[KATARIBE 28184] [HA06P] エピソード『クマの手』

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Date: Tue, 11 Jan 2005 17:40:13 +0900 (JST)
From: 久志  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 28184] [HA06P] エピソード『クマの手』
To: kataribe-ml@trpg.net
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2005年01月11日:17時40分13秒
Sub:[HA06P] エピソード『クマの手』:
From:久志


ちは、久志です。

ちょろっと思いついた元晴のお話。

-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= 
エピソード『クマの手』
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登場キャラクター 
---------------- 
 橋本元晴(はしもと・もとはる) 
     :ワーベアな少年。実験科一年。
     :晶を微妙に意識しつつも、月下にもおびえつつ気になる。
     :http://kataribe.com/HA/06/C/0219/
 倉崎月下(くらさき・げっか) 
     :天然悪魔。実験科一年。何を考えてるかは不明。
     :http://kataribe.com/HA/06/C/0471/
 水澄晶(みすみ・あきら)
     :西園寺に片思いの少女。実験科一年。
     :元晴が月下に気があると思ってる。
     :http://kataribe.com/HA/06/C/0436/
 西久保史雄(にしくぼ・ふみお) 
     :元晴の友人の野球少年。実験科一年。
     :http://kataribe.com/HA/06/C/0313/

差し入れですっ
--------------

 昼休み、食事も終わって。
 本を読むもの、おしゃべりする者、めいめい好き勝手にすごしている。

 元晴     :「史雄くん、今朝の朝練でさ」
 史雄     :「ああ、新しい練習メニューな」
 元晴     :「うんうん」

 ごたぶんにもれず、元晴と史雄も昼休みのおしゃべりに興じていた。
 そこへ。

 月下     :「(そろりそろり)元晴君っ」
 元晴     :「わっ」

 いきなり背後から近接距離で声をかけられて、飛び上がりそうになる元晴。

 元晴     :「げ、月下さん。どしたの?」
 史雄     :「倉崎か」

 元晴君は何をそんなにおびえているのかね。

 月下     :「あのーわたし、元晴君に差し入れあげようと思って」

 にこにこと、笑う顔はとても可愛い。

 元晴     :「え、あ、はい。ありがとう」
 月下     :「うふふ、はい、これっ」

 差し出された紙袋を受け取る。

 元晴     :「あの、開けてもいい?」
 史雄     :「……(またよからぬことじゃねえだろな)」

 がさがさと袋の中から出てきたのはビンいりのハチミツ。

 元晴     :「はちみつ?」
 月下     :「はい(にこにこ)」
 元晴     :「あ、ありがとう(あは、よかった好物だ)」
 月下     :「きっと大好物だと思ってー」

 くまさんはハチミツが大好きです。
 ところでなんで月下さん知ってるんですか?(事前調査:12)

 そんな二人をちょっと離れた席から眺める人あり。

 晶      :(よかった。橋本君、倉崎さんといい感じですね)
 元晴     :「はっ(水澄さんが見てる、いや、これは、ちがっ)」

 後の祭り。

 月下     :「さささ、食べちゃってください」
 元晴     :「え?でも、スプーンとか……」
 月下     :「そのままでどうぞ♪」

 手で食べろと?

 元晴     :「えーと、それじゃあ、いただきます」

 ぱか、と蓋を開けて。右手の人差し指ですくってペろり。

 月下     :「(じー)……右手ですね」
 元晴     :「(ぺろり)……なんのこと?」
 月下     :「えへへ、内緒です。それじゃあわたしはこれで」
 元晴     :「うん、ありがとう(ぺろり)」

 席について、鞄からフルカラーの本をとりだす月下。

 晶      :「あ、倉崎さん。それお料理の本ですか?」
 月下     :「はいっ、八味八珍っていう中国の珍味の本です」
 晶      :「中国珍味?」
 月下     :「はい、特に注目してるのはこれなんです」

 〔熊掌〕ユウショウ 
  クマの手のひらの肉。中国で美味なものの一つとされる。

 晶      :「クマさんの手のひらですか?!」
 月下     :「はいっ」
 元晴     :「ぐっ(げほごほ)」

 咳き込むクマさん。

 月下     :「それで、特においしいのはハチミツを食べる利き手の
        :ほうだそうです」
 晶      :「それ、どっちなんですか?」
 月下     :「わたしが調べた感だと、おいしいのは右です」
 晶      :「わー、そうなんですか」

 ゲッカサン、ソレハボクデスカ。

 元晴     :「……(顔面蒼白)」
 史雄     :「おーい!橋本ー!どうしたー!しっかりしろっ!」
 月下     :「ああっ元晴君どうしたのっ!」
 晶      :「橋本くん、倉崎さん差し入れそんなに嬉しかったのね」

 だから、違う(涙)

時系列と舞台 
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 2004年冬、教室でのひとコマ

解説 
---- 
 珍味らしいです、クマの手。
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= 
いじょ



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