[KATARIBE 28081] [HA06P] エピソード:『くりーちゃー・わんだーらんど2』(台詞修正版)

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Date: Wed, 05 Jan 2005 02:59:05 +0900
From: Motofumi Okoshi <motoi@mue.biglobe.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 28081] [HA06P] エピソード:『くりーちゃー・わんだーらんど2』(台詞修正版)
To: KATARIBE ML <kataribe-ml@trpg.net>
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Web:	http://kataribe.com/HA/06/P/
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MOTOIです。
登場人物のPLの皆さんから台詞チェックをいただいたので修正版を。
今後また台詞直しの機会がないとも限らないため、
『完成版』ではなく『台詞修正版』としておきます。

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エピソード『くりーちゃー・わんだーらんど2』
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登場人物
--------
 橋本桃花(はしもと・ももか)
  :橋本家の長女で小学4年生。ぺんぎんになる。
 橋本元晴(はしもと・もとはる)
  :橋本家の二男で高校1年生。くまになる。
 橋本朱敏(はしもと・あけとし)
  :橋本家の長男で大学生。おおかみになる。
 橋本芳弘(はしもと・よしひろ)
  :橋本家の三男で小学6年生。ふぇれっとになる。
 橋本保鷹(はしもと・やすたか)
  :橋本家の四男で小学3年生。もぐらになる。
 橋本喜一(はしもと・きいち)
  :橋本家の主で不動産会社勤務。らいおんになる。
 白神知佳(しらかみ・ちか)
  :桃花の友人で小学4年生。しかし外見は高校生以上。
 豊川火狐(とよかわ・かのこ)
  :桃花の友人で小学4年生。物怖じしない子。
 御堂ロザリンデ花梨(みどう・ろざりんで・かりん)
  :桃花の友人で小学4年生。日独ハーフで貴族、通称ローザ。
 煙山園子(けむやま・そのこ)
  :吹利学校初等部4年3組の担当教諭。今回は挨拶のみ。


あそぼーっ
----------
 園子     :「は〜い、ではみなさん、よい年を過ごしてね〜」

 終業式が終わり、帰りのH.R.も終わった吹利学校初等部。児童たちに、一斉
に安堵の声が上がる。

 知佳     :「ふゆやすみだ、ふゆやすみだー」
 火狐     :「ふゆやすみだね」
 知佳     :「ねーねーかのこちゃん、今日一緒に遊ばない?」
 火狐     :「あそぼーっ!」

 さっそく遊ぶ相談に入る二人。小学生の遊ぶ相談というのは、わりと周りを
巻き込んでいきやすいもので……。

 桃花     :「なになに、遊ぶはなしー?」

 二人が三人に。

 ローザ    :「なんのお話ですかしら?」

 三人が四人になった。

 知佳     :「じゃ、今日桃花ちゃんの家にあそびにいっていい?」
 桃花     :「うん、いいよっ」
 ローザ    :「わたくしもご一緒してよろしいでしょうか?」
 火狐     :「いこーっ!」
 桃花     :「もちろんっ」
 知佳     :「それじゃ、昼ごはん食べたら行くねっ」

 本日の遊ぶ場所が決定したが、この後起こる悲劇(?)を、誰が予想したで
あろうか。


橋本家での会話
--------------
 橋本家。

 桃花     :「ただいまあっ」
 母      :「あら、桃花おかえりなさい」
 桃花     :「ねぇねぇ、おかあさん。今日ね、学校のお友達がくるの」
 母      :「あら、そうなの?じゃあお菓子を用意しないとね」
 元晴     :「おお、桃花。もうそんなに仲いいお友達ができたのかあ」
 桃花     :「晴兄ちゃん。お友達がきてる間はぜっっったい邪魔しな
        :いでね!」
 元晴     :「……しないって(哀)」

 お兄ちゃん、嫌われてます(涙) 


橋本家の人々
------------
 数時間後。

 SE      :ぴんぽーん
 インターホン :『はーい?』
 知佳     :「すみません、ももかちゃんの友達の白神っていいます」
 インターホン :『ああ、白神知佳ちゃんね。ちょっと待ってて』

 少々間をおいて、桃花が玄関から姿を見せる。
 玄関前には3人の姿。みんな一緒だ。

 桃花     :「こんにちは〜。それじゃ、あがってあがって」
 ローザ    :「お邪魔いたします」
 火狐&知佳  :「おじゃましま〜す」

 4人が桃花の部屋に到着して、しばらくしたころ。

 SE      :(ノック音)
 桃花     :「はーい」
 元晴     :(がちゃ)「お菓子持って来たよ」
 桃花     :「晴兄ちゃん(にらみ)なんでお母さんじゃないの」
 元晴     :「いや、お母さん用事があって……」
 桃花     :「じゃ、お菓子あずかるから。早くでてってっ」
 元晴     :「わかったよ……(さみしい)」(すごすご

 桃花の勢いに負けて、元晴くん退場。

 ローザ    :「今の方は?」
 桃花     :「元晴お兄ちゃん。あたしの2番目のお兄ちゃんだよ」
 知佳     :「へぇ〜」
 火狐     :「やさしそーなおにーちゃんだねー」
 桃花     :「そんなことないよお」

 やいのやいのと、お菓子を食べながら盛り上がる4人組。


くまさんとの遭遇
----------------
 ふと、知佳が立ち上がった。

 知佳     :「んーっと……といれ、どこ?」
 桃花     :「階段を下りて、左に行ってすぐのところだよ」

 部屋を出て、言われたとおりに階段を下りる知佳。なるほど、上方に小さな
窓のついた、いかにもトイレっぽいドアがあった。
 そのドアを開けて中に入る。そして、出る。

 知佳     :「……あれ?」

 出てすぐ、なにやら変な音が聞こえた。音のする方向へ歩いていくと、やや
広いスペースに出た。台所だ。

 知佳     :「だれか、いるのかな」

 そーっと台所を覗いてみると、誰かが戸棚に向かっている。まぁ、この時間
に戸棚に向かうのは、おやつを捜しているのだとすればなんら不自然ではない。
 が。その戸棚に向かっている「モノ」が、明らかに不自然だった。

 知佳     :「……く、くまさんっ!?」

 刹那。

 知佳     :(ばたん)

 くまにあったらしんだふり。知佳が咄嗟に思い出してとった行動である。

 くま     :「がうあ(あうあうごめんごめん)」

 くまさんが何か言ってるような気もしたが、しんだふりをしている知佳の耳
には入らなかった。


きのせい?
----------
 桃花     :「……知佳ちゃん、なにしてるの?」
 知佳     :(むくっ)「あ、ももかちゃん、くまさんはもういない?」
 桃花     :「……え」

 一瞬、桃花の顔が引きつる。

 桃花     :「く、くまなんて家にいるわけないって
        :(晴兄ちゃんのばかああ!)」
 知佳     :「え、でも……」
 桃花     :「きのせいきのせい、きのせいだよっ」
 知佳     :「……きのせいかなぁ」
 桃花     :「それよりさ、火狐ちゃんとローザちゃんが待ってるから、
        :早く戻ろうよっ」
 知佳     :「あ、そうだね」

 言われて戻るも、なんか釈然としない知佳である。


おおかみさんとの遭遇
--------------------
 ローザ    :「白神さん、どうかなさいましたか?」
 火狐     :「知佳ちゃん、なんかへんー」
 知佳     :「ちょっと、変なもの見ちゃったの」
 桃花     :「だーかーらー、あれはきのせいだってばっ」

 釈然としない空気を引きずりながらも、少女4人の話はまだ続く。

 ローザ    :「あっ……申し訳ありませんが、お電話をお借りしてもよろしいで
        :しょうか」
 知佳     :「じゃあ、このケイタイ……しまった、カードの番号入れ
        :ないと使えないんだった」
 桃花     :「それじゃ、うちの電話使っていいよ。玄関のすぐそばに
        :あるから」
 ローザ    :「恐れ入ります」

 階段を降り、電話の受話器をとる。

 ローザ    :「……はい、はい……」

 そして、電話を切って上に戻ろうとすると、不意に玄関の扉が開く音がした。
 その扉から家に入ってきたのは。

 おおかみ   :「ぐ?(あ、ヤバ)」

 ラフな服装の……おおかみ。しかも二足歩行していた。

 ローザ    :「あの、こちらの家の方ですか?」
 おおかみ   :「がる(どちらさん?)」
 ローザ    :「お邪魔しております。わたくし、桃花さんの友人で御堂
        :ロザリンデ花梨と申します」
 おおかみ   :「ぐる(あ、どもー)」

 さして動揺した様子もなく、ローザはスカートの端をつまんで会釈をする。

 ローザ    :「それでは、失礼いたします」
 おおかみ   :「がう(じゃね)」

 まったく動じないで部屋に戻るローザ。

 火狐     :「あ、おかえりー」
 ローザ    :「桃花さん、どうもありがとうございました」
 桃花     :「いいよいいよ」
 ローザ    :「先ほど狼のお姿の方とお話したのですけれど、ご家族の
        :方でよろしかったのでしょうか?」
 桃花     :(ぴき)

 今度は桃花の顔が凍りつく。

 桃花     :「(朱兄ちゃん! 何考えてるのよーっ)
        :ちょ、ちょっと見てくるから、この部屋で待っててっ」

 ダッシュで部屋を出る。階段をバタバタと降りる音が聞こえた。

 ローザ    :「……どうなさったのでしょう?」
 知佳     :「ほんとうにおおかみさんがいたの?」
 ローザ    :「ええ、玄関から入ってこられましたの」

 今度は、階段をバタバタと上がってくる音。

 桃花     :「おおかみなんて、どこにもいなかったっ」
 ローザ    :「いえ、そのような……」
 桃花     :「い、な、か、っ、た!!」

 こう凄まれてはローザもそれ以上突っ込めない。

 ローザ    :「……承知いたしました」
 桃花     :「それよりさあ……」

 さらに釈然としない空気の中、桃花がとにかく話題を変えた。


白いものとの遭遇
----------------
 火狐     :「桃花ちゃん、おトイレかりていい?」
 桃花     :「あ、うん、いいよ」

 桃花の了解を得てすぐに部屋を出る火狐。廊下に出るや否や、きになるもの
を見つけた。

 火狐     :「むにー?」(小首かしげ)

 白い毛の何かが目の前を駆けていく。そのまま別の部屋に消えていった。

 桃花     :「火狐ちゃん、どうかしたの?」(なんとなくやなよかん)
 火狐     :「えっとねー、白くてふわふわなのが走ってたの」
 桃花     :「し、しろいもの?」
 火狐     :「うん。しろいの」

 またまた慌てた様子の桃花。

 桃花     :「(今度は芳にいまでっ!)
        :か、火狐ちゃんはトイレでしょ、早く行かないと、ね?」
 火狐     :「えーっ、でもきになるよぅ」
 桃花     :「しろいものは私が見ておくっ」
 火狐     :「むにー、わかったぁ」

 火狐は階段を降りていく。桃花は慌てた様子で隣の部屋へ。


もぐらさんとの遭遇
------------------
 桃花     :「まったく、お兄ちゃんたちは……」

 疲れた様子の桃花が部屋から廊下に出る。そこに火狐が帰ってくる。

 火狐     :「ただいまー。白くてふわふわなの見つかったー?」
 桃花     :「どこにも変なものはいなかったよー」
 火狐     :「むにー」
 桃花     :「さあさあ、部屋に戻ろう」

 桃花と火狐が部屋に入ると……

 ローザ    :「おかえりなさいませ」
 知佳     :「ねぇねぇ、廊下のすみっこにもぐらさんがいたよっ」
 桃花     :「…………」(こーちょく

 桃花とローザに囲まれるようにして、もぐらがいた。

 もぐら    :「………?」(首をかしげる)
 ローザ    :「家の中にモグラというのも珍しいですわね」
 知佳     :「もぐら自体あんまり見ないよねー」
 火狐     :「はあっ、もぐらちゃんだーっ。かわいーっ!」

 そのまま思わずといった勢いで、駆け寄ってもぐらを胸に抱く火狐。

 もぐら    :「………♪(抱かれてなでられて嬉しい)」
 ローザ    :「あら、桃花さん、いかがなさいました?」
 桃花     :「…………(保鷹〜〜〜〜っ!!)」(なおこーちょく

 そして、気が済んだ3人は……

 ローザ    :「そろそろ帰らなければいけない時間ですね」
 火狐     :「あ、ほんとだねっ。そろそろ帰ろーか
        :(遅くなると達っちゃん、しんぱいするしー)」
 知佳     :「それじゃ、またあそぼーね」

 それぞれ、帰宅の路についた。


その後
------
 桃花     :「つ、つかれた……」

 部屋でぐったりした様子の桃花。力が抜けてぺんぎんになる。

 ぺんぎん桃花 :「朱兄ちゃんと晴兄ちゃんには、あとで思いきり強く言わ
        :なきゃ……芳にいと保鷹ももうちょっと慎重になってくれ
        :ないと……(ぶつぶつ)」

 そこへ。

 SE      :(ノック音)
 ぺんぎん桃花 :「おっとっと……」(人に戻る)
 桃花     :「どうぞー」
 らいおん   :「がう?」
 桃花     :「お父さん!!!! なんでその格好で入ってくるの!」
 喜一     :(戻って)「仕方ないだろう、一日一度は……」
 桃花     :「お父さんなんて知らない!ちょっとトイレ!」
 喜一     :「お、おい、桃花……」

 その夜の橋本家は、甲高い怒鳴り声に近い声が終始響いていたという。

$$
**********************************************************************
>久志さん

>こんどは知佳ちゃん宅にお子様一同が押しかけるのかな。
>そして知佳ちゃんファミリーはみな2m級という展開が……(おい)

面白いので採用(ぉぃ
知佳の父は208cm、母は201cmということにしました。
問題はこれをどうEPのネタにするかということですが(爆)。


>れあなさん

>こうしてみるとローザさん、やはり猫かぶってますね。
>最初出てきたときのつんつんが小学生連中の間ではないし〜。

確かに、小学生の中では溶け込もうとしてる感じ。
でもおおかみにも動じないのはたいしたもんです。
知佳との対比がうまく書けてるといいんだけど。

>猫丸屋さん

>とまぁ、こんな感じで。
>もうちょっと削り込んでもいいかなぁと思ったりもしましたが、人数多いん
>で難しいかな?

自分としては、これくらいの長さがないと、このたくさんの登場人物を
活かしきれないので……。
このEPでちゃんと活かせてるかどうかは別として(爆)。

>いじょ。
>遅くなってゴメンなさいでした。

いえいえ、皆様ありがとうございますー。


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Motofumi Okoshi
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