
史雄 :「まぁ、うん」
愛菜美 :「だったら、いいものがあるよっ。あっと、店員さーん、
:お勘定してー」
そう言うと、愛菜美は史雄を連れて駅前方向に向かった。
いいゲーム
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史雄 :「……ここは、ゲーセンじゃないか」
愛菜美が史雄を連れてきたのは、吹利駅前のゲームセンターだった。
愛菜美 :「さ、入ろう」
史雄 :「ここに、いろいろな話題があるのか?」
半信半疑ながら愛菜美について入っていく。
愛菜美 :「これこれ」
史雄 :「これは?」
愛菜美 :「オンラインクイズゲーム」
史雄 :「クイズゲーム……?」
愛菜美は、慣れた様子で、何やらカードをゲーム筐体に挿入する。そして、
史雄にゲームの説明をし始めた。
愛菜美 :「ゲームがインターネットにつながっていて、最新の問題
:がどんどん入ってくるんだ。だから、このゲームをやって
:いれば、いろいろな知識が入るよ」
史雄 :「へぇ」
愛菜美 :「わからない問題が出てきたら、インターネットで調べて
:いくの。そうすれば、いろんなことに詳しくなれるんだ」
史雄 :「なるほどな」
愛菜美 :「インターネットを通じていろんな人と対戦できるから、
:燃えるよ〜」
説明しながらも、愛菜美はゲームを進めていく。そして……
愛菜美 :「やった、優勝〜♪」
史雄 :「へぇ、すごいな」
愛菜美 :「じゃ、史雄くんもやってみて。まず、そっちでカードを
:買って……」
愛菜美に言われたとおりに操作し、ゲームを始める。
史雄 :「日本のプロ野球にはバットの長さに制限はない……うん、
:×だな」
愛菜美 :「あのさ、史雄くん……」
史雄 :「ん?」
愛菜美 :「スポーツの問題、それも野球の問題ばっかり選んでたら
:話題身につかないと思うよ」
『野球バカ』からの脱却はまだ遠いようだ。
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なお、「オンラインクイズゲーム」は実在します。
このEPで出たものと同一であるかはわかりませんが(ぉぃ)。
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Motofumi Okoshi
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