[KATARIBE 27917] [HA06L]チャットログ:『かのこ繚乱、来客中』

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Date: Sun, 12 Dec 2004 20:44:53 +0900
From: chita <chita@ma.akari.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 27917] [HA06L]チャットログ:『かのこ繚乱、来客中』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <20041212204453.0703E200.chita@ma.akari.ne.jp>
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Web:	http://kataribe.com/HA/06/
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#HA06 2004/12/02 21:00:00のログ。
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[HA06L]チャットログ:『かのこ繚乱、来客中』
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登場人物
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 達大     :社会人。未婚。姪との共同生活を始めて間もない
 火狐     :達大が彼の実姉から身柄を任されている少女。小学四年生
 つみき    :達大を社会学の師と仰ぐ少女。高等部一年生
 コロチ    :多頭蛇。実体化した電脳生物で、今は達大の監視下にある
 天井とか   :最近、達大につきまとっている妖

1. 最近の叔父はゲームに夢中
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[Catshop]  #--- 里見マンション、達大の部屋。

 達大     :(焼酎を脇にドラゴンクエストVIを遊んでいる)
 火狐     :「ねーねー達っちゃん」
 達大     :「はい? どうかしました」(視線は画面に向けられたまま)
 火狐     :「わたしと、つみきちゃんどっちが可愛いと思う?」

 SE      :てれれれってんてーん♪

 達大     :「──はい?」
        :(手が止まる)
 火狐     :「だから、わたしとつみきちゃん、どっちが可愛い?」
        : (にこにこ)
 達大     :「もちろん、火狐さんですよ。なにしろ血を分けた姪っ子
        :ですしね」
 火狐     :「じゃー、つみきちゃんも達っちゃんの姪っ子のひとだっ
        :たら、どっち?」
 達大     :「──へ?」
 火狐     :「どっち!」

 SE      :でろでろでろでろでっでん

 達大     :「──あの、それは意味のない仮定のような」
 火狐     :「いいからどっちっ?」(腰に手を当てて椅子の上に立つ)
 達大     :「──うーん。まぁ、それでも火狐さんですね」
 火狐     :「どーして?」(にぃ〜)
 達大     :「(む。どうして、と来たか)」
 火狐     :「ねー、どうしてー?」

 SE      :てってれれーっ、てーってってれれーっ♪

 天井とか   :「話してるときくらい、ゲームを止めろや」
 達大     :「(む──これは助かった)」
        :「いやー、ついつい手が止まらなくって」> 天井とか
 火狐     :「むーっ」
 天井とか   :「私がいなければ彼はまともに姪と向き合う事もできない
        :のか。なんておぞましい」(隠れる)
 達大     :「おぞましいってどーゆーことです?」(苦笑)
 火狐     :「でも達っちゃん、ひととお話するときくらい、ゲームの
        :手をとめるべきだよねー」
        :「とくに」
        :「かわいい火狐ちゃんとお話するときはぁ」
        :(画面をさえぎるように顔を覗き込む)

 SE      :ちーん

 達大     :「はいはい。わかりました。それじゃぁ、お詫びのしるし
        :に紅茶などいかがですか? お嬢様」
 火狐     :「おちゃうけはっ?」
 達大     :「カバニエドールのショコラシフォンなどを」
 火狐     :「いぇーいっ。さっすが達っちゃん♪」
 達大     :(コントローラを置いて立ち上がる)

 SE      :「コンコン」

 火狐     :「はーい」
        :(ぱたぱたと上機嫌に)
 つみき    :「桜居です」

2. 大人びた来客は上品に紅茶を嗜む
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 火狐     :「あっ、つみきちゃんだっ」(にぱっ)
 つみき    :(がちゃっ)「お邪魔します。少し早く来すぎたかしら」 
        :(上目遣いに達大を見る)
 達大     :「いえ。ちょうど今、ゲームをやめてお茶の準備をしたと
        :ころでしたから」
 火狐     :「いまねー、ちょうどお茶するところなんだよぅ」
        :(手を引っ張る)
 つみき    :「こんにちは、今日も元気そうね。カノコちゃん」
        :(少し引いたような笑み)
 達大     :(にこにこ)「ボクはお茶をいれてきますので」
        :(速やかに台所へ)
 火狐     :「うん。つみきちゃんは元気ないね」
 つみき    :「そう? いつもこんなものだけど……」
        :(ソファの、いつも火狐が座っている定位置に腰掛ける。
        :それはつまり達大の隣と言うことだ)
 火狐     :「むーっ」
 つみき    :(ふぅ、と一息ついてショルダーバッグを脇に置き、高価
        :そうな手鏡で髪を直している)
 火狐     :「ねーねーつみきちゃん」
 つみき    :「ん?」
 火狐     :「そこねっ、わたしの席なのっ」
        :(上目遣いに)
 つみき    :「決まってるの?」
 天井とか   :「いいや」
 火狐     :「うん」

[Catshop]  # はっ。

 つみき    :「そっか。それは悪かったね」(どっちだろう……)
 達大     :「(天井とかめ──また妙なタイミングで)」
 つみき    :(しずしずと立ち上がりすぐ隣の達大の席に腰掛ける)
 火狐     :「むーっ」
 つみき    :「ここもだめなの?」
 火狐     :「そこはねっ、達っちゃんの席なんだよぅ」
 つみき    :「そうなってるんだ。カノコちゃんが来る前は先生も私も
        :適当に座っていたから、気付かなくって、御免ね」(移る)
 天井とか   :「斯くて彼女の席が確定した」
 つみき    :「確定したそうよ」
 火狐     :「かくてー」
        :「ありがとう、つみきちゃん」(にぱっ)
 つみき    :「いえいえ」(苦笑)
 天井とか   :「良かったじゃないか。なあ? ……私は邪魔なようだ」
        :(達大と目があった途端、天井の隙間に消える)
 達大     :「──ふぅ」
        :(台所でこっそり胸をなでおろす)

 達大     :「お待たせしました」

[Catshop]  # ティーセットとケーキをお盆にのせて出てくる

 火狐     :「あー、ハニーミルクティー?」
 達大     :「はい。つみきさんもどうぞ」(ティーカップを差し出す)
 つみき    :(頭を軽く下げ、上品に口を付ける)
 達大     :(定位置に座る)
        :「いつもながら作法はカンペキですね」
 火狐     :「むにー」(一生懸命、つみきちゃんの真似をしてる)
 つみき    :「先生の前だから頑張ってるんです」
 達大     :「そんなこと言ってると前野さんが怒りますよ?」
 火狐     :「むにー」(うまくできなくて置いてきぼりっぽい空気)
 つみき    :「浩(ひろし)さんには理解されてますから」
 達大     :「油断大敵って言葉もあります。大事にしたい人間関係は、
        :理解という言葉に甘えない方がよろしいようです」
 火狐     :「むにー」(不服そうにケーキをフォークで突いている)
 つみき    :「心にとめておきます。それじゃあ、そろそろ恒例の討議
        :に入りたいのだけど、ここだとなんですから書斎に移りま
        :しょうか」
 達大     :「そうですね」(立ち上がる)
 火狐     :「むーっ」
 つみき    :「またね、カノコちゃん」(達大に付いて行く)
 火狐     :「達っちゃんっ!」
 達大     :「──はい?」
 つみき    :(びくっ)
 火狐     :「わたしと、つみきちゃんと、どっちがかわいい?
 つみき    :(唖然)

3. 小さな庇護者は突然に要求する
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 達大     :「(う──しまった。うっかりいつもの調子でつみきさん
        :と会話してたから)」
        :「も、もちろん火狐さんですよ。さっきもそう言ったじゃ
        :ないですか」(誤魔化し笑いしつつ)
 つみき    :(少しむっとする)
 達大     :「ねえ? つみきさん」(同意を求めてみる)
 つみき    :「方向性が、違うんじゃないかな」(おおまじめ)
 つみき    :「カノコちゃんは可愛いと思うよ、子供らしくって」
 つみき    :「ね、先生」(笑顔でトドメ)
 火狐     :「むーっ」
 達大     :「──(そのコドモと張り合ってどうするんだーっ)」
        :(ひきつり気味の笑顔)

[miburo]  # なんか達大がうらやましいのでもっと酷い目に遭うが吉

 火狐     :「つみきちゃんより、わたしのほーがかわいいんだよねっ。
        :そーだよねっ、達っちゃん?」
 達大     :(だらだら)
 つみき    :「先生が普段そんなこと言ってるの?」(にこにこ)>火狐
 火狐     :「さっきそーいったのっ」
 つみき    :「そうなんだぁ」>火狐

[Catshop]  # さて。どうしたもんか(笑)

 コロチ    :「はむ」(火狐の袖を噛む)
 火狐     :(むかっ)
        :「コロちゃんっ、ジャマしないのっ」(凄い剣幕)
 コロチ    :(新しいメモカを持ってきて、PS2の前に陣取る)
 火狐     :「ねーっ、達っちゃん、どーなのっ!」
 コロチ    :「くいくい」(火狐の袖を引く)
 火狐     :「──なによぅっ!」(きっと睨むが、引かれてみる)
 達大     :「(偉いぞコロチ。ナイスサポートだっ!)」
 つみき    :「……」(冷ややかな眼差しで達大を見る)
 コロチ    :「達大のほうが大事だろうけど、こっちも構って欲しいよ」
 火狐     :「むにーっ」
 火狐     :「しょーがないなぁ。じゃぁ、あそんであげる」
 つみき    :(その隙に書斎に)
 達大     :「(やれやれ──)」
        :「火狐さん、さっきの件はつみきさんの用事が済んでから
        :ゆっくりお話しましょう」
 火狐     :「──うん。誤魔化したらめっ、だからねっ!」
 達大     :「はい」(にこにこ)
        :(書斎に)

4. うら若い生徒は人知れず嘆息する
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 つみき    :(達大の椅子に腰掛け、腕組みして達大を見やる)
 達大     :「では、さっそく討議を始めましょうか」
 つみき    :「先生が女の子の容姿に優劣を付ける発言をしていた件に
        :ついて?」
 達大     :「さて。かわいらしさというのは、容姿だけで決定付けら
        :れるものなんですか?」
 つみき    :「先生はもう少し紳士的だと思っていたのだけれど」
        :(くるーり)
 達大     :「紳士であるように心がけてはいますけれど。ときに至ら
        :ないこともありますね」
 つみき    :「姪御さんの機嫌を取りたいのはわかるけど、私だってい
        :い気しないです」
 達大     :「機嫌をとりたいわけじゃなくて、じっさい可愛いですよ。
        :あーやって、大人の気を引いたり我侭いったりするところ
        :なんか実に可愛いじゃないですか」
 つみき    :(むすっ)
 達大     :「だから、つみきさんが可愛くないってわけじゃありませ
        :んが──でも」(微笑んで間を置く)
        :「前野さん以外の男性にとっても一番でなくちゃ気に入ら
        :ない、ってのは少しばかり我侭かもしれませんよ?」
 つみき    :(カーッ)「そういうことじゃありません」
 達大     :「これは失礼」(笑顔で流す)
 つみき    :(にくったらしぃーっ)(メラメラ)

[gallows]  # バックがベギラゴン

 達大     :「(いかん、地雷踏んじまったかもしれん)」(にこにこ)
        :「笑顔えがお。レディのたしなみ」(なだめるように)
 つみき    :「今日は先生に向ける笑顔はもう売切だわ」
        :(くるりと振り返って本棚に向かう)
 達大     :「それでは、ご機嫌をとるためにとびきりの紅茶をお持ち
        :いたしましょう」
        :「願わくば、笑顔の在庫が補給されることを」
        :(言い置いて、書斎を出る)

 つみき    :「……最近供給不足なんだもん」(ふぅ) # 独り言

時系列と舞台
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 2004年12月初旬、桜木達大の自宅

解説
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 つみきが懇意にしているもう一人の男性「前野浩」についての解説は他に譲
るものとする。ヤマタノコロチおよび天井とかについても同様。

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